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【愛知】

皮肉たっぷり400点厳選 大学授業で使う警句集「悪魔の辞典」

2010年2月7日

「悪魔の辞典」の現代版を編集した愛知淑徳大の学生ら。前列右から2人目が服部笑子編集委員長、後列左が吉村英夫教授=名古屋市千種区の愛知淑徳大で

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 名古屋市千種区の愛知淑徳大の学生らが、文章表現を学ぶ授業で使っている警句集「悪魔の辞典」(1906年刊)の現代版「あくまのじてん」を作った。同辞典のように皮肉を効かし、学生自らが考えた400点を収録。学生生活や恋愛などをテーマにした作品が目立つ。

 作ったのは、短歌や名作映画のセリフ研究などの授業を受けている文化創造学部を中心にした11人。19世紀後半を中心に活動した米国のジャーナリスト、アンブローズ・ビアスが社会への風刺を込めてつづった「悪魔の辞典」を参考に、身近な事柄を皮肉たっぷりに表現した。

 同大には、4年前から学生が課題として提出した6000点が残されていた。学生らは昨年4月から本の形でまとめてみようと編集に取り組んできた。

 編集委員長を務めた3年の服部笑子さん(21)は「個人の好みが出て、どの作品を選ぶのか委員の意見を合わせるのが大変だった。学生の思いを大事にした」と話す。

 一方、授業を担当する吉村英夫教授(70)は「学生らは編集に一生懸命取り組んでくれた。なかなかセンスある作品が出来上がって喜ばしい」と評価している。

 冊数に限りがあるため販売はしていない。要望があれば郵送などで応じる。(問)愛知淑徳大「あくまのじてん」編集委員会=電子メールakuma_no_jiten@yahoo.co.jp

 (福本英司)

◆「あくまのじてん」から 

大学の先生−本当にすごい人なのか、すごくない人なのかわからない人々

父親−大切に育てた娘から嫌われてしまうかわいそうな種族

しあわせ−不幸と不幸の間

絶滅危惧(きぐ)種−人間の都合で殺され、人間の都合で生かされる生物

おまけ−という名のメイン

かわいい−女がよく使う言葉。本心なわけがない

親友の結婚−喜ばしいがショックでもある

新しい恋人−男にとって女は「名前をつけて保存」、女にとって男は「上書き保存」

就職活動−これまでの人生を赤の他人に採点される非情なイベント

 

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