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【大相撲】

元朝青龍関 バンクーバーへ 冬季五輪観戦を計画

2010年2月8日 紙面から

2008年8月19日、北京五輪でモンゴルの選手が出場するレスリングを観戦する朝青龍。カメラマンを見つけると表情が一変した=中国農大体育館で(鵜飼一徳撮影)

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 常夏のハワイからバンクーバーへ−。4日に現役を引退した元横綱朝青龍関が、冬季五輪が行われるカナダ・バンクーバーへ移動する計画があることが7日に分かった。2008年の北京五輪には夏巡業の合間を縫って視察。スポーツを通じて世界の平和を訴えてきた元朝青龍関。すでに日本のテレビ局を通じて取材パスを確保していることから、単なる観戦ではなく浅田真央、安藤美姫、高木美帆らを“リポーター”として取材する姿が見られるかもしれない。 

 次なる行動は決まっていた。元横綱朝青龍関は12日(日本時間13日)に開幕するカナダ・バンクーバー冬季五輪を観戦するため、ハワイからそのままバンクーバーへ移動する壮大な計画を立てていた。

 突然の行動はお得意さまだ。2008年の北京五輪も「行ってみたいなあ…」とつぶやいてからすぐ、夏巡業と秋場所の合間を縫って現地入りした経緯がある。

 関係者によれば「日本のテレビ局を通じて取材パスを確保している」とのこと。「あと10日間ほどハワイに滞在する予定です」と関係者は話しており、開幕からバンクーバーに行くかどうかは未定だが、開催期間中には姿を見せることになりそうだ。

 モンゴル相撲の横綱で兄のスミヤバザル氏がモンゴル五輪委員会の要職に就いており、北京五輪ではそこからパスを確保していた。今回は取材パス。観戦や選手村訪問などが主となるが、“リポーター”元朝青龍関が誕生するかもしれない。

 モンゴルは冬季スポーツが盛んなようにみえて実はそうではない。モンゴル人選手の応援以上に熱が入りそうなのが浅田真央、安藤美姫ら日本人選手だ。「面識はないですが、テレビはよく見ていた」とは元付け人。初観戦した北京五輪ではモンゴル史上初めての金メダルが生まれた。フィギュア会場に現れたら、金メダルへの頼もしい味方になるかもしれない。

 現役のころはよく付け人とツアーを組んでスキーに出かけ、新潟県の苗場スキー場ではスキーだけじゃなくスノボーにもチャレンジしていた元朝青龍関。少年のころの夢は、柔道で五輪に出ること。「相撲を五輪種目に」と訴え続けてきた。冬季五輪には縁がなかったが「スポーツを通じての世界平和を」という願いは共通だ。

  (岸本隆)

 

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