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奈良診療報酬詐欺:山本被告と医師逮捕、患者出血死関連で

捜査員に付き添われ自宅を出る山本文夫容疑者=兵庫県西宮市で2010年2月6日午前7時20分、小関勉撮影
捜査員に付き添われ自宅を出る山本文夫容疑者=兵庫県西宮市で2010年2月6日午前7時20分、小関勉撮影

 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」で肝臓手術を受けた男性患者(当時51歳)が死亡した事件で、奈良県警は6日、理事長で医師の山本文夫被告(52)=詐欺罪で有罪判決を受け控訴、保釈中=と、手術に立ち会った医師の塚本泰彦容疑者(54)を業務上過失致死容疑で逮捕した。

 逮捕容疑は、2人は06年6月、十分な経験や技術がなく、人的態勢も確保しないまま、男性患者の肝臓手術を実施。その際に肝静脈を損傷して大量出血させ、適切な止血をせず死亡させたとしている。これまでの任意の聴取に対し、山本容疑者は容疑を否認、塚本容疑者は認めているという。

 山本容疑者は生活保護受給者に心臓カテーテル手術をしたように装い診療報酬約835万円を詐取したとして、懲役2年6月の実刑判決を受けていた。

 県警は当初、生活保護受給者に心臓カテーテル手術をしたように装い、診療報酬をだまし取ったとする詐欺容疑で山本容疑者らを逮捕。その後、不必要な手術で男性を死亡させた疑いが浮上し、傷害致死容疑での立件に向け捜査していたが、遺体が既に火葬されていたことなどから立証が難しいと判断。十分な技術や経験がなく、人的態勢も確保しないまま手術を行い死亡させたとする業務上過失致死容疑に切り替えた。

 警察庁によると、同容疑で医師が逮捕されるのは97年以降4件目。【上野宏人、大森治幸】

毎日新聞 2010年2月6日 10時13分(最終更新 2月6日 12時33分)

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