実は、私は柔道からの総合格闘技転向を反対していました。
PRIDEグランプリ2003のヴァンダレイシウバ選手との試合後、
顔を腫らして控え室に帰ってきた彼を見て、
「あーもっと強く反対しておけばよかった」
と後悔しましたが、彼は、横になりながら
「自分の決めたことだから、誰のせいでもない!」
と私に強く言ってきました。
その後のPRIDEグランプリ2004のマークハント選手との試合前では、
肩のケガでドクターからは
「このままでは普段の生活に支障をきたす」
と実質の引退勧告受けました。しかし、ここでも彼は
「応援してくれるファンがいるから試合を続ける」
という一言だけを残し、そのまま道場に練習に向かいました。
私はその時彼の背中を見て、熱い何かが込み上げてきたことを覚えています。
挑戦をやめる事のなかった彼が、ファンの皆様に自分から引退を口にするという事は、
かなりの決意があってのことだと思います。
最後の試合は今まで応援してくれた全ての人に恥じない試合をみせてくれると思います。