高2自殺:いじめ後遺症が原因
母が中学の同級生ら提訴 中学時代のいじめに起因する神経症と診断され、治療中に自殺した愛知県岩倉市の高校2年の女子生徒の母親が11日、女子生徒が通った中学校を運営する学校法人市邨(いちむら)学園(名古屋市千種区)や当時の同級生8人と保護者らに総額約4260万円の損害賠償を求めて名古屋地裁に提訴した。女子生徒が自殺したのはいじめを受けてから約4年後だが、母親はいじめの後遺症が原因で自殺したと主張している。
訴えたのは同県刈谷市の高橋典子さん(51)。被告側はほかに同学園理事長、中学校長と当時の担任教諭。
訴状によると、長女美桜子(みおこ)さん(当時16歳)は02年4月に入学した名古屋経済大学市邨中学校で、同級生から靴に画びょうを入れられたり「きもい」「死ね」などの言葉を浴びせられ、1年修了時に転校。その直後にも無言電話が自宅や携帯電話にかかるなどしたため、パニック症状などが起きるようになり、解離性障害と診断された。治療中の06年8月18日、当時住んでいたマンション8階から飛び降り、全身打撲で死亡した。
原告側は、同級生8人がいじめで美桜子さんを解離性障害にし、自殺させたと主張。また担任教諭はいじめを知りながら放置し、市邨学園はいじめを防止する義務などを怠ったとしている。
この問題で、高橋さんは5月、同級生と保護者に賠償を求め、県弁護士会の「紛争解決センター」にあっせん・仲裁を申し立てたが、同級生らが出席しなかったため手続きは終了した。 【飯田和樹】
<学校法人市邨学園の話> 訴状の中身を見ていないので、コメントのしようがない。
◇母が墓前に報告「関心高めたい」
高橋典子さんは10日、愛知県刈谷市内にある美桜子さんの墓前で、翌日に提訴することを報告した。
「美桜子が提訴を何と思うのかが気がかりですが、きっと『ママ頑張って』と言ってくれると思います」。典子さんは黄色い花を供え、墓石にひしゃくで水をかけ、手を合わせた後でこう語った。
典子さんはこれまで美桜子さんが通った中学校側にいじめの実態調査などを求めたが、「いじめはなかった」として受け入れられなかった。
提訴に踏み切った主な理由を「いじめを認めない学校や元同級生に、自分たちがしたことの重大さを受け止めてほしい」と説明する。
一方で典子さんは、美桜子さんがこの理由だけで、今回の提訴を応援してくれるとは思わないという。美桜子さんはいじめ後遺症との闘いの苦しさを「もうつかれたの」などと遺書に書き残して自ら命を絶った。典子さんは「いじめを受けた人が、美桜子のように何年も経過してから命をなくすこともある
裁判を通じて『いじめ後遺症』への関心を高めたいと考えたのも、提訴の大きな理由です」と話した。
【2009年8月12日 毎日新聞】
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