プロボクシングのWBA世界フライ級王者で「亀田3兄弟」の次男・大毅(21)=亀田=が、獲得したばかりの王座を返上し、階級を上げる可能性が8日、浮上した。
大毅は前日、前王者デンカオセーン・カオウィチット(33)=タイ=との再戦で判定勝ち。3度目の世界挑戦で悲願の王座を奪った。WBC世界フライ級王者の長男・興毅(23)=亀田=に続き、国内初の兄弟世界王者に輝いたが、試合後には激しい減量が原因で39度以上の熱が出て、祝杯もできずに安静を強いられた。
一夜明けたこの日、神戸市内で会見した大毅は、「不思議な気持ち。オレでも王者になれるんやなあ」と笑顔をみせながら、「(今後については)しんどくて何も考えたくない」と言葉を濁した。亀田ジム・五十嵐紀行会長(35)は、「いろいろな選択肢がある」と、このまま防衛戦をせずにベルト返上の可能性を示唆。興毅と同様、階級を上げて世界2階級制覇を狙うプランもあるようだ。
WBAからは元世界フライ級王者・坂田健史(30)=協栄=と90日以内に初防衛戦を行うよう通達されているが、かつて興毅、大毅が所属していた協栄ジムとは現在、ファイトマネー未払い問題で係争中。先行きは不透明となっている。