岡山放送局

2010年2月9日 22時27分更新

国の指定生息地を埋立て社長送検


国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオが生息する河川敷に無断で土砂を埋め立てたとして岡山県真庭市の製材会社の社長らが文化財保護法違反などの疑いで書類送検されました。

書類送検されたのは、真庭市の製材会社の71歳の社長と43歳の役員です。

警察の調べによりますと2人は去年9月、国の特別天然記念物のオオサンショウウオの生息地に指定されている真庭市蒜山を流れる旭川の河川敷に文化庁や県からの許可を得ずに土砂およそ40トンを埋め立てたとして、文化財保護法違反などの疑いが持たれています。

オオサンショウウオは岡山県真庭市や岐阜県、それに大分県など一部の地域だけに生息し、絶滅の恐れがあるため特別天然記念物に指定されるとともに、生息する河川の開発などが厳しく制限されています。

警察では付近の住民から「山を切り崩して出た土を河川敷に捨てている」という通報を受けて捜査を進めていました。

調べに対し、2人は「埋め立てて資材置き場にするつもりだった」と供述し、容疑を認めているということで、警察は詳しいいきさつなどを調べています。

県によりますと、埋め立てによってオオサンショウウオが死ぬなどの被害は確認されていないということです。