この作品は、過去の作品をリバイバルしましょうということではなく、現代の技術を駆使してよりリアルに表現しようとしたところから始まっています。アニメーションですし、もちろんフィクションですから整合性があわないところがいっぱいあるのは当然なんですが、今回はもっとリアリティを出しましょうと。艦体のサイズも、科学的に計算し数字をはじき出していったのです。
地球が属するA(アー)銀河というネーミングも、実際にNASAでは我々が「天の川銀河」と呼んでいる銀河をA(アー)銀河と呼んでいるんですよね。脚本家(010 10do氏)が科学にとても関心があり詳しい方なので、その辺のことも相当調べてこういう名前になっているんです。
こんな話を進めていくうちに、これでストーリーを展開させたら面白いのではないかと。
芳賀正光(はが まさみつ)
TV番組・CM他の映像企画制作やイベント・コンサートのプロデュース他、各種商品のSP企画、企業コンサルタント等幅広い分野で活躍中。
また、スポーツドライバーとしてパリ~ダカールラリー他にドライバーとして参戦。その経験を生かしてNGO「SEVE THE
AFRICA」に参加。
現在は、オリジナルコンテンツを中心とした、ブロードバンド放送局「あっ!とおどろく放送局」(http://tandm.tv)を運営しブロードバンドの可能性を研究中。
著者として、「アポロってほんとうに月に行ったの?」(朝日新聞社)、「コンビニダイエット」(東邦出版)、「YAHOO!JAPAN検索ランキング」(東邦出版)「クイズ黄金のアイデア」(フジテレビ出版)、「井の中のカワズ君公式ブック」(扶桑社)他。
戦時中に作られた「戦艦大和」は、文字通り日本国民の期待を一身に背負っていました。いわゆる「最後の砦」だったわけです。『大YAMATO零号』も、アー銀河の最後の砦として位置しています。なのにボロ船として登場します。期待値“ゼロ”から始まっているんです。
我々人間も最初はゼロで未知で無知でからっぽだけれども、敵(人ではなくあらゆる意味での)と闘い、向き合っていくことで成長していくでしょう。みんなゼロからのスタートなんです。
以前の作品はヒーローものでした。地球を救うヒーローの艦体があり、そこにいる乗組員も全員必要不可欠なヒーロー的存在、それをまとめる艦長。でも「零号」に乗っているのは、ちょっとトラウマを抱えている、決してヒーローではない人材です。例えばロボットに育てられて、人間とコミュニケーションをとるのは苦手、という部分があるわけです。
人って誰しもなんかしら苦手な部分というか、トラウマを抱えているじゃないですか。一度や二度は挫折の経験もあって。だけどそこで負けずに諦めずに生きているからこそ、次のなにかが見えて今があるわけですよね?
乗組員一人一人が最終的には人間的に成長し、「大YAMATO零号」も成長していきます。子どものころに一度や二度は皆なにかしら負けたことはあるけど、そこで諦めないで挫折しても死なずに頑張って生きてきた結果が、いい人に出会えたり幸せをつかむきっかけがあったり。結局諦めちゃいけないってことなんですよね。
誰もがヒーローのように鋼の精神力をもっているわけではありません。たいていは普通のそんなに強くない人間です。でもそれが必死になんとか強くなりたい、なんとか成長したい、って毎日頑張ってるんですよね。それはなんのためかというと、自分自身のためでもあり、愛する人のためでもあるんです。この作品では、そこに気づいて欲しいと思っています。
もう一つ、この作品の大きなテーマに、スケールの大きな「愛」があります。いわゆる人類愛。つまり愛、ですよね。私が個人的に一番素晴らしいと思うのは「まほろば」の愛です。まほろばの闘い方も一つの愛のカタチです。
敵を殺したり破壊したりするのではなく、違う時空間に飛ばしちゃうんです。それがマイナス時空砲なんですが、これは敵艦をいったん吸い込んで時空間移動させてしまうという武器なんです。自分や自分の家族が生命の危険にさらされているんだから、通常のストーリーだと、殺したいところですよね。そこを殺さずに目の前から消してしまう。平和的解決の方法として「時空」というものに着目しているんですよ。要するに時空が変われば、時間的・空間的な変化があり、殺したり壊したりするよりもいい形で解決するかもしれない。それも愛です。
まほろばの艦長は女性ですが、女性のほうが包み込んだり吸い込んだりする愛の深さや強さを秘めている。敵に対しても一抹の愛があるんですよ。そこも見どころとして注目してほしいですね。
作中に我々の地球の祖先として存在する「青の地球」があり、敵の破壊によって星自体が滅んでしまうシーンがあります。初めて宇宙から地球を見たガガーリンの有名な「地球は青かった」という言葉がありますが、あれ以来、私たちが住んでいるこの地球は年々青くなくなっているんですよね。他でもない我々人間が、この青い地球を破壊しているんです。戦争をするってことは、環境を破壊しているってことです。50年前の地球と、いまの地球は同じだけ青いわけがないんです。
そういうことも含めて、私たち制作者の中の、色んな思いが小さな一部分にも沢山宿っています。地球に対する愛とか、人間に対する愛とか、戦争はやらないほうがいいとか。負けても諦めないでほしい、とか。もう、ほんとうに沢山です。
いまの世代の方にももちろんですが、大人世代の方にも是非観ていただきたい作品です。
オフィシャルサイト限定でごく一部で販売されていた『大YAMATO零号』SPECIAL DVD-BOX!
満を持して、ついに一般市場に大々的に発信!
宇宙暦3199年、我々のA銀河に、4つの敵が襲いかかった!A銀河連合の護衛艦隊は強大な4つの敵と対峙するも、次々と壊滅してしまう。A銀河最期の進化する艦「大YAMATO零号」!大いなる和のもと、宇宙の扉を開くために、此処に参戦(バーサス)す!
商品番号:V-0700198 JANコード:4571296850014
収録時間:205分 税込価格:19,800円
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