2010年2月9日 22時27分更新
3年前、岡山市北区で、大量の産業廃棄物が不法投棄されているのが見つかり、地下水から基準を超える有害物質が検出された問題で岡山市は、9日から業者に変わって行政代執行で、有害物質による汚染を防ぐ対策を始めました。
9日は午前10時に市の職員や委託した業者の作業員などあわせて13人が産業廃棄物が不法投棄されている土の採取場に入り、作業を開始しました。
この問題は、岡山市北区下足守の土の採取場で廃プラスチックなどおよそ3万立方メートルの産業廃棄物が埋め立てられているのが見つかり、地下水から基準を超えるヒ素などの有害物質が検出されたものです。
市はこのまま現場に廃棄物を放置すれば周辺の環境が汚染されるおそれがあるとして、9日から業者に変わって行政代執行で有害物質の流出を防ぐための工事を開始しました。
工事では、ことし5月末までの予定でボーリング調査や、地下水の水質調査を行ったうえで、不法投棄された現場の地中を流れる地下水の下流、2か所に、有害物質を分解し吸着する鉄粉でできた特殊な壁を設置する方針です。
岡山市環境局の松田隆之局長は「環境に影響を与えないようしっかり対策を行いたい」と話しています。