午前6時を回り、もう数時間もすれば就業開始だ。
しかし体は限界。
K子の呪われたPCはまだバックアップ中。なんてクソスペなんだ。
しかし、大事なデータなのだし。と思い、バックアップを仕掛けたPCにメッセージを書いて
退社する事にした。
「K子さんへ。 大事なデータが飛ばないようにバックアップをしています。電源は消さないでください。よろしくお願いいたします。」
順調にファイルは作成されているようだし、とりあえずデータを失う事はないだろう。
家に帰る。
絶対熱が上がっている。足元がおぼつかない。
よしだの体の限界がきている。
それにさっき聞いた社長の話。
あれが本当なら、がっかりだ。
社長は、ヤクザな風貌ではあるが、紳士だった。男性としての魅力は微塵も感じられなったが、仕事はできると思っていた。
でもこれから長く続けようと思った矢先の
社長のレイプ疑惑黒い。黒すぎる。あまりの黒歴史にめまいがする。いや。それは熱のせいだ。
次の日、会社に行くとK子がPCの電源を落としていた。当然作成されていたバックアップは最後まで
作成されていない。
もう知るか。勝手にしてくれ。
K子に冷たい視線を送ると、口元が気味悪く笑っていた。コイツ。。。
幾度となくK子が嫌がらせや喧嘩を売ってきたのだが、全てシカトした。めんどくせー。
その後、明らかに苛立ちを隠せなくなったK子は、
「
コイツ、社長に気に入られるために、体はってんのよ!」
と鬼の形相で叫んだ。もちろん営業中だ。どうやら社長のレイプ事件とやらは皆が知っている話のようだった。
アフォかこいつは。すっかり脳が冷え切っていたよしだは何を言われてもシカトを決め込む事にした。
半狂乱になったK子は、オフィスから出ようとするよしだを追いかけてきた。
「
あんたなんかねぇ、あんたなんかねぇ!」
周りに誰もいなくなったのを確認して、よしだも少しは反撃する事にした。このままじゃ埒があかん。
よ「あのさあ。社長の事好きなら好きって言えばいいじゃん」
K子「あたしはそんなんじゃっ!」
動揺すんな。バレバレなんだよもう。なんだよそのドラマ。大根役者の片棒を担いでるかと思うとゲンナリだ。
「あ、でもまな板には興味ないんだって。社長。越えられない
壁があるから無理じゃねーwwwww」
Eカップ VS Aカップ人生最初で最後。こういう事言うのは。ただちょっと社長と会話をするようになっただけで、この有様だ。
K子がその場で泣き崩れた。今度は悲劇のお姫様だ。
付き合ってられん。
全くヒドイ話だ。
その後、K子はよしだに直接危害を与える事は無くなった。
よしだもK子に関わる事も無かったが、仕事を言われれば完璧にこなしておいた。
必死に社長によしだの悪口を言っていたようだが、もともと社長は彼女の気持を知っているようだったので、つかず離れず、上手く扱っていた。
まぁ、僕には関係の無い話だ。
でも、ひどく疲れた。
1 ■いや~
お仕事とはいえ、よくお付き合いしたね。
尊敬するよ。マジで。
オイラだったら発熱中呼び出し事件の時点でアウトだね・・・