2010年2月9日 21時12分更新
東京都内の自治体で、去年、ひったくりの被害が最も多かった足立区で、ことしに入ってもひったくりが増えていることから、足立区は、被害が集中している綾瀬駅周辺に当初の計画を前倒しして防犯カメラを設置し、来月から運用を始める方針を決めました。
警視庁によりますと、去年1年間に都内で起きたひったくりの被害は2304件で、前の年より16%あまり増えましたが、このうち足立区が196件と、都内の自治体で最も多くなりました。
足立区は去年12月に警視庁と覚え書きを交わし、ひったくりの発生状況を区民に情報提供するなど、連携して街頭犯罪の防止に向けた対策を進めていますが、ことしに入ってもひったくりが後を絶たず、先月も20件と、去年の同じ月を上回っています。
このため足立区は、追加の対策を緊急に行う必要があるとして、新年度に設置を予定していた防犯カメラを特に被害が集中している綾瀬駅周辺に前倒しで整備し、来月1日から運用を始めることを決めました。
足立区の近藤弥生区長は、「対策を始めたにもかかわらず、被害が減っていないことに強い危機感を覚えている。危ない街というイメージを持たれており、住民と一体となってさらに対策に力を入れていきたい」と話しています。