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ハッブル宇宙望遠鏡による冥王星の最新画像

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Hubble's Full Photomap of Pluto
Image credit: NASA

Hubble Maps Pluto's Changing Surface
Image credit: NASA

米航空宇宙局(NASA)は、ハッブル宇宙望遠鏡により撮影された冥王星の最新画像を公開した。

観測は2000年から2002年の2年間にわたって行われた。この約6年前の1994年に撮影された画像と比べると、北極域の明るさが明るくなり、逆に南極域のそれは暗くなっていることがわかるという。地軸が傾いているため冥王星には季節変化があり、しかも公転軌道がやや強めの楕円であるので、その変化が劇的であるとされてきたが、今回の比較でそれが確かなものとなった。

また、1988年に行われた地上望遠鏡による観測と、ハッブルによる2002年の観測を比較すると、大気の量が2倍になっていることがわかった。これは地表の窒素の氷が昇華したことによると見られており、冥王星の季節変化そして大気のゆくえを考察する上で要のデータとなる。

冥王星へ向けて現在飛行中の探査機「ニュー・ホライズンズ」(New Horizons)は、2015年に接近観測を行う。今回の観測データはその探査計画を立てる際の基礎情報にもなる。

ちなみにハッブルで撮影される冥王星の像は、それをもってしても数ピクセルにしかならない。取得された個々の観測データをつなぎ合わせ解析するためのアルゴリズムが開発され、20台のコンピュータを動員し4年の歳月をかけて今回の画像が合成された。

なお、論文が「アストロフィジカル・ジャーナル」2010年3月号に掲載される予定である。

写真=NASA。

■New Hubble Maps of Pluto Show Surface Changes
http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/2010/06/

Written by sorae.jp編集部天文班

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