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山本病院事件 鑑定8医師「良性」 県警依頼「国家試験レベル」

2月8日15時37分配信 産経新聞

山本病院事件 鑑定8医師「良性」 県警依頼「国家試験レベル」
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奈良県警に任意同行され、逮捕された法人理事長で医師の山本文夫容疑者 =6日午前7時20分、兵庫県西宮市(山田哲司撮影)(写真:産経新聞)
 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(廃止)で肝臓手術を受けた男性患者=当時(51)=が死亡した事件で、奈良県警が患者の肝臓のコンピューター断層撮影(CT)画像を見せた全医師8人が「良性の肝血管腫」と鑑定していたことが8日、捜査関係者への取材で分かった。このうち4人は専門外の開業医だったが、「医師国家試験で出題されるレベル」と証言したという。

  [フォト]奈良県警に任意同行される塚本泰彦・元勤務医

 県警は、肝臓の専門ではなかった法人理事長で医師、山本文夫(52)=詐欺罪で1審有罪、控訴=と同病院の元勤務医、塚本泰彦(54)の両容疑者も良性と知りながら、故意にがんと診断した疑いもあるとみて調べている。

 捜査関係者によると、山本病院は患者に腹部造影CT検査に加え血管造影検査を実施。約1・5センチの患者の腫瘍(しゅよう)を、当時勤務していた放射線科医は「良性」と診断したが、山本容疑者らは「がん」と診断し、手術に踏み切ったという。

 このため、県警が肝臓専門医4人を含む8人の医師に腫瘍の鑑定を依頼。全医師が良性と鑑定したという。

 日本肝臓学会理事の工藤正俊・近畿大教授は産経新聞の取材に、「診断能力によるがCTだけでも95%識別可能で、判別しにくい場合はエコーやMRIを行う」とし、「血管造影検査をすれば、99・9%識別できる」と指摘。また、眼科医の大澤英一・県医師会副会長も「医学部6年生なら判別できる」と話した。

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最終更新:2月8日18時35分

産経新聞

 

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