岡山放送局

2010年2月8日 23時3分更新

廃棄物業者に行政代執行へ


3年前、岡山市北区で、大量の産業廃棄物が不法投棄されているのが見つかり、地下水から基準を超える有害物質が検出された問題で岡山市は、9日から業者に変わって行政代執行で有害物質による汚染を防ぐ対策を進めることにしています。

この問題は、岡山市北区下足守の土の採取場で廃プラスチックなどおよそ3万立方メートルの産業廃棄物が埋め立てられているのが見つかり、地下水から基準を超えるヒ素などの有害物質が検出されたものです。

産業廃棄物を不法に投棄した罪で岡山市の産業廃棄物運搬業者の社長などあわせて13人が有罪判決を受け、市は業者に対して廃棄物の撤去を命じましたが、現在に至るまで撤去は行われていません。

市はこのままでは周辺の環境が汚染されるおそれがあるとして、9日から業者に変わって行政代執行で有害物質の流出を防ぐための工事を行う方針を明らかにしました。

工事では不法投棄された現場の地中に流れている地下水の下流、2か所に、有害物質を分解し吸着する鉄粉でできた特殊な壁を設置することになります。

岡山市産業廃棄物対策課の山地由記課長は「まず、生活環境に支障が出ないよう対策を行うとともに、引き続き産業廃棄物の撤去を業者に求めたい」と話しています。