デンカオセーン(左)に握手を拒否され、右手を広げてあきれる亀田大毅=神戸市内のホテル
「WBA世界フライ級タイトルマッチ」(7日、神戸ワールド記念ホール)
挑戦者・亀田大毅(亀田)に強力な追い風が吹いた。6日、神戸市内で計量が行われ、大毅はリミットいっぱいの50・8キロでパスした。一方の王者デンカオセーン・カオウィチット(タイ)はリミットを600グラムも下回る50・2キロでパス。王者陣営は否定したが、調整ミスの可能性があり、終盤にスタミナ切れする可能性が出てきた。また、調印式では大毅が王者に“口撃”をしかけ、勝利を100%確信した。
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会場がどよめいた。靴下をはいて計量に臨んだ王者の体重はリミットを600グラム下回る50・2キロ。「来日以来、焼き肉ざんまい」を公言しながら、まさかの体重減だ。
王者陣営は今回の数値について「日本は冬で寒いので用心して体重を落とした」と調整ミスを否定したが、過去3度の日本での試合で最軽量であることは事実。ただでさえスタミナに不安があるだけに、終盤のスタミナ切れが危ぐされる。
約4カ月ぶりに対面した大毅は「なんだか小さく見えた。前やった時よりも小さくなったんちゃうかな」と自信を深めた様子。「俺の方が若い分、成長していると思う。怖さは全くないな。明日俺がチャンピオンになってるよ」と続けた。
精神的にも優位に立った。調印式では「技術を見せる」と宣言した王者に対し、大毅は「そんならクリンチやめてくれよ。タイでやってくれ」とバッサリ。昨夜はボクシングを始めて初めて絶食し、早朝の新幹線で神戸入り。大毅は「やることはやってきたし必ずベルトを取る」と誓った。
(2010年2月8日)