2008年
12月25日
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HIVの侵入阻害、日本初の感染症治療薬 |
日本でのHIV感染者とエイズ患者が1万5000人を超え、推定感染者数が年々増加する中、ファイザーは12月25日、HIVの細胞内への侵入を阻害する日本初の抗ウイルス化学療法剤「シーエルセントリ錠150」(一般名・マラビロク)の製造販売承認を取得したと発表した。
厚生労働省のエイズ動向委員会が発表しているHIVの新規感染者数は、今年6月30日-9月28日の3か月間で過去最高の294人に上るなど、日本では現在、感染者とエイズ患者が計1万5000人超と推定されている。HIV感染症の治療については、3系統の薬剤を組み合わせた「多剤併用療法」の確立で、感染者の生命予後は大きく改善した。しかし、薬剤耐性ウイルスの出現などで、新規薬剤が求められていた。
「シーエルセントリ」は、「CCR5阻害剤」という新しい経口抗HIV薬で、「CCR5指向性HIV-1」の特定タイプのHIVが、患者の免疫細胞(主にリンパ球)へ侵入するのを阻害し、患者の免疫機能を保護する。既存の経口抗HIV薬が、HIVの細胞内での増殖を抑制することで効果を発揮するのに対し、「シーエルセントリ」はHIVの細胞内への侵入を阻害するため、既存薬が効かないタイプのHIVに感染している患者にも効果が期待できるという。
「シーエルセントリ」は、米国ファイザーが開発し、今年11月現在、欧米など49か国で承認されている。
医療介護CBニュース |
2008年
12月24日
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【マレーシア】「エイズ感染者は結婚禁止」ペラ州首相 |
ペラ州のモハマド・ニザル州首相が、「HIV(エイズウイルス)感染者に結婚を許してはならない」との見解を述べた。22日付ニュー・ストレーツ・タイムズなどが伝えた。
同州首相は「(感染者の)結婚を許可するのは極めて不当」と表明。「こうした言葉を使うのは申し訳ないが、『繁殖』を行った場合、胎児も同じウイルスを引き継ぐ。子どもにとっても極めて不当だ」などと述べた。
また、結婚生活によってもたらされる身体的・感情的ケアに関しても「HIV感染者が通常の生活を営むことは困難」と否定的な見解を示し、政府が感染者の結婚を認めるならば「徹底的な見直しが必要で、それが完了するまでは許可すべきでない」と主張した。
同州首相の発言は、首相府傘下イスラム開発局(JAKIM)のワン・モハマド・シェイク局長によるHIV感染者の結婚を容認する声明に反論したもの。ペラ州のムフティ(Mufti、イスラム法学者)、ハルサニ・ザカリア師の見解をなぞっている。
国内ではイスラム急進派の勢力拡大の動きがある中、イスラム教徒のHIV感染者の結婚に関する議論が高まっている。
なおナジブ副首相兼財務相は今月18日、来年から全国でイスラム教徒に婚前のHIV検査が義務付ける方針を明らかにしている。
NNA |
2008年
12月19日
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エイズ予防は今…(下) 性感染症の増加と関連 |
エイズの原因となるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染拡大が止まらない。その背景の一つとして指摘されているのが、性感染症(表参照)の広がりだ。
「性感染症にかかっていると、HIVに感染する可能性が数倍高くなるといわれています」と話すのは、名古屋市中区、たわだ泌尿器科の多和田俊保院長。性感染症で粘膜が炎症を起こした状態になると、感染者の精液などに含まれるHIVが血液中に入りやすくなるためだ。
性感染症は、かつては梅毒、淋病(りんびょう)など症状の激しい細菌性のものが主役だったが、今は性器クラミジアをはじめ、性器ヘルペス、尖圭(せんけい)コンジローマなどウイルス性のものが中心だ。中でも、クラミジアは高校生など低年齢への広がりが指摘されている。
男性のクラミジアは軽い排尿痛や尿道のかゆみ、透明に近いうみが特徴だが、症状は軽く、感染に気付かない人も約半数いる。女性は約八割が無症状だが、放置しておくと卵管が詰まり、感染後数年のうちに、治療の難しい不妊症につながる恐れがある。
「性風俗の店で男性が感染して、パートナーにうつし、その後、男性が治療して治っても、パートナーからまたうつされる、といった“ピンポン感染”が起こりやすい。薬を飲めば治るが、パートナー間のトラブルにつながりやすい病気」と多和田院長。
厚生労働省は、全国の九百−九百五十カ所の定点医療機関に性感染症の報告を求めている(グラフ参照)。一九九〇年代に感染爆発が騒がれたクラミジアは二〇〇二年をピークに減少傾向を見せているが、多和田院長は「定点調査が実態を示しているのかどうか。うちのクリニックでは、患者さんは増え続けている。青少年への啓発など効果的な対策があったとも感じられない」と疑問を呈する。
中学生・高校生を対象に、エイズ予防の啓発活動をしているHIVと人権・情報センター(本部東京)の担当者は「HIVやエイズに対する子どもたちの偏見はずいぶん減ってきたと思うが、性知識の未熟さを痛感する。『コンドームなしでセックスしても、おしっこすれば感染しない』などと、根拠のない情報を信じている子も多い。学校での性教育が非常に慎重になり、予防教育の機会も少なくなっているが、正しい情報を植え付けていくことが何より大切」と話す。
(安藤明夫)
中日新聞 |
2008年
12月19日
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【マレーシア】婚前にHIV検査義務付け イスラム教徒対象 |
全国で来年から、イスラム教徒に婚前のHIV(エイズウイルス)検査が義務付けられる見通しだ。ナジブ副首相兼財務相が18日、エイズに関する内閣特別委員会の後で明らかにした。増加傾向にある女性のHIV感染を抑制する政府の方針とも一致するという。
国営ベルナマ通信によると、クランタン、ヌグリスンビラン、サバ、サラワク、スランゴールなどの州では、すでに検査が義務付けられている。通常の性行為でHIVに感染する女性が全感染者に占める割合は、1997年の5.02%から昨年は16.3%に上昇した。
副首相によると、2003年以来、国内のHIV感染率は半減。エイズ患者は同年の6,756人から3,452人に減ったという。政府による取り組みが奏功したとの見方を示し、引き続き感染者の低下を目指す。人口10万人当たりの感染者数は現在12.8人。これを2015年に11人まで減らすのが目標だ。
累計では国内のHIV感染者は8万3,527人。うち1万4,317人がエイズを発症し、1万2,425人が死亡したという。
ナジブ副首相は、国連エイズ合同計画(UNAIDS)がマレーシアを高リスク国と分類している一方、政府の積極的な姿勢を評価していると述べた。
また、首相府イスラム開発局(JAKIM)に対し、薬物利用によるHIV感染を減らすため、対策を強化するよう要請。マレーシア・エイズ財団には、識者からなる内閣特別委員会に参加するよう提案したという。
NNA |
2008年
12月18日
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チャリティー 贈り物に 日タイ協働「1万匹のベア」 |
吊り下げられて、浮いているように見えるクマのぬいぐるみ=東京都港区で2008年12月15日、小出洋平撮影
東京・六本木の「AXIS(アクシス)ギャラリー」で開催中の「10000匹のチャリティ・ベア」が若者らでにぎわっている。
タイ北部チェンマイ郊外にあるHIV(エイズウイルス)に母子感染した孤児たちの生活施設「バーンロムサイ」によるチャリティー展。HIV感染者や山岳民族の女性たちがつくった小さなクマの人形に、日本のボランティアらが衣装や飾りをほどこした。華やかなドレス姿やサンタクロースにふんしたクマの人形など約1万個が用意された。
この施設は、骨とう店のオーナーだった名取美和さん(62)らが99年秋に開設した。ベアは各1000円で販売され、売り上げは子どもたちの医療や教育費に充てられる。21日まで。問い合わせは同ギャラリー(03・5575・8655)。【明珍美紀】
毎日新聞 |
2008年
12月17日
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「エイズを知ろう」 生徒たちが劇で訴え |
生徒が主体になった「世界エイズデーin読高」=11日、読谷高校
【読谷】県立読谷高校は11日、エイズに対する正しい知識を伝えようと「世界エイズデーin読高」を同校体育館で開いた。生徒保健委員会が中心となって劇やクイズを通して、HIV感染やエイズに対する理解を深めた。
総合学習の時間に全校生徒を対象に行われた。3年生17人が出演した劇は、同級生がエイズではないかと疑われたため生じた差別や偏見から、エイズについて考えようと生徒たちが行動を起こす内容。劇中では「エイズを知ろう」と、HIVとエイズに関する基礎知識を学べるクイズも行われた。
最後は「正しい知識を身に付け、差別や偏見のない社会を築いていきます」との宣言文も読み上げられた。
指導した養護教諭の平良三香子さんは「生徒が生徒に伝えるので反応もいい。うまく伝わっていると思う」と話していた。
琉球新報 |
2008年
12月13日
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新規エイズ患者最多の32人に 名古屋市が早期検査呼び掛け |
名古屋市に報告のあった1−11月の新規のエイズ患者は32人で、過去最多だった昨年1年間の27人を上回った。いずれも発症してから判明したケース。市は「早期に検査してエイズウイルス(HIV)感染が分かれば、治療でエイズの発症を長期にわたって抑えることが可能」として、早期検査を呼び掛けている。
市は保健所で原則週1回、ナディアパーク内デザインセンタービルでは毎月第2、4日曜日に検査を受け付けている。本年度からは同性愛者向け検査会も2回実施。検査件数は年々増えているが、市はまだ十分ではないとして13日、中保健所(中区大須4)で臨時にエイズ検査を実施する。
市健康増進課によると、今年1−11月に報告のあったエイズ患者は昨年を上回ったが、HIV感染者との総計は78人で昨年1年間の99人を下回りそう。早期検査で感染が分かるより、発症して感染が分かった割合が増えている。
今年のケースでは、HIV感染者は20、30代が全体の4分の3、エイズ患者は50代以上が約半分をそれぞれ占めている。
HIV感染者とエイズ患者の8割は日本人男性。推定感染経路は性的接触がほとんどで、同性間の性的接触が6割以上という。
全国で昨年1年間に新たに確認されたエイズ患者は400人で、HIV感染者と合わせると約1500人と5年連続で最多を更新している。
13日の土曜エイズ検査は匿名、無料。先着40人で予約不要となっており、午後1−3時に受け付ける。
(伊東誠)
中日新聞 |
2008年
12月13日
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桑田佳祐さん、熱唱チャリティー 「もっと知って、エイズ」 |
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者が世界3320万人(2007年末現在)に上るなか、日本でもエイズ撲滅に向けてアーティストが積極的に啓蒙(けいもう)活動している。人気アーティストの呼びかけがファンだけでなく、多くの人に認識が高まるつながることが期待されているからだ。
11月30日から3日間、横浜市西区のパシフィコ横浜で、アーティストの桑田佳祐(52)が、約1万3000人動員してエイズ撲滅基金を目的としたチェリティーコンサート「AAA(アクト・アゲンスト・エイズ) 2008 昭和八十三年度! ひとり紅白歌合戦」を開いた。
会場では、内山田洋とクール・ファイブの「長崎は今日も雨だった」や、和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」など計61曲を熱唱。60年代のポップスやムード歌謡、フォークなど昭和の名曲を中心に桑田氏がひとりで繰り広げた。
このイベントで、「日本はエイズ問題が深刻化しているので、このイベントに協力させてもらっている」と桑田は語りかけた。事実、日本のHIV感染者は1万247人、エイズ患者は4790人、凝固因子製剤による感染者は1438人に上る(今年9月28日現在)。特に、感染の低年齢化が進んでおり、「もっとエイズについて知らないと」(桑田)という危機的状況で、啓発活動にも力が入る。
AAAは今年16年目。収益金は、エイズの基礎知識を収めた啓発パンフレットの制作に使用される。事務局を通じ、07年度は学校366校、保健所184カ所に配布され、文化祭での「エイズ啓発コーナー」設置や授業などで活用された。
12月1日の世界エイズデーには、桑田のほか、東京都千代田区の日本武道館でポルノグラフィティら、大阪市中央区の大阪城ホールで押尾コータローらのアーティストもチェリティーコンサートを開催。ステージからエイズへの関心喚起を訴えた。今後もアーティストによる、こうした取り組みが増えそうだ。
フジサンケイビジネスアイ |
2008年
12月8日
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HIV感染、数年内根絶も ノーベル賞のモンタニエ氏 |
【ストックホルム8日共同】エイズウイルス(HIV)の発見で今年のノーベル医学生理学賞を受賞する世界エイズ研究予防財団のモンタニエ理事長(76)は6日、ストックホルムで記者会見し、ワクチンの開発により、HIV感染を数年以内に根絶することは「不可能ではないと思う」と述べた。ロイター通信が伝えた。
モンタニエ氏は「生きている間に、エイズ根絶は無理としても、少なくとも感染の根絶は見届けたい。それは可能だろうと思う」と話した。
同氏は長年エイズ治療ワクチンの開発に取り組んでおり、会見では4、5年以内に治療ワクチンを開発することを望んでいると述べた。
同氏はパスツール研究所のバレシヌシ教授とともにエイズウイルスを分離、発見。感染の仕組みや感染者の診断法の開発につながり、世界的流行を抑えたと評価され、10日に同賞を受賞する。
共同通信社 |
2008年
12月8日
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HIV:感染防止へトークショー 医師や飯島愛さん招き−−宇都宮 /栃木 |
◇コンドーム配布も
HIV感染を防ぐため、宇都宮西ロータリークラブ(北村長栄会長)は6日、「B・B・バルーン・キャンペーン2008」を、宇都宮市のオリオンスクエアで開催した。産婦人科医の赤枝恒雄氏
と元タレントの飯島愛さんを招き、エイズなど性感染症についてトークショーを行った。また、オリオン通りで通行人にコンドーム約5000個を配布した。【松崎真理】
県内のHIV感染者の報告数は08年6月29日時点で計303人と、全国でワースト10位。調査によって確認された感染者数に過ぎず、感染に気付かない人がまだ多くいるという。
赤枝氏は、性に関する「街角無料相談」やエイズの無料検査などをボランティアで実施。飯島さんはエイズ予防イベントなどに積極的に参加している。2人は「周囲の大事な人がHIVと告
白してきたら皆さんならどうするか」などと真剣な表情で観客に語りかけた。
下野市の大学4年の石嶋敦子さん(22)は「避妊は男性にとっても女性にとっても重要。でももし恋人がHIVに感染していることが分かったら支えていきたい」と話した。
12月8日朝刊
毎日新聞 |
2008年
12月7日
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エイズ、正しい理解を 中京でイベント、パネル展やライブ |
エイズ予防をPRするパンフレットを受け取る若者(京都市中京区・新風館)
エイズ予防を訴えるイベントが6日、京都市中京区の商業施設「新風館」であった。パネル展やトークショーなどを通じ、若者たちにエイズに対する正しい理解を持つように呼び掛けた。
1988年に世界保健機構が定めた「世界エイズデー」(1日)に合わせ、市がエイズのまん延や発症者に対する偏見の防止を目的に毎年、催している。今年は、昨年までの市役所前広場から若者が集まる新風館に会場を移した。
会場では、発症の原因となるウイルス「HIV」の感染経路や感染の有無を調べる検査方法などを説明するパネル9枚を展示した。来場者には、市職員がパンフレットなどを手渡した。また、医師と若手芸人「ランディーズ」がエイズ検査の重要を呼び掛けるトークショーや大学生による音楽ライブもあり、買い物途中の若者が足を止め聞き入っていた。
最終更新:12月7日11時19分
京都新聞 |
2008年
12月6日
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HIV:「恐れないで検査を」 国際ソロプチミスト益田、感染予防呼び掛け /島根 |
「世界エイズデー」(1日)に合わせ、国際ソロプチミスト益田の会員が4日、益田市高津の「イズミゆめタウン益田店」でホットラインカード付きポケットティッシュなどを配り、HIV感染予防を呼び掛けた=写真。
国際ソロプチミストは管理職や専門職の女性でつくる奉仕団体で、益田クラブは今年創立20周年を迎えた。
この日は県内の保健所など、相談機関の連絡先が書かれたカード付きティッシュのほか、エイズの予防を解説したパンフレットなどを買い物客らに手渡した。同クラブの増野早苗会長は「恐れないで検査し、自分の体を守ってほしい」と話していた。【児子勉】
12月6日朝刊
毎日新聞 |
2008年
12月6日
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世界エイズデー:県庁をライトアップ /宮崎 |
1日の「世界エイズデー」に合わせて、県庁が赤くライトアップされている=写真。運動のシンボル・レッドリボンにちなんだもので、7日までの日没から午後10時まで照らされている。
県内では今年9月末までにHIV感染者が17人、エイズ患者が11人いる。県内の保健所では、HIVの検査を無料・匿名で受けられる。
県健康増進課は「ライトアップでエイズへの県民の関心が高まれば」としている。【種市房子】
12月6日朝刊
毎日新聞 |
2008年
12月6日
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世界エイズデー:きょう県エイズホットライン 30時間連続で悩みや相談対応 /埼玉 |
「世界エイズデー」(今月1日)に合わせて、県エイズホットライン(電話048・825・3060)は6〜7日、通常の受付時間を大幅に延長し、30時間連続でエイズや性感染症に関する悩みや相談に応じる。
通常は平日の午前10時半〜午後3時半。今回、6日午前9時〜7日午後3時まで昼夜を通して相談を受け付け、悩みを抱えていながら、仕事や学校などで時間が取れない人に相談の機会を提供する。
県疾病対策課によると、県内のエイズ患者数はここ5年ほど年30〜40人ずつ増加している。ホットラインは感染の予防方法やエイズ検査が受けられる場所などの情報を提供する。【稲田佳代】
12月6日朝刊
毎日新聞 |
2008年
12月4日 |
HIV感染70万人、44万人は気付かず |
中国衛生部によると、9月30日現在、中国国内のエイズ患者を含むHIV(エイズウイルス)感染者の報告数は26万4302件で、実際のHIV感染者は約70万人に上るとみられている。
中国衛生部によると、9月30日現在、中国国内のエイズ患者を含むHIV(エイズウイルス)感染者の報告数は26万4302件で、実際のHIV感染者は約70万人に上るとみられている。
感染者のうち約44万人は感染に気付いていないとみられる。写真は湖北省宜昌市で行われたエイズ検査の様子。(CNSPHOTO)
サーチナ |
2008年
12月4日
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医療過誤:県健康課、クラミジア検査でミス 陽性を陰性と誤通知 /富山 |
◇女性に「連絡を」
県健康課は2日夜、砺波厚生センター小矢部支所(小矢部市)で先月18日に性感染症のクラミジアの抗体検査を受け、結果が陽性だった女性に対し、誤って陰性と伝えていたと発表した。複数の職員で元の資料と結果表を見比べてチェックしなかったのが原因だという。検査は匿名だったため、同課は「心当たりのある方は連絡を」と呼び掛けている。
同課によると、この女性は、同支所でクラミジア、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)、肝炎ウイルスの3種類の血液検査を受けた。同21日に委託先の民間企業から届いた検査結果には「陽性」とあったが、センター職員が結果票に「陰性」のスタンプを押印。今月2日、来所した女性にそのまま手渡した。
クラミジアは発見、治療が遅れると、不妊症につながる恐れがある。同課は「ご迷惑をおかけして大変申し訳ない」と陳謝した。連絡先は同支所(0766・67・1070)か砺波厚生センター(南砺市、0763・22・3511)。【蒔田備憲】
12月4日朝刊
毎日新聞 |
2008年
12月3日
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セネガルでデモ行進、米仏にエイズ対策支援を要求 |
12月2日、セネガルの首都ダカールで数百人のエイズ撲滅運動家がデモ行進を行った(2008年 ロイター/Normand Blouin)
[ダカール 2日 ロイター] セネガルの首都ダカールで2日、数百人のエイズ撲滅運動家がデモ行進を行い、オバマ次期米大統領とサルコジ仏大統領にエイズ向け援助を約束通りに行うように求めた。
デモに参加した人々の中には「アフリカの子どもたちはあなたを見ている」と書かれた旗を振っている人もいた。エイズ患者の支援者など参加者の多くが白い衣装を身につけ、ダカールの中心部を行進。子どもたちも多数参加した。
子どもたちに国際援助を行う非政府組織(NGO)のセーブ・ザ・チルドレンによると、オバマ次期米大統領はHIV・エイズと戦う世界的な活動のため、2013年までに500億ドル(約4兆6500億円)の援助を最近約束した。
また、欧州連合(EU)議長国のフランスは、アフリカでのHIV対策に年間3億6000万ユーロの資金を拠出するなど、主導的な役割を果たしていた。
2007年末時点で、全世界で3300万人がHIVに感染していると推定され、そのほとんどがサハラ砂漠以南のアフリカにいるとみられる。1981年以降で計2500万人がエイズによって死亡しており、新規感染者は毎年推定270万人に上るという。
ロイター |
2008年
12月3日 |
欧州で7年間にエイズ感染者が倍増 EUとWHOが共同報告書 |
[AP=共同]欧州で2000年から2007年までに、エイズ感染者がほぼ倍増し、過去最高の水準に達した。欧州連合(EU)の疾病予防対策センターと国連の世界保健機関(WHO)が世界エイズデーの1日、共同報告書を発表した。
エイズの新感染者の発生率は2000年の100万人当たり39人から2007年は同75人に増えた。欧州49カ国で2007年に報告された新感染者は4万8892人。オーストリア、イタリア、モナコ、ロシアは資料がないため、この報告に入っていない。
新感染者発生率が最高水準の国はエストニア、ウクライナ、ポルトガル、モルドバ。東欧では薬物注射が主要感染源となっている。そのほかに発生率が高い国はラトビア、カザフスタン、ウズベキスタン、英国、ベラルーシ、スイス。
中欧、西欧の国では、同性愛者間の性交による感染者が増えている一方、異性間の性交が主要感染源となっている。
共同通信社 |
2008年
12月2日 |
カーラ仏大統領夫人、エイズ基金親善大使就任で抱負を語る |
【12月2日 AFP】世界エイズデー(World AIDS Day)を迎えた1日、カーラ・ブルーニ(Carla Bruni)仏大統領夫人は大統領府エリゼ宮(Elysee Palace)で会見を開き、ジュネーブ(Geneva)に本部を置く世界エイズ・結核・マラリア対策基金(Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria)の初代親善大使に就任することを正式発表した。
「私はいつも皆さんから注目されることで恩恵を受けてきた。今後は皆さんの注目をもっと重要で深刻な問題に向けることができる」と意気込みを語ったカーラ夫人は、母子感染の防止を主な活動目的に挙げた。
国連合同エイズ計画(Joint United Nations Programme on HIV/AIDS、UNAIDS)によれば、1日に生まれるHIVウイルスに感染した子どもの数は1200人で、その半数が2歳までは生きられない。世界のHIV感染者3300万人のうち、半数は女性だが、新しく感染する患者の60%が女性で、20%が子どもだという。
カーラ夫人は、「検査されること、治療を受けること、社会・家族から排除されることを、女性は恐れている」と語り、女性に対するエイズ教育の重要性を訴えた。また、現地への視察旅行の実施や、ほかの有名人への活動参を加呼びかけることで、エイズ問題に対する社会の意識を改革したいとの抱負を述べた。
今後は企業などに対し、同エイズ基金への募金を呼び掛けるという。同基金は世界140か国でエイズ対策に140億ドルを投じ、国家規模でのエイズ治療に取り組んでいる。同基金の支援のおかげで、約200万人が抗レトロウイルス薬を投与されている。
(c)AFP/Carole Landry |
2008年
12月3日 |
【華流】世界エイズデー 人気女優アリエルが理解呼びかける |
世界エイズデーだった1日、台湾の人気女優、林依晨(アリエル・リン)が台北でエイズウイルス(HIV)に感染した子供たちのためのチャリティーイベントに参加した。
世界エイズデーだった1日、台湾の人気女優、林依晨(アリエル・リン)が台北でエイズウイルス(HIV)に感染した子供たちのためのチャリティーイベントに参加した。
関連写真:そのほかの林依晨(アリエル・リン)に関する写真
アリエルは差別的な扱いを受けがちな感染児を抱きしめてキス。「こうした身体の接触ではエイズはうつりません」と語り、理解を呼びかけた。(編集担当:恩田有紀)
サーチナ |
2008年
12月2日 |
携帯メール100万通でエイズ検査の受診呼びかけ 南ア |
ロンドン(CNN) 南アフリカ共和国で1日、毎日100万通の携帯メールを送ってエイズ検査の受診を呼びかけようという啓発キャンペーン「プロジェクト・マシルレケ」が始まった。
プロジェクトはエイズ啓発活動を行っている慈善団体や携帯電話会社ノキアなどの協力で、南アフリカ全土で展開。人口の80%に当たる4300万人が携帯電話を持っている状況に目を付け、検査受診を呼びかけるメールを1日100万通、1年間にわたって送信する。本格実施に先立って行われた実験期間中は、エイズヘルプラインに寄せられた電話の件数が200%増えたという。
携帯メールはアフリカ諸国で普及している「PCM(プリーズ・コール・ミー)サービス」を利用。PCMメールは通常「プリーズ・コール・ミー(電話をください)」の一文と電話番号に120文字のメッセージを添えて送るが、ここに「すぐに具合が悪くなったり疲れやすかったり痩せたりして、HIV感染かもしれないと不安に思っていませんか?
エイズヘルプラインまでお電話ください」というメッセージを入れる。
国連の統計によると、南アフリカには推定600万人のHIV(エイズウイルス)感染者がいるが、感染者に対する偏見がいまだに根強く、必要な治療を受けているのは10人中1人にすぎない。
こうした状況に対応してプロジェクト・マシルレケではプライバシーを保証し、治療にも複数の選択肢を用意、自らもHIVに感染している人がカウンセリングに当たるなどのサービスを提供している。
CNN |
2008年
12月2日 |
<エイズデー>「ハグして」!感染者装い「調査」、6割が拒否―湖北省武漢市 |
11月30日、武漢市の大学生グループがエイズ感染者を装い、一般市民のエイズに対する意識調査を実施。HIV感染者に「抱きしめてください」とお願いされた市民の反応は果たして…?写真は07年の世界エイズデーに行われた同様の調査活動。
2008年11月30日、世界エイズデーの前日、湖北省武漢市の中国地質大学江城学院の学生らが「レッドリボン(エイズ患者への理解と支援を象徴する)」チームを結成、9人が街頭で一風変わった実験を行った。「西部網」が伝えた。
同日午前11時半、9人のうち3人の女子学生がマスクをしてエイズ患者を装い、「私は生まれた時からHIVに感染しています。どうか私を抱きしめてくれませんか?」と道行く人々にお願いする実験を開始。約30分間で66人に声をかけたが、抱擁に応じた通行人は29人だけ。ある中年女性は声をかけられた途端、目を大きく見開き後ずさりして断った。9歳ぐらいの女の子は、「私は抱っこしたくない」と友達の陰に隠れてしまった。 【その他の写真】
学生たちが感動したのは、生後11か月の赤ちゃんを抱いた若い母親。彼女は大きく両手を広げて女子学生を抱きしめた後、赤ちゃんを学生に抱かせたという。また米国人の中年男性は「No Problem」といいながら、力強く抱擁。義理の兄がHIV感染者だという彼はエイズ患者に対し深い理解を示していた。
今回の実験で、通行人の6割がエイズ患者に対する拒絶反応を見せたが、学生たちは「エイズと闘っている人々には、周囲の理解と励ましが必要だと痛感した」と話している。(翻訳・編集/本郷)
Record China |
2008年
12月2日 |
<エイズ>出稼ぎ労働者の感染が増加―中国 |
30日、中国で農村から都市へと出稼ぎに出ている労働者たちの間でHIVウイルスに感染するケースが増えていると、英通信社が報じた。写真は河北省石家荘市でHIV検査を受ける労働者ら。
2008年11月30日、イギリスのロイター通信によると、中国で農村部から都市へと出稼ぎに出ている労働者たちの間でHIVウイルスに感染するケースが増えている。環球時報が伝えた。
これまでHIV感染者の多くは、麻薬常習者や同性愛者、売春婦や90年代に見られた売血による被害者が主流だったが、30日、中国衛生部疾病控制局エイズ予防所の王維珍(ワン・ウェイジェン)副所長が明らかにしたところによれば、中国でのHIV感染は全体的には抑制されているものの、出稼ぎ労働者層や辺境・農村地区など、特定の層や地域では感染が拡大する傾向にあるという。 【その他の写真】
故郷から遠く離れた場所で働く肉体労働者は、安価な性サービスを利用する際、多くがコンドームを使用しないことなどから、エイズ感染の危険性が高いだけでなく、他の性感染症(STD)に感染する割合も全体的に高いという。(翻訳・編集/岡田)
Record China |
2008年
12月2日 |
中国のエイズ:セックスワーカーによって農村型から都市型へ |
世界エイズデーの12月1日にあわせて、各国でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染統計などが発表される。中国では昨年末までに推計70万人の感染者が存在するといわれているが、今年9月末までに実際に衛生当局に届けているのは26万人4302人にとどまっている。
世界エイズデーの12月1日にあわせて、各国でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染統計などが発表される。中国では昨年末までに推計70万人の感染者が存在するといわれているが、今年9月末までに実際に衛生当局に届けているのは26万人4302人にとどまっている。当局の発表を信じるのであれば、エイズ患者の増加は続いているが、その増加率カーブは徐々に緩やかになっているとか。
しかし、そこで気を緩められないのは、中国のエイズ感染経路に変化が起きている点だ。04年まで感染経路は売血(有償の献血)感染が40%を占め、性交渉による感染は10%未満だった。だが、今年は性的接触による感染が50%を超えているという。
しかも、中国衛生部の汪寧・疾病予防コントロールセンター副主任は1日に行われた健康科学技術サミットの席でこう指摘する。「セックスワーカーが“小姐”だけだと思ってはいけない。北京のセックスワーカーの2割が男性である。上海、広東で男性が売春を行うケースは増えている」。
小姐(シャオチェ=おねえさん)とは、俗語で売春婦を指す。その反対の男性の売春夫を小爺(シャオイェ=おぼっちゃん)という。男性客向けもいるが、“女性専科”も多い。
私は女性誌に依頼されて北京の小爺たちを取材したことがある。カラオケ店に夜な夜な集う長身の若くハンサムな男の子たちの多くは、昼間は学生やウェイターやセールスマンとして働く、一見普通の地方出身青年だったりする。夜は割のいいアルバイト感覚であっけらかんと体を売っているが、昼間は普通に働き恋愛するのだろう。日本に留学し日本人女性とつきあったこともあるという青年もいた。「韓国人マダムとか日本人観光客もくるよ。モデルや歌手も来たことがある」……。その店のエレベーターホールで客からもらったのであろう1万円札を手にしている小爺たちも見かけた。
かつて中国のエイズといえば麻薬密売ルートが通る雲南省や新疆ウイグル自治区などの辺境地域や売血が多い地方の貧困地域で広がる“農村エイズ”が特徴だった。しかし今、その農村からの出稼ぎ者が参入する風俗産業を通じて外国人が多く住む沿海部の大都市も感染のリスクが高まっている。そしてリスクにさらされているのは売春婦とそういう誘惑に弱い一部男性客たちだけでもない。貧困層も富裕層も、中国人も外国人も、男も女も。「エイズに感染するリスクは誰の身近にもある……」と訴える汪寧氏の言葉が、今さらのように現実感をともなって聞こえる今日この頃である。
写真はレッドリボンの巨大ポスターが掲げられた、北京五輪のメーン会場でもあった国家体育場(通称:鳥の巣)。(執筆:中国ウォッチャー 三河さつき)
サーチナ |
2008年
12月2日 |
エイズへの偏見なくそう 高校生がフォーラム |
参加者全員が隣同士で手をつなぎ「身近な人を思いやる」という宣言文を採択した=うるま市の石川会館大ホール
「Living Together―ちょっとの愛からはじまること」をテーマに高校生エイズフォーラム2008(県教育委員会主催)が11月21日、うるま市の石川会館大ホールで開かれ各校の代表約千人が参加した。ダンスやクイズ、劇などを通し、エイズウイルス(HIV)やエイズに対する差別や偏見をなくし、共に助け合うことで一人一人の自分らしさを受け入れることを誓った。
豊見城高の生徒は劇でエイズへの知識のなさが偏見や差別につながることを指摘。友人からエイズではないかと疑われ、仲間外れにされた男子生徒と彼を取り巻く級友の会話からなる劇は、会場の笑いを誘いながらも、エイズや性感染症について正しい知識を持ち、予防法を学ぶ大切さを訴えていた。
辺土名高はエイズや性感染症を対話形式で共に学ぶ「ピアエディケーション」では「HIVに感染した人を刺した蚊がHIVに感染していない人を刺したら刺された人は感染するか」(しない)「HIV感染者が使った注射針を使い回したら感染するか」(する)などとクイズ形式で知識を深めた。「望ましい男女交際は好きな相手を思いやることが必要。嫌なことは嫌と言うこと、相手の進路を邪魔しないことが大切」と呼び掛けた。
フォーラムでは「性に関する正しい知識を持つとともに、すべての人の人権を尊重し、大切な人を守るために、自分自身の行動に責任を持つ」などを内容とした宣言文も採択された。
琉球新報 |
2008年
12月2日 |
HIVの検査受けたことがある――20代で11.9% |
HIV検査を受けたことがありますか? (出典:神奈川県臨床衛星検査技師会)
12月1日は国連が提唱する「世界エイズデー」。エイズのまん延防止や患者、感染者に対する差別・偏見をなくすために各地でイベントなどが開かれたが、HIV(エイズウイルス)検査を受けたことがある人はどのくらいいるのだろうか。
【拡大画像や他のグラフを含む記事】
関東5都県に在住する人でHIV検査を受けたことがある、という人は23.3%であることが、神奈川県臨床衛星検査技師会の調べで分かった。厚生労働省の調査によると、現在のHIV感染者は増加傾向にある。感染者は20代〜30代が全体の約6割を占めており、累計の感染者・患者数(1985年の統計データ開始以降)は2008年9月末に1万5000人を突破している。
神奈川県臨床衛星検査技師会の調査によると、最もHIV検査を受けている割合が高いのは30代で29.4%。一方、40代では23.4%、20代では11.9%にとどまった。20代のHIV感染者は全体の約30%を占めている中、「20代のHIVに対する危機意識の低さが浮き彫りになった」(神奈川県臨床衛星検査技師会)としている。
都県別で見ると、最もHIV検査を受けているのは千葉県で30.8%、逆に最も割合が低かったのは神奈川県で15.4%。同じ関東圏内でも検査率に2倍もの開きがあった。
インターネットによる調査で、関東5都県(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城)に在住する男女520人が回答した。調査時期は11月。
Business Media 誠 |
2008年
12月2日 |
感染妊婦の治療率3割に上昇=エイズ孤児は1500万人−ユニセフ |
【ニューヨーク1日時事】国連児童基金(ユニセフ)などが世界エイズデーに当たる1日に公表した報告書によると、2007年時点でエイズウイルス(HIV)に感染している低・中所得国の妊婦の33%がHIV増殖を抑える抗レトロウイルス薬治療を受けており、治療率は04年の10%から3倍以上になった。
同様の治療を受けている低・中所得国の15歳未満の子供も05年の7万5000人から07年は19万8000人に増加。ただ、この年代のHIV感染者は推定で200万人に達すると指摘し、乳児を対象にしたHIV診断や治療の拡大が必要と強調した。
報告書はまた、07年時点でエイズのために親を亡くした子供は1500万人に上るとの推計値を示した。
時事通信 |
2008年
12月2日 |
エイズ撲滅大使に就任=慈善コンサートも検討−仏大統領夫人 |
【パリ1日時事】サルコジ仏大統領の夫人で歌手のカーラ・ブルーニさん(40)が世界エイズデーの1日、感染症対策に取り組む国際財団「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」(世界基金、本部ジュネーブ)の「世界大使」に任命された。カーラさんがファーストレディーとして本格的な活動に乗り出すのは初めて。
パリで世界基金のカザツキン事務局長らと記者会見に臨んだカーラさんは「特にエイズの犠牲になりやすい女性と子供を助けたい」と抱負を語り、友人の音楽家らと協力して慈善コンサートなどを開く考えも明らかにした。
時事通信 |
2008年
12月2日 |
仏大統領サルコジ夫人、エイズ基金の初代大使に |
カーラ・ブルーニ仏大統領夫人は世界エイズデーの1日、エリゼ宮別館で会見し、エイズ・結核・マラリア対策世界基金の初代大使への就任を発表した。会見には基金の理事長カザチキン教授も出席した。カーラ夫人は同日発売の女性誌「エル」でも大使就任を明らかにし、自分の大統領夫人としての「媒介力」を有効に「利用したい」と指摘。またエイズは2006年に死去した兄の死因だったことも明らかにした。特にアフリカで蔓延している「母子感染防止」に力を注ぐことも強調した。(パリ 山口昌子)
産経新聞 |
2008年
12月2日 |
エイズウイルス感染者数が増加 |
シンガポール2008年12月02日 10:35
今年1月から10月末までにエイズウイルス感染が判明した市民は382人で、昨年同期の356人を7%上回った。通年でもエイズ感染が初めて報告された1985年以来の過去最多だった昨年の423人を上回る見通しだ。保健省は、検査を受ける市民の増加が感染者増の背景にあると見ている。
これまでエイズウイルス感染が確認された市民の合計は3,865人で、うち1,176人が死亡した。エイズが進行し、免疫システムが破壊され、結核など他の感染症を併発したケースが多い。
国連エイズ合同計画(UNAIDS)によれば、昨年時点でエイズウイルスに感染している人は全世界で3,300万人。
シンガポールではエイズへの認識の高まりから、匿名の検査を受ける市民が増加している。検査施設の増加に加え、罰則が規定されたことも要因だ。自分がエイズウイルスに感染していることを知っているかにかかわらず、感染者が相手に感染の事実を伝えず性交渉を持つことは犯罪行為とされる。
エイズ感染者に対する社会の受け入れ度は低く、最近の調査では回答者の半数が、家族に感染者がいた場合、面倒を見ないと答えた。
抗エイズウイルス薬は高価で、月1,500Sドル(約94,790円)かかる。投薬に対する政府補助はない。
AsiaX アジアエックス |
2008年
12月1日 |
世界エイズデー:まん延防止、偏見なくそう 富山大が協力しキャンペーン /富山 |
世界エイズデー(12月1日)を前に、エイズのまん延防止と患者・感染者への差別や偏見をなくそうと、「エイズキャンペーン2008」が30日、富山市総曲輪のグランドプラザで開かれた。同市保健所が、富山大医学部や看護学校、女性の健康を考えるNPOハッピーウーマンプロジェクトなどの協力を得て、啓発活動として昨年から実施している。
日本で昨年新規に確認されたHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者・エイズ患者は約1500人と、4年連続で1000人を超え先進国で唯一、罹患(りかん)率が上昇。累計も1万5000人以上となった。地方でも同じ傾向で、県内でも毎年1〜3人増加し、現在計約30人の患者がいる。
キャンペーンでは、今年初めてHIVの無料検査を実施。これは指先から少量の血液を採取し、約15分後に結果が告知されるシステム。午前中から若者らが検査を受けていた。
鳴河宗聡・富山大助教は「県内では発症してから初めて受診する人の割合が多い。まず性感染症が恥ずかしいという考えを変え積極的に検査を」と話していた。【青山郁子】
12月1日朝刊
毎日新聞 |
2008年
12月1日 |
世界エイズデー:午前もHIV検査実施−−草津、長浜保健所 /滋賀 |
1日の世界エイズデーに合わせ、草津、長浜の両保健所は、通常月2回の午後に行っているHIV検査を拡大し、午前にも実施する。草津保健所は3日の午前10時〜正午、長浜保健所は10日の午前9時半〜同10時半。
県HIV・エイズ派遣カウンセラーの鈴木葉子さん(58)は「自分の感染を早く知ることで、人にうつすことも防げるし、免疫力を上げる治療もしやすくなる。気軽に検査を受けてほしい」と話す。
いずれも匿名、無料で受けられる。事前予約(草津保健所077・562・3526、長浜保健所0749・65・6663)が必要。【後藤由耶】
12月1日朝刊
毎日新聞 |
2008年
12月1日 |
チップ埋め込んでHIV感染者を監視、インドネシアで窮余の条例案 |
【ジャカルタ=佐藤浅伸】エイズウイルス(HIV)感染者の皮膚にマイクロチップを埋め込み、信号を受信して性行動を監視する−−。
インドネシア東端パプア州で、異例の条例案が可決される見通しが強まっている。
感染拡大に歯止めをかけるための窮余の策だが、民間活動団体(NGO)などから「人権侵害だ」と強い批判が出ている。
条例案によると、「性的に活動的」な感染者・患者が対象で、故意に他人を感染させた場合、最高で禁固6月か罰金5000万ルピア(約40万円)が科せられる。また、全州民にHIV検査を義務付けている。
パプア州は独立紛争が続いたことから外国人の立ち入りが制限され、情報面で立ち遅れた。エイズ教育も普及しておらず、感染者・患者数は累計で約4300人に上り、ジャカルタ特別州と並んでずば抜けて多い。
現地からの報道によると、法案は近く可決され、年内にも施行される可能性が高いが、エイズ問題に取り組む地元NGOなどは「感染者は同じ人間であり、動物ではない。予防のための最善の方法は教育の普及とコンドームの使用の徹底だ」と反発している。
読売新聞 |
2008年
12月1日 |
世界エイズデー:「ぜひ検査受けて」 森理世さん呼びかけ−−浜松 /静岡 |
1日の世界エイズデーを前に、エイズの正しい知識や予防について知ってもらおうと、浜松市中区千歳町の浜松モールプラザサゴーで30日、「まちなかHIV検査会」が開かれた。静岡市出身で07年ミス・ユニバース優勝の森理世さん(21)が参加し、積極的な検査の受診を呼びかけた。
保健所や病院での検査に抵抗感を持つ若者に、少しでもHIV(エイズウイルス)についての知識を持ってもらおうと、NPO(非営利組織)「魅惑的倶楽部」が主催した。NPOによる街頭での検査会は県内では初めて。
来場者は、保健師から検査の説明を受けた後、採血し、アンケートに答えると、その日のうちに検査結果が通知された。ポルトガル語とスペイン語の通訳も常駐し、外国人にも対応した。
検査を受けた森さんは、「痛くないし、簡単に終わる。HIVについて、意見を述べあい、話し合うことが大切。ぜひ検査を受けてほしい」と呼びかけた。【平林由梨】
12月1日朝刊 |
2008年
12月1日
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創作劇でエイズ啓発 医療関係者ら |
1日の「世界エイズデー」を前に医療関係者や大学生が30日、創作劇などを通してHIV感染の予防や早期発見を啓発するイベントを佐久市の勤労者福祉センターなどで開いた。
佐久総合病院研修医と佐久大生が共同で演じた劇では、40歳代の夫がHIV検査で陽性と分かり、差別されるのではという思いに苦しみながらも、夫婦がともに生きてゆくことを決めるまでを描いた。
おなじみの漫画キャラクターが次々と登場する劇を見ていくうち、「人口当たりの感染者割合が全国上位」「異性間性交渉が原因で感染するケースが8割」「近年では日本人の中年男性に感染者・患者が多い」など、長野県や佐久地域の感染の特徴が分かるよう工夫されている。
またトークショーでは、佐久大生3人が「HIV感染が分かった」との想定で、厚生労働省結核感染症課の高山義浩医師から「交際相手に感染を告げるか」などと質問を受け、対話を重ねるなかで、HIV感染者への対応の課題を浮かび上がらせた。
最終更新:12月1日8時4分
産経新聞 |
2008年
11月30日 |
世界エイズデー前にHYDEら啓発ライブ |
エイズ啓発ライブ「RED RIBBON LIVE 2008」が29日、都内で行われた。ラジオDJ山本シュウ(44)の趣旨に賛同したSEAMO、アンジェラ・アキ、HYDEらが歌い、今井絵理子や小林麻央らもトークで出演した。12月1日の世界エイズデーを前にしたイベントも3年目に突入。山本は「ここに座っている1席は、学校1校分の代表ですよ」と、エイズの知識を広めるようにと呼び掛けた。
最終更新:11月30日10時3分
日刊スポーツ |
2008年
11月30日 |
エイズデー前にHIV検査を呼びかけ 和歌山 |
世界保健機関(WHO)がエイズ蔓延(まんえん)防止を目的に定めた世界エイズデー(12月1日)を前に、県内のロータリークラブ会員や県職員、ボランティアスタッフら約100人が29日、JR和歌山駅周辺でHIV(エイズウイルス)検査を呼びかけるチラシとポケットティッシュを配布し、ハンドベル演奏やフラメンコ演舞などを行って通行人らに注意喚起した。
県によると県内では昭和60年〜平成19年に累計57人のHIVウイルス感染者が報告され、若年層を中心に増加傾向にあるという。和歌山東ロータリークラブの笹島良雄さん(76)は「先進国では減少傾向にあるHIVウイルス感染者が、日本では増加傾向にある。特に関西で多いといい、気をつけてほしい」と注意を呼びかけた。
和歌山市保健所ではHIVの即日検査を12月6日午前10時から行う。完全匿名制で検査料無料。予約は感染症対策班((電)073・433・2261)。
最終更新:11月30日8時3分
産経新聞 |
2008年
11月29日 |
大阪のHIV感染 最多200人超 「潜在」はさらに… |
国内のエイズウイルス(HIV)感染者・患者数が累計1万5000人を突破する中、大阪府内で今年、新たに判明した感染者・患者数が212人と過去最多を記録したことが29日、府立公衆衛生研究所のまとめで分かった。200人を突破したのも初めてで、数字には表れない「潜在感染者」も拡大しているとみられる。半年以内に感染した初期感染者も約1割おり、12月1日の「世界エイズデー」を前に、専門家は「氷山の一角。感染は確実に広がっている」と危機感を募らせている。
◆5年で倍増
国内の感染者・患者数は、調査を始めた昭和60年以降、年々増加。今年9月までの累計で1万5037人に上っているが、感染の判明自体を恐れて検査を避ける「潜在感染者」はさらに多いとみられる。HIV疫学と予防に詳しい京大医学部の木原正博教授(社会疫学)は3万〜4万人と推定。「感染者は4〜5年で倍増しており、潜在感染者も同じペースで増加する可能性がある」と指摘している。
感染原因は同性間の性的接触が42%を占める一方、異性間の接触でも35%に上り、特に若い世代に目立つという。
府内でも感染者・患者数は増加の一途をたどっている。中でも、献血する際の2次感染予防検査で見つかるケースが他府県と比べて多く、その割合は、全国で今年新たに確認された86人のうちの約23%にあたる20人。HIV検査を目的に献血する「不適切利用」が多いのが原因とみられる。
◆検査は満員
こうした状況に対処するため、府や大阪市は今年3月、大阪・ミナミに大阪検査相談・啓発・支援センター「chot CASTなんば」を開設。保健所などの従来の公的検査機関と異なり、検査時間を週2回の平日夜間や土日の午後に設定したことから、検査に訪れた人が増加した。この結果、感染者・患者数も増えた面もあるという。
府立公衆衛生研究所ウイルス課の川畑拓也・主任研究員は「検査を受ける人が増えたのはセンター開設で利便性が高まったためだろう。しかし、まだまだ検査場所が少なく、十分な態勢とはいえない」と話す。
特に簡易検査でその日のうちに結果が分かる日曜日は混雑。9月には定員の40人からあふれた100人を断ったケースもあったという。川畑研究員は「判明した感染者には、半年以内に感染した初期感染の人も1割弱はおり、確実に感染は広がっている」と危惧(きぐ)している。
◆不治でない
「判明している感染者は氷山の一角。このままでは大変なことになる」と警告するのは、在阪のFM局で放送される自身のラジオ番組やライブ活動などでHIV感染予防を訴えてきた人気DJの山本シュウさん(44)。
「感染してどうせ死ぬんだから、これからみんなにうつしてやる」。山本さんの番組などには、感染が判明してパニックになった10代の少女からこうした声も寄せられている。
「不治の病」と恐れられてきたエイズは、副作用やコスト面などの課題は残っているものの、最近では治療法や発症を抑制する薬剤の研究も進んでいる。にもかかわらず、正しい情報が浸透していないこともあり、染みついた恐怖意識から検査自体を避け、潜在的な感染者・患者数を増やすという悪循環の図式に陥っているという。
山本さんは「エイズ=死ではなく、予防もできる。差別や偏見が根強いが、その前にもっとエイズについて知識を深めてほしい。そして、まさかと思っていても検査に行ってほしい」と話している。
産経新聞 |
2008年
11月29日 |
キャンペーンリボン 米国発祥で世界に広がり…希望の各色 |
【主な国内のリボン運動】オレンジ=児童虐待防止▽ピンク=乳がん早期発見▽レッド=エイズの理解・支援▽ホワイト=妊産婦保健の改善▽グリーン=臓器移植▽パープル=暴力根絶▽ブルー=北朝鮮による拉致被害者の救出▽イエロー=障害者の社会参加促進
胸元にオレンジ色のリボンを付けた人を見たことはないだろうか? 11月は厚生労働省が定める児童虐待防止月間で、オレンジリボンはそのシンボルマークだ。実はオレンジ以外にも、さまざまな色のキャンペーンリボンが登場している。【柴田真理子】
「取引先に『そのリボンは何?』と聞かれることが多いですね。私自身も、虐待問題に対する意識が向上しました」。たばこ会社、フィリップモリスジャパン営業担当の久下裕さん(48)はこう話す。同社は06年から虐待防止に取り組み、11月は全社員がピンバッジ型のオレンジリボンを付ける。
オレンジリボンの提唱者は、栃木県小山市の小田和枝さん(52)。長年、里親を務めており、04年9月に同市で起きた幼い兄弟の虐待死事件をきっかけにシンボル作りを決意した。色は里子団体の意見で温かみがあるオレンジを選んだ。
社会的なキャンペーンのシンボルに色付きリボンを使う現象は、米国が発祥の地という。関係者によると、南北戦争(1861〜65年)のころから、家族が出兵すると庭の木に黄色いリボンを結び無事を祈る習慣があり、それが起源の一つとも考えられている。
現在のようなリボンキャンペーンのきっかけは1991年、ニューヨークの芸術家団体がエイズ予防のシンボルに赤いリボンを採用したことらしい。エイズ予防財団(東京都千代田区)によると、この年に起きた湾岸戦争で、黄色いリボンが再び注目されたことも影響したという。
乳がんの早期発見の願いが込められたピンクリボンは90年代初め、米国の化粧品会社がエイズのレッドリボンに倣い導入した。日本でも03年から毎秋ピンクリボンフェスティバルが開催されている。
その他、米国を中心に生まれて日本でも広く知られるキャンペーンリボンには、▽グリーン=臓器移植▽パープル=暴力根絶▽ホワイト=妊産婦保健の改善−−などがある。
一方、日本で誕生したのが、北朝鮮に拉致された被害者救出を願うブルーリボンだ。日朝両国を隔てる日本海と、結ぶ空を象徴する色として青色が選ばれた。また、障害者の社会参加促進を求めるリボンカラーは黄色だ。米国では出征兵士の無事を祈る色が、日本では別のキャンペーンに使われている。
ホワイトリボン運動を日本で展開する社団法人ジョイセフ理事の高橋秀行さんは「リボンには、贈り物や喜びなどの意味が込められていると聞いた。希望を持ち、粘り強く続ける必要のある、社会運動の象徴にふさわしい形だと思う」と話す。
◆主な国内のリボン運動◆
オレンジ=児童虐待防止▽ピンク=乳がん早期発見▽レッド=エイズの理解・支援▽ホワイト=妊産婦保健の改善▽グリーン=臓器移植▽パープル=暴力根絶▽ブルー=北朝鮮による拉致被害者の救出▽イエロー=障害者の社会参加促進
毎日新聞 |
2008年
11月29日 |
<HIV>薬物汚染!ヘロイン流通で感染者が中国で4位―新疆ウイグル自治区 |
26日、今年9月までの1年間、新疆ウイグル自治区自治区で新たに報告されたHIV感染者が3928人に上ることがわかった。累計感染者数は2万4818人で、うち1353人が亡くなっている。写真はエイズ拡散防止を訴える街頭広告。
2008年11月26日、新疆ウイグル自治区衛生庁の発表によると、今年9月30日までの1年間で、同自治区で新たに報告されたHIV(ヒト免疫不全ウィルス)感染者が3928人に上ることがわかった。中国新聞社の報道。
これまでの累計では、同自治区のHIV感染者は2万4818人。うち、2504人がエイズを発症しており、1353人が亡くなっている。なお、全国のHIV感染者の累計報告数は24万4302人で、同自治区は感染者数で全国4位となっている。07年末の衛生部など当局の発表では、同自治区を含め河南省・広東省・広西チワン族自治区・雲南省が上位5位を占めている。 【その他の写真】
自治区内で特に感染者が集中しているのはウルムチ市とイリ・カザフ自治州で、年代別では青年・壮年世代に多く見られるという。また、女性の感染者増加が顕著。医療業界の学術交流サイトが06年に掲載したデータでは、その感染経路のトップが、薬物の静脈注射での注射器使いまわしによるもので、全体の54.8%を占めている。アフガニスタンなどと国境を接する同自治区はヘロインの流通地帯となっており、薬物汚染が深刻な模様だ。(翻訳・編集/愛玉)
Record China |
2008年
11月28日 |
仏大統領夫人、エイズと闘う活動に従事へ |
11月27日、サルコジ仏大統領夫人のカーラ・ブルーニさんがエイズと闘う活動に従事することが分かった。11日撮影(2008年 ロイター/Philippe Wojazer)
[パリ 27日 ロイター] フランスのサルコジ大統領夫人で歌手のカーラ・ブルーニさんが、エイズと闘う世界的なキャンペーンで新たに役割を担うことになった。仏大統領府(エリゼ宮)が27日発表した。
今年2月にサルコジ仏大統領と結婚したブルーニさんは、結婚前から取り組んでいたニューアルバムを発表するなどしていたが、人道的な活動に打ち込みたいと述べていた。
エリゼ宮は声明で、夫人はジュネーブに拠点を置き、エイズや結核、マラリアと闘うグローバル・ファンドとともに活動する可能性があると述べた。
仏週刊誌レクスプレスは、ブルーニさんはエイズから母親と子どもを守る「世界大使」になるかもしれないと報じている。
ロイター |
2008年
11月28日
|
世界エイズデーに合わせ特別展示―日看協 |
日本看護協会(久常節子会長)は12月1日の「世界エイズデー」に合わせ、12月1日から25日まで同協会ビルで、JNAプラザ特別展示「12月1日は、世界エイズデー。愛すること。それは自分と相手を守ること」を開催する。
特別展示では、「日本のHIV・エイズの現状」「感染者の声」「日本看護協会としての取り組み」などについてパネルが展示される。土日、祝日を除く午前10時半から午後5時までの開催で、入場は無料。
また、12月1日の午後5-9時に、同協会ビルのライトアップが行われるほか、同日、看護師や助産師らを対象に「HIV/AIDSケアに関する疑問・質問に答えます」と題した研修会を開催する予定。
医療介護CBニュース |
2008年
11月28日 |
エイズによる死亡、3万4000人に―中国 |
27日、9月末までの中国国内のエイズによる死者が3万4000人に上っている。感染者は24万4302人、発病者は7万7000人余りだが、氷山の一角に過ぎないという。写真は世界エイズデーのポスター。
2008年11月27日、中国新聞社によると、中国衛生部疾病控制局の●陽(ハオ・ヤン=●は赤におおざと)副局長は26日、2007年に中国国内で新たに5万人のエイズウイルス感染者が増え、1日あたり140人の感染者が増えていることを明らかにした。
統計によると、2008年9月末までの中国国内のエイズウイルス感染者数は24万4302人、発病者は7万7000人余りで、死者は3万4000人に上っているが、感染者は全国で70万人に上ると推測されており、感染していることに気づいていない人がさらに45万人もいることになる。 【その他の写真】
中華予防医学会の王隴徳(ワン・ロンダー)会長によると、感染者70万人のうち、約8万5400人がすでに発病していると見られており、感染原因は性交渉によるものが主流になりつつあるという。感染者のうち、異性との性的関係による感染は全体の40.4%、同性との性的関係による感染は5.1%、麻薬の注射器による感染は28.3%だが、同性と性的関係を持つ男性(MSM)の感染率が2005年の0.4%から現在は4.9%にまで上昇しており、一部の地域では15%に達しているという。(翻訳・編集/岡田)
Record China |
2008年
11月28日 |
雲南漢方薬研究所、漢方薬に顕著なエイズ治療効果 |
エイズ拡大が特に深刻な中国雲南省では、漢方薬を利用した試験的なエイズ治療プロジェクトが行われており、3年にわたる研究の中でその効果が顕著に現れている。
関連写真:そのほかの雲南に関する写真
雲南省衛生局によると、八都市に建設されたプロジェクト基地においてエイズ患者に漢方薬治療を行ったところ、雲南省漢方薬研究所の開発した新薬が著しい効果があることが分かっ
たという。
※この記事は、中国で唯一対外放送を行う国家放送局の「中国国際放送局(CRI)」による提供です。現在、38の外国語、中国国内の4つの方言と43の言語で、世界200以上の国と地域
に向けて放送しています。URL : http://jp1.chinabroadcast.cn/
サーチナ |
2008年
11月26日 |
HIV:県内各保健所で検査 世界エイズデーに合わせ、きょう〜来月中旬に /岡山 |
◇関係ないと思わずあなたも早めに きょう〜来月中旬に無料で
12月1日の「世界エイズデー」に合わせ、県内の各保健所が26日から来月中旬にかけてHIV抗体の無料検査を実施する。検査は匿名で受けることができ、検査結果は1週間後に通知される。
08年の県内の新規エイズ感染者数10人、患者数7人(11月14日現在)はいずれも過去最多。感染者は累計45人、既に発症した患者は34人に上る。
保健所や拠点病院で検査を受けた人は、05年度875人、06年度1165人、07年度1334人と年々増加している。県健康対策課は「近年は治療薬の進歩で発症を抑えることも可能になっている。気になる人は早めに検査を受けてほしい」と呼びかけている。【佐藤慶】
各保健所の検査日時は次の通り。詳しくは県健康対策課のホームページ(http://www.pref.okayama.jp/soshiki/list.html?sec_sec1=36)に掲載。
【26日】高梁(午前10時半〜午後4時半)=当日予約可【1日】高梁(午前10時半〜午後4時半)=同▽倉敷(午後5時〜8時)=28日午後5時までに予約▽新見(午前10時半〜午後4時)=同【2日】真庭(午後5時〜7時)=1日午後5時までに予約【3日】津山(午後4〜8時)=3日正午までに予約【5日】岡山(午前10時〜午後3時、午後5時〜7時)=前日午後5時までに予約▽勝英(午後5時〜8時)=同【11日】東備(午後4時〜7時半)=同【18日】井笠(午後1時半〜7時)=同
11月26日朝刊
毎日新聞 |
2008年
11月26日 |
<プレスリリース>オウケイウェイヴ、「世界エイズデー特設サイト」を開設 |
日本初、最大級のQ&Aサイト「OKWave」を運営するオウケイウェイヴ(代表取締役社長:兼元謙任 本社:東京都渋谷区)は、『世界エイズデー特設サイト』を2008年11月25日に開設し、エイズに関する情報交換の場を設け、OKWave利用者自身からの投稿を通じたエイズに関する啓発とエイズ支援運動であるレッドリボンキャンペーンを応援します。
2007年の日本国内でのHIV感染報告件数は1,082件(外国籍を含む)と過去最高となっています(出展:「平成19(2007)年エイズ発生動向」、厚生労働省エイズ動向委員会)。
『世界エイズデー特設サイト』は、世界エイズデー(12月1日)に向けて“エイズについて「知る」ことからはじめよう!”をテーマに、ユーザの投稿を通じたエイズ予防やエイズ啓発の場を提供します。
Q&Aサイト「OKWave」ならではの取組みとして、エイズ支援運動のレッドリボンキャンペーンを応援するため、みんなが自分のレッドリボンを写真に撮って投稿する企画をはじめ、質問に対してユーザ自身が回答を投稿する形式で、エイズについて考えていただく機会とします。
◎世界エイズデー特設サイト「エイズについて「知る」ことからはじめよう!」概要
▼サイトURL
http://entame.okwave.jp/aids/
▼開催期間
2008年11月25日(火)〜
▼OKWave会員(登録無料)から回答を受付ける質問
▽(Q)あなたが「エイズ」について知ったきっかけは?
http://okwave.jp/qa4487933.html
▽(Q)エイズの予防策
http://okwave.jp/qa4505479.html
▽(Q)あなたのレッドリボン写真で、レッドリボンキャンペーンを盛り上げよう
http://okwave.jp/qa4505492.html
当社は今後も、「OKWave」をはじめとするQ&Aソリューションを通じて、社会的に意義のある活動・運動を応援していきます。
■問い合わせ先■オウケイウェイヴ<3808.NG>
※発表日 2008年11月25日
以 上 |
2008年
11月26日 |
人ふでがき:歌や音楽に合わせ、独自の脚本を読み聞かせる語り部・瓜生喬さん /長野 |
◇「人間の愛、伝える」−−瓜生喬さん(77)
松本市に生まれ、同志社大在学中に劇団代表として活躍。NHK放送作家や劇団主宰を経て、90年ごろから「語り部」となった。
瓜生さんの「語り」は、歌や音楽などに合わせ、独自の脚本を読み聞かせるもの。手掛けた脚本数は300作に上る。
信州などを舞台に、心の交わりを描き、情感のこもった語り口に引き込まれる。「語りは、人間の愛を伝えること」と言う。
海外でも長年、活躍してきた。劇団・炎や語りの公演を通じ、タイとは30年近く交流を続けてきた。その功績が認められ、タイ王国王室芸術勲章など同国の芸術賞を多数受賞している。
一方で近年、同国内のエイズ患者が増え、社会問題化する様も目の当たりにした。
来月7日、タイのパンサワリー王女を地元に招き、まつもと市民芸術館で「よどみなき 言葉の河よ 流れよ」を公演することになった。
増え続けるエイズ感染の拡大防止を目的とするチャリティーイベント。同市や池田町を舞台にした語りを披露する予定だ。収益はすべて、タイでのエイズ母子感染を防ぐ新薬の購入などに充てられるという。
「タイに100万円は寄付したい。何とか収益を上げようと必死でやっている。会場を満席にしたい」
前売り券は5000〜7000円。問い合わせは、語りべの会全国ネットワーク瓜生喬事務所0263・77・3698。【光田宗義】
11月26日朝刊
毎日新聞 |
2008年
11月26日 |
エイズ予防キャンペーン始まる 長野・松本駅 |
世界エイズデー(12月1日)の普及啓発週間が25日始まり、JR松本駅で保健所職員らがHIV検査を呼びかけるチラシを配布するなど、各地で街頭キャンペーンが行われた。
県内のHIV感染者・エイズ患者届け出数は、平成元年から今年9月28日までに計403人。19年は14人で前年(27人)より減ったものの、それ以前は対人口比で都道府県の中で3番目に多かった。異性間の性交渉感染が全体の8割を占め、エイズ発症後に感染を知るケースが多いという。
各保健所では無料でHIV検査ができるほか、30日には佐久市の佐久勤労者福祉センターで劇や講演などが開かれる。
最終更新:11月26日8時4分
産経新聞 |
2008年
11月25日 |
エイズキャンペーン:HIV無料検査も−−富山で30日 /富山 |
12月1日の「世界エイズデー」に合わせ、「エイズキャンペーン2008」が30日午前9時45分〜午後3時、富山市総曲輪のグランドプラザで開かれる。今年は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の無料検査(限定200人)も実施する。
日本は、先進国で唯一、エイズの罹患(りかん)率が上昇している。同キャンペーンは、富山市などが昨年から若年層に向けた予防啓発活動として実施している。
今年も、県立総合衛生学院など看護専門学校や女性の健康を考えるNPO「ハッピーウーマンプロジェクト」などが協力し、さまざまなイベントを実施する。
医療機関で行えば数千円の費用がかかるHIV検査の無料実施は、県内初の試み。結果は約15分後、その場で伝えられる。陽性の場合は女性クリニックWe(富山市根塚町)の医師が対応する。
富山大医学部看護学科の学生による性感染症予防啓発やカウンセリングなどもある。問い合わせは富山市保健所(076・428・1152)。【青山郁子】
11月25日朝刊
毎日新聞 |
2008年
11月25日 |
「世界エイズデー」 和歌山・田辺で啓発活動 |
エイズの蔓延(まんえん)防止と患者・感染者に対する差別や偏見の解消を目的とした「世界エイズデー」の啓発活動が28日、田辺市東山のオーシティ田辺店で行われる。
田辺ロータリークラブと田辺東ロータリークラブが主催。日本は先進諸国で唯一、HIV(エイズウイルス)感染者が増加しており、得に近畿圏の増加は著しいとして、12月1日の世界エイズデーを機会にエイズ予防などについて考えてもらうのが目的。
当日は午後3時半から同クラブのメンバーに加え、地元のPRキャラクター「たなべぇ」の着ぐるみも参加。田辺保健所も協力し、約1時間、啓発チラシやポケットティッシュを配布する予定。
産経新聞 |
2008年
11月19日 |
エイズ患者・感染者が急増、累計1万5037人に |
厚生労働省エイズ動向委員会(委員長=岩本愛吉・東京大教授)は19日、3か月ごとに公表される、新規のエイズウイルス(HIV)感染者・患者の合計が413人と過去最多を記録したと発表した。
患者・感染者の累計は1985年の統計開始以来、1万5037人に達した。
今回発表されたのは、6月30日〜9月28日までに報告された新規感染者・患者数。感染者数は294人(男性282人、女性12人)と過去最高。
年齢別にみると30歳代が116人、20歳代が83人と多く、同性間の性的接触による感染が211人(72%)と最多だった。
また、新たにエイズを発症して患者と認められた人は119人で、2004年同期に次ぐ過去2位を記録した。
読売新聞 |
2008年
11月19日 |
HIV感染、1万人突破=直近3カ月、294人で最多−厚労省 |
厚生労働省は19日、6月30日−9月28日(第3・四半期)に新たに報告されたエイズウイルス(HIV)感染者が294人で、過去最多だった昨年第4・四半期の277人を上回ったと発表した。この結果、感染者数は、報告制度が始まった1985年以降の累積で1万247人となり、1万人を突破した。
一方、新たに発症した患者も119人に上り、2004年第3・四半期の126人に次いで2番目となった。
時事通信 |
2008年
11月19日 |
<HIV>感染者1万人突破 7〜9月は過去最多 |
厚生労働省のエイズ動向委員会は19日、国内のHIV(エイズウイルス)感染者が累計で1万人を超えたと発表した。新規感染のペースは右肩上がりに増えており、厚労省は「先進諸国が横ばいの中で日本の感染率上昇は目立っており、啓発が遅れている」と警戒を強めている。
厚労省によると、7〜9月に報告があった新規感染者は294人で、四半期ベースでは過去最多。血液製剤で感染した薬害被害者を除く感染者は累計で1万247人(男性8305人、女性1942人)に達した。85年の最初の感染報告から5000人突破までは17年かかったが、ここ数年でペースが急激に上がり、03年1月以降の5年9カ月で5107人の感染者が見つかった。
感染ルートの大半は性的接触で、特に若年男性の同性間の性的接触による感染が増えている。感染者の居住地は東京が約3分の1で突出している。エイズを発症した患者の累計は4790人、薬害以外の死亡者累計は864人。【清水健二】
毎日新聞 |
2008年
11月18日 |
性感染症予防へ正しい知識を 向陽高 助産師招き講演会/京都 |
向陽高で開かれた講演会「自分の性とからだ 上手につき合うために」
若者に性感染症予防への正しい知識を身に付けてもらう講演会「自分の性とからだ 上手につき合うために」が17日、京都府向日市上植野町の向陽高で開かれた。
この日は、姫路市在住の助産師で以前は京都市伏見区の助産院で働いていた井上千秋さん(44)が講師を務め、2年生計約240人が聞き入った。
井上さんは、男女間では互いの気持ちに隔たりがあることを指摘した上で、「時間をかけて丁寧な人間関係をつくることが大切です」と呼び掛けた。
また、若者の間で望まない妊娠や性感染症になる人が増えていることにも触れ、予防策として避妊具の使用などを紹介。その上で「最後は自分を大切に思う心と性感染症への正しい知識、パートナーとのコミュニケーションが決め手になる」と訴えた。講演は3回に分けて行われた。
京都新聞 |
2008年
11月18日 |
薬ネット販売、全面禁止の要望書提出 |
薬害被害者や消費者団体など24の団体が、市販薬のインターネット販売を禁止するよう求める要望書を、厚労大臣と経産大臣に提出しました。
舛添厚労大臣と甘利経産大臣に意見書を提出したのは、サリドマイドの被害者やHIV訴訟の原告団などの、薬害関連の16団体と消費者関係の8団体のあわせて24団体です。
意見書では来年6月に施行される改正薬事法で、一般市販薬のインターネット販売をすべて禁止するよう求めています。
改正薬事法では一般市販薬は第一類から第三類の3種類に分けられ、リスクの高い第一類と第二類についてはインターネットによる販売の禁止が打ち出されています。
これに対して、政府の規制改革会議がインターネットでの薬の販売規制は、見直すよう求める意見書を提出しています。
24団体は「サリドマイドもスモンも一般市販薬で起きた薬害で、市販薬といえども安全性の確保を最優先すべき。規制改革会議の意見書は、安全性の確保を無視している」と訴えました。(17日20:14)
[18日6時31分更新]
JNN TBS系 |
2008年
11月17日 |
中国のエイズ問題 都内でシンポを開催 |
中国政府が神経をとがらせるエイズ問題で、HIV(=ヒト免疫不全ウイルス)感染者の支援や訴訟に取り組む中国のNGO(=非政府間機関)のメンバーらが来日し、16日に都内でシンポジウムを開催した。
中国のHIV感染者は70万人だが、実際はその数倍に上るといわれている。HIV感染者で支援に取り組む孟林氏は「ほとんどの患者が最善の薬を飲むことができない状態」と話した。
90年代に政府の奨励の下、貧しい農民が血を売り、生活の足しにしたが、ずさんな衛生管理のために多くの人がHIVに感染した。問題の深刻さを直視せず、地方政府は「お前たちが死ねば問題は解決する」と言い放ち、感染者や家族は今なお差別を受けている。また、その支援を行うNGOも当局に逮捕されるリスクを冒しながら活動を続けている。惟謙エイズ法律センター代表・李丹氏は、「日本のようにNGOが(政治の影響を受けず)自由に支援活動ができればと思う」と話した。
シンポジウムには日本の薬害エイズ訴訟の原告・川田龍平参院議員も自らの経験を語り、「中国のエイズ問題は対岸の火事ではない」と日中協力の必要を訴えた。
[17日9時3分更新]
NNN(日本テレビ系) |
2008年
11月15日 |
【愛知】
正しい知識でエイズ予防 25日から強化週間 |
世界エイズデー(12月1日)に合わせ、県は25日から1週間を「エイズ予防強化週間」と定めて、予防と正しい知識の普及に向けた活動を展開する。29日正午からは、名古屋市中区の金山総合駅でキャンペーンイベントを行う。
県内で報告される新規のエイズ患者・エイズウイルス(HIV)感染者数は、ここ数年間で急増。昨年は125人に上り、7年連続で過去最高を更新。累積の患者・感染者数は今年9月末現在で816人。男性が85%、外国人が24%を占める。30歳代が最も多く37%、20歳代29%、50歳以上17%と続く。原因では同性間の性的接触が50%、異性間の性的接触が26%などとなっている。
29日のイベントでは、カウンセリングの勉強をしている大学生がエイズや性に関する相談に乗るコーナーのほか、差別や偏見をなくす気持ちを込めて針を入れるキルト作り、啓発パネルや写真、中高生ポスターコンクール入賞作の展示もある。
週間に合わせて、県内の保健所など8カ所で休日や夜間に、2時間で結果が分かる無料・匿名のエイズ検査会が催される。
中日新聞 |
2008年
11月12日 |
<広州性文化節>性感染症の予防に無頓着、エイズ蔓延を危惧―広東省 |
10日、広東省性学会が報告した「性の実態調査」で、香港からの買春客のうち15%がコンドームを使用しないという驚くべき数字が明らかになった。写真は07年7月、北京で行われた計画生育博覧会でのコンドームオブジェなど。
2008年11月10日、広東省広州市で開幕したアダルト博覧会「性文化節」が、今年も大きな話題を呼んでいる。広東省性学会が報告した「性の実態調査」では、香港からの買春客のうち15%がコンドームを使用しないという驚くべき数字が明らかになった。中国新聞網が伝えた。
調査は、香港から深セン市に来て買春する男性154人と深セン市で売春をしている女性177人を対象に、匿名で行われた。女性の年齢は20〜25歳が最も多く、未婚率は67.8%。学歴は63.8%が中卒だった。買春客の男性は、平均年齢43.86歳。大部分が既婚。 【その他の写真】
避妊具の使用率については、女性が97.7%だったのに対し、買春客は84.2%。つまり約15%の男性はコンドームを付けずに買春をしている。性感染症の予防にコンドームの使用は常識だが、「エイズ検査を受けたことがない」と答えた割合は女性が77%、買春客は83.9%にも上った。(翻訳・編集/NN)
Record China |
2008年
11月12日 |
【香港】15%が避妊せず、香港男性の深セン買春調査 |
広東省でこのほど開かれた「広東性学会」の年次総会で、深セン市における香港男性の買春状況に関する学術調査報告が行われた。買春による性行為でコンドームを使わない男性が15%余りに上っていることなどが分かり、専門家はエイズをはじめ性感染症拡散の危険性を指摘している。
深センの研究者がまとめた「深セン市娯楽施設で性風俗に従事する女性と香港籍男性客のエイズ知識と行為に関する調査」で明らかになった。同市で性風俗に従事する女性177人と香港男性客154人を調べたもので、女性ではコンドームの使用率が97.7%に上ったが、男性は84.2%にとどまった。
研究者は「調査では非合法店などで働く女性をカバーしきれなかったが、そうした場所はコンドームを使わない割合が高い」と分析している。また、男性の77%、女性の 83.9%が、これまでにエイズウイルス(HIV)検査を自主的に受けたことはないと答えた。11日付蘋果日報などが伝えた。
NNA |
2008年
11月9日 |
会いたい聞きたい:キャベツ&コンドーム熊本店代表・藤本文武さん /熊本 |
◇経営通じ社会貢献−−藤本文武さん(40)
熊本市下通に10月、「Cabbages&Condoms」(キャベツ・アンド・コンドーム)というタイ料理店がオープンした。ドキッとするネーミングだが、貧困やエイズ撲滅を掲げるタイ最大のNGO「PDA(人口と地域開発協会)」が手掛ける本国では有名な料理店だという。なぜその店が熊本へ? 熊本店代表の藤本文武さん(40)=写真左端=に聞いた。【結城かほる】
――ユニークな店名ですね。
◆PDAの創設者、ミーチャイ・ウィラワイタヤ氏が考えたものです。氏は議員や大臣を務め、人口抑制と国民の健康を守るためにPDAを作りました。市場でキャベツを買うように、コンドームが国民に普及すれば、貧困やエイズ防止につながるという願いが込められています。
――お客の反応は?
◆それほど抵抗はないようです。こちらも内装などには気を使いました。タイの本店や京都市の店は、コンドームをかたどった人形を置いたり、テーブルのガラスの下に並べたりしていますが、熊本ではそんな直接的な表現は受け入れられないと思いました。PDAの許可を受けて、タイの色を出しすぎず居心地よく、をテーマに内装を考えました。
――なぜタイ料理店を開こうと?
◆熊本や東京で飲食にかかわる仕事をしてきて、自分で店を開きたいと思いました。私自身は料理が出来ません。どんな店がいいかと考えていた時に、京都店に行き、PDAを知りました。PDAがシェフを派遣してくれ、店は売り上げの3%をPDAの活動に寄付します。タイ料理店は熊本ではまだ多くなく、経営を通じて社会貢献も出来るというのが、求める形に合致したんです。
――外国とのやり取りは大変ではありませんか。
◆契約のため2度タイへ行きましたし、「活動をより大勢の人に知ってほしい」という思いがあるので比較的スムーズに進みました。それでも、シェフを招く入国手続きは大変でした。どんな労働条件で働くのかなどの認定が必要で、すべて自分でやったので時間がかかってしまい、シェフが到着したのは開店2週間前でした。
――どんな店に育てたいですか。
◆タイ料理は苦手だったのですが、3年前に旅行して、おいしさに気づきました。辛いとか、癖があるとかイメージが先行しすぎているんです。名前で興味を持って入って来てもらって、徐々にタイをわかってもらえるような店でありたい。落ち着いたら、熊本の食材を生かしたタイ料理も出したいと思います。
………………………………………………………………………………………………………
◇プロフィル
八代市鏡町出身。熊本市の飲食店でバーテンダーとして働き、東京の食品メーカーに6年間勤務。店は熊本市下通1の9の13のIKEZONOビル2階。年中無休。電話は096・356・3337。トムヤムクン(3〜4人前)950円など。
11月9日朝刊
毎日新聞 |
2008年
11月3日
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注目のレゲエシンガーMetisが、「命」をテーマにした新作をリリース |
早くも今年2枚目のミニアルバムをリリースするMetis
今夏、20以上ものレゲエフェスを制覇した注目のレゲエシンガーMetisが、早くも今年2枚目のミニアルバム『手をつなごう』を11月26日(水)にリリースする。
アルバムタイトルと同名の新曲「手をつなごう」は、Metisがメジャーデビューする以前にすでに描き上げていた楽曲で、これまで平和や命の尊さを歌ってきたMetis本人の思い入れもひとしおの、現在の混沌とした時代を生き抜ぬいて行くためのメッセージソング。また、アルバムには母への感謝の気持ちを綴った「母賛歌」や、出身地ヒロシマからの平和を願った「アオギリの木の下で・・・(from Hiroshima to the world)」など全6曲が収録されており、「生きること」「命」というテーマを強く意識した作品に仕上がっている。
また、新曲「手をつなごう」は、厚生労働省の後援の下大阪地区で行われるHIV/エイズに対しての偏見除去や正しい知識を伝えていことするエイズ啓蒙キャンペーン“愛です!FM OSAKA ”のキャンペーンソングにも選ばれており、この趣旨に賛同したアーティストが集まり11月28日(金)に大阪・なんばHatchにて開催される『世界エイズデー・トークライヴ』イベントにも出演が決まっているとのこと。
なお、10月29日(水)から<レコード会社直営>にて着うた(R)、着うたフル(R)の先行配信がスタートしており、Metis本人から「この曲を通じて、多くの人たちが命の大切さに目覚めてくれればうれしいです。」とのメッセージを寄せられている。
リッスンジャパン |
2008年
10月31日 |
カメルーン 進まぬHIV対策 偏見が感染助長 |
「いつかは元気な子どもを出産したい」と笑顔を見せたアボノさん。室内の壁は何度も励まされた青空の色で、ベッド上にはHIV感染症治療薬があった=ヤウンデの自宅で、高尾具成撮影
エイズウイルス(HIV)がまん延するアフリカで、感染者の女性が十分な治療もされないまま出産、乳幼児を失った上、家族から追い払われる仕打ちを受けている。古い因習に基づく偏見が原因だ。エイズへの差別が色濃く残るアフリカ中部カメルーンで、女性感染者の声を聞いた。【ヤウンデで高尾具成】
「15年の間に5人の子どもを失った」。首都ヤウンデの自宅で感染者のアボノ・ベナルディンさん(35)は話す。初産は18歳。マリ国籍の男性(32)との間に女児が生まれたが9カ月で死亡。95年、運転手の男性(35)と再婚。女児を授かったが2カ月で死に、夫も亡くなった。夫はHIV感染者だったが、2人の死亡は「呪われたのが原因」と信じて疑わなかった。
97年、教師(36)との間に生まれた男児も3カ月で死亡。02年に未熟児で生まれた女児も5カ月で失った。ようやく自らも検査を受け、HIV感染が判明。子どもたちの死もHIVと無縁でないと悟った。夫に告白すると同居の家族に非難を受け、家を追い出された。首都郊外の故郷の村に戻ったが、自分の家族にも受け入れを拒まれ、行き場を失った。
06年、病院でHIV感染者の男性(42)と出会い、新たな出発を誓った。「分かり合える」と思ったが、生まれた男児は生後9カ月目に失明した。「ヘビの子だ。川に捨てなさい」。夫の家族から浴びせられた言葉に、子どもを抱き、家を出た。16カ月目に男児も死亡した。
アボノさんは市民団体の助けで治療を開始したが「喪失感は埋めようがない」と話し、死んだ子どもたちが写ったアルバムの写真を指先でなぞる。
その後、非政府組織「カメルーン家族計画協会」の支援で病院のカウンセラーとして働き出した。同じ境遇の女性の相談に乗る。「魂と体がやっと一体となった気がする。でも男はしばらくはまっぴら」と笑う。自宅の部屋は空色に彩られている。「つらい日はいつも大好きなゴスペルを歌い、青空を見上げてきたから」だ。
HIV感染者も妊娠中から対策をとれば健康な子どもが産めることも知った。「いつか元気な赤ちゃんを」。そう願っている。
◇カメルーンのHIV感染者
総人口約1855万人のうちHIV感染者は約54万人。部族の伝統が根強く、HIV感染者への科学的根拠のない差別をもたらしている。最近の世論調査では「HIV感染者を受容できる」との回答は女性で9%、男性で19%で、偏見が依然残る。
毎日新聞 |
2008年
10月31日 |
「麻薬・性交でエイズは“報い”」―中国で3割が回答 |
31日付京華時報によると、HIV(エイズウイルス)感染対策を実行する機関の国連エイズ合同計画の調べで、都市の人のうち約3割が「麻薬や性交でエイズになるのは、当然の報い」と考えていることが分かった。
調査は北京市、上海市、昆明市(雲南省)、武漢市(湖北省)、深セン市(広東省)、鄭州市(河南省)の6都市の街頭で、通行人1000人に質問する形式で実施した。
「麻薬や性交でエイズになるのは、当然の報い」と答えた人は31.7%。「HIV感染者と一緒に食事をしたくない」は48%。「一緒に住みたくない」は65%だった。「HIVに感染した児童と感染していない児童を、同じ学校に通わせるべきではない」は30%だった。(編集担当:如月隼人)
サーチナ |
2008年
10月30日 |
エイズ対策中間報告案を大幅修正―東京都 |
東京都のエイズ専門家会議は10月30日、第4回会合を開いた。事務局が前回会合で示した中間報告(案)を大幅に修正した案を提出し、11月中旬ごろの取りまとめに向けた最後の意見交換が行われた。
この日の会合で示された中間報告(案)では、HIV陽性者の予後は長期化したものの、現在の医療水準では完治はしないことや、薬の副作用や治療(服薬)中断による薬剤耐性ウイルスの出現、陽性者らの高齢化などの実態が新たに盛り込まれた。
また、同性間性的接触による感染が非常に多いという東京都としての特徴を強調するため、過去10年間の同性間性的接触による感染について、全国報告数4924件のうち東京都で2295件と46.6%を占めているなどのデータを加えた。
このほか、海外の動向について、中国や台湾、韓国などアジアの近隣諸国・地域のHIV感染者、エイズ患者報告数の年次推移を記載。人的交流が頻繁になっていることを十分に考慮する必要があるとしている。
医療介護CBニュース |
2008年
10月27日 |
<カメルーン>食糧高騰でエイズ予防に暗雲 |
エイズ問題が深刻化するアフリカ・カメルーンで、食糧高騰のあおりを受けた粉ミルク代の値上がりにより、エイズウイルス(HIV)母子感染を防ぐ保健活動に暗雲が垂れこめている。粉ミルクが買えず、感染の元になる授乳を行う母親が出てくる可能性があるからだ。市民団体は「対策が値上がりに追いつかない」と困惑している。
「月収の半分が粉ミルク代に消える」。南西部の商都ドゥアラ。ベニヤ板で築かれた簡素な住まいで、団体職員のベーテさん(30)が、6月に出産した長男クリスチャン君をあやしながら、沈うつな表情で話す。
ベーテさんは03年にHIV感染が発覚したが、夫(33)との間に長女ビクトリアちゃん(5)をもうけた。クリスチャン君は2人目で、現在のところ、2人とも母子感染は確認されていない。
市民団体などによるとこの1年で粉ミルクの値段が倍になった。「物価上昇が生活苦に追い打ちをかけている。でも何とか子どもたちを元気に育てたい」と話す。
国連機関によると、同国の15〜49歳のHIV感染率は5%を超える。人口1800万人余りの同国で、0〜14歳のHIV感染者は4万3000人にも上る。政府や非政府組織(NGO)の母子感染予防対策を受ける妊産婦は04年に11%だったのが06年に22%と倍増した。しかし、まだ広くは行き渡っておらず、母子感染防止は大きな課題だ。
日本の政府開発援助「HIV/エイズ信託基金」の支援を受ける非政府組織「カメルーン家族計画協会」のンガペ事務局長は「粉ミルクは感染者の母親にとって不可欠だ。しかし、値上げに対策が追いつかない」と嘆く。政府も世界的な食糧高騰になすすべもない状態なのが実情だ。
さらに、燃料費もこの1年で4倍になっており「交通費の上昇がHIV感染者の治療や支援へのアクセスを妨げている」(同事務局長)状態で、事態は深刻度を増している。【カメルーン南西部ドゥアラで高尾具成】
◇ことば HIV母子感染
エイズウイルス(HIV)感染者である母親の妊娠・出産で、胎児や新生児、乳児がHIVに感染すること。胎盤、産道、母乳を通じた三つの感染経路がある。新生児の感染率は予防しなければ20〜30%だが、複数の抗ウイルス薬の投与や帝王切開、母親からの授乳禁止を組み合わせることで1%以下に抑えられるという。
毎日新聞 |
2008年
10月27日 |
中村一座:演劇集団、障害者の視点からエイズ理解を訴え /岐阜 |
障害者だけでつくる演劇集団「中村一座」が「障害者は愛や性について触れる機会が限られている」と考え、障害者ならではの視点で舞台を続けている。いまは、12月1日の世界エイズデーを前に劇「エイズって、なに?」に取り組んでおり、26日には7回目のステージを岐阜市日光町の日光コミニティーセンターで披露した。
中村一座は05年、市内の障害を持つ若者が演劇を通して人間関係をはぐくむ目的で旗揚げした。現在、知的障害や自閉症などの14〜25歳の約30人が所属している。一座が取り組む劇では、恋愛感情を素直に伝えられなかったり、正確な性知識がない障害者の若者に劇を通して理解を深めてもらう内容が多い。
「エイズって、なに?」は、学校の教室が舞台。風邪をひいてマスクをつけた女の子に数人の男子が「あいつは、ばい菌を持ってる」「エイズやろ?」などと、言葉の正確な意味を知らずに使って、女の子を傷つけてしまう。その後、女の子の兄から病気の知識や予防策を学び、仲直りするストーリーだ。
台本は、劇団の事務局長で約30年間、岐阜市内の中学校で特別支援学級の担任を務めた渡辺武子さん(63)が、劇団員との会話をヒントに書き上げた。「エイズって大豆の仲間?」「コンビニに売っとるの?」。こんな実際の会話も取り入れた。笑い声が漏れる場面もあるが、真剣に見入る若者の姿が目立った。
渡辺さんによると、障害者の中には「男女交際はいけないこと」という意識があったり、性徴期の体の変化に戸惑うケースがある。渡辺さんは「障害を持つ人も同じ人間なのに、当たり前のことを学ぶ機会が奪われている。一座のステージが、障害者が置かれた状況を少しでも変えるきっかけになれば」と話している。
次は11月30日、午後1時15分から日光コミニティーセンターである「世界エイズデー in GIFU」の中で上演する。問い合わせは渡辺さん(058・274・8190)。【山田尚弘】
10月27日朝刊
毎日新聞 |
2008年
10月27日 |
携帯電話でHIV/AIDS支援のメッセージ |
携帯電話の電子メールでメッセージを送る大規模なキャンペーンが南アフリカ共和国で実施され、HIV/AIDSのカウンセリングサービスや全国の検査センターに関する情報が毎日100万人の国民に届けられる予定だという。2008年10月に専門家らが発表した。
南アフリカ共和国では携帯電話の普及が進んでおり、人口の90%がなんらかの携帯端末を利用している。
(Photograph courtesy Project Masiluleke)
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト |
2008年
10月24日 |
「梅毒」増加傾向、30代男性と20代前半女性中心 |
性行為により感染する「梅毒」が、30歳代男性や20歳代前半の女性を中心に増加していることが、国立感染症研究所の調べで分かった。若い女性患者の増加に伴い、胎児に感染して死産や重い後遺症を引き起こす「先天梅毒」が年間5〜10人ほど報告されており、同研究所では、コンドームの使用による予防や妊婦健診の徹底を呼びかけている。
梅毒は早期発見し、治療すれば治る。しかし、放置すると、発疹(ほっしん)などの症状を経て、感染後3〜10年でゴムのような腫瘍(しゅよう)や神経まひなどの症状が出て、死亡する。
梅毒に感染した女性が妊娠すると、血液を通じて胎児に感染する「先天梅毒」を起こし、約4割の胎児が生まれずに亡くなる。
同研究所によると、梅毒の患者は2003年から増加傾向となり、509人だった03年に比べ、07年は約1・4倍の737人に増えた。今年は9月28日現在で昨年同期より102人多い614人が報告されている。
(2008年10月24日 読売新聞) |
2008年
10月24日 |
コンドーム:品質不合格10% 穴あき見つかる |
江西省の景徳鎮市質量技術監督局はこのほど、同市内にある薬局など26拠点で販売されているコンドームを調べたところ、品質不合格が10%に達したと発表した。
江西省の景徳鎮市質量技術監督局はこのほど、同市内にある薬局など26拠点で販売されているコンドームを調べたところ、品質不合格が10%に達したと発表した。中国質量新聞網が伝えた。
関連写真:そのほかの江西に関する写真
同局によると、市販されている30個のコンドームを調べたところ、穴あきなどが見つかったため品質が不合格となったのは3個あった。このため同局は販売拠点に対して品質が良くないコンドームを流通させないよう警告を発したという。
写真は世界エイズデーに貴州省貴陽市で無料配布されるコンドーム。2004年12月1日撮影。(編集担当:麻田雄二)
サーチナ
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2008年
10月18日 |
金融危機、小国カメルーンにも波及=NGO資金に不透明感 |
【ヤウンデ(カメルーン)17日時事】世界的な金融危機の余波が、アフリカ中部の小国カメルーンにまで及んでいる。同国で草の根活動を続ける非政府組織(NGO)の多くは、運動資金のほぼすべてを先進国の政府や民間企業の寄付に頼っており、景気減速に伴いその先行きには不透明感が漂い始めた。食料やエネルギー高の影響も深刻だ。
カメルーンの首都ヤウンデに事務所を置き、エイズウイルス(HIV)の感染者や母子の健康支援などを行っている同国の民間組織カムナファウのンガペ事務局長は、欧米を中心とした金融混乱のため、「(各国政府や民間からの)資金援助への中長期的な影響は避けられない」と顔を曇らせる。
また、同国ではこの1年でガソリン価格が4割値上がりし、ミルクの値段は2倍となった。同国最大都市ドゥアラ北部のダイドーで4カ月の息子を抱えるNGO職員のベスさん(30)は「収入の半分がミルク代になってしまう」と嘆く。
ヤウンデの診療所の医師らによると、交通費が払えず治療が受けられない患者が増えている上、ミルクが高価で買えず、授乳によるHIVの母子感染が広がる可能性もあるなど、NGOの支援活動も困難さを増している。
時事通信 |
2008年
10月16日 |
タイ支援の活動写真展 APUのサークル 「現地の状況を知って」 天神で25日まで |
大分県別府市の立命館アジア太平洋大学(APU)の学生サークル「PRENGO(プレンゴ)」が、タイで行っている活動を報告する写真展を福岡市・天神のエルガーラの立命館プラザ福岡で開いている。入場無料。25日まで。
同サークルは毎年2回、計1カ月ほど、タイ中央部の農村地域に滞在。貧困層が多く、給食費が払えない小学生が全体の約3分の1を占めるという同地域で、野菜の栽培指導をしたり、全児童が給食を食べられるような経済援助をしたりしている。また、小学校での学力向上支援、エイズウイルス(HIV)の知識教育も実施している。
会場では、一連の活動を約30枚の写真で紹介。同サークルの溝川史朗代表(3年)は「現地の状況を伝えると同時に、みんなが何かの行動に向けて一歩を踏み出すきっかけになれば」と来場を呼び掛けている。日、月曜日は休み。問い合わせは立命館プラザ福岡=092(738)1201。
=2008/10/16付 西日本新聞朝刊=
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2008年
10月16日 |
HIV:女性殺害、売春で他人にも被害「耐えられない」 |
雲南省のインターネットメディア、雲南網によると、同省金平ミャオ族ヤオ族タイ族自治県で9月23日、交際していた女性を殺害して自らも自殺を図った男性の動機が、HIV感染にあったことが16日までに分かった。女性はふたりの生活のために売春をしており、男性は他人に感染を広めることに耐えられなくなったという。
男性は45歳で上海市出身。女性はベトナム出身で20代だった。ふたりは2004年に知り合い、しばらくして一緒に生活するようになった。共に職がなく生活に困っていたが、2008年年初に上海市内の企業が採用を内定。ところが事前の血液検査でふたりともHIVに感染していることが分かった。
就職はできずに、ふたりは雲南省に住むことになった。生活のため、女性はダンスホールの接客員として働くことになったが、実際には売春で金を稼いでいた。男性は、同居していた女性以外には、HIV感染の原因に心当たりがなく、女性がさらに多くの感染者を出すことに耐えられなくなり、ふたりとも死ねばよいと考えるようになったという。
男性は、女性が働いていたダンスホールに行き、匕首(あいくち)で女性を刺した。さらにその場で自分の左手と胸を刺したが、意識を失っていた男性を駆けつけた警察官が背負って病院に急行したところ、命をとりとめた。男性が残していた遺書と、回復してからの供述で、犯行と自殺未遂までの経緯が分かった。
犯行直後、床と男性の体は血だらけで、HIV感染を知らずに救命活動を行った警察官も感染の恐れがあるという。警察官らの手は血まみれになったが、うちひとりは作業中に右手の親指に傷を負ったという。
第1回の検査では関係した警察官の血液反応はすべて陰性だったが、HIVは感染していても一定期間を経ないと陽性反応が出ないことがあるので、今後数カ月は抗HIVウイルス剤を服用しながら、毎月1回検査を行う。
金平県は、警察官にHIVの知識教育を行い、防護のための手袋とマスクを支給することを決めた。(編集担当:如月隼人)
サーチナ |
2008年
10月16日 |
エイズ対策中間報告づくりが難航―東京都 |
「今回の中間報告案は、会議で聞いてきた委員の意見の内容に比べると、当たり障りなくまとめられている感じがする。初めて見た時の感想は『これまでのとどこが違うの』だった」(東京逓信病院院長の木村哲座長)。
東京都のエイズ専門家会議の中間報告づくりが難航している。同会議は10月15日、第3回会合を開き、これまでの議論をまとめた中間報告案が事務局から提出されたが、委員から加筆・修正を求める声が相次いだ。同会議は中間報告を30日の第4回会合で正式決定する予定だが、同案は「ノックアウト寸前」(事務局)となった。
同案は、「東京都エイズ専門家会議から都民への呼びかけ」という導入部分と、「エイズの疾病概念」「東京のエイズの現状」「東京の現状から浮かび上がる課題とエイズ対策の方向性」の3つの柱から成り立っている。
対策の方向性は、「エイズ及びHIV感染に対する正しい理解の促進」「感染拡大の防止」「陽性者への支援」の3つ。
「エイズ及びHIV感染に対する正しい理解の促進」については、幅広い対象への普及・啓発に引き続き取り組むべきとした上で、同性愛者など「個別施策層」に対しては、予防の必要性を認識する環境づくりを進めることができるよう働き掛けることが喫緊の課題としている。
「感染拡大の防止」では、早期の発見・治療に結び付けるため、新たな検査体制の構築や、知識・理解の普及、陽性者のフォローのための相談体制の充実などを挙げている。
「陽性者への支援」については、抗HIV薬の進歩で、治療を続けながら社会で活躍する陽性者が増えていると指摘。また、診療が入院から外来中心となり、通いやすい医療機関への需要が高まることや、陽性者の療養生活が長期化しており、各種福祉サービスの利用などの必要性が増すことを予測。陽性者が地域で必要な医療・福祉サービスを受けながら、長期にわたり安心して生活できる体制の構築を検討する必要があるとしている。
15日の会合では委員から、対策の方向性に「就労」や「教育」、「薬物」などの視点も加えるべきだとの意見が出た。
ねぎし内科診療所所長の根岸昌功委員は、陽性者らの就労が厳しい状況だと指摘した上で、「HIV感染者と共に働くという方向性を専門家会議として出しておく必要性があるのではないか」と強調した。
また、中野区立第十中学校の原美津子委員は、学校教育への方策が同案に触れられていないことを問題視。東京都立城東高等学校の神取豊夫委員も、「強い行政指導が入らないと、公立学校は動かないのではないか」と同調し、学校教育におけるエイズ対策などを盛り込むよう事務局に求めた。
最後に、木村座長が「専門家会議の意見として、もう少し過激に言っていいところはあってもいいと感じているので、忌憚(きたん)のない意見を事務局に寄せていただきたい」と述べ、取りまとめに向けた協力を求めた。
30日の会合で中間報告が正式決定されれば、11月にパブリックコメントを実施し、12月中旬に最終報告を取りまとめる運び。都は最終報告を踏まえ、エイズ対策推進計画(仮称)を3月下旬までに策定し、公表する予定だ。
医療介護CBニュース |
2008年
10月15日 |
<HIV感染者>障害者雇用促進法の対象 官公庁2割知らず |
官公庁の人事担当者の2割以上が、HIV(エイズウイルス)感染者は障害者雇用促進法の対象であることを知らないことが、薬害エイズ被害者らで作る「はばたき福祉事業団」のアンケートで分かった。結果は今月27日に開かれる就労支援のシンポジウムで発表するが、シンポを後援している厚生労働省からは回答が来ないという有り様で、主催する事業団は「意識が低すぎる」と嘆いている。
HIVは98年に身体障害に認定され、約8800人が障害者手帳を持っている。事業団が今年7月、中央省庁と都道府県、政令市など約150の官公庁に初の実態調査をしたところ、回答した48団体のうち11団体(23%)は、HIV感染者が障害者の法定雇用率(国や地方自治体は2.1%)の算定対象であることを「知らない」と答えた。
また、実際に就労者が「いる」としたのは1団体、採用を「肯定的に考えている」と答えたのも7団体にとどまる。旧労働省が定めた就労ガイドラインの存在は、7割以上の34団体が知らなかった。
一方、HIV対策と障害者雇用の旗振り役の厚労省からは、14日までに回答が届いていない。シンポジウムを所管する障害者雇用対策課は「アンケートが来ていたことを知らなかった」、郵送先の人事課は「調査中」としている。【清水健二】
毎日新聞 |
2008年
10月8日 |
厚労省 外国人のエイズ治療態勢改善を求める通知 長野 |
エイズを発症した県内のタイ人が医療機関で適切な治療を受けられずに重症化したりするケースが相次いだとして、HIV陽性者を支援する同国と国内のNGOが、国と県に対して外国人の治療態勢改善を求める要望書を提出した問題で、厚生労働省は全国の都道府県に対して、エイズ治療拠点病院などにおいて外国人患者が十分な治療を受けられるよう指導を求める通知を行った。
県健康づくり支援課では通知を受けて、今月16日に開く「エイズ治療拠点病院連絡会議」(8病院)で、県内で発生したケースについて説明後、「今後、批判を受けることがないような診療体制を取ってほしい」と求めるという。
産経新聞 |
2008年
10月7日 |
ノーベル医学・生理学賞に3氏 エイズウイルス発見 子宮頸がん原因を究明 |
【ロンドン=木村正人】スウェーデンのカロリンスカ研究所は6日、2008年のノーベル医学・生理学賞を、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)の病原体であるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)を発見した世界エイズ研究予防財団のリュック・モンタニエ氏(76)とフランスのパスツール研究所の女性研究者フランソワーズ・バレシヌシ氏(61)、子宮頸(けい)がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)を発見したドイツがん研究センターのハラルド・ハウゼン氏(72)の3人に授与すると発表した。
同研究所はモンタニエ氏ら2人の授賞理由について「エイズが1981年に報告されたあと病原体をいち早く発見し、世界的な疫病の拡大を抑制した意義は大きい」と説明。ハウゼン氏についても「世界中のがんの5%を引き起こしていたウイルスを見つけて、がん予防に貢献した」と評価した。
モンタニエ氏ら2人は83年、エイズ患者からレトロウイルスの単離に成功。その後、エイズの病原体であるHIVと特定。HIVに感染しているかを調べる血液検査が可能になった。病気の進行を抑制する3剤混合薬も開発され、“死の宣告”同然だったエイズが管理できるようになった。
フランス通信(AFP)によると、HIV発見25年を記念して今年5月にパリで開かれた国際シンポジウムでモンタニエ氏は「HIVの形状は多様で、われわれが考えていたよりも複雑だ。人類は完全には理解していない」と語っていた。
子宮頸がんの発生は昔から性行為が関係しているとされてきたが、ハウゼン氏は83年、がん組織の中からHPVの1つを発見。このウイルスと子宮頸がん発生の関係を証明した。
賞金は1000万クローナ(約1億4900万円)でハウゼン氏に半分、モンタニエ氏ら2人に4分の1ずつ贈られる。授賞式は12月10日にストックホルムで行われる。
産経新聞 |
2008年
10月6日 |
梅毒患者報告数が4年間で44.8%増 |
梅毒患者の報告数が、2003年から07年の4年間で44.8%と、大幅に増加していることが、国立感染症研究所の感染症発生動向調査で明らかになった。
同研究所によると、03―07年における梅毒患者の年別報告数は、それぞれ509例、535例、543例、637例、737例。特に06年、07年は、それぞれ約100例ずつ前年を上回っている=グラ
フ=。
感染経路は、04―07年に報告された2452例のうち、81.3%の1993例が性的接触によるもの。そのほか、母子感染31例、輸血による感染8例も報告されている。
母子感染による先天梅毒の小児患者報告数は、1999年以降、06年の10例が最多だったが、今年は8月27日時点で既に7例の報告があり、同研究所では「増加が懸念される」としてい
る。
梅毒は性感染症の一つで、病原体は梅毒トレポネーマ。主に性行為を介する皮膚や粘膜の病変との直接接触によって感染する。感染後3週間程度の潜伏期を経て、徐々にバラ疹やリ
ンパ腺症、扁平コンジローマなどを発症。HIVの感染リスクを高めるなどの問題も指摘されている。
医療介護CBニュース |
2008年
10月6日 |
エイズウイルス増殖にかかわる物質の性質を解明 |
エイズウイルス(HIV)の増殖を制御するタンパク質「アポベック(APOBEC)3G」について、これに酵素を結合させることで増殖を抑える効果が高まることを、エイズ予防財団の白川康太郎研究員(ウイルス学)と京都大学医科学研究科の高折晃史講師(同)の研究チームが突き止めた。新たな治療薬の開発につながると期待されている。6日発行の米国科学誌に研究成果が発表される。
アポベック3Gはもともと、HIVの増殖を制御する物質とされるが、同じ制御性を持つタンパク質「Vif」と結合することでHIVの増殖を進めている、とみられている。
研究チームでは人の細胞を使った実験で、Aキナーゼ(タンパク質リン酸化酵素)と呼ばれる酵素がアポベック3Gに作用すると、Vifとの結合が抑えられ、HIVの増殖が抑制されることを初めて突き止めた。
研究チームは、アポベック3GとVifの結合を抑える薬品の研究を進めれば、新たなエイズ新薬に結びつく可能性があるとしている。
産経新聞 |
2008年
10月6日 |
HIV抑制酵素を強化 京大など発見、新たな薬剤開発に道 |
体内でHIV(エイズウイルス)の増殖を抑える機能を持つ抗HIV酵素の活性が強くなる仕組みの一端が、京都大医学研究科の高折晃史講師、内山卓教授、エイズ予防財団の白川康太郎研究員らの研究で分かった。英科学誌「ネイチャー・ストラクチュアル・アンド・モレキュラー・バイオロジー」で6日、発表する。
体内で作られている酵素APOBEC3Gは、増殖しようとしているHIVのDNAに変異を入れることで複製を抑えようとする。しかし、HIVは、APOBEC3Gと結合してその機能を止めるタンパク質Vifを放出することで、酵素を不活性化し増殖する。APOBEC3Gをきちんと機能させることができれば、HIVの新たな治療法になる。
高折講師らは、分子の機能を調節するリン酸化酵素によってAPOBEC3Gを構成するアミノ酸の特定の一つがリン酸化されることを見つけた。これにより、Vifと結合しにくくなりHIVの感染を抑えることを実験で確かめた。
高折講師は「薬剤によって、酵素の活性を強められる可能性を示した。HIVの治療薬は副作用や耐性などの問題があり、新しいメカニズムの薬剤開発が期待されている。治療薬の探索に役立てたい」と話している。
京都新聞 |
2008年
10月3日 |
米のHIV感染110万人 5人に1人は気付かず |
【ワシントン2日共同】米疾病対策センター(CDC)は2日、2006年末時点で米国内のエイズウイルス(HIV)の感染者は約110万人で、うち5人に1人は感染していることを知らないとの推計値を週報(電子版)に発表した。
03年末時点の推計値から3年で約11万2000人増加した。新規感染増加のほか、投薬治療で長期間生存できるようになったためという。感染に気付くための検査普及が感染拡大防止の鍵だとしている。
週報によると、40州からの診断情報や、全米の死因データなどに基づいて推計。感染者は110万6400人で、うち23万2700人は感染の事実を知らないと推定した。
治療を早く始めた方が長く生きることができ、ほかの人への感染を避けるように行動する傾向にあるという。
感染者の4分の3は男性で、全感染者のほぼ半数は男性と性行為をする男性。全人口の12%にすぎない黒人が全感染者の46%を占めている。
米国勢調査局によると、米国の最新の人口は約3億530万人。国連によると、07年末時点の世界のHIV感染者は推定3320万人。
共同通信社
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2008年
10月2日
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感染拡大は1900年ごろ=エイズ主流型、コンゴ首都都市化で−国際チーム
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世界的に流行しているエイズウイルスの主流、HIV1型の主系統(M群)がヒトの間で広まったのは、従来考えられていた1930年代より早く、1900年ごろにアフリカ中部のベルギー領コンゴ(現コンゴ民主共和国)の首都レオポルドビル(現キンシャサ)で起きた可能性が高いことが分かった。米アリゾナ大などの国際研究チームが2日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
HIV1型の起源は、アフリカ中西部に生息するチンパンジーのサル免疫不全ウイルス(SIV)であり、ヒトが捕獲して食べたために感染したと考えられている。レオポルドビルは当時、植民地交易の中心地で都市化が進み始めており、人口が集中し、濃厚接触が増えたことで、HIV1型が確立して感染が拡大したとみられるという。
HIV1型が確認された最古の試料は、59年にレオポルドビルの男性から採取された血液。国際研究チームは、60年に採取された女性のリンパ節試料に含まれるHIV1型M群の遺伝情報を解析し、59年のウイルスとの違いを比べ、変異にかかる時間から共通の祖先が1900年ごろに存在したと結論付けた。(2008/10/02-10:34)
時事通信社 |
2008年
9月29日 |
カンボジア人女性、経験を基に強制売春の撲滅運動 |
9月28日、自身の経験を基に強制売春の撲滅運動を展開するカンボジア出身のソマリー・マムさんが回顧録などについて語った。提供写真(2008年 ロイター/Thierry Falise-Random House)
[ニューヨーク 28日 ロイター] カンボジア出身のソマリー・マムさんはクメール・ルージュの残忍な支配下で孤児として育った。家族の思い出もなく、本当の年齢や名前も分からない。だが、売春宿に売られたときのことは思い出すという。強制的売春と闘う活動家へ転じたマムさんは、劇的な人生を回顧録「The Road of Lost Innocence(原題)」にまとめた。
1970年代前半に生まれたマムさんは、クメール・ルージュの支配を少し覚えている。1970年代後半、クメール・ルージュが虐殺や拷問、飢えによって死に追いやった人の数は推定170万人に上る。マムさんは16歳ぐらいのとき、売春宿に売られた。
<初めての暖かいシャワー>
捕らわれの身となっていた間、売春宿の経営者が横柄な態度をした少女の頭を銃で撃つなど、恐ろしい光景も目にしたという。カンボジアでは貧しい家庭の娘が借金の代わりに売春産業に売り渡されることがあり、女性に対する暴力を取り締まる法的な力は弱い。
マムさんは非政府組織(NGO)で働くスイス人の助けを借り、売春宿の経営者に100ドルを払って自由の身となった。こうした金銭による解放は、安全に売春宿から去る限られた方法のひとつになっている。
解放後に泊まったホテルで、マムさんは初めて暖かいシャワーを浴びた。そのときに初めてきちんとしたせっけんを使った感動を著書で記している。
マムさんはその後、結婚して一時的にフランスで生活し、カンボジアの「少女たち」をどのような形であっても助けると決心して母国に戻った。
マムさんらは故郷の村で女性のためのシェルターを設立。シェルターの活動は近隣のタイやラオスにも広がり、カウンセリングやエイズ予防の教育などを提供している。
<女性はおもちゃではない>
人身売買と闘うNGOのフューチャー・グループは、カンボジアでは最大5万人が売春に関わっており、少女の少なくとも40人に1人が性的産業で働かされていると推計する。
マムさんは現在、ソマリー・マム基金への資金集めと強制売春問題への関心を高めるため世界中を旅している。また、向こう1年間で世界中で200万─400万人の女性や子どもが性産業に売られると推測している。
ロイターのインタビューに対し、マムさんは「少なくともカンボジアでは、売春の合法化は解決にならない」と指摘。「女性はおもちゃではない。尊厳のある生き方を望むなら、売春や暴力はあってはならない」と語った。
2006年にはマムさんの10代の娘が誘拐された。救出されたものの、売春をコントロールする地下社会との闘いのなかで、マムさんの生活は依然として危険にさらされている。それでもひるまずにいるのは、極めて重要な使命なので逃げ出せないからだと語っている。
ロイター |
2008年
9月28日 |
テルモ、南アで心臓・血管領域商品群の事業拡大 |
テルモは南アフリカ共和国で心臓・血管領域商品群の事業を拡大する。このほど駐在員事務所(ヨハネスブルク)が同国で今年から始まった医師向け研修を実施する認可を取得。医師資格を維持する上で必要なポイントを付与することができる「CPDトレーニング」を開始した。トレーニングは指導資格を取得した社員が行う。同トレーニングを通じて、同社製カテーテルなど自社製品の使い勝手の良さをアピールし、他社製品との差別化を図る。
一方、南アではエイズウイルス(HIV)感染者が多く、医療従事者が注射針による事故で感染するケースが後を絶たない。このため、今後はセーフティー機能付き注射器なども提案する計画。
テルモは人工心肺システムなど心臓・血管領域商品の需要拡大とメンテナンスサービスを充実するため、07年10月に駐在員事務所を設立した。当初6人でスタートし、現在は8人体制。今年度内に1人増員して9人体制にする。
日刊工業新聞 |
2008年
9月27日 |
<南ア>新大統領、新内閣布陣固める |
南アフリカのモトランテ新大統領は26日までに新内閣布陣を固めた。副大統領に下院議長だったムベテ氏を登用。一時、辞任を表明していたマニュエル財務相は、経済界の反対も大きく留任が決まった。また、エイズウイルス(HIV)・エイズ対策の充実に向けて、保健相のシャバララムシマング氏を大統領府相に、新保健相にエイズ問題への関心が高い「アフリカ民族会議」(ANC)のベテラン議員のホーガン氏を起用した。モトランテ大統領は「南アの経済の安定成長に努め、雇用創出面を強化する」とし、14年までに失業率と貧困の半減を掲げた。【ヨハネスブルク支局
毎日新聞 |
2008年
9月27日 |
エイズは蚊で伝染する?患者への根強い偏見、知識の欠如も深刻―中国 |
26日、中国人民大学はエイズの知識に関するアンケート調査の結果を発表、エイズ患者に対する根強い偏見が残っていることが明らかとなった。写真は北京のゲイバー。同バーではエイズに関する正しい知識の普及教育も行われている。
2008年9月26日、中国人民大学はエイズの知識に関するアンケート調査の結果を発表、エイズ患者に対する根強い偏見が残っていることが明らかとなった。中国新聞社が伝えた。
調査は中国の6都市、6000人以上を対象に実施された。回答者の3割が「エイズ感染児童と未感染児童を同じ学校に通わせるべきではない」と回答、65%が「エイズ患者と一緒に住みたくない」と回答、48%が「エイズ患者と一緒に食事したくない」と回答するなど根強い差別が残っていることが明らかとなった。 【その他の写真】
また、回答者の48%が「蚊を媒介としてエイズは伝染する」と回答、18%が「くしゃみや咳で伝染する」と回答、83%が「自主的にエイズに関する知識を学んだことがない」と回答するなど、市民の多くはエイズに関する正しい知識を欠いていることがわかった。
同調査はエイズ予防に関する知識の欠如も浮き彫りにした。回答者の11%が半年以内にパートナー以外との性行為を持ったと回答しているが、うち42%がコンドームを使わなかったと回答、また全体の30%近くがコンドームの正しい使用法を知らないと回答している。(翻訳・編集/KT)
Record China |
2008年
9月26日 |
<エイズ>上半期に4000人が死亡、感染経路は「性交渉」が増加―中国 |
25日、中国において今年上半期に新たに2万2299人がHIV感染者となり、そのうちエイズ発症者は6892人、4007人が死亡したと発表された。写真は北京のバー。エイズ知識普及のため、クリスマスにコンドームが無料配布された。
2008年9月25日、中国国家衛生部疾病予防管理局は、中国において今年上半期に新たに2万2299人がHIV感染者となり、そのうちエイズ発症者は6892人、4007人が死亡したと発表した。6月までの累計ではHIV感染者は25万2748人を数え、そのうち発症者が7万3071人、死者は3万0883人であった。中国新聞網の報道。
感染経路は今まで注射器による感染が多かったが、昨年10月より性交渉による感染数に増加傾向が見られたが、その中でも特に男性間の性交渉感染が増加している。2005年には男性間の性交渉感染は0.4%であったが、現在は3.3%と増加。異性間での性交渉も10.7%から37.9%へと急増している。性病のうち28.9%がHIV感染者を占める。 【その他の写真】
HIV総合観測資料によると、60%が性交渉時に必ず避妊具を使用する。70%の男性同性愛者はこの半年間に不特定多数と関係を持ったと答え、そのときコンドームを使用したのはわずかに30%であった。また、男性が風俗店を利用する時にコンドームを使用したのは50%だという。(翻訳・編集/小坂)
Record China |
2008年
9月24日 |
性やHIV、喫煙や薬物乱用 専門医の言葉に説得力 健康教育充実へ学校と連携 |
白阪琢磨医師の講演に熱心に耳を傾ける生徒たち=7月、大阪市立昭和中学校 性の問題や心の悩み、喫煙や薬物乱用など子供たちのさまざまな健康問題に対応しようと、専門医が学校に出向いて児童生徒向けの講演や教職員対象の研修を行うなど、学校と専門医が連携して健康教育を充実させる取り組みが進んでいる。専門医の話はリアリティーがあるため、子供たちは身近な問題として受け止めるようになり、効果が期待できるという。(伐栗恵子)
大阪府医師会は平成16年度から毎年、府内の中学、高校10校程度に産婦人科医らを派遣し、性感染症の危険性や予防の重要性などについて、生徒向けの講演を行っている。
今年7月、大阪市立昭和中学校で3年生を対象に総合学習の時間を活用して行われた、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)やAIDS(後天性免疫不全症候群=エイズ)に関する講演会もその一環。エイズ研究の第一人者である国立病院機構大阪医療センターHIV/AIDS先端医療開発センター長の白阪琢磨医師が講師を務め、国内外のエイズの現状、最先端の治療方法について最新のデータを織り交ぜ、生徒たちが関心をもちやすいようにクイズも取り入れながら話した。
先進国では減少している新規患者数が、日本だけは増加が続いていること。かつては必ず死に至る病とされたが、複数の薬を組み合わせて使う多剤併用療法の開発によって、病気の進行が食い止められるようになり、いまでは慢性疾患の1つになったこと。とはいえ、薬をずっと飲み続けなければならず、1人の生涯治療費は約1億円かかること…。白阪医師の説明は、生徒たちにとって初めて耳にする事実が多く、驚きの声がもれる場面もあった。
また、白阪医師は、HIVの感染経路は性行為、輸血などの血液媒介、母子感染の3通りであり、握手をしたり、一緒にご飯を食べたり、蚊に刺されたり、咳(せき)やくしゃみなどでは感染しないと強調。世間の偏見や差別に苦しむ患者の思いを伝えた。
さらに、10代の若者にクラミジアなどの性感染症が急増しているが、性感染症に感染しているとHIVに感染しやすくなると指摘。感染防止の重要性を強調し、「自分を大切に、そして相手も大切にしてほしい」と訴えた。
講演後の生徒たちの感想文には、「話を聞くまでは空気感染もあると思っていたけど、違っていることに気づけてよかった」「感染者は減っていると思っていたのに、とても増えていた。日本人のエイズに関する意識をもっと高めないと」「簡単に性交してはいけないと思った」「差別は絶対にいけないことだ」などと書かれ、真剣に受け止めている様子がうかがえた。
担当の岡村順子養護教諭は「教師が説明するより、最先端の現場で実際にかかわっている医師が話してくれる方が説得力があり、生徒たちは自分の問題として考える。手遅れになる前に正しい知識を身につけることが大切」と専門医との連携の意義を指摘した。
こうした学校と専門医との連携は全国各地で進み、文部科学省も後押し。16年度から専門医の学校派遣に補助金を出す「学校・地域保健連携推進事業」をスタートさせた。
皮膚科医がピアスなどで肌がかぶれる「おしゃれ障害」について話したり、禁煙外来の指導医が喫煙の害について講演したり、心に問題を抱える生徒への対応について精神科医が教職員向けの研修会を開いたりと、連携の形は学校ごとのニーズに応じてさまざまだ。
同省は今年度から新たに「子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業」を始め、「学校と専門医の連携のさらなる充実を目指したい」としている。
産経新聞
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2008年
9月24日 |
患者の精液からエイズウイルス除去 |
新潟大医歯学総合病院産婦人科の八幡哲郎医師らの研究チームと、医療関連メーカー「旭化成クラレメディカル」(東京)は、エイズウイルス(HIV)に感染した患者の精液からウイルスを除去し、これまで難しかった人工授精に必要な量を確保する装置を開発した。
直径0・3マイクロメートルの穴を無数に開けた中空糸を注射器に入れ、患者の精液から水分を抜くと、直径0・1マイクロメートルのウイルスだけが糸を通り、直径3マイクロメートルの精子と分離できる仕組み。
これまで、遠心分離機などによる分離法はあったが、分離できる精子は300万個以下と少なく、人工授精に必要とされる1000万個に満たなかった。この装置では約2000万〜3000万個の精子を回収できるため、人工授精にも道が開けるという。
八幡医師は「人工授精は保険適用できる上、短時間で済む」と話している。
最終更新:9月24日7時50分
産経新聞 |
2008年
9月23日 |
【インド万華鏡】エイズ問題 エリート層にも感染拡大 |
経済成長著しいインドで今も影を落とすのが、エイズの問題だ。インドのHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染者数は昨年、従来の約570万人から約240万人へと大幅に下方修正された。これは推計方法が変わったためとされるが、これで問題が解決したわけではない。最近では所得の増加に伴い、実業家や政治家を相手にする高級コールガールも登場した。さらにインドのエリート民兵組織の兵士が多数、感染症のため死亡していたことがわかり、改めてこの問題の深刻さが浮き彫りになっている。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)によると、インド国内の感染者は、15歳から49歳までの男女がほとんど。性交渉による感染が多いという。
インド政府の昨年の調査では性産業にかかわっている人は約300万人とされ、その多くが貧しさから売られ、ニューデリーなどにあるいわゆる「赤線」地帯で働かされている。
ところが、最近では、経済成長に伴ってインドを訪れる外国人ビジネスマンやインド人実業家、政治家を相手に、1時間で20万ルピー(約47万円)を稼ぐ高級コールガールも現れたという。
ロイター通信によると、こうした高級コールガールは全体の2、3%だが、ほとんどが中流家庭出身で高等教育を受けている。しかも、彼女らは売春をもうかるだけでなく、魅力的な仕事と考えているという。
このような高級コールガールが増えることで、これまでHIVとはかかわりがないと思っていた社会層に、感染が広がるとの懸念は強い。
一方、インドの保健医療情報サイト「Medindia」によると、インド内務省の管轄下にある民兵組織のアッサム・ライフル部隊の兵士500人が、HIVに感染していたという。
同部隊が展開するインド北東部は、国内でもとくに感染者の多い地域で、麻薬取引が多いことでも知られている。同部隊は170年以上の歴史を持つエリート部隊。それが過去10年で70人がエイズで死亡、今も500人以上が感染しているという。地元女性との性交渉が主な原因とされるが、麻薬の注射針の使い回しが感染を拡大したようで、エリート部隊のモラルの欠如を嘆く声は多い。
こうしたこともあり、統計上の下方修正に対し、実態とは異なるという批判は根強い。なかでも、感染者の割合が高いとされる男性の同性愛者が、社会的差別を恐れ、検査さえ受けていないことは長く問題視されてきた。
タイムズ・オブ・インディア紙によると、こうした状況を打開するため、同性愛行為を含む「自然の摂理に反する性行為」を禁じた刑法第377条の廃止をめぐる論議が、最高裁で行われることになったという。同条の廃止をめぐっては8年越しの論議が行われてきた。もし廃止されれば、感染の可能性があっても黙っていた人々が検査や治療を受けられるようになると、関係者は期待する。(シンガポール 宮野弘之)
産経新聞 |
2008年
9月23日 |
非合法な採血で肝炎・エイズ感染は無期懲役など適用 |
中国最高人民法院(最高裁)は23日、違法な採血行為や血液製剤製造でエイズの原因となるHIVやB型・C型肝炎ウイルス感染者5人以上を出した場合には、最高で無期懲役を適用する「法解釈」の適用を始めた。
23日付京華時報によると、中国最高人民法院(最高裁)は同日、「最高人民法院、最高人民検察院関于弁理非法採血液等刑事案件具体応用法律若干問題的解釈」の適用を始めたこと明らかにした。違法な採血行為や血液製剤製造で健康被害を出した刑事事件での判決の指針になるもので、エイズの原因となるHIVやB型・C型肝炎ウイルス感染者5人以上を出した場合には、最高で無期懲役を適用する。
刑法334条第1項は「非合法な採血・血液供与・血液製剤の製造・供給」により「特に深刻な結果」をもたらした場合には、10年以上の有期または無期懲役と罰金または財産没収を適用すると定めている。
23日に適用を始めた「解釈」は、「特に深刻な結果」の判断基準を示すもので、死者やHIV感染者を出した場合と、◆B型C型肝炎ウイルス感染者◆梅毒スピロヘータ感染者◆その他の病原性微生物感染者◆重度の貧血患者◆造血機能の障害やその他の機能障害など――を5人以上出した場合、その他の特に深刻な結果をもたらした場合と指定した。
中国では、2月14日のバレンタイン・デーの献血キャンペーンが「愛を贈る運動」として定着しており、5月に四川省で大地震が発生した際にも、各地で善意の献血運動が展開された。一方、農村部では衛生を無視した非合法な売血で、住民にエイズ患者が多発するなどのケースも出ている。
写真はHIV関連の医薬品の無料配布に行列する河南省・上蔡県の住民。中国新聞社が2004年2月19日に配信。同県では売血により、多数のHIV感染者が発生。1999年には一部地域で感染率が住民全体の6割以上にのぼっていることが明らかになった。(編集担当:如月隼人)
サーチナ・中国情報局 |
2008年
9月17日 |
オーストラリアのエイズ拡大、資源ブームも一因=研究者 |
[シドニー 17日 ロイター] 資源ブームの恩恵を受けるオーストラリアだが、同国のHIV感染者数の増加は、鉱山関係者がアジアで休暇を過ごすことも一因になっている可能性がある。研究者らが17日、HIVやエイズに関する報告書で明らかにした。
HIV専門機関がまとめた同報告書によると、2007年12月時点での同国のHIV感染者は2万7331人で、エイズの発症者数は1万0230人。1999年には718人だった新規感染者数は2007年には1051人になっており、過去8年で約50%増加したとしている。
新規感染者の多くは依然として男性同性愛者が占めているが、鉱物資源が豊富な西オーストラリア州やクイーンズランド州の異性愛者の男性の間でも感染が増加しているという。
鉱山労働者の多くは数週間働いた後にまとめて数週間の休みを取るシフトで働いており、研究者らによると、休暇をアジアで過ごすケースも少なくない。
オーストラリア・エイズ連盟のドン・バクスター氏は「(新規感染者の)少数ながら無視できない数が、資源が最も豊富な州の男性異性愛者であり、明らかにアジアで休暇を過ごし、無防備な性交渉を行っている」と述べた。
最終更新:9月17日16時5分
ロイター |
2008年
9月14日 |
性器ヘルペス、尖圭コンジローマ…ウイルス性の性感染症増加
有効な薬承認 早期治療を |
ウイルス性の性感染症にかかる人が増えている。性器ヘルペスや尖圭(せんけい)コンジローマといった病気で、感染すると皮膚が傷付き、エイズウイルス(HIV)にも感染しやすくなるという。
ここ数年、治療に有効な薬などが国内でも承認されており、早めの発見と治療が大切だ。
性器ヘルペスは性器やその周辺に、水ぶくれや潰瘍(かいよう)ができる病気。皮膚の裏側から針で刺されるような痛みがあるという。尖圭コンジローマは先のとがったイボのようなものができるのが特徴。基本的には良性だが、ウイルスのタイプによっては子宮頸(けい)がんを引き起こすこともある。
全国約900の医療機関で行っている定点調査をまとめている国立感染症研究所感染症情報センター(東京)によると、2006年に報告された性器ヘルペスと尖圭コンジローマの感染件数は、1機関あたり、それぞれ11・04件と6・79件で増加傾向が続いている。
性感染症に詳しい「新宿さくらクリニック」(東京)の沢村正之院長は「ヘルペスやコンジローマに感染すると性器周辺の皮膚が傷付けられるため、HIVにも感染しやすくなる」と話す。
もっとも、ここ数年、有効な治療が国内でも行われるようになった。性器ヘルペスでは、飲み薬を継続的に服用して再発を抑制する治療法が2年前、国に承認された。また、尖圭コンジローマも有効な塗り薬が昨年、承認されている。
感染が疑わしい場合、男性は泌尿器科、女性は婦人科を受診する。ただし、性感染症に詳しいかどうかは、事前に確認しておくことが必要だ。沢村さんは「性器に水ぶくれやイボを見つけたら、恥ずかしがらずに受診してほしい。早期発見・治療が、パートナーの感染を防ぐことにもつながります」と話している。
(2008年9月14日 読売新聞) |
2008年
9月11日 |
8月の伝染病死者数が1000人超=死因トップはエイズ―中国 |
10日、中国衛生部は8月の法定伝染病の発症者数、死者数を発表した。死者数トップの伝染病は3か月連続でエイズとなった。写真は山西省のエイズ患者収容施設。
2008年9月10日、中国衛生部は8月の法定伝染病の発症者数、死者数を発表した。死者数トップの伝染病は3か月連続でエイズとなった。中国新聞社が伝えた。
8月の法定伝染病発症者数は36万3877人、死者数は1014人となった。病種別の死者数で最も多かったのがエイズで、400人が死亡し6月以来3か月連続で最多となった。2位以下には狂犬病、肺結核、B型肝炎、日本脳炎となっている。上位5種の伝染病が占める死者の割合は93%となっている。 【その他の写真】
発症者数では肺結核が最多。以下、B型肝炎、赤痢、梅毒、淋病と続く。これら上位5種の伝染病で全発症者数の88%を占めている。なお伝染病の流行が心配されていた四川大地震被災地だが、目立った流行は確認されていないという。(翻訳・編集/KT)
Record China |
2008年
9月8日 |
HIV検査を受けよう!−都がクラブで啓発イベント |
アーティストのライブに会場は熱気に包まれた。一緒になって踊る姿もあった
東京都は9月5日、渋谷区内にあるクラブでエイズ予防啓発イベント「STOP AIDS 『Words of Love』」を開催した。アーティストのライブにダンスフロアも熱気に包まれたが、「HIV検査したことある?」との質問に、会場は一瞬沈黙。若年層へのエイズ予防知識の普及は、これからのようだ。
都は、これまでも音楽イベントを通じてHIV・エイズ予防を訴えてきたが、クラブでの開催は初めて。10、20歳代を中心に200人が集まった。
オープニングでは、日本語、英語、広東語を操るラッパー日華(NYCCA)さんが、ラップに乗せながら、「愛のある愛し方をしよう!女性ははっきり、男性にコンドームを着けてと言おう!」と訴えた。ほかにも好色人種さん、MAY’Sさん、CLIFF EDGEさんらがライブを行った。
ライブの合間に行われたトークショーで、ファッションモデルの武田真理子さんは、「これまで検査は自分には関係ないと思っていた。これからは大切な人たちに検査を受けようと伝えていきたい」と話した。
HIV検査を受けたことがあるという女優の蒼井そらさんは、「『カレシの元カノの元カレを知っていますか』というHIV感染についての広告にドキッとした。実際無料で検査できた」と体験を語った。 東京都エイズ対策係の山田悦子さんは、「検査は怖いと思うけれども、なるべく早く受けてほしい。仮に感染していたことが分かっても、病気に負けることなく自分の人生を送ることができる」と説明した。 司会のNO+CHIN(ノーチン)さんが「この中でHIV検査を受けたことのある人!」と聞くと、手が挙がったのは10人程度。会場を見回しながら、「こんなにも受けていないんですね」と驚いていた。 イベントを支援しているHIVとエイズへの意識喚起を行う全国ネットワーク「wAds」の水野聡子さんは、「中学校や高校の先生から、HIV感染防止の啓発活動をやってほしいという依頼が増えている」と話し、恋愛シミュレーションゲームなども活用しながら、HIV感染防止をアピールしているという。
wAdsが昨年行ったアンケート(回答数1428人)によると、「HIV検査を受けたことがあるか」との質問に、83%が「受けたことがない」と答え、「検査できることを知らない」も2%あったという。
最終更新:9月9日19時14分
医療介護CBニュース |
2008年
9月6日 |
<薬害エイズ訴訟>院内感染、和解…東京訴訟で最後の原告 |
国立がんセンター中央病院(東京都中央区)で骨髄移植を受けた30代の男性が、手術の際にHIV(エイズウイルス)に感染したとして、国などに賠償を求めた訴訟の和解が5日、東京地裁(阿部潤裁判長)で成立した。国は院内感染を認め、病院が誠意ある対応をとらなかったことに遺憾の意を表す。これで約1400人が提訴した薬害エイズ訴訟で係争中の原告は、東京地裁ではいなくなり、大阪地裁の2人だけになった。
訴状によると、男性は86年3月、がんの一種で同病院に入院した。がんは完治したものの、その後にHIVとC型肝炎ウイルスへの感染が判明した。男性側は、手術で使われた非加熱製剤による感染を訴えたが、病院側は「記録がない」として投薬証明書を出さなかった。
男性の代理人の清水勉弁護士によると、国側が(1)同病院でHIVに感染したことを認める(2)和解金を支払う(3)原因究明調査を求めたのに誠意ある対応をとらなかった病院側に男性が強い不信感を抱いていることを真摯(しんし)に受け止め、遺憾の意を表する−−との内容で和解した。訴訟外での病院長との確認書で「86〜87年に小児科を受診し、出血を伴う治療を受けたことが分かった者に検査を勧める」との内容も盛り込まれた。
清水弁護士は「国が院内感染を認め、原告側が強く求めていた他の患者を救済する対応を病院側が約束したので、和解に応じた」と話している。
薬害エイズ訴訟は96年、国と製薬会社が1人当たり4500万円を支払うことで和解が成立した。しかし、非加熱製剤の投与が証明されていないなどの理由で国と製薬会社が和解を拒否した一部の原告の訴訟が長期化していた。【銭場裕司】
毎日新聞 |
2008年
9月4日 |
ミュージカル「レント」終演 エイズの時代描きロングラン |
【ニューヨーク=長戸雅子】エイズの時代のニューヨークの若者たちを描いたブロードウェー・ミュージカル「レント」が7日に最終公演を迎える。高い芸術性と社会性、時代性で世界の観衆を魅了した作品は12年4カ月という史上7番目のロングラン記録を残し、惜しまれつつ幕を下ろす。
プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」を下敷きにした「レント」はニューヨーク・マンハッタン南部のイーストビレッジに住む若者たちの物語。アパートの家賃(レント)も払えない貧しさのなか、エイズウイルス(HIV)に感染し、死の恐怖と闘いながら、今日を精いっぱい生きる。
主流派のミュージカルには登場しなかったHIV感染者、アフリカ系とヒスパニック系のゲイカップルら性的・人種的マイノリティーを主役にした斬新(ざんしん)さと社会性、ロックやゴスペルをベースにした名曲、作者のジョナサン・ラーソンが試演前夜に急逝するという悲劇は作品を社会現象に押し上げた。96年のトニー賞のほか、ミュージカルとしては11年ぶりにピュリツァー賞も受賞した。
日本を含む各国で上演され「レントヘッド」と呼ばれる熱狂的ファンを生んだ背景について演劇ジャーナリストのエリック・グローデ氏は「社会の圧力や規範に抵抗し悩む若者の姿は、日本のひきもこりも含めて世界共通。悲劇的な死とそれでも人生を肯定するというメッセージが大きな共感を呼んだ」と分析する。
エイズ対策団体「ケーブル・ポジティブ」のトーマス・ヘニング事業計画担当副代表は、「本当に多くの人、地域社会をエイズへの理解や対策に駆り立てた作品だった」と称賛し、「人々を強く引き付けるメッセージを閉幕後もどうやって送り続けられるか。『レント』次世代作にも期待したい」と話している。
産経新聞 |
2008年
9月2日
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コートジボワール、保健所でのエイズ治療が無料に
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【9月2日 AFP】コートジボワールのHIV/エイズ(HIV/AIDS)感染者は、保健所で抗レトロウイルス治療を無料で受けることができるようになった。費用の大半は海外から援助されるという。
AFPが8月29日に入手したレミ・アラ(Remi Allah)保健・公衆衛生相の署名入りの布告によると、全国の保健所でのHIV/エイズ治療は8月20日から無料になった。費用の大半は、米国のエイズ救済大統領緊急計画(President’s Emergency Program for AIDS Relief、PEPFAR)、およびジュネーブに本部を置く世界エイズ・結核・マラリア対策基金(Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria)から拠出されるという。
両団体は、2008-09年の治療実績を7万7000人に設定しているが、2010年までに10万4000人にまで引き上げたい考えだ。
2005-06年の全国調査では、同国のHIV感染者は約75万人で、人口に占める割合は4.7%となっている。
(c)AFP |
2008年
8月28日 |
精液のHIV除去する装置=人工授精に道−新潟大など |
エイズウイルス(HIV)に感染した患者の精液からウイルスを除去し、これまで難しかった人工授精に必要な量を確保する装置を、新潟大学などが開発したことが28日、分かった。
開発したのは、同大医歯学総合病院産婦人科の八幡哲郎医師らの研究チームと、医療関連メーカー「旭化成クラレメディカル」(東京)。
直径0.3マイクロメートルの穴を無数に開けた中空糸を注射器に入れ、患者の精液から水分を抜くと、直径0.1マイクロメートルのウイルスだけが糸を通り、直径3マイクロメートルの精子と分離できる仕組み。
これまで、遠心分離機などによる分離法はあったが、分離できる精子は300万個以下と少なく、人工授精に必要とされる1000万個に満たなかった。この装置では約2、3000万個の精子を回収できるため、人工授精にも道が開けるという。
時事通信 |
2008年
8月28日 |
すべての献血でHIV-2型の検出が可能に―日赤 |
新型核酸増幅検査(NAT)に検体を投入する日赤のスタッフ
献血された血液のウイルス検査で、全国すべての献血について、ヒト免疫不全ウイルス2型(HIV-2)の検出が可能な体制が整った。東京都江東区の日本赤十字社中央血液研究所の検査施設で検査機器・試薬が切り替えられたことで実現した。
日赤ではこれまで、製品化前のすべての献血血液について、北海道千歳市の血漿分画センター、京都府福知山の血液管理センター、そして東京都大田区の検査施設の3カ所で、核酸増幅検査(NAT)を行ってきた。NATでは1999年から、HIV、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスの検出検査を行ってきた。ただし、HIV-1型の検出は可能だったが、HIV-2型の検出は不可能だった。
これに対し日赤では、献血血液から製造される輸血用血液製剤の安全性を高めるため、各センターで順次検査機器と検査試薬の切り替えを実施。今年6月1日に千歳市の血漿分画センター、7月30日には福知山の血液管理センターで切り替えられている。東京都大田区の検査施設は、中央血液研究所に移転、機器、試薬を切り替え、8月27日に本格稼動した。これにより、国内すべての献血血液でHIV-2型の検出が可能になった。
中央血液研究所の内田茂治・核酸増幅検査部長は、HIV-2型について、「主に西アフリカで流行しているウイルスであり、インドでも感染者が複数見つかっている。また、西アフリカで輸血を受けた日本人の感染も確認されている」と説明した。その上で、「世界的な(人の)動きが激しくなっている。日本にもいつ飛び火するか分からない」と語り、全国的にHIV-2型の検出が可能になったことの効果を強調した。
【核酸増幅検査(NAT)】
ウイルスの遺伝子を構成する核酸(DNAまたはRNA)の一部を約1億倍に増幅することによってウイルス自体を高感度に検出する検査方法。
医療介護CBニュース |
2008年
8月24日 |
アフリカの子供たちの過酷さ伝える写真展 大阪・心斎橋 |
アフリカの子供たちの過酷な状況を伝える写真展「アフリカの子どもたち〜未来に向けて〜」がクリスタ長堀「滝の広場」(大阪市中央区)で開かれている。
アフリカの子供の38%が飢餓などで発育が遅れており、0〜14歳のHIV感染者数も200万人にのぼる。国際NGO団体「財団法人 日本フォスタ−・プラン協会」が、劣悪な環境で暮らしているアフリカの子供たちに関心を持ってもらおうと企画した。
同展では、HIVで両親をなくした15歳のケニア人の少年や、ノートの代わりに板を使って勉強する子供を撮影した写真50点を紹介。また、訪れた人が紙にアフリカの児童にメッセージを書くコーナーもあり、全国から1000を超えるメッセージが寄せられている。
24日まで。無料。問い合わせは同協会((電)03・5481・0030)まで。
産経新聞 |
2008年
8月23日 |
展示会:自立目指すタイHIV孤児院 絵や雑貨、衣服展−−波佐見 /長崎 |
タイ北部チェンマイにある、HIV(エイズウイルス)に母子感染した孤児の生活施設「バーンロムサイ」で作られた雑貨や衣服の展示会が、波佐見町井石郷のギャラリー「モンネ・ポルト」で開かれている。31日まで。
バーンロムサイ(ban rom sai)は、99年に名取美和さんが設立。エイズの発症を抑える抗HIV療法の進歩で、現在は4〜16歳の30人が学校に通うなど元気に暮らしている。施設での物作りは、将来、自分たちで施設運営費をまかなうなど、寄付に頼らず自立できるようにと始まった。
会場には約100種類の商品が並ぶ。レターセットやグラス、バッグなどは、子どもたちが描いた絵をあしらったもの。はし袋やナフキン、コーヒーフィルターなどの小物から、ジャケットやパンツ、スカートなどの衣類まで、天然素材の布製品は、施設内の縫製所でタイ人のスタッフらがデザインし縫ったもので、肌触りよくしゃれている。
子どもたちの絵も併せて展示されている。問い合わせは同ギャラリー(0956・85・8155)へ。水曜定休。【谷由美子】
〔長崎版〕
8月23日朝刊
毎日新聞 |
2008年
8月21日 |
エイズ患者・HIV感染者、京都府内で計200人超える 検査件数も増加傾向 |
◇夜間検査導入と意識の高まりが奏功
府内で報告されたエイズ患者・HIV感染者数が、統計がある84年以降で延べ200人を超えたことが、府が19日に発表したまとめで明らかになった。一方で、府内の保健所で実施しているエイズ検査の件数は増加傾向を示しており、府健康対策課は「引き続き多くの人に検査を受けてもらえるよう呼びかけたい」としている。
厚生労働省が四半期ごとに行う発表に合わせて報告状況を公表した。まとめによると、累計のエイズ患者は65人、HIV感染者141人で計206人。
今年上半期でみると、エイズ患者5人、HIV感染者10人が新たに報告され、既に昨年1年間の報告数(計25人)の半分を超えるペースになっている。計15人の性別は男性12人、女性3人。感染経路別で見ると、男性の場合は同性間の性的接触(6人)が異性間性的接触(1人)を大幅に上回った。年齢区分別では、20-29歳が6人と多かった。
一方、府と京都市の保健所でのエイズ検査件数は、今年上半期だけで計1997件で、昨年1年間の3373件に迫る勢い。府は昨年度から一部保健所で夜間検査を導入するなどの態勢強化を進めており、同課は「検査を受けやすい態勢づくりと、エイズへの意識の高まりが共に効を奏したのでは」とみている。【武井澄人】
毎日新聞社 |
2008年
8月20日 |
HIV感染者、エイズ患者ともに高水準 |
厚生労働省は19日、今年3月31日から6月29日までの3カ月間に報告されたHIV感染者が276人、エイズ患者は109人だったと発表した。感染者は昨年第4四半期の277人に次ぐ過去2番目、患者数は過去4番目。感染者のうち「国内で感染した」と申告したのは236人、「海外」は17人で、国内の感染に歯止めがかからない状況となっている。
産経新聞 |
2008年
8月20日 |
着信音は「コンドーム、コンドーム」、インドで提供開始 |
【8月20日 AFP】インドで、安全な性行為の推進と拡大するHIV/AIDSの予防のために、「コンドーム、コンドーム♪」と歌う携帯電話の着信音の提供が始まった。
「コンドーム・アカペラ(condom a cappella)」と名付けられたこの着信音は、コンドームの使用について議論することに消極的とされるインド社会の現状を打破し、コンドームの使用をより受け入れやすくすることが目的だという。
キャンペーンを立ち上げた英国放送協会(BBC)の国際援助団体「BBC World Service Trust」側は、この着信音がインドの若者の間で大ヒットすることに期待している。このキャンペーンには、米マイクロソフト(Microsoft)創業者のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏とメリンダ(Melinda Gates)夫人が創設した財団からも資金が提供されているという。
BBC World Service Trustのクリエイティブ・ディレクター、Radharani Mitra氏は「着信音は今や自己主張の手段となっているので、今回の特製『コンドーム』着信音は、現実的なメッセージを面白く伝えるには打ってつけだ」と語る。その上で、「このアイデアは、コンドームについてのタブーに挑戦するものだ」と強調した。
「コンドーム・アカペラ」は、http://condomcondom.orgで聴くことができる。
(c)AFP |
2008年
8月19日 |
<HIV感染>再び増加 4〜6月、過去2位の276人 |
厚生労働省のエイズ動向委員会は19日、4〜6月のHIV(エイズウイルス)新規感染者が、四半期ベースで過去2番目に多い276人に上ったと発表した。過去最多は昨年10〜12月の277人。今年1〜3月は約1割減ったが、再び増加に転じた。新規のエイズ患者は過去4番目に多い109人だった。
新規HIV感染者の感染原因のうち、最も多いのは同性間の性的接触で、異性間は2割以下だった。しかし、新規エイズ患者では異性間が5割を占めており、感染した段階で適切な治療を受けていないケースが多いとみられる。また、エイズを発症するのは約半数が40歳以上だが、30代も45人と1〜3月より5割以上増えており、厚労省は「若年層への検査と治療の促進が不十分」と分析している。【清水健二】
毎日新聞 |
2008年
8月19日 |
エイズ、9人判明 京都府内 4〜6月 |
京都府と京都市は19日、4月から6月までの間に、府内で新たにHIV感染者5人、エイズ患者4人の計9人を確認したと発表した。
いずれも医療機関からの報告で、9人は20代から50代までの日本人男性8人と女性1人。感染原因は性的接触が6人、不明が3人だったという。
患者・感染者は全国的に増えており、京都市内でも今年に入って12人が確認され、昨年(22人)のペースを上回っている。府と市は、予防の啓発を強める一方、心当たりのある人はHIV検査を受診するよう呼び掛ける。
京都新聞 |
2008年
8月17日 |
ホテルに五輪特製コンドーム40万個配布―エイズ予防 |
北京市衛生局はこのほど、五輪とパラリンピック開催中に、市内のホテル128軒に特製コンドーム40万個を無料配布したことを明らかにした。客室に置き、HIVウイルス(エイズ原因ウイルス)の感染予防を図るためという。
同局によると、エイズ予防の一環としてホテルには「エイズ予防・制圧読本」というパンフレット25万冊も配布した。五輪・パラリンピック期間中には大学生と住民によるボランティア681人が、市内128カ所の特設ステーションで、HIVウイルス感染の無料検診を行なう。
写真は上海市内に設置されたエイズ予防のためのコンドーム使用を訴える看板。中国新聞社が2007年12月1日付で配信。同電によると、上海市におけるコンドーム使用率は25%で、全国平均よりも大幅に高いという。(編集担当:如月隼人)
サーチナ・中国情報局 |
2008年
8月12日 |
7月の感染症(伝染病)死者は1009人!エイズが最多―中国 |
11日、中国衛生部は08年7月全国法定伝染病の感染状況に関する統計を公表。計1009人の死亡が報告されたが、エイズによる死者が最も多い。写真は07年11月、中国各地でのエイズ予防運動。
2008年8月11日、中国衛生部は2008年7月全国法定伝染病の感染状況に関する統計を公開した。全国(台湾・香港・マカオは除く)で、政府が定める甲種・乙種伝染病の発症数は39万4201件におよび、死者は985人となった。丙種24人を合わせると計1009人となる。中国新聞網の報道。
統計によると、ペスト、新型肺炎(SARS)、脊髄灰質炎(ポリオ)、高病原性鳥インフルエンザやジフテリアなどによる死亡例のほか、甲種・乙種伝染病それぞれ22種類の感染報告があった。 【その他の写真】
肺結核、B型肝炎、痢疾、梅毒、淋病の順に発病数が高く、甲種・乙種発症数の87.72%を占める。なお、死者が多かったのはエイズ、狂犬病、肺結核、B型肝炎、乙型脳炎(日本脳炎)の順で、全死亡者数の93.01%になる。(翻訳・編集/小坂)
Record China |
2008年
8月9日 |
国際エイズ会議が閉幕 |
【サンパウロ8日時事】メキシコ市で開かれていた第17回国際エイズ会議が8日、閉幕した。会議では感染拡大防止に向けた今後の方策などを討議。参加者からは、予防や治療の充実、世界規模での患者支援の強化に対し、国際社会の結束した取り組みを求める声が相次いだ。
時事通信 |
2008年
8月8日 |
松本潤24時間テレビでHIV母子と交流 |
日本テレビの「24時間テレビ31 愛は地球を救う」(30、31日)でメーンパーソナリティーを務める嵐の松本潤(24)が、カンボジアを訪れ、HIVウイルスに母子感染した子供たちと交流した。子供たちの多くはエイズで親を失った孤児だが、笑顔を失わない。でも1日に2回、抗HIV剤を飲まなければ死が待っている。
松本は子供とたちと「だるまさんがころんだ」で遊んだり、食事を共にした。「ウイルス感染した子供がいる施設に行ったり、病院で苦しむ母子に会いました。ゴミの中から金になりそうな物を探すなど、背景にある貧困の現状を取材して来ました。知識のない大人たちによって、罪もない子供がHIV感染している。貧困、医療機関不足、感染者への差別。この状況に、何ができるかを考える貴重な時間になりました」と話している。
最終更新:8月8日9時46分
日刊スポーツ |
2008年
8月7日 |
サブサハラのHIV治療活動を支援=米ブリストル・マイヤーズ〔BW〕 |
*【ビジネスワイヤ】バイオ製薬大手の米ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(NYSE:BMY)とブリストル・マイヤーズ・スクイブ・ファウンデーションは、HIV・AIDS感染者が多いサブサハラ(サハラ砂漠以南アフリカ)地域社会でのHIV治療と管理サービスを改善する「セキュア・ザ・フューチャー」テクニカル・アシスタンス・プログラム(TAP)を開始すると発表した。「セキュア・ザ・フューチャー」は1999年に開始された慈善事業で、アフリカの12カ国で治療サポートプログラム、子供のケア、インフラの整備などを行っている。<BIZW>
【編注】この記事はビジネスワイヤ提供。英語原文はwww.businesswire.comへ。
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2008年
8月7日 |
HIV感染、2015年までに120万人の予防が可能 UNAIDS |
【8月7日 AFP】国連合同エイズ計画(UNAIDS)は6日、コンドームや男性の包皮切除などの複合的な対策で、2015年までに120万人のエイズウイルス(HIV、 ヒト免疫不全ウイルス)感染が予防できるとの声明を、メキシコ市(Mexico City)で開催中の第17回国際エイズ会議(International AIDS Conference)で発表した。
UNAIDSのピーター・ピオット(Peter Piot)事務局長らのグループは、英医学誌「ランセット(Lancet)」 にも同一の声明を掲載。現在、1日あたり700人のペースでHIV感染者が増加しているが、年間感染率は3分の2減少させることが可能だとした。
UNAIDSは、HIV感染予防のユニバーサルアクセス(必要な人は誰でも予防・治療・ケアを受けられる状態)の推進に伴い、HIV対策にかかる費用が2010年までに116億ドル(約1兆3000億円)、2015年までには153億ドル(約1兆7000億円)に上昇すると推計している。
エイズ(AIDS)との闘いにおいて、HIVの予防対策は、エイズの発症を抑える抗レトロウイルス薬に注目の座を奪われ、長らく注目されてこなかった。
しかし、コンドームの使用や男性の包皮切除、注射針の交換などの複合的な予防策は、今回の国際エイズ会議で大きく取り上げられたことで、確かな足がかりを確保した。
国際エイズ会議は8日に閉幕する。
(c)AFP |
2008年
8月6日 |
子供の人身売買と幼児性愛…映画「闇の子供たち」の挑戦 |
タブーに挑んだ宮崎あおい
アニメが台頭する夏休み気分を一蹴するほど異彩を放つ映画が公開中だ。子供の人身売買と幼児性愛という社会の暗部に切り込んだ「闇の子供たち」。大人が子供をもてあそぶ描写、臓器移植の裏に隠された富者のエゴ−映画界が避けて通るテーマに挑んだ力作である。
テーマはあまりに重い。
タイ駐在の新聞記者・南部(江口洋介)は重い心臓病に苦しむ日本人の子供がタイで臓器移植を受けることを知る。貧困家庭からマフィアに売られた子供が臓器の提供者だった。子供たちが売春宿で幼児性愛の犠牲になっていることを知り、タイのNGOに来ていた恵子(宮崎あおい)らと実態を暴こうとするが、マフィアが牙をむく−。
売春させられ、エイズにかかるとゴミ袋に入れて捨てられる子供。知らぬ間に臓器の提供者とさせられる子供。衝撃的な小説は2002年に刊行され、2年後に文庫化された。「映画化が実現するとは全く考えていなかった」
そう語るのは原作の小説を手がけた梁石日(ヤン・ソギル)氏だ。
梁氏の小説は「タクシー狂操曲」が「月はどっちに出ている」として映画化され、「血と骨」も映画賞を総ナメにした。しかし、映画界から注目を浴びる作家も「闇の子供たち」の映像化だけは無理だと思っていた。
この小説を手に取った男がいた。映画会社セディックインターナショナル代表で映画プロデューサーの中沢敏明氏。「岸和田少年愚連隊」「顔」「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」など数々の話題作を仕掛けてきた。「映画のパターンが似通ってきて、テレビのヒット番組をそのまま映画にしているだけと思っていた。そんなとき、この原作に巡り会った」と話す。
ビジネスとして「他の人がやらないことをやれば人は振り向く」という計算もあった。出版社に連絡して映画化権を押さえた。誰がメガホンを取るか。重いテーマと商業映画の両立ができる監督は少ない。
中沢氏の話に迷うことなく乗ったのが阪本順治監督だった。
「できるだけハードルが高いものをやりたい。手練手管が通用せず、自分が壊される企画をすごく求めている。この話が来たとき、断る理由は全くなかった」(阪本監督)
出版社から電話を受けた梁氏は「本気でやるんか! 監督は誰? と聞いたら阪本さんだと。どうしてこんなややこしい映画に、と思ったね」。むろん、本心はうれしかった。
06年秋に企画がまとまり、タイが雨期に入る前の昨年4月、現地ロケを敢行した。電光石火のクランクインは裏社会からの妨害を避ける狙いもあったという。
撮影中、阪本監督は極度の重圧で失語症に襲われた。「そのせいで欲しいカットが2、3撮れなかった悔しさでいっぱい」と振り返る。
子供を買う白人役の俳優に逃げられたこともあったが、マフィアに立ち向かう一本気な女性を演じた宮崎も強い信念で作品に立ち向かっていた。
阪本監督が「なんで出たの?」と聞くと、「私はずっと子供の人権問題に関心を持っていたから」と毅然と答えた。
撮影初日からタイ人の子役たちと始終、一緒になって溶け込む宮崎が現場の雰囲気を癒やした。江口はオフの時間も部屋から出ず懸命の役作り。多くの評論家が「新たな一面を見た」と口をそろえる。
中沢氏はこの作品を海外に発信しようとブッキング中だ。すでに世界12大国際映画祭のひとつ、チェコ・カルロヴィヴァリ映画祭への招待が決まった。明言こそしないが「アカデミー賞も…」と自信を秘める。
梁氏は言う。「賞を取るかどうかは別に、日本映画界で今までなかった分野を切り開いた」。思いは観客に届くか−。
夕刊フジ |
2008年
8月5日 |
HIV感染者高齢化、受け入れ先確保に課題 |
高齢化して介護が必要となったHIV感染者の受け入れ先確保が困難を極めている―。このほど横浜市で開催された「AIDS文化フォーラムin横浜」で、横浜市立大学付属病院でソーシャルワーカーを務める友田安政氏が現場の窮状を訴えた。友田氏は、現行の医療・介護制度では、高齢のHIV感染者の受け入れ先確保は難しいと指摘した。
「治療法の進歩で、HIV感染者がAIDSで亡くなることは減少してきている。だが高齢となった感染者が、がんや心筋梗塞、脳梗塞、その他の疾患を患い、介護や療養が必要となったときに、受け入れ先が見つからない」―。友田氏はHIV感染者の受け入れ体制の現状について、このように述べた。
HIV感染者はAIDS発症を抑えるため、高価な抗HIV薬を複数組み合わせて継続的に服用するHAART療法を必要とする。こうした人が、在宅療養が困難となり、医療・介護施設に入院・入所しなければならない場合には、長期的な療養サービスと高額な医療の両方を要する。
これについて友田氏は、「一般病院では在院日数の短縮化が求められているため、長期の入院が難しい。リハビリ病院や療養型病院では、専門医がおらず、また包括診療のため高額な治療ができない」と指摘。施設側の経営を圧迫することにつながるため、HIV感染者の受け入れ先の確保が難しいと話した。
また、介護施設についても、「特別養護老人ホームでは医師・看護師の配置数が不十分。待機期間も年単位だ。介護老人保健施設では、介護保険の施設サービス費の中で医療を提供しないといけないため、療養型病院と同様、HAART療法を行うとなると、老健の赤字になってしまう。また外来受診に制約があるので、老健の外で治療を受けるのも難しい」と説明。現行の医療・介護制度がHIV感染者の受け入れを困難にしていると指摘した。
HIV/AIDS診療では、1996年からHAART療法が導入されている。同病院のリウマチ・血液・感染症内科医師である上田敦久氏は、このHAART療法について「AIDS発症を抑えるのに効果を上げており、HIV感染者の延命を可能にしている」とした上で、HIV感染者の高齢化が進んでいると指摘。「HIV/AIDS診療においては、今後長期療養や介護の問題が一層重要になってくる」との認識を示している。
■HIVへの無理解が受け入れを一層困難に
社会のHIV/AIDSに対する無理解も、HIV感染者の受け入れ先確保を難しくしている。
友田氏は、「HIV感染対策が十分でない」との理由で、多くの医療・介護機関にHIV感染者の受け入れを拒まれている現状を報告。「HIV感染者だと分かっていようが、分かっていまいが、リスクを意識して対処するのが本来あるべき姿。『感染対策が十分ではない』との理由で受け入れを拒否するのはおかしいのではないか」と話した。
また、「(HIV以上に感染リスクの高い)B型肝炎の患者を受け入れている医療・介護機関が、HIV感染者については、『感染対策が十分でない』との理由で受け入れを拒否する」という事例も紹介した。
なお上田氏によると、針刺し事故における感染率は、HIVで0.3%、C型肝炎は3%、B型肝炎は30%。
医療介護CBニュース |
2008年
8月6日 |
写真展:過酷な現状を見て NGO「プラン・ジャパン」、22日から中央区で /大阪 |
◇「アフリカの子どもたち〜未来に向けて」−−22〜24日、中央区南船場・クリスタ長堀「滝の広場」
途上国の子どもたちの現状を知ってもらい、支援を始めるきっかけにしてもらいたいと、国際NGOプラン・インターナショナルの日本事務局「プラン・ジャパン」は22〜24日、大阪市中央区南船場4のクリスタ長堀「滝の広場」(地下鉄御堂筋線心斎橋駅2番出口直結)で写真展「アフリカの子どもたち〜未来に向けて」を開く。
厳しい生活環境で暮らす子どもたちの写真50点を解説付きで展示する。エイズで両親を亡くし世帯主になったケニアの15歳の少年、貧困でノートがなく、代わりに繰り返し書ける黒板を手に真剣に教育を受ける西アフリカにあるブルキナファソの子どもたちら、それぞれの環境で懸命に生きる姿をとらえている。プラン・ジャパンの広報、久保田恭代さんは「子どもたちの過酷な現状と頑張っている姿、明暗両面を見ていただきたい」と話している。無料。
23日午前10時から、同会場で子ども向けレクチャー「もっと知ろう!アフリカの暮らし」がある。申し込みはフリーダイヤル(0120・400・422)。【安田美香】
毎日新聞 2008年8月6日 地方版 |
2008年
8月5日 |
感染予防、撲滅への道遠く=メキシコで国際エイズ会議 |
【サンパウロ5日時事】2年に1度の国際エイズ会議が3日から、メキシコ市で開催されている。国連合同エイズ計画の報告では、新たなエイズウイルス(HIV)感染者や死者数は減少しているものの、世界中で依然3300万人が感染に苦しみ、一日約7500人が発症している。会議では効果的な予防・治療、HIV感染者への差別根絶の方策などを主に話し合うが、まん延防止と撲滅への道は遠い。
エイズ対策では2006年の国連エイズ特別総会で、10年までに誰もが予防・治療を受けられる努力目標を設定。国連ミレニアム開発目標(MDG)でも15年までに流行を食い止め、その後は減少させるとしている。しかし、潘基文国連事務総長は開幕演説で「大半の国はまだやるべきことが多い。このままではMDG達成は困難だろう」と述べ、思うように感染抑止が進まない現状に危機感をあらわにした。
時事通信 |
2008年
8月5日 |
<国際エイズ会議>メキシコで開幕、2万2000人参加 |
【メキシコ市・庭田学】第17回国際エイズ会議が3日、当地で開幕した。ラテンアメリカでの同会議開催は初めてで、世界から約2万2000人が参加。「今こそユニバーサル(世界共通)な行動を」をテーマに8日まで開かれる。開会セッションでは潘基文(バン・ギムン)国連事務総長が演説し、「会議の取り組みは、エイズ予防と治療へのユニバーサルアクセスを実現させるものだ」と評価した。
毎日新聞 |
2008年
8月4日 |
国際エイズ会議が開会 対策の重要性訴え |
【メキシコ市3日共同】エイズ問題にかかわる専門家や政府関係者らが意見交換する第17回国際エイズ会議が3日、メキシコ市で始まった。8日まで。
クリントン前米大統領ら世界各国から約2万2000人が参加する見通しで、「今、全世界で行動を」をテーマに、専門家らが研究成果について報告、各国の指導者にエイズ対策の重要性を訴える。
中南米での開催は初めて。メキシコの感染者は約20万人で、中南米ではブラジルに次いで多い。
会議に先立って国連合同エイズ計画(UNAIDS)が発表した報告書によると、2007年に全世界でエイズにより死亡した人は約200万人で、抗ウイルス薬の普及などにより2年連続で減少したが、感染者は約3300万人もおり、深刻な状況が続いている。
下野新聞 |
2008年
8月2日 |
長野県知事会見「長野はよくやっている」 |
健康保険に入っていない外国人エイズ患者への診療拒否が相次いだとして、エイズウイルス(HIV)感染者らで作るタイ国内のNGOが、日本政府や長野県などに改善の申し入れをしたことについて、村井仁知事は1日の会見で、「滞在資格のない外国人への対応は一自治体の問題ではなく、国として、いろいろ考えてもらわないといけない。長野県は割合によくやっていると思う」と述べた。また、知事は「エイズ患者を含めて外国籍の方々に対して医療を受ける環境を整えるためにいろいろとしているので、この点はご理解いただきたい」と話した。
産経新聞 |
2008年
8月2日 |
<北京五輪・関連>選手村でコンドームを無料提供―北京市 |
8月2日、北京五輪エイズ予防キャンペーンが開始された。オリンピック選手村では10万個のコンドームが英、仏、中の3か国語で書かれたパンフレットとともに配布される。写真は選手村の娯楽センター。
2008年8月2日、「セイフセックスでエイズ抑制」をテーマに北京五輪エイズ予防キャンペーンが始まった。国連エイズ合同計画とIOC(国際オリンピック委員会)、北京五輪組織委員会が合同で行うこのキャンペーンでは、北京五輪に参加する選手とスタッフに対しエイズに関する情報とコンドームを提供する。「中国新聞網」が伝えた。
北京五輪選手村にある総合診療所には高品質のコンドーム10万個を用意。英、仏、中の3か国語で書かれたエイズ予防と差別問題に関するパンフレットとともに各国の選手やスタッフに無料で配布する。 【その他の写真】
IOCのロゲ会長は式典のなかで「有名スポーツ選手は若者にとってアイドルと同じ。彼らがエイズ予防に関心と支持を寄せることは大きな意義を持つ」と話し、国連エイズ合同計画の責任者ピーター・ピオット氏も「各国の代表選手たちの参加は、エイズ感染者に対する差別廃止に大きな力を発揮する」と期待の言葉を述べた。このキャンペーンは北京市以外に山東省青島市と香港の五輪会場でも行われる予定。(翻訳・編集/本郷) |
2008年
8月1日
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「AIDS文化フォーラムin横浜」開幕 |
今年で15回目を迎える「AIDS文化フォーラムin横浜」が8月1日、横浜市のかながわ県民センターで開幕した。54の分科会・交流企画を開催するほか、展示ブースでは21の団体がそれぞれの活動を紹介する。初日の来場者は、主催者発表で延べ約1300人に上った。
フォーラムを主催するのは、医師や保健師、教育関係者、NGO(非政府組織)関係者、市民ボランティアなどでつくる運営委員会。今年のテーマは「つながる〜いま、私にできること〜」。
初日は11の分科会・交流企画が開催された。ウガンダのエイズ孤児についてのDVD上映、保健福祉事務所の保健師や医師による性・エイズ教育の実践例紹介、神奈川県エイズ診療中核拠点病院によるHIV/AIDS診療の現状報告など。
また展示ブースでは、国連児童基金(ユニセフ)や横浜YMCA、人身売買問題に取り組むNGOなど、21の団体が活動内容を紹介。多くの来場者が活動内容に聞き入ったり、書籍や関連グッズを購入したりしていた。
フォーラムは8月3日まで開催。入場無料。当日参加も可(一部は要事前予約)。
医療介護CBニュース |
2008年
7月31日 |
エイズ患者診療拒否 タイ団体が日本抗議 |
エイズを発症した外国人労働者への診療拒否が日本国内で相次いでいるとして、エイズウイルス(HIV)に感染した人らでつくるタイ国内の団体などが30日、日本政府や長野県に事態改善などを申し入れた。
申し入れによると、長野県内で働いていた20歳代のタイ人女性が昨年末にエイズを発症。当初訪れた病院が、帰国を勧めるだけで十分な診療をしなかったために容体が悪化したという。その後、女性は別の病院で治療を受け帰国したが今月上旬に死亡した。
他にも、少なくともタイ人に対して昨年から今年にかけ2件の診療拒否が確認されているという。
タイの団体の要請をうけて、厚労省で会見した日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラスなどでは「在日外国人に対する偏見やエイズに関する忌避感が原因で、許されないことだ」と主張している。
産経新聞 |
2008年
7月31日 |
「長野の外国人 NOビザ≠NO人権」(上)エイズ発症、帰国後すぐに死亡 |
■「医療費補填なく治療拒否」とタイNGO
「患者の早期治療を怠った」とタイのエイズ関連NGO(非政府組織)から名指しで抗議を受け、人身売買では国内被害報告の半数以上を占める長野県。ビザがない外国人には人権さえ認めていないかのような状況が広がっている。人身売買で長野県に連れて来られ、エイズを発症して死に至った1人のタイ人女性を通して、外国人の人権をめぐる問題点について考えてみる。(高砂利章)
病院から国際空港へ向かう車の中。その女性は時折、窓の外の風景へ目をやりながら、日本で過ごした日々を振り返った。
ブローカーの手引きで日本に入国したのは2年前。タイで離婚した後、実家の農業を手伝っていたが、家族には死んだ父親が残した借金があった。将来が不安になり、子供を母親に預けて1人海を渡った。仕事はホステス。入国時に背負わされた480万円。まずこの借金を返さないと始まらない。千葉で数カ月、次いで長野のスナックに売られ、2年間必死に働いた。残る借金は200万円。身体に異変が起きたのはそんな時。昨年12月のことだ。
春ごろから風邪をひきやすく、下痢が長引くと感じていたが突然、手足が不自由になった。近くの総合病院を受診してHIVに感染していると知る。すでにエイズを発症、脳に病変が広がっていた。ビザは切れ、健康保険には未加入。病院からは「帰国して治療を」と言われ、別の病院への紹介状を渡されたが、それが12月28日。翌日から公的機関は年末年始休日に入った。
激しい頭痛と吐き気に襲われ、半身は完全にマヒした。死を覚悟し、最後のつもりで子供にも電話をした。1月4日になって知人の車で東京のタイ大使館に行くと、「とても帰国に耐えられる状況にない。まず治療が必要」との判断。仕方なく長野に戻る車内で完全に意識がなくなった。知人が再び大使館に連絡を取って、ようやく受け入れてもらえた長野県内のエイズ治療拠点病院ですぐに緊急手術。一命は取り留めた。
約2カ月間、帰国できる状態にまで体調を整え、そして迎えた日本滞在最後の日。借金を返すどころか、不自由な身体になって家族のもとに戻ることをしきりに彼女は気にしていたが、久しぶりに会う子供の話になると、「家に来る人来る人みんなに『ママが帰るよ』と話しかけているらしいの」と笑顔を見せた。
日本を飛び立ち、2年ぶりに再会した子供との日々。しかしそれは長く続かず、5カ月後、彼女は亡くなった。まだ20代だった。
◇
適切な治療を行えば「死に至る病」でなくなったエイズ。彼女はなぜ死ななければならなかったのか。NGO「タイHIV陽性者ネットワーク」は「初期治療の遅れが彼女が死に至った一番大きな理由」と指摘する。最初にエイズを診断した病院は治療を継続しなかった理由について「本人がタイに帰ることを望んだので帰国を勧めた」とするが、「一刻を争う治療が必要な病状で救命義務を果たしていない」と見る医療関係者もいる。
ネットワークが治療が行われなかった理由と考えるのが治療費の問題。女性は保険に未加入で、治療すれば費用は高額となり、支払われない可能性があるからだ。30日に国や長野県などにあてて出した声明。その中でネットワークが求めているのは外国人の未払い医療費補填(ほてん)制度の確立。緊急を要する外国人患者の治療で、本人が保険未加入などで払えない場合は行政が部分的に肩代わりをする制度で、すでに東京都や神奈川県などでは整備済み。
タイ大使館がある年の半期に行った帰国支援で、制度を完備した自治体から帰国した患者は死亡率25%、制度の整わない自治体からは67%。長野県に緊急補填制度はあるが、救急車で担ぎ込まれることが必要など制約が多く、エイズ治療のため外国人が利用した例はない。女性が帰国を望んだとして、その理由には日本で治療した場合に発生する莫大な治療費があったはず。日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラスの長谷川博史代表は「外国人医療に制限がある国でも人権上の観点から緊急医療は例外としている」として、日本のすべての地域で実用的制度の早期整備や医療通訳の充実を求めている。
産経新聞 |
2008年
7月31日 |
大日精化、エイズワクチン安価に−キトサンで効果確認 |
大日精化工業は30日、国立感染症研究所・エイズ研究センターとの共同研究で、キトサンとキトサン誘導体が粘膜ワクチンに対する免疫応答増強物質(アジュバント)として高い活性があることを確認したと発表した。安全で安価なキトサンがエイズワクチンのアジュバントとしての可能性が広がったことで、低価格で量産可能なエイズワクチンの製造に道を開く。8月5、6日に新潟コンベンションセンター(新潟市中央区)で開く「第22回キチンキトサンシンポジウム」で発表する。
粘膜経由によるワクチン投与は、全身免疫とともに粘膜免疫を誘導できる。ウイルスの侵入を侵入門戸である粘膜上で阻止できるため、新しい感染防御方法として注目されている。
日刊工業新聞 |
2008年
7月30日 |
国連エイズ合同計画 07年末の感染者3300万人 |
【ニューヨーク=長戸雅子】国連エイズ合同計画(UNAIDS)が29日発表した2008年版エイズ報告によると、07年末時点の世界全体のエイズウイルス(HIV)感染者数は3300万人(推定)で、エイズによる死者は200万人(同)だった。
新規感染者は270万人で、01年時点の300万人より減少したが、中国、インドネシア、ロシア、ケニアなどでは、新たな感染が増加しているという。
UNAIDSのピオット事務局長は「過去14年間の報告書でもっとも建設的なものになった」と治療体制や感染予防対策が、とくにこの2年間に拡大したことを歓迎する一方、「まだ到底十分とはいえず、こうした努力を長期的に継続していく必要がある」と述べ各国政府や関係機関の協力を促した。
アフリカ諸国の感染者数は依然深刻で、HIV感染者数は世界全体の66%にあたる2200万人。この数字はアフリカの成人人口の5%を占める。
また、国連人口基金(UNFPA)のオバイド事務局長は新規感染者の45%を15歳から24歳までの若い層が占めていると指摘、若者向けの教育や情報提供を充実させる必要性を訴えた。
産経新聞 |
2008年
7月29日 |
国内初、HIV夫婦へ生殖補助医療 |
厚生労働省の「周産期・小児・生殖医療におけるHIV感染対策に関する集学的研究班」メンバーの花房秀次氏(荻窪病院副院長)は7月28日に開催された公開班会議後の記者会見で、共にHIVに感染した夫婦への生殖補助医療を来月にも国内で初めて実施する考えを明らかにした。
花房氏は会議後、「それぞれの医療機関で個別に生殖補助医療を実施することについて、会議の参加者らから認めてもらったと認識した。自信を持って実施したいと考えている」と述べ、会議の内容を29日に夫婦に伝えた上で、来月にも実施する意向を示した。
共にHIV感染者である夫婦への生殖補助医療の実施については、昨年1月に荻窪病院の倫理委員会で2組の夫婦について承認された。しかし、こうしたケースでの生殖補助医療に関しては、この時点では世界的なコンセンサスが得られておらず、花房氏らは幅広い議論が必要として、実施計画を研究班に提出。
昨年5月、研究班で容認されたが、実施の条件として公開シンポジウムを開催した後、日本産婦人科学会の承認を得ることが必要とされた。
これを受けて、花房氏らは昨年から今年にかけて、北海道、東京、神奈川などで公開シンポジウムを開催。昨年11月にはエイズ学会で報告、検討した。
一方、厚労省には昨年10月、実施に対する慎重な意見が寄せられ、同省は東西のHIV薬害訴訟原告団を含めた公開班会議の実施を求めた。また、厚労省研究班評価会議も今年3月、「実施について慎重であるように」と花房氏らへ要請。こうした流れを受けて公開班会議が開かれた。
花房氏は、既に日本産婦人科学会から承認を受けていることを明らかにし、「今回の公開班会議の開催で求められてきた条件はすべてクリアしたと考えている」と述べた。
一方で、今後は夫婦の生命予後が悪い場合などさまざまなケースについて検討が必要だとして、今後は倫理学者などを交えて議論していく考えを示している。
医療介護CBニュース |
2008年
7月28日 |
HIV感染の夫婦、8月にも体外受精へ…東京・荻窪病院 |
共にエイズウイルス(HIV)に感染している夫婦に対する体外受精が、来月にも、国内で初めて荻窪病院(東京都)で実施されることになった。
2組の夫婦への実施について、昨年1月、同病院の倫理委員会が承認していた。だが、厚生労働省から「社会的な議論と倫理的な検討が必要」と求められたことなどから、計画が中断していた。
感染者夫婦に対する体外受精に関しては、海外でも、「エイズで夫婦の余命が短いと推定される時に生殖補助医療を行っていいのか」「夫婦の希望を尊重すべきだ」と意見が分かれており、国内でも決まったルールはない。このため、広く社会の意見を聴くため、同省の研究班が28日、都内で有識者らによる公開班会議を開催。この議論を受け、同病院の花房秀次副院長が明らかにした。花房副院長は会議の中で、「感染者の夫婦の中にもいろいろなケースが想定される。病院が計画している夫婦は状態もよく、母子感染の可能性も0・5%以下だ」などと説明した。
最終更新:7月28日23時33分
読売新聞 |
2008年
7月28日 |
HIV夫婦の体外受精、来月にも=国内初−厚労省研究班が公開会議 |
夫と妻がエイズウイルス(HIV)に感染している夫婦に対する体外受精をめぐり、厚生労働省研究班は28日、都内で公開の班会議を開き、倫理的問題などについて議論した。実施を計画していた荻窪病院の花房秀次副院長は、個別の事例については問題ないと判断できたとして、来月にも実施に踏み切る方針を明らかにした。
感染者夫婦の体外受精は国内に例がない。母子感染の危険性や、子供が成人する前に両親が亡くなる可能性などから慎重論もあり、研究班は生命倫理学者らを加え幅広い議論を続ける予定。
時事通信 |
2008年
7月27日 |
エイズフェスタ:現状と感染者支援を訴え−−神戸 /兵庫 |
エイズの現状を考える「KOBEエイズフェスタ2008」(実行委、神戸市主催)が26日、同市中央区の神戸国際会館であった。エイズ問題に取り組む教育、医療、NGO関係者がエイズウイルス(HIV)感染者らへの支援を訴えた。
実践報告では、大阪府茨木市立北陵中学校の倉重啓子教諭らが02年に始めたエイズ・性教育を紹介。HIV感染者らを支援する同性愛者を講師に招くなど踏み込んだ取り組みを続けているが、校外からの反発はないという。
倉重教諭は「保護者や地域に教育内容を伝えて『意見があればください』とオープンにしたことが長く続いた理由」と話した。
また、感染者らの歯科診療に取り組む、中田歯科クリニック(東京都)の中田たか志院長が講演。医師が無理解だったり、風評被害を恐れて、感染者の診療を断る歯科医院が多い現状を指摘し「きちんとした知識と設備を整え、当たり前の注意を払えば十分に診療できる」と訴えた。【竹内良和】
〔神戸版〕
7月27日朝刊
毎日新聞 |
2008年
7月22日 |
タイ・エイズ孤児を支援する雑貨衣料店−一色海岸・海の家に併設 |
葉山・一色海岸の海の家「Blue Moon」に7月1日、エイズ孤児を支援する「ban rom sai shop(バーンロムサイショップ)」(三浦郡葉山町一色)がオープンした。
同店は、1999年、タイ北部のチェンマイに設立された、HIVに母子感染した孤児たちの生活施設「ban rom sai」で暮らす子どもたちを支援するためのもので、セレクトされたタイの衣類や雑貨、オリジナル衣類などを販売している。
店舗面積約360平方メートル、竹製のピラミッド屋根がシンボルの海の家の一角に設けられた同店は2001年にオープンし、今年で8年目を迎える。売り上げは全額、同施設の子どもたちの生活費や薬代に充てられている。
商品は、腰ひもでウエストを調節し上部の布を折り返してはく「タイパンツ」(1,500円〜)をメーンに、「花柄のワンピース」(3,000円〜)、「チュニックシャツ」(2,500円〜)、「くまの携帯ストラップ」(1,000円)、水着、キッズ用衣類などを取り扱う。今年からは、「オリジナルエコバック」(800円)や裏布がカラフルで、マジックテープでウエスト調整が可能な「ban rom saiオリジナルタイパンツ」もラインアップしている。
「ban rom sai」ボランティアスタッフの上條ひかるさんは「海の家『Blue Moon』のおかげで、葉山から始まった『ban rom sai』の支援活動が助けられている。HIV感染の子どもたちの今だけでなく将来、自立していくことを考えたサポートに取り組んでいる。1人でも多くの人にHIV感染者の理解を深めてもらえれば」と話している。
同店の営業時間は11時〜22時。「Blue Moon」の営業時間は9時〜23時。営業は8月31日まで。
湘南経済新聞 |
2008年
7月21日 |
ローマ法王にコンドーム使用求め、豪カトリック教徒が抗議運動 |
【7月21日 AFP】カトリック教会の祭典「世界青年の日(World Youth Day、WYD)」のためローマ法王ベネディクト16世(Benedict XVI)が訪問中のオーストラリアのメルボルン(Melbourne)で20日、Coalition of Compassionのメンバーが巨大なコンドームを模した衣装を身につけ、コンドームの使用を認めない法王に対する抗議の声を上げた。
また、同日シドニー(Sydney)では、カトリック教徒数万人がコンドームの使用や性の自由を求めて抗議運動が展開された。
(c)AFP |
2008年
7月20日 |
HIV感染夫婦の体外受精 厚労省要請で中断 |
共にエイズウイルス(HIV)に感染している夫婦に対し、荻窪病院(東京都杉並区)が実施しようとしていた国内初の体外受精が、厚生労働省から「倫理的な検討が必要」と指摘を受け、中断していることが19日、分かった。厚労省の研究班が28日に、HIV感染者や医療関係者らを交えた公開会議を開き、妥当性や問題点を議論する。
HIV感染者の増加に伴い、今後は感染者同士が夫婦となって子供を欲するケースが増えることが予想される。
そのため、体外受精を行った場合に、子供への感染リスクをどうとらえるかといった点や、両親の病状が重いケースで育児体制をどうするかといった点で議論が出そうだ。
荻窪病院によると、今回の体外受精については、院内の倫理委員会で平成19年1月に申請が承認されている。しかし、その直後に厚労省から「倫理的な検討が必要」として、中断を求める要請があった。
受精が中断しているのは関東と東海地方に住む20〜30代の2組の夫婦。
いずれも、妻の状態が安定しているため、母子感染の可能性は0・3〜0・4%程度に抑えられる見込み。
荻窪病院の花房秀次副院長は「社会的な議論があった方が、その後に幅広い夫婦に実施することにつながると考え、要請を受け入れた」と話している。
産経新聞 |
2008年
7月19日 |
<HIV体外受精>異例の公開班会議で指針づくりへ |
厚生労働省研究班が計画している、ともにエイズウイルス(HIV)感染者の夫婦に対する体外受精について、厚労省が「社会的な議論が必要」として、中断を要請していたことが分かった。研究班はこれを受け、28日に異例の公開班会議を開催するとともに、こうした夫婦に体外受精する場合の指針を作成する方針だ。
計画では、研究班メンバーである荻窪病院(東京都杉並区)の花房秀次副院長らが開発した精子からHIVを除去する方法を使い、夫も妻も感染者の夫婦2組に体外受精する予定だった。いずれの夫も増殖能力や薬剤耐性の強いウイルスを持っており、妻への重感染を防ぐためにも体外受精が必要とした。病院の倫理委員会が昨年1月に承認した。
しかし直後に厚労省が「幅広い倫理的な検討が必要だ」などと計画の中断を要請した。
夫婦ともに感染者の場合、子供の成長前に両親が亡くなることも想定される。花房副院長によると、今回のような場合の実施基準は海外にもなく、「夫と妻が感染者でも状態はさまざま。できるだけ多くの意見を聞いて指針を作り、子供を望む夫婦の希望に応えたい」と話している。
公開班会議は28日午後1時から、東京・信濃町の慶応大医学部東校舎で開かれる。同病院のホームページ(http://www.ogikubo−hospital.or.jp/index.html)などで近く告知する。【江口一】
毎日新聞 |
2008年
7月19日 |
エイズ感染夫婦の体外受精中断、「議論・検討を」と厚労省 |
昨年1月、荻窪病院(東京都)倫理委員会が承認した、共にエイズウイルス(HIV)に感染している夫婦への国内初の体外受精が、厚生労働省から「社会的な議論と倫理的な検討が必要」と求められ、中断していることがわかった。
海外でも、こうした夫婦への生殖補助医療の可否について議論が分かれる。この体外受精を計画している同省研究班は、広く意見を聴く異例の公開班会議を28日に開き、実施の可否を検討するとともに、指針を作る方針。
荻窪病院の花房秀次副院長らは、精子からHIVを取り除く方法を開発。これを用い、夫のみが感染している夫婦に慶応大や新潟大などで体外受精を行い、65人の子供が生まれた。母子ともに感染の例はない。
同病院では、厚労省研究班の研究事業として、この方法を共に感染している2組の夫婦にも適用しようと準備してきた。いずれも、血液製剤で感染した夫が、増殖能力の強いウイルスや薬剤耐性ウイルスを持っている。性交渉をすると、ウイルス量が少なく、免疫状態も安定している妻に、夫のウイルスが再感染し、病状を悪化させる恐れがある。
だが、病状が重いと子供が成長する前に両親が亡くなることも想定される。海外でも、2004年に欧州連合などの専門医らで作る特別委員会が「少なくとも片方の親が子供の成人まで養育すべきだ」として、生殖補助医療は片方の親が感染している場合のみに限るように勧告。これに対し英国の研究者が「感染者の予後は同じではない。(認めないことは)希望するカップルの生活の質を低下させる」と反論している。
薬害エイズ被害者らで作る、はばたき福祉事業団(東京都)の大平勝美理事長は「一番大切なことは新たな悲劇を作らないこと。感染した場合の責任についての議論が必要」という。さらに万一、子供が成人する前に両親が亡くなった場合のサポート体制が不可欠で、「社会的援護も必要になる。もし実施するとしても広くコンセンサスを得ながら進めるべきだ」と語る。
一方、花房副院長は、「感染者の中には、生命予後が普通の人と変わらない人もいる。妻のウイルス量が検出できないほど少なければ、母子感染の可能性は0・5%以下だ。今回はそのケース。子供を持ちたいという夫婦の願いと、子供の幸せを両立させる方法があるはず。多くの人の考えを聴きたい」と話す。
公開班会議は28日午後1時から、東京・信濃町の慶大医学部東校舎で。専門医のほか、薬害HIV訴訟原告団の代表、カウンセラーなどが出席する。
読売新聞 |
2008年
7月18日 |
マンデラ氏、90歳の誕生日…今もエイズ・貧困撲滅訴え |
【ヨハネスブルク=角谷志保美】南アフリカの反アパルトヘイト(人種隔離政策)闘争を主導し、初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ氏は18日、90歳の誕生日を迎えた。
9年前に大統領職を退いた後も、エイズや貧困撲滅のための活動を続ける南ア最大の英雄の長寿に、国内は祝賀ムードに包まれた。
同国南部にある東ケープ州の自宅で家族と誕生日を過ごしたマンデラ氏は、記者団にメッセージを求められ、「貧しくては、長生きできる可能性も低い」として、富裕層が貧しい人々と富を分かち合うよう訴えた。
今年の誕生日は3回目の結婚相手グラサさんとの結婚10周年でもある。
最終更新:7月18日21時17分
読売新聞
|
2008年
7月16日 |
HIV陽性、上半期で58人 献血抗体検査で |
1-6月の間に献血した人のうち、エイズウイルス(HIV)抗体検査で陽性となった人は58人だったことが15日、日赤の集計(速報値)で分かった。
10万人当たりの陽性者は過去最多だった昨年平均の2.065人を上回る2.316人。都道府県別では大阪が最も多い16人で、東京9人、千葉が5人と続いた。
同日の厚生労働省血液事業部会運営委員会で報告され、委員からは「大阪の保健所の検査態勢を整える必要がある」との意見が出た。これに対し厚労省は、早急に検査態勢を確立するよう大阪府に通知したことを報告した。
共同通信社 |
2008年
7月16日 |
新たなHIV感染ルートなどで議論―東京都 |
東京都は7月15日、HIV感染の拡大防止などを目的としたエイズ対策推進計画(仮称)の策定に向け、「第2回エイズ専門家会議」を開催した。
同会議では初会合の議論を踏まえ、新たに議論すべき点や計画に盛り込むべき点などを中心に議論が行われた。
男性同性愛者や外国人などへの個別の施策に関しては、今後薬物も大きな感染ルートになるのでは、との指摘があった。これについて、特定非営利活動法人ぷれいす東京代表の池上千寿子委員は、「薬物に関連したケースは、目に見える形で増えていて、今の後手後手に回っている状況では大変なことになる。問題は分かっていて、現場ではそれに対する動きはあるのだが、社会や行政の支持がないとそれがつながっていかない。行政はどういう立場で、どういう支援を行うのか、(違法である薬物使用に関連したエイズ対策に)税金を使うことの説得性を準備していかないと、対策が追い付かなくなる」と話した。
これに関して都の担当者は、「若者への啓発などについて、エイズ対策と薬物乱用対策は、対象層が共通しているが、2分野の連携がまだまだ不足しているので、今後お互いの理解を深めていきたい」と述べた。
陽性者への支援について、ねぎし内科診療所所長の根岸昌功委員は、「生活保護を受けている若い患者で、必死で働いて生活保護を脱しようとしている人がいる半面、生活保護から抜け出そうとする気がなく、働かないで治療を受けている人がいる」と指摘。
日本HIV陽性者ネットワークジャンププラス代表の長谷川博史委員も、同様の危機感を抱いているとした上で、「陽性者は、感染したことへのショックや世間のエイズへの偏見などを抱え込んでいる。それに対する精神面をはじめとするケアが行われていない。告知の前後の支援がこのままでいいのか、という検討もなされるべきだ」とした。
次回会合は、8月下旬から9月上旬の間に開催される予定。
医療介護CBニュース |
2008年
7月15日 |
献血者のHIV陽性是正を=大阪府に「指導」通知−全国ワースト・厚労省 |
献血者に占めるエイズウイルス(HIV)陽性者数が全国一多い大阪府に対し、厚生労働省が現状を早急に是正するよう指導する通知を出していたことが15日、分かった。同日の血液事業部会運営委員会で同省が明らかにした。
日本赤十字社の報告によると、1〜6月に全国での献血者約250万人(速報値)のうち、HIV陽性者は58人と過去最悪ペース。都道府県別では大阪が16人と最も多く、東京(9人)、千葉(5人)と続いている。(2008/07/15-21:26)
時事通信 |
2008年
7月15日 |
【フィリピン】コンドーム部分解禁へ、カトリック会議 |
フィリピン社会に大きな影響力を持つ同国のカトリック司教会議(CBCP)はこのほど、既婚者のコンドーム使用を一部容認する考えを明らかにした。地元テレビのABS-CBNが伝えた。
CBCPのエドウィン・コルロス事務長によると、エイズウイルス(HIV)感染者のパートナーや家族を守ることが目的。コンドームの使用について「全面的に承認したわけではない」と前置きしつつ、「パートナーへの愛情を表現する権利を認める上で役に立つ」と述べている。ただ、コンドームの使用は「最後の手段」ともし、「禁欲に努め、お互いを信頼し合うことが重要」と強調した。
フィリピン保健省のまとめによると、5月のHIV感染者数は35人で、前年同月と比べ84%増加。1〜5月累計では212人となっている。
NNA |
2008年
7月13日 |
極貧層の人口半減?!農村女性に無償で避妊指導―中国 |
11日、毎年約1億2000万人の農村女性に、安全で適切な避妊の方法を無料で提供し、既婚者の避妊率は84.6%に達していることが分かった。写真は福州での無料婦人科検診。
2008年7月11日、「世界人口デー」のこの日、国家人口及び計画生育委員会の李[文武](リー・ビン)主任が天津で行われた世界人口デー大会で、中国における計画出産に関する実情を紹介した。毎年約1億2000万人の農村女性に、安全で適切な避妊の方法を無料で提供し、既婚者の避妊率は84.6%に達している。中国新聞ネットが伝えた。
李主任によれば、政府は計画出産や健全な性生活について力を注いでおり、各地で正しい避妊方法などの講習会を開いたり、無料で婦人科の検査や治療費用の補助、コンサルティングや、妊娠前の健康検査、高リスク出産への指導などを行っている。高リスク出産の妊婦へはコンドームを無料で配布し、性病やエイズの予防に効果を発揮している。また、西部の貧困地区では計画出産と貧困層の補助を関連づけて、「極貧層の人口半減」という長期目標を前倒しで実現した。 【その他の写真】
2000年と比較して、現在の中国の平均寿命は71.4歳から73歳に延び、産前検査率は89.3%から90.9%、病院での入院・分娩率も72.9%から91.6%に伸びた。また、妊産婦の死亡率も0.0053%から0.00366%に減少し、赤ちゃんの死亡率も3.22%から1.53%に減少。婦女、児童及び高齢者の健康レベルも総じて向上している。
大会には国連人口基金のトラヤ・オベイド事務局長、国家人口及び計画生育委員会、天津市市政府の関係幹部など1000人あまりが出席し、天津市にある家庭計画指導センターやリプロダクティブ・ヘルスセンターを見学した。(翻訳・編集/中原)
Record China |
2008年
7月11日 |
採血器具使い回し:891施設で 対象は2万人以上−−県調査 /兵庫 |
採血器具の使い回し問題で県は10日、県内の病院や診療所などを対象とした調査結果を公表した。調査対象7074施設中、891施設で針にかぶせるキャップを使い回していた。使い回しの対象は延べ2万人以上とみられる。針を交換せずに使い回した事例はなく、県は「針を交換した場合は、使い回して感染症を生じる恐れは極めて低い」としている。
調査は厚生労働省の全国調査の一環。問題の採血器具が使われ始めた91年以降の実態を調べた。7074施設のうち、採血器具を使っていたのは1365施設。キャップを使い回していたのは▽病院190▽診療所548▽介護老人保健施設46▽その他福祉施設77▽市町(保健センターなど)21▽看護師等養成施設9。診療所437施設は調査中などで未回答だった。
県は採血器具を使用した可能性のある人に、各地の健康福祉事務所や採血した病院、診療所で無料のエイズウイルス(HIV)や肝炎検査を受けるよう呼びかけている。
使い回していた施設名は県のホームページ(http://web.pref.hyogo.jp/)から閲覧できる。また、健康福祉事務所や神戸、姫路、西宮、尼崎の各市保健所に閲覧用リストを置く。【川口裕之】
〔神戸版〕
7月11日朝刊
毎日新聞 |
2008年
7月10日 |
エイズ予防、学生が自転車で啓発イベント |
「エイズについてもっと知ろう、知ることから始めよう」――。7月5日、東京・神奈川の大学生たちが、横浜・みなとみらい地区で、自転車に乗りながら歩行者らに呼びかけた。
自転車を意味する“チャリンコ”と“チャリティー”を合わせた「チャリチャリ」と呼ばれるこの活動は、学生団体「ピーススマイル」が主催する。今回で4回目。活動に賛同するボランティアも参加し、約40名の啓発チームを編成した。
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団体創設者の山ノ内凜太郎元代表(立教大 3年、22歳)は「僕たちの活動は、命にかかわるもの。重いものを抱えてることを忘れないで」と出発前のボランティアに呼びかけた。
ボランティアは啓発のメッセージを叫びながら自転車をこぎ、「山下公園」「横浜ジャックモール」「横浜ワールドポーターズ」の3カ所を「啓発ポイント」とし、買い物客らにクイズ形式でエイズ理解を訴えた。
声をかけられた若者たちの中には「エイズにかかると死んじゃうの?」「体外射精なら大丈夫じゃないの?」と驚く人たちもいた。ボランティアたちは「これで大切な人を守ってください」とコンドームを手渡した。
HIV感染者を年代別に見ると、20〜30代の“働き盛り”の人たちが約70パーセントと多数を占める(厚生労働省エイズ動向委員会、平成19年エイズ発生動向年報より)。
昨年11月10日発表の「渋谷におけるハイティーンの性およびSTD(性感染症)に関する意識・実態調査」(「STOP! STDを考える会」調べ)によると、渋谷駅周辺に集まる高校3年生の71.2パーセントが性交渉の経験があり(1人当たり平均3.5人)、31.8パーセントはコンドームが性感染症防止に有効であることを知らなかった。また、性感染症を説明できるのは全体の8.4パーセント。16.5パーセントは性感染症という言葉を「聞いたこともない」と返答している。
清綱春香代表(桜美林大3年、21歳)はインタビューで
「エイズは若者を中心に感染が広がっている。私たち若者が、動かないといけない」と意気込む。
日本は先進国の中で唯一HIV感染者・エイズ患者が増加しており、“感染爆発”を憂う声も多い。全国各地では「チャリチャリ」を含めさまざまな啓発活動が若者たちの手によって展開されている。若者の意識を変えるには、ほかならぬ「若者の声」が必要なのかもしれない。
(記者:山本 宏樹)
オーマイニュース |
2008年
7月9日 |
世界からTOYAへ:市民の提言 クミ・ナイドゥーさん |
◇緊急性持って援助を−−
クミ・ナイドゥーさん(43)=南アフリカ出身
アフリカは最も豊かな大陸の一つだ。地中には金やダイヤモンド、原油もある。しかし地上は深刻な貧困にあえいでいる。毎日エイズで6000人、マラリアで7000人、結核で2000人が死んでいく。もしこれが欧州やアメリカ、先進国だったら、果たしてこれだけ長い年月、放って置かれただろうか。
世界では毎日5万人が予防できる病気で死んでいる。G8(主要8カ国)の指導者たちには「静かな大虐殺」を止める力があるのに、緊急性を持ってサミットに臨んでいるとは思えない。
1970年の国連総会で、富裕国は国民総所得(GNI)の0・7%を途上国向けの政府開発援助(ODA)に充てると約束した。しかし30年以上たってもG8のどこも達成していない。このままでは(2015年までに貧困人口を半減させることを掲げた)「国連ミレニアム開発目標」の達成は不可能だ。
G8は、05年の英グレンイーグルズ・サミットで重債務貧困国18カ国の債務帳消しに合意したが、市民社会はもっと多くの国に適用すべきだと訴えている。開発援助の増額の約束も果たされないでいる。不公正、不平等が続く限り、貧困は解決されない。
必要なのは政治的意思だ。イラク戦争では各国ともすかさず多額の軍事費を出した。そのような決定ができるのならば、同じような緊急性を持って貧困問題にも取り組むべきだ。【聞き手・横田愛】
毎日新聞 2008年7月9日 北海道朝刊 |
2008年
7月7日 |
<洞爺湖サミット>窮地に立たされるジンバブエHIV患者 |
【ハラレ高尾具成】北海道洞爺湖サミットでは、アフリカ情勢のうち、ムガベ大統領が野党不在のまま大統領選決選投票を強行したジンバブエも焦点になっている。経済運営の失敗や制裁が原因でインフレが激しく、治療薬も高騰。国民の2割とされるエイズウイルス(HIV)感染者の生活が脅かされている。患者からは「新たな制裁があれば、薬も手に入らなくなる」との不安が広がっている。
患者の実情を欧米の主要メディアに先駆けて見た。ハラレ郊外に住むムシワさん(45)は結核が進行する中で2年前にHIV感染が発覚。金鉱山労働者の夫(45)は03年、エイズに起因した病気で死亡した。長男(20)と次男(18)が薪を売るなどし、抗レトロウイルス(ARV)治療薬を月1度、公立診療所で入手する。
しかし、年16万%といわれる超インフレが続いているうえ、最近、政府の援助のない私立病院では、治療薬の値段が公立の50倍に跳ね上がった。「食事の購入さえ支障が出ている。薬ももらい続けられるか心配だ」とせき込みながら話す。
一方、ハラレ郊外のニャンモさん(25)は計画停電が続く自宅で、悪寒に体を震わせていた。昨年11月の検査で陽性が発覚。治療のため兄(27)と約130キロ離れた町から引っ越して来た。田舎の祖父母の元に残した2歳の長男とも会えぬ状態が続く。兄は日雇い労働で稼ぐが「家賃と治療薬、食費を払えば稼ぎはなくなる。新たな制裁で薬の値段も上がるのでは」と話す。
05年の統計によると国民の5人に1人がHIV感染者という。現在、週に3200人以上がエイズに起因した病気で死亡している。
サミットでは、8日にジンバブエ情勢を討議し、特別声明を出すよう準備している。さらに国連安保理は新たな制裁を討議中だ。
先月末の大統領選決選投票は、大統領派による暴力で野党候補が撤退したまま強行された。欧米の非難の中、ムガベ大統領は5期目の大統領に就任した。
毎日新聞 |
2008年
7月6日 |
山口大学:寮祭「七夕祭」にぎわう 「エイズ」考えるコーナーも /山口 |
山口大学の学生寮有志が実行委員会を務める寮祭「七夕祭」が5日、山口市の同大吉田キャンパスであり、大勢の人たちでにぎわった。
実行委によると、七夕祭は37回目。約130の模擬店に加えフリーマーケットも出店した。メーンステージではサークルの出し物などもあり、浴衣姿の女子学生や親子連れらの笑いが絶えなかった。
7年前から始まった、茶を飲みながらエイズについて理解を深めてもらう「エイズカフェ」も登場。学生約50人が「日本では1日約4人の割合でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染している」などと訴え、希望者にはHIVの抗体検査も無料で実施した。
経済学部4年の女子学生(22)は「エイズについて話す機会はなく関心はあった」。実行委の医学部4年、川添麻美さん(22)は「自分を大切にする気持ちを持ってほしい」と話した。【井上大作】
〔山口版〕
7月6日朝刊
毎日新聞 |
2008年
7月5日 |
偏見と貧困に苦しむエイズ孤児 サミットで対策議論 |
7日に開幕する主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)では、開発途上国の保健政策も議論される。その最大の問題は、アジア、アフリカで年間500万人が命を落とすというエイズなど感染症の対策だ。政府は5月、対策を支援する「世界エイズ・結核・マラリア基金」(世界基金)に約600億円の追加拠出を表明したが、活動最前線のカンボジアの村では、偏見と貧困に苦しむエイズ遺児の少女の姿が、今も十分に支援が行き届かない実情を物語る。(赤堀正卓)
カンボジアのプノンペンから北東に約100キロ。地平線まで広がる平原に、エイズ遺児、ランちゃん(7)が暮らす家がある。両親ともエイズで亡くなった。祖父母と暮らす彼女の生活を、2006年から支援しているのが、世界基金の援助を受けて活動している地元NGO(非政府組織)だ。
ランちゃんや祖父母はエイズウイルス(HIV)感染はしていない。「でもエイズで死者を出した家ということで、当初は野菜を買ってもらえなかった」と祖母は訴える。
NGOのスン・マイサックさん(27)らは、偏見をなくす啓蒙(けいもう)活動ととも、貧しい家計を助けるため祖父にナマズの養殖方法を指導している。養殖といってもスペースは畳3枚ほどの沼地だ。
マイサックさんは、「1世帯分の支援予算が年に30ドル(約3150円)しかないのが悩み」と話す。
青年人口の2%がHIV感染者(02年)というカンボジア。マイサックさんらのNGOでは、8人のスタッフが645人のエイズ孤児のケアにあたっている。
ヤシの葉を重ねて屋根にし、床は土がむき出しというランちゃんの家。マイサックさんは「これでも中級の暮らし。もっと大変なケースがある」。最大の援助機関に成長した世界基金だが、現場にはまだ十分な支援が行き届かない。
ベトナム・ホーチミン市で4月にあった、市保健局による世界基金の活用状況の説明会見。「急激な物価上昇で、スタッフの収入の目減りが激しい。世界基金で何とかしてもらえないか」。保健局のトラン・ティン副局長が訴えた。
ホーチミンでも、成人の1%がHIV感染者という。市は基金を活用して20カ所にエイズ相談所を整備した。スタッフにはHIV感染者も多い。彼らの活躍は新たな感染者の励みにもなり、自身のモチベーションの高揚にも役立っているという。
副局長の訴えに、スイスの基金本部から足を運んだスタッフはこう即答した。「解決策を考えるのはあなたたちの仕事。基金のさらなる活用が必要なら、新たな計画を提案してほしい」
受け入れ国側の自主性を育てることを重視している点が、基金の特徴の1つだ。資金の使い道を決めるのは、あくまで開発国側。基金が事業を直に手掛けることはしない。日本の外務省幹部は「世界基金の仕組みには、従来の2カ国間援助にないユニークさがある」と評する。
基金の設立から6年間で、資金は136カ国の要望に応える形で分配された。多くの国が今回のベトナムのような経験をしていく中で、保健政策の自主性を鍛えられていく。これまでに約250万人が感染症から命を救われたという。
サミットを前に政府は、保健分野の支援拡大に向けたリーダーシップの発揮に強い意欲をみせている。
5月末、世界基金による「沖縄から洞爺湖へ」と題したシンポジウムが東京で開かれた。福田首相は「感染症への地球規模での取り組みが不可欠」と、基金への約600億円の追加拠出を表明した。累積の拠出額では、米、仏に次ぐ規模になる。翌週に横浜で開かれたアフリカ開発会議でも、感染症などへの取り組みがうたわれた。
「保健分野は沖縄サミットで日本が世界の議論を牽引(けんいん)した経緯があるうえに、日本の戦後の復興経験など世界に生かせるノウハウがあるのが、熱が入る理由になっている」と外務省。環境、原油高…、緊急度の高い課題が山積するなかで、世界基金など保健分野では、どこまで国際合意が形成できるのか。サミットの注目点の一つだ。
産経新聞 |
2008年
7月5日 |
エイズ患者400万人の治療費分=巨額なサミット経費に驚き−英紙 |
【ロンドン5日時事】5日付の英紙タイムズは、7日から開催される北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で日本政府がかける経費が2億8500万ポンド(約600億円)に上り、3年前の英グレンイーグルズ・サミットの3倍以上に相当すると報じた。エイズ患者400万人を1年間手当てできる金額と同等と指摘している。
同紙によると、洞爺湖サミット予算の半分は警備を担当する警官2万1000人らの動員費用。同費用は1億4200万ポンド(約300億円)でグレンイーグルズ(7200万ポンド)の約2倍になるという。
時事通信 |
2008年
7月2日 |
「HIVに感染しない突然変異者たち」を応用した遺伝子治療研究 |
一部の人々の体内では、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に対して驚くほどの抵抗力がつく突然変異が起きている。そして研究者たちは、そのような抵抗力を誰にでも持たせるための方法をついに見つけたのかもしれない。
ウイルスは細胞に入り込んで乗っ取るが、細胞に入り込むには手がかりが必要だ。HIVは、T細胞の表面を覆っている、CCR5と呼ばれるタンパク質を手がかりにして侵入する(T細胞は主要な2種類の白血球細胞のうちの1つで、身体がウイルスと戦うのを助ける重要な役割を担っている)。
1990年代に、不特定多数の相手と性的な関係を持ち、HIV陽性の相手と関係があったにもかかわらず感染しなかった少数の同性愛の男性たちが、科学者たちの関心を引いた。彼らのほとんどに、細胞が通常のCCR5タンパク質を作らないようになる突然変異が起きていた。
この知識を得た科学者たちは、CCR5の産生を妨害するか、CCR5の形を変えることにより、HIVが乗っ取りを試みる最初の段階でCCR5を手がかりにできなくする方法をいくつか開発した。このやり方は、レスリングの試合前に髪の毛を切るのとよく似ている。相手がつかめる部分を1つ減らすというわけだ。
ペンシルベニア大学のCarl June教授らのチームが開発した最新の防御策は、『ジンク・フィンガー・ヌクレアーゼ』と呼ばれる高度に操作されたタンパク質を使い、一部のT細胞からCCR5の遺伝子を取り去るというものだ。
これにより、T細胞はCCR5を作り出す方法を失い、HIVが入り込むのはほぼ不可能になる。June教授の論文は、6月29日(米国時間)に『Nature Biotechnology』のウェブサイトで発表された。
June教授が行なったテストは、ヒトではなくマウスを対象にして、培養したT細胞を使っているため、手放しで喜ぶのはまだ早い。この手法がヒトでもうまく機能するかどうか明らかになっていないからだ。
理論の上では、AIDS専門医が、感染者からT細胞をいくつか取り出し、遺伝子に手を加え、再び患者の体内に戻す、という手法が考えられる。体内に戻された抵抗力のあるT細胞は、ウイルスをものともせず盛んに増殖し、勢力を伸ばす。この方法で体内のウイルスを取り除くことはできないが、AIDS患者のT細胞の数を維持することで、二次感染に対する抵抗力や健康を保つ能力が高まるはずだ。
WIRED VISION |
2008年
7月1日
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長野県議会がエイズ学習会 |
HIVやエイズについて学ぶ県議会の学習会が30日、開催され、信州大名誉教授の山田喜紹さんを講師に県議らが県内の実情について学んだ。
山田名誉教授は「人口当たりのHIV感染者・エイズ患者の割合は全国の都道府県で3番目」「異性間の性的接触が感染経路となるケースが約8割」など県内のエイズをめぐる状況や、「潜伏期間が8−10年と長い」「女性のほうが感染しやすい」といったHIV感染の特徴を紹介。
異性間接触を経路とする感染では「夫が家庭外で感染し、それを妻にうつすことでさらに感染を広げる。県内では現在、この夫から妻へ広がる段階にあるのでは」と懸念を示した。
学習会後、山田名誉教授は「長野県民は異性間交渉による感染について注意が不足している。(性風俗などで)遊んだ経験のある人はすぐに検査を受けてほしい」と呼びかけた。
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2008年
6月24日 |
まもなく90歳のマンデラ氏、誕生記念コンサート出席のためロンドン入り |
【6月24日 AFP】90歳の誕生日を間近に控えたネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)南アフリカ前大統領は23日、ロンドン(London)のハイドパーク(Hyde Park)で開催される誕生日記念コンサートに出席するため、英国入りした。
このコンサートはエイズ(HIV/AIDS)撲滅を訴えるキャンペーン「46664」の普及を促す慈善コンサートでもあり、27日に開催される。3時間のステージには伝説的ロックバンド、クイーン(Queen)のほか、レイザーライト(Razorlight)、シンプル・マインズ(Simple Minds)が登場する。
「46664」は、27年間の投獄生活のうちの18年間を過ごしたロベン島(Robben Island)での囚人番号にちなんだもの。南アフリカのHIV感染者数は541万人と、世界最悪規模だ。マンデラ氏自身、2005年1月に息子をエイズで亡くした。
46664にちなんで、4万6664枚のチケットが1枚65ポンド(約1万4000円)で販売されている。
コンサートに先立つ3日間にはさまざまなイベントが開催され、ビル・クリントン(Bill Clinton)米元大統領、ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相、米俳優のロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)やウィル・スミス(Will Smith)、フォレスト・ウィッテカー(Forest Whitaker)、米テレビ司会者オプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)、F1ドライバーのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)らが出席するという。
今回のコンサートは、ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で1988年6月に開催された「フリー・マンデラ(Free Mandela)」コンサート開催から20周年を記念する意味合いもある。マンデラ氏の釈放を求める同コンサートは世界中に中継され、6億人が見守った。
このときマンデラ氏はまもなく70歳を迎えようとしており、投獄生活も25年目に入っていた。同氏は1990年に釈放され、南アフリカのアパルトヘイト崩壊後初の大統領に就任する。1993年にノーベル平和賞を受賞、9年前に政界を引退した。
「46664」コンサートはこれまで、南アフリカのケープタウン(Cape Town)、同国ジョージ(George)、スペインのマドリード(Madrid)、ノルウェーのトロムソ(Tromso)で開催されている。
(c)AFP |
2008年
6月21日 |
ウガンダのエイズ遺児 早大合格
あしなが育英会奨学生に |
エイズウイルス感染が広がり、深刻な社会問題となっているアフリカ・ウガンダ出身で、両親をエイズで亡くしたルベガ・ロナルドさん(19)が20日、早稲田大学に合格した。遺児へ奨学金などを出している「あしなが育英会」(本部・千代田区)の奨学生となる。同会が支援している留学生の遺児は3人目。ロナルドさんは「日本で勉強することをずっと夢見ていた。人生の中で一番うれしい日」と喜びを語っている。
ロナルドさんは、育英会が開催した国際遺児交流会に招待され、来日した経験がある。同郷のナブケニャ・リタさん(22)が2006年に育英会初の海外遺児奨学生として同大国際教養学部に入学していたこともあり、同じ学部を受験した。政治学や国際関係論に関心を持っているという。
育英会がエイズ遺児支援目的にウガンダに開設した交流施設にロナルドさんとともに通っていたナルボワ・クリスティーンさん(18)も今年、国際基督教大学に合格。「エイズ遺児を始め、弱い立場の人たちを助けたい」と夢を膨らませる。
2人とも日野市百草にある育英会の学生寮に住んでおり、今年9月に入学する。授業料の約半額が援助され、寮費が免除される。
20日、インターネット上の早大の合格発表サイトがプロジェクターで映し出されると、受験番号を見つけたロナルドさんは「受かると信じていた」と白い歯を見せ、学生寮に住む大学生たちと抱き合って喜んだ。
寄付に関する問い合わせは同会東京本部((電)03・3221・0888)へ。
(2008年6月21日 読売新聞) |
2008年
6月20日 |
万有製薬、1日1錠服用のHIV治療薬発売 |
万有製薬は20日、エイズウイルス(HIV)感染症治療薬「ストックリン錠600ミリグラム」を同日発売したと発表した。これまで200ミリグラムの成分を含有するカプセルを1日3回服用する必要があったが、1日に1錠を1回飲むだけで済む。
HIV治療薬はウイルスが耐性を持たないよう薬を飲み忘れないことが重要。患者が利用しやすくなるとしている。
[2008年6月23日/日経産業新聞] |
2008年
6月20日 |
採血器具使い回し:鯖江の丹南病院、入院患者27人に /福井 |
公立丹南病院(鯖江市)は19日、新生児10人を含む27人の入院患者に、血糖値の測定で採血器具を使い回していた可能性が高い、と発表した。針は毎回交換していたが、キャップ部分はアルコール消毒しただけだった。
同病院は今月4日、対象者全員に謝罪と検査を勧める文書を送付した。B・C型肝炎とHIV検査を無料で実施している。
毎日新聞 2008年6月20日 地方版 |
2008年
6月19日 |
採血器具使い回し:県「使い回しない」一転、800人に可能性 /福井 |
◇血糖値測定患者「05年以前は調査せず」
◇看護学校などでも402人
採血器具の使い回しが全国で相次いでいる問題で、県立病院(武田孝之院長、福井市四ツ井2)は18日、03年3月〜05年9月までに血糖値を測定した約800人の患者に、器具の使い回しをしていた可能性が高いと発表した。感染症の発症者は確認されていないという。【大久保陽一】
同病院によると、器具の針は交換していたが、肌に触れる本体部分のキャップを交換せずアルコール消毒して使用していた。病院側は、注射器で採血した人を含め、期間中に血糖値測定で採血行為をした全患者4064人に謝罪文を郵送。希望者には肝炎とHIVなどの血液検査を無料で実施する。
県は先月末に勝山市で器具の使い回しが発覚した際、「県の医療機関で使い回しはしていない」と説明していたが、県庁で記者会見した県医務薬務課の木下治太夫課長は「05年以前は調査していなかった」などと釈明。武田院長も「認識が甘かった」と陳謝した。
また県は同日、県立大看護福祉学部(祖田修学長、永平寺町松岡兼定島)の在校生と卒業生計296人、県立看護専門学校(森田信人校長、福井市四ツ井2)の在校生や卒業生ら計106人も、授業中に器具を使い回していたことを明らかにした。感染症の発症者は出ていないという。
県立大は02年12月〜07年6月、看護専門学校では05年4月〜08年1月、器具の操作演習や血糖値測定で学生自身が器具を使い採血。いずれも教員の指導の下、針を交換した上で、本体部分のキャップをアルコール消毒し再使用していた。
両校とも、対象者には電話や文書で謝罪し、肝炎などの血液検査を無料で受け付ける。
毎日新聞 2008年6月19日 地方版 |
2008年
6月19日 |
【香港】《安全》HIV感染、第1四半期新たに89人 |
衛生署は17日、今年第1四半期(1〜3月)の新規エイズウイルス(HIV)感染者が89人、新規エイズ患者が17人に上ったと発表した。
新規感染者の内訳は男性が70人、女性が19人。感染経路は異性間の性的接触が27人、同性間または両性との性的接触が28人、薬物注射が10人、不明が24人となっている。
3月末までの累計感染者数は3,701人、累計患者数は951人となった。<香港>
最終更新:6月19日8時0分
NNA |
2008年
6月18日 |
セックスワークの「プロ/アマ・ボーダレス」化現象 |
セックスワーカーのエイズ対策について調査している厚生労働省の研究班(主任研究員、東優子・大阪府立大学准教授)がこのほど、『日本の性娯楽施設・産業に係わる人々への支援・予防対策の開発に関する学術研究』をまとめた。
同研究は2006年度に始まり、今回(2007年度)が2回目。
今回は、セックスワーカーではなく、一般女性における金銭が介在する性行為について、国内で初めて調査した。
東准教授によると、「セックスワーカーのアイデンティティを持たずに、金銭授受を伴う性行為をする女性がおり、素人/玄人のボーダレス化現象がある。そうした女性たちの調査研究は、いままでは高校生以外の調査がなかった」。
なお、記者(=渋井)は、2007年度から同研究班で研究協力者として参加している。
調査方法は携帯電話のWebアンケートで、2007年12月7日から11日までの5日間、スクリーニング調査を行い、性交経験がある者で、協力に同意があった18歳から29歳の女性2264人が回答した(配信数からの参加率87.1%)。
■14%が、金銭授受ありの性行為
「金銭の授受ありの関係」の詳細については、以下のような回答状況だった(複数回答、以下いずれの数値も)。
・性的なことはしなかったが、男性との食事やカラオケなどにつきあい、お金を受け取った=8%
・自分の性器を触らせたりする行為(挿入なし)をして、お金を受け取った=5.7%
・男性の性器を触ったりする行為(挿入なし)をして、お金を受け取った=6.6%
・セックスをしてお金を受け取った=11.8%
このうち、後半の3つの行為の範囲を性行為としてくくると、14.2%が「金銭授受ありの性行為」の経験者だった。
「高校生の調査では、援助交際の経験は4%ほどだが、今回の調査は年齢層が広いので、経験者の率も高くなった。ただし、調査対象が携帯電話のアンケートに協力的な層なので、この数字が一般的な傾向かどうかはわからない」(東准教授)
「金銭授受あり性行為」の経験者が相手と知り合った手段は、
・出会い系サイト=62.3%
・ナンパ=26.2%
・テレクラ・伝言ダイヤル=19.6%
・性風俗店での勤務時間外で客との関係=13.1%
・以前からの知り合い=12.5%
「金銭授受ありの性行為の経験がある女性は、携帯電話の利用を通じてだろうと想定して調査に臨んだ。したがって出会い系サイトの利用が多いのは、その想定を追従している」(東准教授)
■信頼関係があるほど、感染リスクは高くなる
事前に確認することとしては、
・受け取る金額=63.9%
・割り切った関係であること=52.3%
・セックスの時のコンドームを使うこと=48.6%
という状況で、避妊についての確認は、半数前後にとどまった。
金銭授受ありの性行為を通じて、なんらかの「不快な経験」をしたのは77.3%。具体的には
・自分の中で背心的苦痛が残った=33.6%
・コンドームを使いたかったのに、使わずにセックスをした=23.1%
などが多く、このほかに妊娠の心配や、性感染症(STD)の症状も2割いた。
一方、「金銭授受のない性行為」については、96.2%が経験していた。興味深いのは、「不快な経験」をした人の割合が83.7%と、「金銭授受ありの性行為」の経験者よりも高かったこと。内訳は、
・妊娠したかもしれない=68.8%
・STDの症状=30.4%
・コンドームを使いたかったのに、使わずにセックスをした=30.3%
いずれも「金銭授受ありの性行為」よりも割合が多く、金銭授受ありの性行動と比べてコンドームを使わないセックスが行われ、結果として妊娠の不安やSTDの症状があらわれている、といった結果になった。
「セックスワーカーや不特定多数が相手のセックスは危ないというイメージがあるが、実際には逆。つまり、恋人関係で信頼関係が高まれば、コンドームを使用する率が下がることは以前からも言われていた。女性はたった1人の男性から感染することのほうが多い。また、セックスの経験が高ければ高いほど、コンドームの使用率が下がるとも言われている。今年度はリスク認知やその対処の実態を調査していく」(東准教授)
◇
厚生労働省のエイズ動向委員会によると、HIV感染者の報告数は2007年、1082件で過去最高になった(前年は952件)。うち日本国籍のケースは969件で、男性が931件、前年よりも144件増。日本国籍の女性は38件で11件少なくなった。
一方、AIDS患者の報告数は前年比12件増の418件。日本国籍のケースは365件で、男性は343件で、8件増加。日本国籍女性は22件で、2件増えた。
(記者:渋井 哲也)
オーマイニュース |
2008年
6月17日 |
エイズ 美容師が接客時間に啓発 |
カウンターなどに小冊子を置き、美容師から客にエイズの正しい知識を伝える(東京・銀座の「グランドタヤ」で) 美容院で、美容師からエイズに対する正しい知識を客に伝え、予防や理解を呼びかける活動が始まった。客と話す機会が多い美容師の利点を生かした取り組みだ。
東京・銀座の美容院「グランドタヤ」では、5月から、受付カウンターや鏡の前など店内約20か所に、赤いリボンのマーク付きの小冊子を置いている。
エイズの説明や感染の防止法などが具体的に書かれており、会計の時などにも客に手渡す。鏡の前に置かれたパンフレットを見て、興味を持って質問する人も多いと言う。「なじみの客が多いので、話しにくい内容にも耳を傾けてもらいやすい。エイズ予防の役に立てれば」と同店総支配人の飯塚ひろみさんは話す。
この活動は、世界最大の化粧品会社ロレアルグループ(本社・パリ)が2005年、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)と協力して始めた「美容師とともに行うHIV/エイズ撲滅運動」の一環だ。
日本法人の日本ロレアルでは、今年4月から、約2万6300軒の提携美容院の美容師向けに行っている技術研修の際、エイズ撲滅のための教育プログラムを導入した。美容師らは、ビデオや冊子などの教材を通じて、エイズの感染ルートや検査方法、世界のエイズの現状などを学ぶ。これまでに約2000人がプログラムを受講。今年中に2万2000人の美容師が研修を受ける予定だ。
厚生労働省エイズ動向委員会によると2007年に報告された国内のエイズウイルス感染者数は1082人、エイズ患者数は418人。先進国の多くで、新たな感染者数が横ばいなのに対し、日本では、感染者数が増加し続ける深刻な状況にある。
日本ロレアルのピエール・イブ・アルゼル社長は「感染の予防には、まず正しい知識を持つことが大切。美容師のネットワークをエイズ予防に生かしたい」と話す。
(2008年6月17日 読売新聞) |
2008年
6月16日 |
「同性間の性的接触」によるHIV報告が増加―東京都 |
東京都がこのほど開催したエイズ専門家会議で、「同性間の性的接触」が感染経路とみられるHIV/AIDS報告が著しく増加しており、国籍・性別では日本の男性のみが増加していることが明らかになった。
感染症発生動向調査によると、昨年新たに報告された東京都のHIV感染者・AIDS患者は515人で、このうち同性間の性的接触が感染経路と推定されるのは368人に上る。国籍・性別に関しては、全体の88.2%に当たる454人が日本の男性となっている。
東京都のHIV感染者・AIDS患者の報告数は右肩上がりで増えている。昨年、全国で報告された1500人のうち東京都は34.3%を占める515人。このうち、新たなHIV感染者は82.1%に当たる423人で、全国の39.1%を東京都で占めている。新たなAIDS患者の報告数は横ばいが続いているのに対し、HIV感染者は増加傾向にある。
東京都で新たなHIV感染者・AIDS患者の報告が多数寄せられる理由について、都では「他道府県に比べて検査機関が多く、検査件数が多いために報告数が多いのか、それとも実際にHIV感染者・AIDS患者が多いのか、はっきりは分からない」としている。
医療介護CBニュース |
バックNO.
2007年
3月号 |
「エイズ」って、今どうなんだっけ?HIV検査してないのはヤバいこと? |
東京HIV訴訟原告:川田龍平氏インタビュー
月刊Charger(チャージャー) |
2008年
6月14日 |
現場の危機意識が不足−田元浩一徳島文理大教授 |
「安全の基礎がないがしろにされてしまっている」と語る田元浩一教授=香川県高松市内
全国各地で採血器具の使い回しが判明する中、県内の医療機関でも、その実態が次々と明らかになっている。今のところ2次感染などの報告はないが、英国では使い回しが原因とみられる死亡例もある。器具の使い回しの危険性などについて、徳島文理大香川薬学部の田元浩一教授(衛生化学)に聞いた。
【参照記事/県立3病院、香川大も−採血器具使い回し】
―使い回しの大半は、針でなくキャップ部分。消毒は感染予防にならないのか。
田元教授 消毒方法による。キャップをアルコールで洗い流したり、浸したりすれば、肝炎ウイルスやHIV(エイズウイルス)のタンパク質が変性し、感染を防げるかもしれない。しかし、キャップ表面をアルコールで「拭[ふ]き取っただけ」では血液を完全に除去できない場合がある。目に見えないウイルスが残り、感染の危険性が残ってしまう。皮膚に刺す針はもちろん、直接触れるキャップなどを使い回すのはもってのほかだ。
―衛生学の専門家から見て、今回の問題はどう映るのか。
田元 数年前から医療器具の使い回しによる感染が問題になっている中、「まだやっていたのか」というのが正直な印象だ。大きな病院には滅菌・殺菌を専門に行う部署があり、院内感染予防の対策も施されている。医師はもちろん、看護師や薬剤師らは感染予防教育を受け、その知識を持っているはず。それなのに、大病院でも多くの使い回しが発覚した。医療機関で最も重要な安全の基礎がないがしろにされてしまっている。
当然のことながら、薬学の授業では衛生化学の実習などを通じ、滅菌・殺菌の重要性を学生に口酸っぱく教えている。
―2006年に厚生労働省が注意を呼び掛けた後も、全国各地で使い回しがあった。
田元 医療に携わる者にとって、血液を介する感染の予防は一番に考えるべきこと。厚労省の通知を見落としていたのか。それとも、手間を省くために取り替えなかったのか。医療現場の内情は分からないが、いずれにしても危機意識が足りない。生命を守る医療倫理の観点からすれば、「とんでもないこと」と言わざるを得ない。
四国新聞社 |
2008年
6月11日 |
国連 エイズ治療受けられない患者は全体の3分の2 |
【ニューヨーク=長戸雅子】低中所得国のエイズ対策費倍増の必要性を認めるなどエイズ対策立案の指針として2006年6月に採択された政治宣言の達成状況を検証する国連総会ハイレベル会合が10日、2日間の日程で始まった。
会合にあわせ、国連は「治療を必要とする人ならばだれでもそれを受けられる状態」をさす「ユニバーサル・アクセス」の進展状況に関する報告書を公表。2007年末の時点で低・中所得国でエイズウイルス(HIV)の増殖を抑える抗レトロウイルス薬の治療を受けている人は推定300万人と前年比42%増となったことを明らかにした。
潘基文事務総長はこの2年間に「重要な成果があった」と述べる一方、治療を必要とする670万人が、まだこれを得られないでいることを「容認できない」と指摘、対策や資金を今後さらに充実させていく強い決意を示した。
「ユニバーサル・アクセス」は10年までの達成が呼びかけられているが、残る1年半で、どこまで目標に近づけるかが焦点になっている。
報告書によると、HIVの新規感染率は全体的に減少傾向にあるが、中国やインドネシア、ロシアなどは増加傾向にあるという。
産経新聞 |
2008年
6月10日 |
HIV感染者は3300万人=新規罹患は減少傾向−国連 |
【ニューヨーク9日時事】国連は9日、世界のエイズ禍に関する報告書を公表した。それによれば、エイズウイルス(HIV)の新規感染者は1998年の推定320万人から2007年は同250万人と減少傾向にあることが分かった。同年12月時点の感染者数は推定3320万人だった。
時事通信社 |
2008年
6月10日 |
エイズ対策の基本計画策定へ―東京都 |
東京都は6月10日、感染の拡大防止と患者などの支援を目的としたエイズ対策推進計画(仮称)を策定するため、エイズ専門家会議の初会合を開いた。
冒頭、あいさつした梶山純一・福祉保健局技監は、「都はさまざまな施策を講じてきたが、残念ながらHIVの感染者は増加を続けている。また、治療法の進歩で今後は長期にわたった保健、医療、福祉のサービスを必要とする人が増えてくる。これまで以上に地域、職域、教育、NPOなど関係団体と連携を図っていく必要がある」と述べた。
意見交換で、市川誠一・名古屋市立大大学院教授は「若年層だけでなく、男性同性愛者、外国籍の人を包括した対策を立てて10年間しっかりと実績を上げられれば、その後、報告数値は下がってくるという見込みを立てることが必要」と指摘。
また、池上千寿子・特定非営利活動法人ぷれいす東京代表は「HIV感染者が治療しながら生活して働いている現状を受け止める準備ができていない。感染発覚で生じる問題を見た職場の人は、検査に行きにくくなる。早期発見には、『発見していいんだ』という実感が広がっていないと難しいのでは」と述べた。
次回会合は7月中旬に開催される予定。
医療介護情報CBニュース
|
2008年
6月8日 |
エイズ対策、新たな段階に ピーター・ピオット事務局長に聞く |
ピーター・ピオット氏
国連のエイズ対策推進機関である国連合同エイズ計画(UNAIDS)のピーター・ピオット事務局長が第4回アフリカ開発会議(TICADIV)開催中の5月29日、会議会場の横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜)で産経新聞とインタビューし「エイズ対策はこれまでの成果を踏まえ、新たなフェイズ(段階)に入ろうとしている」と語った。エイズの原因となるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染はこれまで拡大を続けてきたが、最近になってわずかながら減少の傾向が見えつつあるからだ。
ピオット氏は1994年12月にUNAIDS事務局長に就任。世界のエイズ対策の推進役として活躍してきたが、今年12月に退任する予定。この14年間を振り返り、世界のエイズの流行の現状と対策の課題などを聞いた。
−− 14年間の任期で最も思い出に残ることは?
エイズが世界の重要課題として認識されるようになったことです。UNAIDSが発足した当時、エイズの流行と取り組んでいたのはエイズアクティビストとエイズ診療にあたる医師、そのほか比較的、少数の人たちでした。いまはたとえば、この第4回アフリカ開発会議でも、多くの国の大統領や首相が演説でエイズに言及しています。福田首相もお話しされていましたね。これは本当に大きな変化です。そういうことがなければ、エイズとの闘いは困難だったでしょうし、これからも闘うことはできません。
−− 世界のエイズ対策は現在、どのような状況なのでしょうか。
私たちはいまエイズとの闘いの新しいフェイズに入っています。成果を生み出しつつあるのです。途上国では300万人が抗レトロウイルス治療を受けています。このうち200万人はアフリカです。これは国際開発分野におけるかつてない成果です。いくつかのアフリカの国、とりわけ東アフリカの国々では、HIVの新規感染が減少しつつあります。この成果を持続させ、より拡大させることが大切だと思います。
−− UNAIDSと世界保健機関(WHO)は昨年末の推計で、世界のHIV陽性者数を大きく下方修正しましたね。
推計方法が改善された結果、いくつかの国でHIV陽性者推計数が下方修正されました。とくにインドの修正は大きかった。データや情報の収集方法が大幅に改善されたからです。たとえば、5、6年前にはインド国内でHIVに関するデータを得られる産科診療所は100カ所にとどまっていました。いまは1200カ所に増えています。10倍以上です。これまでの推計は都市部では正確だったのですが、農村部の推計が大きく違っていました。
−− 政治的な配慮で意図的に多く推計していたのではないかといった批判を聞くこともありますが。
推計は科学的手法で進められており、政治的な配慮が介入することはありませんし、そもそも複雑すぎてできません。推計作業には何百人もの専門家が関与しているのです。とても意図的な操作などできません。我々は確実に以前より正確な数字を把握しています。大きな変更が必要になることはもうないでしょう。
−− 下方修正の結果、エイズの流行は峠を越したかのような印象を持つ人もいます。
アフリカにしても、問題が解決されたわけではまったくありません。HIV陽性者2人に対して新たに治療が提供できるようにしても、その間に5人が新たにHIVに感染しているという状態です。治療が必要な人の数と、実際に治療を受けられる人との間のギャップはいまなお広がり続けているのです。
−− エイズはすでに普通の病気であり、特別に扱うべきではないという意見もあります。
確かにそういう主張をする人はいます。しかし、私は賛成できません。いわゆるエイズのノーマライゼーション(標準化)はまだ、実現できていない。あなたがもしHIV陽性だったとして、米国に行きたいと思っても法律上、米国内には入国できないことになっています。これが、がんや糖尿病の人だったら、そんなことはおかしいとほとんどの人が言うでしょう。もちろん最終目標としてはノーマライゼーションを目指すべきです。たとえば、治療はノーマライズできます。私の母国ベルギーでは、10年前にエイズの治療を受けようとすれば、特別な病院で専門医に診てもらわなければならなかった。現在は一般の医師が担当し、複雑な症状が出たときだけ専門医のところに行けばいい。途上国でHIV陽性者が治療を受けられるよう保健医療体制を強化することは重要だと思います。HIV感染の予防に関しては、セックスや薬物使用について話さなければならず、対象に応じた特別のキャンペーンが必要です。日本でも米国でもジンバブエでも南アフリカでも、現在の私たちの社会では、対象にあわせたプログラムは重要です。
−−エイズ対策にばかり資金が多く使われ過ぎではないかといった批判に対してはどうお考えですか。
エイズに十分な資金が投じられているとは思えません。むしろ逆で、途上国のエイズ対策に使われる金額は昨年の場合、約100億ドルでした。実際には170億ドルが必要です。途上国の300万人のHIV陽性者が治療を受けられるようになったことは画期的な成果だとしても、それではまだ治療が必要な人の半分以下なのです。コップは半分しか満たされていない。国連のミレニアム開発目標(MDGs)の保健課題に関しては、どの分野もすべて資金不足です。エイズ対策の資金を取り上げ、他の分野に回すといったことは解決策になりません。マラリアや結核との闘いは、エイズ対策の資金により、大きな成果を得ています。世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)はもともとエイズ対策資金の確保が出発点となって設立された基金ですが、結核やマラリア対策にその資金が活用されることは私としてもうれしいことです。資金のパイを大きくすることが重要です。
−− ピオットさんがUNAIDSの事務局長に就任されたとき、私はニューヨークで国連を取材していました。95年の世界エイズデー(12月1日)には国連本部でパネルディスカッションが開かれましたが、参加したのはごくわずかな人でしたね。
あのときが実質的なUNAIDSの発足イベントでした。最初の半年は私が唯一のUNAIDS職員で、1人だけでいろいろな交渉をしていたのです。おっしゃる通りほんのわずかな人しか出席していませんでしたから、残念ながらあのイベントは失敗でした。
−− 当時、国連でHIV陽性であることを公表している職員は、国連開発計画のマーク・ハミルトン氏だけでした。彼はその後、亡くなっています。
国連にはいま、UNプラスというグループができています。国連事務局や国連機関、世界銀行で働くHIV陽性の職員のグループです。
−− メンバーは何人くらいいるのですか。
公表されているメンバーは約150人ですが、実際には名前を出していない人もいるので、もっと多いでしょう。インターネットで連絡を取っています。数カ国に支部があり、非常に活発に活動していますよ。
−−退任まで7カ月あります。依然、お忙しい毎日でしょうね。
6月10、11日にはニューヨークで、これまでの約束がどの程度まで実行されているのかを検証するハイレベル会合が開かれます。その前日の9日には、結核とHIVに関する会合があります。結核とHIV感染は密接に関係があるので、こうした会合がもたれることは重要だと思います。日本のストップTBパートナーシップの方も出席されると思います。数カ国が現在、普遍的アクセス(エイズ治療が必要な人が誰でも治療を受けられる状態)をほぼ実現しています。ボツワナでは必要な人の92%が治療を受けています。小さな国ではありますが、大きな成果を達成しています。しかし、他の国々はそれほどうまくいっていません。
−−日本に対するメッセージはありますか。
2000年の九州沖縄サミットでなされた約束が世界基金の創設をもたらし、たくさんの人の生命を救いました。本当に大きな成果をあげたと思います。私のメッセージは、どうかこうしたコミットメントとリーダーシップを保ち、これからもエイズを主要国首脳会議(G8サミット)のトップアジェンダとして扱ってほしいということです。昨晩はミレアム・ウェレ博士が野口英世賞を受賞し、我々も非常に誇りに思っています。彼女はケニアの国家エイズ協議会の議長で、我々も一緒にたくさんの仕事をしてきました。
産経新聞 |
2008年
6月7日 |
採血器具使い回し:豊岡病院など4カ所でも−−組合・市発表 /兵庫 |
公立豊岡病院組合と豊岡市は6日、豊岡病院と出石医療センター、和田山医療センター市立国民健康保険資母診療所で、糖尿病などに使う採血用医療器具の使い回しがあったと発表した。針は患者ごとに交換していたが、血液が付着する器具本体はアルコール消毒して使用していた。感染症発生の報告は今のところないという。
会見した組合によると、市保健センターと日高健康福祉センターで同様の事例発生報告を受けて調査。指先などに針を当てて採血する器具で、06年3月の厚生労働省の通知以降、皮膚に針以外の部分が触れない器具を順次導入していたが、旧タイプも併用していた。
06年4月〜08年5月にかけて豊岡病院3人、出石医療センター84人、和田山医療センター189人で使用された可能性があるという。日高医療センターと梁瀬医療センターでは該当はなかった。06年3月以前分については、現在調査中。組合は「住民の方々に不安ご心労おかけし、おわび申し上げます」と陳謝した。
一方、資母診療所でも、03年4月〜08年5月にかけて計66人に使用されていた。98年ごろから使われていたとみられるが、03年3月までの使用人数は不明。厚労省の通知が連絡ミスで診療所に伝わっていなかったことや、使い回しを禁じる該当器具の注意書きを読んでいなかったことが原因という。
会見した中貝宗治市長は「医師及び看護師の説明書を読む基本動作がなかったのも原因。通達が出た後で不適切な対応であり、ご心配や不安をおかけし、深くおわびします」と謝罪した。
◇相談窓口を設置
組合や市では、該当者に順次連絡し、希望者には肝炎やエイズウイルス検査を無料で実施する。また組合は相談窓口を設置(平日午前8時半〜午後5時15分)。豊岡病院(0796・22・6111)▽出石医療センター(0796・52・2555)▽和田山医療センター(079・674・2021)▽日高医療センター(0796・42・1611)▽梁瀬医療センター管理係(079・676・3157)で受け付けている。資母診療所(0796・56・0303)は土・日曜日(午前8時半〜午後5時半)も受け付ける。【植田憲尚】
〔但馬版〕
6月7日朝刊
毎日新聞 |
2008年
6月6日
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エイズ撲滅、日本で活動 ロレアルグループ |
仏ロレアルグループは5日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)と協力し、日本でもエイズの撲滅活動を始めると発表した。
主力事業の一つであるヘアケアビジネスで取引のあるヘアサロンの美容師ネットワークを活用。美容師向けにHIV/エイズ予防研修プログラムを実施し、接客を通じて、正しい予防知識の啓蒙(けいもう)に取り組む。
日本ロレアルのヴィアネ・ピヴェ副社長は「美容師ネットワークを生かし、身近な存在である美容師を通じて啓発するのはロレアルだからこそできる」と話している。
最終更新:6月6日8時26分
フジサンケイビジネスアイ |
2008年
5月30日 |
長野で「エイズ予防ウイーク」、中高年層を中心に啓発 |
エイズ患者・HIV感染者の届け出数が、対人口比で全国上位の長野県で、6月1日から7日までを「エイズ予防ウィーク」として、各地で啓発活動や検査普及が集中的に行われる。長野県の場合、若者層に患者・感染者が集中する都市部と違い、30〜50歳代の日本人男性に多い。エイズ教育を受けていない中高年層にいかに啓発を広げるかは大きな課題で、自治体やエイズ治療拠点病院は工夫を重ねる。
長野県衛生部によると、県内で昨年1年間に新たに届け出のあった患者・感染者数は14人。今年は1〜3月で2人。平成14〜16年度の3年間平均で東京都に次いで全国2番目だったが、長野県では2年前から「信州STOP AIDS作戦」を展開。検査促進とエイズの正しい知識普及に力を注いできた。
確かに届け出数は減少したが、潜伏期間が平均10年と長いエイズがわずかな期間の対策で抑え込まれたと考えるのは無理があり、「大きな波があるなか、たまたま減っただけ。危機的な状況に変わりはない」というのが大方の専門家の見方だ。
県の取り組みの結果として、確かにHIV抗体検査を受ける人の数は一昨年が前年比5割増となるなど、大幅に増えた。しかし、あるエイズ拠点病院では、これまで自主的に検査を受けに来てHIV感染が判明した人が1人もいないなど、こうした検査で感染が判明したケースはほとんどない。「感染リスクが高い人が、検査を受けていないと考えるのが自然」とエイズ治療に関わる医師は語る。
改めて県内の患者・感染者の特徴をみると、平成14−18年の5年間に届け出のあった患者・感染者のうち、6割以上は日本人男性で、30〜50歳代が8割近い。県でも昨年度はこうした層をターゲットに、タクシー協会と連携で車内にエイズ啓発のパンフレットを置いたり、産業医に社内でエイズ啓発を行うよう県医師会を通して依頼した。しかし、今年度は新たな中高年層対策はなく、むしろ「若い層に対策の比重を置く」(県健康づくり支援課)として、若者向けのパンフレット作成やコンビニと連携してパンフを置くという。
一方、今年に入って中高年層に的を絞った啓発活動を始めたのは松本保健所(松本市)。「中高年層がエイズや性の健康について学び、仲間(ピア)から仲間にエイズに関する正しい情報を伝えてもらう」ことを目的に、2月末と3月初めの2回、「エイズ予防ピアメッセンジャー」養成講座を開催、予想が上回る37人が参加した。エイズの知識やカウンセリングの基礎などを学んだうえで、参加者はそれぞれの地域に戻って活動を行う。
青年会議所長野ブロック協議会も、昨年4月に県内18JCの代表者がエイズをテーマにした講座を受け、各地域ごとに中高年層の多いメンバーを対象にした講座を重ねた。
また佐久総合病院(佐久市)の研修医32人も今月17、18日、子供からお年寄りまで地域の人々が数多く集まる病院祭で、エイズをテーマにした劇を披露。佐久地域に家族で暮らす中年夫婦を主人公に、人気のテレビ番組や漫画を取り込みながら、コミカルに分かりやすくエイズをめぐる状況などを紹介した。台本を書いた加藤琢真さん(26)は「エイズを特別なものではなく、身近な問題として考えて欲しい」としたうえで、「長野県の現状から、やはり中年男性に検査に行ってほしい」と強調した。
産経新聞 |
2008年
5月30日 |
採血用器具使い回し 新たに4市町で650人、300人不明分も |
勝山市であった採血用器具の使い回し問題で、県は29日、新たに福井市、鯖江市など4市町が健康関連事業で使い回しを行い、計約650人を採血していたと発表した。採血を受けた
人は判明分で5市町合計約690人にのぼり、鯖江市では約300人の不明分があるという。
鯖江市は平成9年度から19年度にかけて開催した高血糖教室や健康講座などで、市で購入した7台の器具を使い回していた。名簿で特定できた人数は約580人だが、不特定多数が
参加した「健康フェア」での不明者があるとしている。
厚生労働省は平成18年3月に針周辺だけが使い捨てで、針を刺す深さを調整するキャップが使い捨てではない同タイプの器具について、取り扱いの注意を喚起。以降は器具の箱にシ
ールが張られるようになった。同市の7台のうち3台にはシールが張られていたが、同市健康課では「不注意で気づかなかった」としている。判明した人に連絡してB、C型肝炎やHIVウイ
ルス検査を行う。
このほか、福井市では県国民健康保険団体連合会から借りた5台を17年に糖尿病教室などの参加者35人が使用。同市に編入された旧越廼村は同年に糖尿病予防講座で15人が
用した。
また、坂井市は平成17、19、20年に糖尿病教室や訪問健康指導で14人が、若狭町は18〜20年度に健康相談事業で3人が採血したとしている。
いずれも針は毎回使い捨てたが、キャップはアルコール綿でふく程度で再使用した。鯖江市は血液の付着が確認できた際に消毒するなど、衛生管理の不備が目立った。
この問題を受け、県は29日の発表で再度の注意喚起を行うなどとした。しかし、厚労省の注意喚起について医師会や薬剤師会など医療関係団体にとどまり、市町が対象となっていな
かったと説明。「器具メーカーと市町の間の問題」との認識を示した。
産経新聞 |
2008年
5月27日 |
HIV検査の普及呼びかけ 県尾鷲庁舎でパネル展/三重県 |
尾鷲福祉保健事務所は、6月1〜7日の「三重HIV(エイズウイルス)検査普及週間」に合わせ、尾鷲市の県尾鷲庁舎1階でエイズに関するパネル展を開催している。
同事務所は毎月第2、4火曜日の午前9時〜10時にHIV検査を行っているが、年間の希望者は10人に満たない。普及週間に合わせ、3日午前9時〜10時、臨時のHIV検査を行う。同週間の期間は、県内の各保健福祉事務所でも、匿名、無料で検査を受けることができる。
HIV感染者とエイズ患者の報告数は年々増加の一途をたどり、昨年は全国で1448件と過去最高を記録した。同事務所は「感染しても早期発見することで発症を防げる」として検査を呼びかけている。
(2008年5月27日 読売新聞) |
2008年
5月27日 |
エイズ対策に貢献の「U2」ボノさん、慶大が名誉博士号授与 |
アフリカの貧困撲滅やエイズ対策に多大な貢献があったとして、慶応大学(安西祐一郎塾長)は27日、ロックグループ「U2」ボーカリストのボノさん(48)に名誉博士号(法学)を授与した。
「人は平等であるべきだ」。そう考えるボノさんは1980年代から、ロックスターとしての知名度を最大限に生かして人道支援活動に積極的にかかわってきた。28日から横浜市で開かれるアフリカ開発会議にも招待されている。
ボノさんは、この日同大で特別講演を行い、学生ら約860人を前に「こんな飽食の時代に、アフリカでは飢餓で死んでいる人がいる。皆さんが立ち上がれば、何かができるはずだ」と呼びかけた。
(2008年5月27日22時35分 読売新聞) |
2008年
5月27日 |
県内HIV感染者・エイズ患者新たに3人 /栃木 |
県は26日、昨年12月31日から今年3月30日までに、県内の医療機関から報告のあったエイズウイルス(HIV)感染者は1人、エイズ患者は2人だったと発表した。県内の累積感染者・患者数は296人になった。内訳は、日本人男性が2人、外国人女性が1人でいずれも30代。異性間の性的接触で2人、同性間で1人が感染した。
毎日新聞 2008年5月27日 地方版 |
2008年
5月23日 |
HIV陽性、最悪ペース=大阪が3分の1−1〜3月の献血者 |
今年1〜3月に献血した人のうちエイズウイルス(HIV)陽性者と判明したのは28人で、過去最悪だった昨年を上回るペースで推移していることが21日、分かった。都道府県別では大阪が9人と全国の約3分の1を占めた。
日本赤十字社が同日開かれた厚生労働省血液事業部会運営委員会に報告した。同省は「大阪は危機的状況。輸血による感染が起きる前に、関係自治体は早急に検査体制を見直してほしい」と話している。
時事通信社 |
2008年
5月21日 |
HIV感染患者、新たに1500人判明 |
昨年に国内で新たに判明したHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染者、エイズ患者が過去最多の計1500人にのぼったことが20日、厚生労働省のエイズ動向委員会のまとめで分かった。年間のHIV感染・エイズ患者数が1000人を超えるのは4年連続。
動向委は「感染者は東京を中心とする関東に加え、関西や東海などの大都市での増加傾向が見られた。地域の実情に応じた対策が望まれる」としている。まとめによると、新規HIV感染者は、前年比130人増の1082人、新規エイズ患者数は、同12人増の418人だった。
感染者を年齢別でみると、20〜30代の増加が目立ち、40代も増加した。感染者の約95%が男性だった。感染経路で最も多かったのは、同性間の性的接触が729人。異性間の性的接触が221人で続いた。献血者10万人当たりのHIV陽性者数も2・065人で過去最高を記録。「関西の大都市で陽性者率が高かった」(動向委)という。
産経新聞 |
2008年
5月20日 |
エイズウイルス発見25周年、「ゲイの病」から「人類の悲劇」へ |
【5月20日 AFP】エイズ撲滅運動は20日、エイズ(HIV/AIDS)ウイルスの発見から25周年という節目を迎えた。第1次世界大戦の犠牲者数を上回る死者を出したエイズとの戦いの25年は、科学と人類の精神力の勝利を示す反面で、病気への偏見や無知との戦いでもあった。
■早期の病原菌ウイルス発見に性交
免疫システムの機能を低下させるこの謎の疾患は、1981年に米国の同性愛者の間で発症者が発見されたことから、英国大衆紙が「ゲイ病」と書き立てた。
1983年5月20日、仏パスツール研究所(Pasteur Institute)のリュック・モンタニエ(Luc Montagnier)氏が主導する研究チームが、世界で初めてエイズで死亡した患者の病原菌ウイルスを発見したとの論文を、米科学誌「サイエンス(Science)」に発表した。
これに続き、米国のロバート・ギャロ(Robert Gallo)博士が、モンタニエ氏が発見したウイルスが後天性免疫不全症候群(AIDS)の原因であることを確認。この疾患の謎をとく鍵がついに発見されたのだ。
しかし、真のエイズ(HIV/AIDS)ウイルス発見者はどちらかをめぐりモンタニエ氏とギャロ氏が争いが勃発。結局3年後、エイズ発見者の栄誉を両氏が分け合うことで決着した。
謎の病原菌の実態がこれほど早く解明されることはまれで、エイズ撲滅の機運は一気に高まり、エイズ撲滅への道も順調に進むと思われた。
1984年4月、ギャロ氏が最初のウイルス発見者だと主張したとき、マーガレット・ヘックラー(Margaret Heckler)米厚生長官(当時)は「ギャロ氏のエイズウイルス発見は、この恐ろしい病気に科学的に勝利したことを意味する」と語り、ワクチンが2年以内に完成する可能性もあるとの希望を語った。
■治療法開発に向けての困難な道のり
だが、その時点で希望的観測を語るのはあまりにも時期が早過ぎた。この時点でエイズによる死者はわずか3000人だったが、25年経過した今、エイズによる死者数は男女含めて2500万人、エイズウイルス感染者は3300万人に膨れ上がっている。また、1100万人以上の子供たちが両親か片親をエイズで失った。こうした人類未曾有の病については、被害規模を推し量ることさえ不可能だ。 フランスの医学者、Olivier Schwartz氏は「この25年間、医学界はエイズの解明において多くの間違いを犯してきた」と悔やむ。
しかし、医学研究所の研究がエイズウイルス撲滅に向け確実に前進していることも事実だ。1990年代半ばに数種類の抗ウイルス剤を混合投与する「カクテル療法」の開発により、これまで不治の病とされてきたエイズの治療に光明がもたらされた。
だが、エイズウイルスは既存の病原菌のなかでも最も不可解なもので突然変異を起こしやすいことから、有効なワクチンはまだ開発されていない。
エイズウイルスの防止対策として膣用ジェルや殺菌剤もあるが、使い勝手が良いとはいえない。21世紀になった現在でも、最も有効なエイズ防止対策は19世紀に開発されたコンドームの使用か、もしくは一生、性行為を慎むことしかない。
政治家や宗教指導者、それい伴い一般大衆がエイズをタブー視してきたことも、病の究明には致命的な遅れをもたらし、エイズ感染を拡大させた一面も否めない。
(c)AFP/Richard Ingham |
2008年
5月20日 |
<エイズ予防>公共施設に、コンドーム設置を義務づけ―北京市 |
5月19日、エイズ予防に積極的に取り組む北京市では、今年中にすべての公共施設にコンドームが設置される。また三ツ星以上のホテルでは、5月末までに全客室にコンドームが備え付けられる。写真は北京のコンドーム自販機。
2008年5月19日、北京市内の三ツ星以上のホテルやリゾートなどの宿泊施設ではこの5月末までに、すべての客室内に避妊具のコンドームが置かれることに。また今年中にはすべての公共場所でコンドームが備えつけられる。新華社サイト「新華網」が伝えた。
08年4月30日までに北京市内で確認されたHIV感染者とエイズ患者は累計で5219人にのぼり、そのうち569人がエイズ患者として同市内18の区と県で報告されている。北京市衛生局と北京市旅遊局は合同で、この5月からコンドーム使用推進キャンペーンを展開。性交渉によるHIV感染拡大を食い止めるため、市民にコンドームの使用を広く呼びかけている。
北京市では今後、カラオケやナイトクラブ、ダンスホール、サウナなどの娯楽施設でコンドームの無料配布や販売を行い、HIV感染者やエイズ患者とその配偶者にもコンドームを無料提供するとしている。(翻訳・編集/本郷)
Record China |
2008年
5月20日 |
「コンドームを必ず客室に置くこと」ホテルで義務化 |
北京市では宿泊客のエイズ予防のため5月末までに同市内にある3つ星以上のホテルの全客室にコンドームを置くことが義務化される。
北京市では宿泊客のエイズ予防のため5月末までに同市内にある3つ星以上のホテルの全客室にコンドームを置くことが義務化される。19日付で法制晩報が伝えた。
その他のホテルでも08年内に全客室にコンドームを置くことが必須となる。また同市内にあるディスコやナイトクラブでは08年末までにコンドームの自動販売機を設置することが求められる。写真は山西省太原市で世界エイズデーに行われた啓蒙活動の様子。2003年12月1日撮影。(編集担当:麻田雄二)
サーチナ・中国情報局 |
2008年
5月18日
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エイズをテーマに創作劇 長野の病院で上演 |
HIV感染の多い長野県内の実情を伝えようと、佐久総合病院(佐久市)の研修医らが、17日に開催された病院祭でエイズをテーマにした創作劇を披露した。
劇は「ホントは身近なエイズ、勘違いしていませんか?」と題し、同病院の研修医32人が参加。佐久地域に家族3人で暮らす男性が、無縁だと思っていたHIVに感染していたことを知り、妻に打ち明け、ともに生きてゆくことを決心するまでのストーリー。
短い劇のなかで、世界と日本のHIV感染をめぐる実情や、「中高年の感染者が多い」「発症して初めて感染を知る“いきなりエイズ”が多い」といった県内の特徴を伝え、コンドームの使用を呼びかけた。
病院祭は18日にも開催され、劇は午後2時10分から披露される。無料。問い合わせは同病院(電)0267・82・3131。
産経新聞 |
2008年
4月24日 |
コンドームの自動販売機 市民から不評「恥ずかしい」 |
山東省煙台市の芝罘区ではこのほどコンドームの自動販売機を増設したが、市民からは利用に否定的な意見が相次いでいる。
山東省煙台市の芝罘区ではこのほどコンドームの自動販売機を増設したが、市民からは利用に否定的な意見が相次いでいる。煙台晩報が伝えた。
同区では市民から「コンドームの自販機は見かけることが少ないので、たまに出くわすと飾り物かと勘違いすることがある」といった声が寄せられたことなどから繁華街に近い地区20カ所で増設された。
これに対して市民からは利用に否定的な意見が相次いでいる。自販機のそばの会社に勤務している男性は「人目が気になる。知人にばったり会うと恥ずかしい」と指摘。
また出稼ぎ労働者の男性は「早く手に入れたいとあせっているときもしばしばで、いつも1元硬貨を持っているとは限らない」と述べた。
更に別の男性会社員は「値段は1個1元だというが、屋外に放置されているので品質に問題があるのではないか」と語った。(編集担当:麻田雄二)
サーチナ・中国情報局 |
2008年
4月23日 |
【集う】大人のための“性”教育 |
■19日、東京都渋谷区のケア・コミュニティ原宿の丘
厚生労働省によると、昨年の新たなエイズウイルス(HIV)感染者は1048人。延べ感染者数は9392人になり、今年中に1万人の大台を突破することが確実視されている。年齢別では20代が3割、30代が4割超と若者が占める割合は高く、ほとんどは性的接触が原因だ。感染が広がっているのに、身近な問題としてとらえられていないのが実情だ。
こんな現状を打破しようと、若者の流行発信基地、東京・渋谷で性教育講座が開かれた。
企画したのは、若者に人気の“お兄系”といわれるファッションブランドを手がける会社社長の石川涼さん(32)。また、“ギャル社長”として知られる藤田志穂さん(22)も参加した。講座は「若者が世の中の問題を考え、行動するきっかけをつくりたい」と、渋谷の街で若者向けの授業に取り組むNPO法人「シブヤ大学」と共同で開いた。
講座はまず、エイズ教育を支援するNPO法人「シェア」で活動する青木美由紀さんが、世界各国の状況や、日本で感染者が増加している背景、感染を防ぐ方法などを、クイズも交えながら説明。会場に集まった若者に「彼氏や彼女、大切な人のためにも、正しい知識を身につけてほしい」。
後半は石川さんと藤田さん、青木さんの3人による対談。石川さんは「自分自身も含めて、『エイズの問題が遠いこと、関係のないこと』だと考えている人たちは多いと思う」と問題を提起。藤田さんも集まった同世代の若者に向けて「みんなで話しあうこと、できることから行動を起こすことで、感染の拡大を防ぐことができるのだと思う」と語りかけた。
性に対する興味が先に立ち、感染症に無防備になることも多い若者。だが、この日会場に集まった若者は、同じ世代の熱心な呼びかけに、感染症への意識を深めたはずだ。
(大泉晋之助)
産経新聞23日 |
2008年
4月16日 |
男性の同性愛者を対象 エイズ防止の講習会開催へ/中国 |
広西チワン族自治区桂林市の衛生当局は14日、男性の同性愛者を対象にエイズウイルス(HIV)への感染防止に向けて正しい知識を身につけてもらおうと講習会を開催する方針を明らかにした。15日付で桂林晩報が伝えた。
同自治区では2006年に初めて男性の同性愛者でHIV感染が確認された。このため同市では2010年までに実施するHIV感染予防キャンペーンで、男性の同性愛者に正しい知識を身につけてもらうことを重点課題とした。バーなど男性の同性愛者が多く集まる場所で講習会を開く他、コンドームの無料配布も行う。(編集担当:麻田雄二)
サーチナ・中国情報局
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2008年
4月13日 |
中国、3月の感染症死亡者数はエイズが最多 |
衛生部は10日、報告が義務付けられた「法定報告伝染病」の2008年3月の状況を発表し、エイズによる死亡者数が最多だったことを明らかにした。 <サーチナ&CNSPHOTO>
衛生部は10日、報告が義務付けられた「法定報告伝染病」の2008年3月の状況を発表し、エイズによる死亡者数が最多だったことを明らかにした。
甲、乙類法定感染症の発病は38万1037件あり、747人が死亡した。死亡原因病種の上位5位は、エイズ、肺結核、狂犬病、B型肝炎、流行性脳脊髄膜炎だった。
サーチナ・中国情報局 |
2008年
4月8日 |
ブラジル、アマゾンの木から採取したゴムで避妊具製造 |
[ブラジリア 7日 ロイター] ブラジル政府は7日、アマゾンの熱帯雨林の木から採取されるゴムを使ったコンドームの製造を開始した。これにより、世界最大の熱帯雨林の保護にくわえ、エイズ対策で無償配布するコンドームの輸入依存度を軽減することにもつながるという。
保健省は声明で、ブラジル北西部アクレ州にある初の国営コンドーム工場では、年間1億個のコンドームを製造する予定だと発表した。
環境問題の専門家は、天然のゴムの木を採用することは、アマゾンの住民の収入創出につながるとともに、森林伐採の圧力を軽減することにもなると指摘。
保健省によると、コンドームの製造により、550世帯以上が年間で総額220万レアル(約1億4000万円)の収入を得ることになる。
ブラジル政府によると、同国はコンドームの輸入量が世界で最も多いという。一方、ローマ・カトリック教会は、政府がコンドームの無料配布に取り組んでいることをしばしば非難している。
ロイター |
2008年
4月1日
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北朝鮮が国境地帯でエイズ予防強化、WHOと協力 |
【ソウル1日聯合】北朝鮮当局が世界保健機関(WHO)とともに、年内に中朝国境地域でエイズ予防に向けた監視と技術支援、教育プログラムを集中して実施することで合意した。WHO平壌代表部のワリア所長が明らかにしたもので、米政府系ラジオの自由アジア放送(RFA)が1日に報じた。
ワリア所長は中朝国境地域が北朝鮮の他の地域よりもエイズが流入する可能性が高く、具体的な監視活動の日程と地域について北朝鮮保健当局と協議中だと話している。まずは国境地域の北朝鮮住民を対象にしたエイズ検査を大幅に増やし、この地域で発生する疾病に対する検疫活動も強化する方針だ。
WHOは数年前から北朝鮮にエイズ予防法と検査技術を伝授しているが、北朝鮮国内の国境地域でエイズ監視と予防教育を集中的に実施するのは今回が初めて。ワリア所長によると、北朝鮮でエイズ感染者が発生したという報告はまだないが、北朝鮮当局も国境地域での感染者発生の可能性に対する警戒感を持っており、対策には積極的な姿勢を示しているという。
一方、北朝鮮の女性誌「朝鮮女性」2008年2月号では「エイズ患者が日増しに増えている周辺国と国際的交流が活発になっている現実は、いつこの病気がわが国に入ってくるかわからないという危険を造成している。わが国ではWHOとの連係協力の下、エイズを徹底して予防するための積極的な活動と努力を尽くしている」と説明している。
YONHAP NEWS |
2008年
3月31日 |
薬害エイズ:偏見なくし、正しい知識を 大分市で考える集い /大分 |
◇女子中学生が劇上演
薬害エイズを考える集いが30日、大分市であった。薬害エイズ患者の死床に駆けつけ「無念」を継承し続けた草伏村生さん(享年44歳)、「人は生きるために生まれてきた」の名言を残したM君(同17歳)=ともに県内在住、96年死去=の闘いを忘れまいと、薬害エイズ訴訟原告や遺族ら約60人が誓った。
96年3月29日の同訴訟和解成立をきっかけに、HIV薬害訴訟を支える会・大分などが毎年開いている。
海外でHIVに感染した夫とその闘病を支えた妻の姿を描いた劇を、大分市立戸次中の女子生徒10人が上演。実家からの「離婚を」との雑音に負けず、愛を貫いた妻役の泥谷茉実(ひじやまみ)さん(15)、「エイズは大した病気ではない。社会の偏見と無知こそが不幸をもたらしている」とのセリフが印象に残る夫役の林真澄さん(15)をメーンキャストにした実話劇だ。台本は草伏さんと親交があった同中の佐藤益美養護教諭が作った。林さんは「演劇を見た人から偏見がなくなれば」と話した。
同訴訟原告の井上昌和さん(44)は、「演劇を通して正しい知識を持ってくれている」と感慨深げ。「薬害エイズで既に611人が亡くなった。公権力の『無責任』という分厚い壁が壊れるまで闘い続ける」と語った。【金秀蓮】
毎日新聞 |
2008年
3月27日 |
エイズ患者に無料の抗ウイルス剤治療進む、効果は明らか―中国 |
25日、07年末までに累計4万人以上のエイズ患者が抗ウイルス治療を受けている。死亡率は04年の9.6%から5%程度まで下がっており、抑制効果は明快だ。写真は安徽省利辛県の「エイズ治療室」。
2008年3月25日、中新社の報道によれば、2007年末までに、中国本土では累計4万2576人のエイズ患者に無料で抗ウイルス治療が施され、現在も治療中の患者は3万3980人に上ることが、中国疾病予防センター性病エイズ病予防センターの報告で明らかになった。
報告によれば、07年、中国で無料抗ウイルス治療を受けたエイズ患者は1万人増え、約7割が現在も治療を受けている。エイズ患者の死亡率は04年の9.6%から5%前後にまで下がっている。06年は、年間を通じて治療を受けた患者の割合が85.1%。治療を受けた児童は799人で、現在も治療を受けているのは766人。【 その他の写真 】
統計によれば、抗ウイルス治療を開始して以降、患者の死亡率は6.8%と、開始前の28.8%と比べ大幅に下がった。07年のサンプル検査により、現在治療を受けている患者の約69%に抑制効果がみられた。程度の差はあれ、調査対象の95%が治療に満足しているという。07年から、国が抗ウイルス治療にかかわる費用を補助している。(翻訳・編集/岡田)
Record China |
2008年
3月27日 |
20年に800万人増も アジアのエイズ感染 |
【ニューヨーク26日共同】アジア地域のエイズウイルスの感染防止対策を提言する国連合同エイズ計画関連の委員会は26日、2020年までにアジア地域で新たに800万人が感染する恐れがあると警告する報告書を発表した。報告書は、各国政府が国民1人当たり30セント(約30円)以上を対策として支出すれば感染拡大をかなり防げると指摘、エイズ対策の専門機関の設立やコンドームの普及などを促した。
共同通信社 |
2008年
3月27日 |
HIV感染者 2020年 アジアで800万人増 国連、各国に有効対策訴え |
【ニューヨーク=長戸雅子】アジア地域のエイズウイルス(HIV)感染防止対策を提言する国連合同エイズ計画(UNAIDS)の独立委員会は26日、各国政府が有効な対策を取らなければ、2020年までに800万人が新たにHIVに感染する恐れがあると警告する報告書を潘基文事務総長に提出した。
報告書によると、アジア地域では現在約500万人がHIVに感染。15歳から44歳の死亡原因の1位がエイズで、年間44万人が死亡している。
貧困で適切な治療が受けられないことや売春、薬物使用目的の注射器の使い回しなどがエイズを蔓延(まんえん)させる原因となっているという。
対策を取らないと、20年までに死者数が年間50万人に増える恐れがあるとする一方、各国政府が国民1人あたり30セント(約30円)以上を対策費として支出すれば、感染拡大を防ぐことができるとも指摘。教育の充実や専門機関の設立などを提案した。
潘事務総長は「少数民族や同性愛者、移民や女性に対する差別に取り組むことが感染拡大を食い止める」と述べ、アジア各国に必要な対策をとるよう呼びかけた。
独立委員会はインドのランガラジャン経済諮問委員会委員長や日本国際交流センターの山本正理事ら9人からなり、1年半余にわたって調査を行ってきた。
産経新聞 |
2008年
3月27日 |
アジアの感染者800万人増も=壮年の死因トップはエイズ−独立委報告 |
【ニューヨーク26日時事】日本を含むアジア23カ国のエイズの現状を調べていた独立委員会は26日、国連の潘基文事務総長に報告書を提出した。同委はこの中で、労働力の中核となる15〜44歳人口の病気による死亡原因の第1位はエイズだと指摘。このままでは2020年までに新たに約800万人がアジア地域でエイズウイルス(HIV)に感染すると警告した。
時事通信 |
2008年
3月25日 |
【オンコリスバイオファーマ】HIV感染症治療薬をFDAにIND申請 |
オンコリスバイオファーマは、HIV感染症治療薬「フェスティナビル(OBP−601)」を、米国FDAにIND(新薬臨床試験開始届)申請した。
フェスティナビルは、HIVウイルスの複製に不可欠な逆転写酵素を阻害する新規HIV感染症治療薬。既存薬の耐性HIVに幅広い抗ウイルス活性を示すと共に、標準治療の抗レトロウイルス療法「HAART」抵抗性のHIV感染症患者にも、有効性が期待できるという。
これまで実施された非臨床試験では、安全性や薬物動態プロファイルが明らかにされ、既存の核酸型逆転写酵素阻害剤に比べ、広い安全域を持つことが明らかになっている。
既に同社は2006年6月に、フェスティナビルの特許を出願したエール大学と独占的ライセンス契約を締結。フェスティナビルの全世界での開発・事業化を目指している。
今後、FDAから許可が得られ次第、健常人を対象に第I相試験を実施。その後、HIV感染症患者において、反復投与での効果と安全性を検証していく予定である。
薬事日報 |
2008年
3月22日 |
一時は死の淵 HIV感染ケニア女性、悩み聞き世界回る |
西アフリカ・ガボンで、20、21の両日に開かれたアフリカ開発会議(TICAD)閣僚級準備会合に合わせて日本とアフリカ諸国の市民団体が開いた集会には、ケニア・エイズNGO連合のルーシー・チェシーレさん(35)も参加した。アフリカでは女性初のHIV感染者をカウンセリングする専門家で自らもエイズと結核を患って死のふちをさまよった。
「貧しい人たちが真に恐れるのは国境を越えて広がる結核やエイズ。日本はまずそこに目をむけるべきだ」
今回のTICADで、日本政府が経済成長を促す支援や気候変動対策を前面に打ち出す半面、感染症対策の比重が軽くなっているとチェシーレさんの目には映る。
「ただ死を待つのはいやだった。状況を変える人間になりたかった」
HIV感染がわかったのは22歳のとき。交際していた男性から感染者である事実を隠していたと告げられた。死の恐怖と男性の「裏切り」にうちひしがれていたとき、治療先で同じような境遇の女性たちと出会い、自身の体験を語ることで生きる希望を見いだした。
92年、自らのHIV感染を公表。感染者の相談や悩みを聞く女性初の専門家となり、97年から各地を飛び回る。
交通網が貧弱な地方では、設備の整った都市の病院にたどりつけず亡くなるケースが少なくないという。
エイズに結核が追い打ちをかける。アフリカでは結核患者の5割超がエイズとの重複感染者で、エイズ患者の死因1位は結核といわれる。00年、チェシーレさん自身も結核を発症。3回の手術と7カ月に及ぶ入院生活で体重は20キロ以上減った。「手は尽くした」と医師から半ば死の宣告を受けたが、自宅で投薬療法を続け、約1年後に奇跡的に回復した。ビクトリア湖近くの村で、母親と兄弟7人、自分にHIVを感染させた男性と暮らす。
「だれかを憎んでいたら人は救えないから」
朝日新聞
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2008年
3月21日 |
“日本人はイカレてる” そう言われても仕方がない現実 |
日本人はイカレてる。諸外国からそう言われても仕方がない現実がある。
年間で約500万人が新たに感染するもの ─── エイズ(HIV/AIDS)。そのうち25歳以下の若者の感染は、全体の約半数にも及ぶ。
また、先進国の中で、唯一日本だけが、毎年、HIV/AIDS感染者数を増加させ続けているという報告もある。セーフセックスでHIV/AIDS感染の危険度をグッと下げることができるにも関わらず、だ。まさに
“日本人はイカレてる” 。
深刻化が進むHIV/AIDSの現状を伝えるため、日本国内では、ザ・ボディショップ(株式会社イオンフォレスト)とMTVジャパンが、世界に先駆けて2003年より共同で行なってきたエイズ啓発キャンペーン。この活動が世界規模へと発展したのが、昨年のこと。
そして2008年、世界160カ国で放送されているMTVと、世界58カ国で展開するザ・ボディショップによる、世界規模でのエイズ啓発キャンペーン<GET
LIPPYキャンペーン>が3月28日から5月15日(日本の場合)まで開催される。
今回のテーマは「GET LIPPY(ゲット リッピー)」。これは、「おしゃべりしよう!」「話そう!」という意味の造語で、“HIV/AIDS問題について、隣にいるお友達ともっと話してみようよ!”
というキャンペーンメッセージが込められている。
期間中には、ザ・ボディーショップ店舗にて、コラボレーション・リップクリーム「ガラナ リップバター」や「カンドーム GETLIPPYバージョン」、「レッドリボンピンバッジ」、「コンドーム入りカンケース」などが販売される。なおこれらアイテムの売り上げは、HIV/AIDSの啓発活動やHIV/AIDSと戦う若者、HIV/AIDSによる偏見・差別に苦しむ人を支援する活動に役
立てられる(詳細はキャンペーンサイトにて)。
また、3月28日・29の2日間、六本木ヒルズに「GET LIPPY カフェ」がオープン。同店舗では、内装を「GET LIPPY」ビジュアルに装飾。ガラナベリーを使ったオリジナルチャリティドリンクの販売や、キャンペーン映像を放映する。さらに、29日には、参議院議員の川田龍平氏とアーティスト山田耕平氏を招いたスペシャルイベントが開催される。
たった1回の無防備なセックスが生死に関わる。「自分は大丈夫」「自分には関係ない」という根拠のない自信で、あなたの愛する人を悲しませることがないように、正しい知識を身につけてほしい。
BARKS |
2008年
3月20日 |
県保健所、一般健診廃止へ/長野 |
県の設置する10か所の保健所で実施していた一般健康診断業務が3月31日で廃止されることになった。
県健康づくり支援課によると、血圧測定や尿検査などの一般健康診断は1940年代後半ごろから、各保健所の行政サービスとして行ってきた。当初は生活習慣病予防が主な目的だったが、最近では、進学や就職の際の健康診断書発行を目的とする受診者が9割を越えていた。
各保健所では、エイズやウイルス性肝炎検査や県民からの健康相談には、引き続き応じる。
読売新聞
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2008年
3月18日 |
HIVキャリアが感動の出産 Luciane Aparecidaルシアーネ・ア
パレシダ |
母子感染によるHIVキャリアであるルシアーネ(19)。体外受精でなら高い確率で感染のない子供が産めることはわかっていたが、夫に望まれて、敢えて母子感染のリスクのある、性交による妊娠を選んだ。1月、感染のない赤ちゃんを出産、ブラジル全土で話題となった。
エスタド・デ・サンパウロ(ブラジル)より。
COURRiER Japon + hitomedia |
2008年
3月16日 |
エイズ:早期検査を 「症状出たら遅い」−−甲府で講演 /山梨 |
エイズについての正しい知識を学ぶ「エイズ文化フォーラム」(甲府ワイズメンズクラブ主催)が15日、甲府市横根町の山梨英和大学で開かれた。国立国際医療センターエイズ治療・研究開発センターの本田美和子医師が講演し、「症状が出てからでは遅すぎるので、無症状でも自分を疑ってほしい」とエイズウイルス(HIV)の感染予防と早期検査の重要性を訴えた。
講演は「自分で自分を守るために」と題して行われた。医療技術の飛躍的な進歩や適切な処置を施すことで、エイズが死に至る病気ではなくなり、母子感染のリスクも抑えられるようになったことなどが説明された。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)などによると、先進国だけでなくカンボジアのような貧しい国でもHIVの新規感染者が減少している一方で、日本の新規感染者は増加傾向が続いている。06年の日本のHIV新規感染者は1300人を超えた。
エイズ治療では、患者1人の一生にかかる医療費は1億円にもなるという。治療費の多くに税金や健康保険が使われるといい、本田医師は「新規感染者が1300人なら、1300億円の医療費が新たに必要になることと同じ」と社会への影響の大きさについても考えるよう呼び掛けた。【沢田勇】
3月16日朝刊
毎日新聞 |
2008年
3月13日 |
寄託:茨木・忍頂寺小児童「エイズ患者・孤児支援に役立てて」 /大阪 |
茨木市立忍頂寺小学校の6年生の全児童7人が12日、毎日新聞大阪本社にある毎日新聞希望のネットワーク事務所を訪れ、「アフリカのエイズ患者・孤児の支援に役立てて」と「世界子ども救援金」に2万5858円を寄託した。
茨木市北部の山間部にある全児童65人の小規模校。エイズ学習に力を入れ、エイズ拠点病院で専門医の話を聞いたり、世界子ども救援キャンペーンでアフリカを取材した毎日新聞記者の出前授業を受けるなどしてきた。
6年生はエイズ学習の集大成として、昨年暮れから児童や保護者に募金を呼びかけ、地元の郵便局や農協などに募金箱を設置してもらった。7人は「エイズに対し、正しい知識を持ち、差別をなくすことが大切だと分かった」と話していた。【山本真也】
毎日新聞 |
2008年
3月13日 |
広告のプロ エイズ予防に貢献 渋谷「クリボラ展」 |
広告を制作するクリエーターがボランティアで、「子供とエイズ」をテーマに制作したポスターなどを展示する「OACクリボラ展2008」が国連大学本部ビル(渋谷区神宮前)で、28日まで開かれている。
クリエーターの能力を社会貢献活動に生かそうと、日本広告制作協会(OAC)が、国連児童基金(ユニセフ)東京事務所と共催。母子感染の予防やHIVへの偏見を訴えるポスターなど116点が展示されている。
ユニセフによると、世界では1日に約1800人の子供がHIVに感染、1400人の子供がエイズ関連の病気で命を落としているという。仲川美穂子広報官は「日本は先進国で唯一、HIV感染者が増えている。日本にとっても身近な問題で、作品を通して現状を知ってほしい」と話す。
出展作品の中から最優秀賞に選ばれたのは、赤い血で染まったクマのぬいぐるみのポスター。コピーライターの牧野正幹さん(37)は「切実な問題なので衝撃的なものを目指した。普段は商品を売ることなどを考えているが、広告がこうした形で社会貢献できる幅広い仕事だと改めて感じた。多くの人が関心を高めるきっかけになればうれしい」と話していた。
クリボラ展は午前10時〜午後5時半まで、日曜、祝日を除く毎日開催。入場無料。問い合わせは同協会(電)03・3586・3658。
産経新聞 |
2008年
3月12日 |
米国の10代少女、4人に1人に性感染症 |
【3月12日 AFP】米国の10代の少女のうち4人に1人が少なくとも1種類の性感染症に罹患しているという調査報告を11日、米疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)が発表した。
同センターは全米の14-19歳の少女838人を対象に、初めて複数の一般的な性感染症について同時に調査を行った。
その結果、少なくとも26%(推計320万人)以上が現在、性病に感染していることが明らかになった。しかし、検査されたのは最も一般的な性感染症4種類だけであるため、他の感染症も検査した場合、罹患(りかん)率はさらに上がる恐れもある。
調査対象となった少女のうち半数が性行為およびそれに近い行為をしたことがあると回答したが、そのうちの40%が性感染症にかかっていた。中でもアフリカ系の少女の罹患率が高く、ある感染症の場合、白人の少女の罹患率20%に対しアフリカ系の少女では48%だった。
検査された4種類のうち最も感染が多かったのはヒトパピローマウイルス(HPV)で、罹患率は18.3%だった。次いでクラミジアが3.9%、トリコモナス2.5%、ヘルペス1.9%の順だった。全体の15%の少女が、1種類以上の感染症に同時にかかっていた。
また、性行為の相手が1人に限られている少女がいずれかの性感染症にかかっている割合は20%だったのに対し、相手が3人以上いる少女の感染率は50%に上った。
(c)AFP |
2008年
3月12日 |
薬害エイズ事件:松村元課長の有罪が確定 |
エイズウイルス(HIV)に汚染された非加熱血液製剤の回収指示などを怠ったとして、業務上過失致死罪に問われた元厚生省生物製剤課長、松村明仁被告(66)に対する禁固1年、執行猶予2年の有罪判決が11日、確定した。
被告側上告を棄却した最高裁決定に対し、期限の10日までに異議を申し立てなかった。「官僚の不作為」の有罪確定は初めて。これで薬害エイズ事件の刑事裁判はすべて終結した。【高倉友彰】
毎日新聞 |
2008年
3月10日 |
エイズ村やらせ報道は「誤報」、仏AFP通信社が謝罪文―河南省 |
9日、仏AFP通信ドイツ語部が先月伝えた「中国エイズ村」に関する記事で、「温家宝首相が河南省のエイズ村を訪問した際、村人全員を現地の“役者”と入れ替えた」としたのは「誤報」だったという。写真は同省上蔡県のエイズ村。
2008年3月9日、フランスAFP通信ドイツ語部が先月19日に掲載した「中国エイズ村」に関する記事で、「温家宝(おん・かほう)首相が河南省のエイズ村を訪問した際、村人全員を現地の“役者”と入れ替えた」としたのは「誤報」だったことが明らかになった。AFP社はすでに謝罪文を掲載し、中国の関連部門にも陳謝したという。香港紙「文匯報」が伝えた。
河南省上蔡県の“エイズ村”は90年代に入り、県政府の主導で「売血政策」を開始。貧しい農民達は生活のために「売血」を行ったが、その際注射針の使い回しなどの不衛生な処置により、あっという間にHIV感染が広まった。河南省にはこうした“エイズ村”が多数存在する。【 その他の写真 】
世界エイズデー前日の昨年11月30日、温首相が上蔡“エイズ村”を訪れ、エイズ患者や親をエイズで亡くした子供を慰問した。その時の様子を今年の2月19日になって、AFPの同行記者が記事にし、「エイズ村の村民は当初、家族が何の病気で亡くなったかも知らなかった。当然、政府によるエイズの啓蒙教育なども一切なし。温首相がエイズ村を訪れた時に握手を交わしたのは、地方政府の役人が集めた“役者”達だった」と報じていた。(翻訳・編集/NN)
Record China
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2008年
3月5日 |
元厚生省課長、有罪確定へ 「不作為」の過失、初認定 薬害エイズ公判終結 最高裁が上告棄却 (1) |
薬害エイズ事件で、輸入非加熱血液製剤の危険性を知りながら回収せず、患者を死亡させたとして業務上過失致死罪に問われた元厚生省生物製剤課長松村明仁(まつむら・あきひと)被告(66)の上告審で、最高裁第2小法廷は4日までに、被告の上告を棄却する決定をした。
古田佑紀(ふるた・ゆうき)裁判長は、患者1人の死亡について、松村被告が非加熱製剤の回収を指示したり、使用を中止させるなど職務上必要な措置を怠ったと認定。禁固1年、執行猶予2年とした1、2審判決が確定する。
公務員の「不作為」による過失責任で有罪が確定するのは初めてで、薬事・医療行政をはじめ各省庁の行政実務に大きな影響を与えそうだ。
「産・官・学」の3ルートで進められてきた薬害エイズ事件の刑事責任追及は、1996年の強制捜査から11年以上を経て終結する。決定は3日付。
2審東京高裁判決は、松村被告が1985年末ごろには、非加熱製剤の投与継続がエイズウイルス(HIV)の感染拡大につながると予見できたと認定。上告審でも当時の認識が焦点になった。
古田裁判長は「当時広く使用された非加熱製剤にはHIVに汚染されたものが相当あり、発症で多数が死に至ることはほぼ必然と予測された」とし、被告が危険性を認識できたと指摘。医師や患者は汚染の有無を確認できないため「販売中止など明確な方針を国が示さなければ、安易な使用が続く危険性があった」と述べた。
その上で「この状況下で薬害防止担当者には、薬務行政上の義務だけでなく、刑事法上の注意義務も生じた」と判断。
旧厚生省のエイズ対策の中心人物だった被告には、ほかの部局に必要な措置をとるよう促すことを含め、必要で十分な対応を図る義務があったのに怠ったと結論付け「被告には販売中止させるなどの法的な権限はなかった」などとする弁護側の無罪主張を退けた。
決定によると、松村被告は非加熱製剤を投与された患者のHIV感染、死亡を予見できたのに、販売を中止させるなどの注意義務を怠り、86年4月に非加熱製剤を投与された肝臓病患者を、その後死亡させた。
松村被告は当初、患者2人の死亡について起訴されたが、もう1人の血友病患者は投与時期が85年5?6月だったため1、2審で無罪となり、既に確定した。
▽薬害エイズ事件
薬害エイズ事件 血友病患者らがエイズウイルスに汚染された輸入非加熱血液製剤を投与され、感染した事件。「医師」「製薬会社」「旧厚生省」の3ルートで刑事責任が追及され、業務上過失致死罪で起訴された被告のうち、故安部英(あべ・たけし)元帝京大副学長は1審で無罪となり、検察側が控訴したが2005年に病死したため公訴棄却となった。製薬会社の旧ミドリ十字歴代3社長のうち2人は禁固の実刑が確定。残る1人は控訴審の途中で死亡した。松村明仁(まつむら・あきひと)元厚生省生物製剤課長の裁判だけが残っていた。感染者らが賠償を求めた民事訴訟は1996年に国と製薬5社が責任を認めて謝罪、第1次和解が成立した。
共同通信社 |
2008年
3月5日 |
心から謝罪を 川田龍平さんら、決定を評価 薬害エイズ事件、刑事裁判終結(その1) |
◇「当然だ」「反省を」
薬害エイズ事件で、多くの患者から命や希望を奪った「官僚の怠慢」を最高裁も有罪と断じた。元厚生省生物製剤課長、松村明仁被告(66)に対する上告棄却決定。人生を翻弄(ほんろう)された患者たちは4日「当然だ」「国は反省を」などと口々に語った。【北村和巳、小林直、高倉友彰】
「薬害で厚生官僚の有罪が確定するのは初めてで画期的だ」。東京HIV訴訟原告だった川田龍平参院議員(32)は決定を評価し「これをきっかけに、隠ぺいと無責任を繰り返してきた働きぶりが変わると思いたい」と話した。
松村被告への思いを「自分の責任を受け入れ、心からの謝罪の言葉を聞きたい」と吐露し「彼だけの問題ではなく、前任者や上司の責任も追及されないといけない。真相はまだ解明されていない」と訴えた。
東日本に住む30代半ばの血友病患者の男性も「有罪は当然。厚生労働省の全員が反省してほしい」と言う。86年に足の手術で非加熱血液製剤を投与されHIVに感染。結婚した妹に配慮して実名は公表できない。好きな女性へのプロポーズも、のみ込んできた。
目に焼き付いて離れない場面がある。85年8月、不凍液入りワインを回収したのに、非加熱製剤は放置した松村被告が言い放った。「ワインは一般国民が飲むが(血液)凝固因子(非加熱製剤)の使用者は限られている」。当時高校生だった男性は「僕らは虫けらなのか」と怒りを覚えた。
免疫力が下がり、3月末ついにエイズ発症を抑える薬を服用することになった。肝臓に負担がかかり、非加熱製剤でC型肝炎にも感染した男性は副作用におびえる。「製剤を回収していれば感染しなかったかも」。薬害エイズ事件の刑事裁判が終わっても、この思いが消えることはない。
松村被告の有罪が確定するのは、86年の肝臓病患者への非加熱製剤投与。大阪府内に住む被害者の妻は「昨年夫の十三回忌を済ませたが、やっと良い報告ができた」と喜んだ。その上で「薬害根絶の思いで告訴に踏み切ったが、その後も続く薬害が悔やまれる。これを機に厚労省はいま一度主人の無念の思いを心に刻んでほしい。被告は国民の生命を守れなかったことを真摯(しんし)に受け止めてほしい」と話した。
◇故草伏さんの母「少し区切りが」
薬害エイズの惨禍を訴え96年10月に亡くなった東京HIV訴訟原告、草伏村生さん(ペンネーム、当時44歳)の母(78)=大分市在住=は「有罪確定で少し区切りがついた。ほっとしている。息子は『薬害の真相究明を』と言い続けて他界したが、薬害肝炎でも薬害を生じさせた役人個人の責任はあいまいなまま。異動や退職でうやむやにせず、公務員もきちんと責任をとらないと、同じような被害が繰り返されてしまう」と話した。
◇菅民主代表代行「本質的改革を」
松村明仁被告の上告棄却について、薬害エイズ問題を厚相(当時)の立場で追及した民主党の菅直人代表代行は「松村被告本人にも責任があるが、厚生労働省は薬事行政全体の構造的な責任として受け止めるべきだ。当時の反省があるはずなのに、薬害肝炎問題をみても反省が生かされていないことが大変深刻な問題だ。本質的な改革をしていかないといけない」と語った。
◇投与時期で判断分かれる--検察、産官学の刑事責任追及
産官学の構造的癒着が生んだ薬害エイズ事件。薬害患者たちの怒りを背景に検察当局は96年、業務上過失致死容疑で強制捜査に踏み切り、3者すべての刑事責任を追及した。東京地検は安部英・元帝京大副学長と松村明仁・元厚生省課長を逮捕。大阪地検も旧ミドリ十字の松下廉蔵、須山忠和、川野武彦の歴代3社長を逮捕した。
安部元副学長と松村被告は無罪を主張。85年に血友病患者に非加熱血液製剤を投与し死なせたとされた安部元副学長に対し、東京地裁は01年に無罪を言い渡し、2審公判中に死亡したため公訴が棄却された。同じ起訴事実に関し、加熱製剤が承認された85年末までは危険性を予見できなかったとして、松村被告も1、2審無罪で、検察側が上告断念。血友病患者への投与では、有罪判決が一度もないまま終了した。
一方、86年の肝臓病患者への非加熱製剤投与で起訴された旧ミドリ十字の元社長3人は、起訴事実を認めた。川野元社長は1審実刑後、2審公判中に死亡。松下、須山両元社長は05年、それぞれ禁固1年6月、同1年2月の実刑が最高裁で確定。松村被告も、こちらの起訴事実は有罪が確定する。投与時期で判断が分かれた。
薬害HIV感染者は89年、国や製薬会社に賠償を求め大阪、東京両地裁に提訴。支援運動の高まりを受け、96年2月に当時の菅直人厚相が国の責任を認めて謝罪。同3月、その後の提訴者も含め国と製薬会社が1人当たり4500万円の和解金を支払うことで和解が成立した。
厚生労働省によると、血液製剤によるHIV感染者は06年5月末現在で1438人、うち606人がエイズを発症するなどして死亡。和解者総数は1382人で、3人が東京、大阪両地裁で係争中。【北村和巳】
毎日新聞社
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2008年
3月4日 |
<薬害エイズ>厚労省「変わった」と強調 |
「厚生省はエイズ事件で大きく変わった。当時の役所とは違う」。松村明仁被告の有罪確定の一報を受けた厚生労働省幹部は、力を込めて語った。
薬害エイズ事件後、厚生省は大幅な組織改革をし、薬事行政だけでなく省内全体で審議過程の情報公開を進めた。「敷地内に薬害根絶の誓いの碑も建て、反省を心に刻んだ」と幹部は言う。
しかしその後もヤコブ病、C型肝炎と薬害は続いた。肝炎問題では感染者リストが放置され、エイズ事件の資料隠ぺいを想起させる文書のずさん管理も明らかになった。別の幹部は「批判を浴び続けている厚労省に、薬学部出身の学生が入りたがらない。これ以上のイメージ悪化は、省全体の能力低下につながる」とこぼす。
舛添要一厚労相は「血液製剤については、C型肝炎感染問題もあった。改めて医薬品の安全確保に万全を期し、再発防止に向けた医薬品行政の見直しに取り組む」とコメントを発表した。【清水健二】
毎日新聞 |
2008年
3月5日 |
<薬害エイズ>元厚生省課長の有罪確定へ 最高裁 |
薬害エイズ事件で、エイズウイルス(HIV)に汚染された非加熱血液製剤の回収指示などを怠ったとして、業務上過失致死罪に問われた元厚生省生物製剤課長、松村明仁被告(66)に対し、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は3日付で、上告を棄却する決定を出した。禁固1年、執行猶予2年とした1、2審判決が確定する。小法廷は「薬務行政上必要かつ十分な対応を図るべき義務があったことは明らか」と指弾した。
適切な権限行使を怠った「官僚の不作為」について最高裁で有罪が確定するのは初めて。厚生官僚、医師、製薬会社トップの計5人が起訴された薬害エイズ事件の刑事裁判はすべて終結する。
2審・東京高裁判決(05年3月)によると、松村被告は、安全な加熱製剤が承認された85年12月以降も、製薬会社に危険な非加熱製剤の販売を中止させたり回収させる措置を怠り、86年に大阪府内の病院で製剤の投与を受けた肝臓病患者を死亡させた。
弁護側は「回収命令は別の課の権限。権限のない被告が、行政指導などで回収させるべき作為義務はなかった」などと無罪を主張し、上告していた。
小法廷は「上告理由に当たらない」と退けたうえで、業務上過失致死罪が成立するかを職権で判断。非加熱製剤を投与された人がエイズを発症し、多数の死亡が予測されたことなどから「薬務行政担当者には薬害防止の業務に携わる者としての注意義務が生じた」と指摘した。さらに「エイズ対策の中心的立場にあった被告には、他の部局と協議して必要な措置を促す義務もあった」と述べ、同罪が成立すると結論付けた。
松村被告は、85年に帝京大病院で製剤を投与されて死亡した血友病患者についても起訴されたが1、2審で無罪判決を受け確定。同じ患者を巡り起訴された安部英(たけし)・元帝京大副学長は1審無罪後に2審途中で死亡し、公訴が棄却された。一方、86年の肝臓病患者への投与を巡っては、製剤を出荷した旧ミドリ十字の歴代3社長も起訴され、2人は実刑が確定(1人は公判中に死亡)した。【高倉友彰】
▽笠間治雄・最高検次長検事の話 検察の主張が理解されたものと受け止めている。
▽松村被告の話 特に申し上げることはありません。
▽薬害エイズ 産官学の構造的癒着が生んだ薬害エイズ事件。薬害患者たちの怒りを背景に検察当局は96年、業務上過失致死容疑で強制捜査に踏み切り、3者すべての刑事責任を追及した。東京地検は安部英・元帝京大副学長と松村明仁・元厚生省課長を逮捕。大阪地検も旧ミドリ十字の松下廉蔵、須山忠和、川野武彦の歴代3社長を逮捕した。
安部元副学長と松村被告は無罪を主張。85年に血友病患者に非加熱血液製剤を投与し死なせたとされた安部元副学長に対し、東京地裁は01年に無罪を言い渡し、2審公判中に死亡したため公訴が棄却された。同じ起訴事実に関し、加熱製剤が承認された85年末までは危険性を予見できなかったとして、松村被告も1、2審無罪で、検察側が上告断念。血友病患者への投与では、有罪判決が一度もないまま終了した。
一方、86年の肝臓病患者への非加熱製剤投与で起訴された旧ミドリ十字の元社長3人は、起訴事実を認めた。川野元社長は1審実刑後、2審公判中に死亡。松下、須山両元社長は05年、それぞれ禁固1年6月、同1年2月の実刑が最高裁で確定。松村被告も、こちらの起訴事実は有罪が確定する。投与時期で判断が分かれた。
薬害HIV感染者は89年、国や製薬会社に賠償を求め大阪、東京両地裁に提訴。支援運動の高まりを受け、96年2月に当時の菅直人厚相が国の責任を認めて謝罪。同3月、その後の提訴者も含め国と製薬会社が1人当たり4500万円の和解金を支払うことで和解が成立した。
厚生労働省によると、血液製剤によるHIV感染者は06年5月末現在で1438人、うち606人がエイズを発症するなどして死亡。和解者総数は1382人で、3人が東京、大阪両地裁で係争中。【北村和巳】
毎日新聞 |
2008年
3月1日
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【社説】エイズ感染 油断が増加を招いた |
新規のエイズウイルス(HIV)感染者や患者数の合計が5年連続して最多記録を更新しているのは、エイズの怖さを忘れたためではないか。啓発活動や予防活動をおろそかにしてはならない。
厚生労働省の集計によると、昨年1年間に国内で確認された新規の感染者は1,048人、患者は400人で合わせて1,448人(うち男性が9割)。2003年の976人以来、増え続けている。
これまでの累計では感染者の23%、患者の22%が外国人だが、最近では患者、感染者とも圧倒的に日本人が多い。例えば昨年10月から3カ月間の感染者・患者数の9割を日本人が占め、感染地域別でも9割が国内感染である。
これから浮かび上がるのは、日本人の国内での感染が急増しているということだ。この事実を厚労省はもっと国民に知らせる必要がある。
日本赤十字社の献血事業で献血者のうち感染を示す抗体陽性者が昨年102人を記録し、陽性率は献血者10万人当たり2.07件と2年連続増えた。一般の人に着実に感染が広がっている表れだろう。
半面、エイズへの関心は薄れているようだ。最近の感染者のうち半数は保健所などでの無料検査で判明しているが、残り半数は医療機関での受診の際に初めて見つかっている。
新規感染者は男性同性間の性的接触による場合が異性間性的接触によるよりもはるかに多いが、新規患者ではほぼ同数になる。
このことは、男性同性愛者は仲間同士で検査を受けるよう積極的に啓発活動を行っているので感染した直後に分かるのに対し、それ以外ではエイズに関する情報に接する機会が少なく、感染しても気がつかずに放置していてエイズを発症して初めて受診していることを示している。
こうした現状を踏まえるなら、若い世代を中心に学校や地域でエイズに関する知識や予防法を普及させる啓発活動を強める必要がある。
エイズは感染しても発症までに長期間かかるため、その間に配偶者などへ二次感染させる恐れがある。防止するには感染の早期発見が重要で、検査を受けやすい態勢づくりが不可欠だが、保健所などでの休日・夜間の無料検査態勢は全国的にはまだ十分に整備されていない。その充実も急ぐべきだ。
新規の感染者・患者の増加率は近年、首都圏以外でも高まっている。
地方の自治体にもエイズへの危機意識を共有してもらいたい。
エイズは治療法が進歩したとはいえ、完治するわけではない。それを忘れないようにしたい。
東京新聞 |
2008年
2月29日 |
ラスベガスの病院、4万人がHIVか肝炎感染の可能性 |
【2月29日 AFP】米ネバダ(Nevada)州南部の保健当局は28日、ラスベガス(Las Vegas)の病院で注射器と薬瓶が再利用されていたことが分かったため、患者約4万人がエイズウイルス(HIV)か肝炎に感染した可能性があることを明らかにした。
この病院の内視鏡検査センターで、2004年3月-08年1月11日に、麻酔注射を受けた患者に感染の可能性があるという。
同当局は患者に対し、「かかりつけの医師から診察を受けるか、C・B型肝炎、HIV検査を受ける」ように求めた。
ラスベガス地域では、1月から6人がC型肝炎と診断されており、年平均の3倍に達している。うち5人は、同じ病院で同じ日に麻酔注射を受けた。
調査の結果、麻酔の際に使われた注射器と薬瓶が複数の患者に再利用されたことが原因だとみられている。
(c)AFP |
2008年
2月29日 |
2600検体を無断で提供 旭川医大病院 |
北海道旭川市の旭川医大病院(松野丈夫まつの・たけお病院長)は28日、臨床検査部の幹部職員が2004年8月から06年12月の間に5回にわたり、血清など検体約2,600点を、大半の患者に無断で、塩野義製薬や大正富山医薬品など計四社に提供していたと発表した。
このうち約1,800点は梅毒の検査に用いられた血清で、感染していた約160点を含め、いずれも氏名や検査データなど個人情報が一緒に提供されていた。
記者会見した松野病院長は「弁解の余地がない」などと謝罪。かかわっていた職員4人を懲戒処分する考えを示した。
病院側の説明では、検体はこのほかエイズウイルス(HIV)の抗体検査を終えた血清約420点、大腸菌やブドウ球菌など菌約360株など。HIV感染が疑われた血清も含まれていた。
新たに開発する検査試薬と従来の試薬の検査結果を比較することなどが目的だったという。
提供先の4社からは大学側に05年5月から計約385万円が寄付され、臨床検査部で学会への出張旅費やパソコン購入費などに使われた。同病院は近く検体を回収する予定。
同病院では昨年7月にも、臨床検査技師を養成する専門学校に対し、患者の了解を得ずに血清や尿を提供していたことが判明。その後「ほかにも無断提供があるのではないか」との投書があり、再調査の結果、今回の無断提供が判明した。
中國新聞 |
2008年
2月27日 |
血液製剤:病原体の感染力なくす不活化技術導入へ 厚労省 |
厚生労働省は、血漿(けっしょう)や血小板の輸血用血液製剤の製造に、病原体の感染力をなくす不活化技術を導入する方針を固めた。感染血が検査をすり抜ける危険性がゼロではなく、海外渡航者の増加や地球温暖化でエボラ出血熱や西ナイル熱など国内で発生していない病原体が侵入する危険性も高まっているため。専門家による委員会を27日に開き、具体的な導入計画の検討に入る。
不活化技術は、薬剤と紫外線の照射を組み合わせ、病原体の核酸(DNAやRNA)に強い障害を起こさせて感染力を失わせる。血漿についてはベルギーとルクセンブルクが導入。英仏などでも限定的に導入し、米国も導入を予定している。
日本は現在、献血者から採血後、病原体の核酸の一部を増幅する「核酸増幅検査(NAT)」で病原体混入の有無をチェックしている。しかし、B、C型肝炎とエイズの3疾患が対象で、デング熱など海外で多発している他のウイルス性疾患は調べていない。
また、NAT導入によって、感染の危険性は、B型肝炎ウイルスが10万分の1以下、C型肝炎ウイルスとHIVが数百万分の1以下に低下した。しかし、献血者に占めるHIV感染者の割合が10万人あたり2人を超えるなど、感染血が検査をすり抜ける危険性が高まっている。
専門家の委員会では不活化技術の効果や安全性などを検討。施設整備に約200億円、維持費に年間約80億円かかると見込まれるため、費用対効果も考慮し、不活化技術の具体的な導入計画を策定する。現時点ではこの方法が使えない赤血球については導入を見送る。今年夏までには報告書をまとめたい考えだ。【河内敏康】
毎日新聞 2008年2月27日 2時30分 |
2008年
2月25日 |
ジェル状エイズ感染予防薬の安全性を確認、米大学 |
【2月25日 AFP】膣内に注入するジェル状のエイズ感染予防薬を開発した米ピッツバーグ大学医学部(University of Pittsburgh School of Medicine)の研究チームは25日、インドのニューデリー(New Delhi)で開かれた国際学会で、薬の安全性を示す実験結果を報告した。
エイズ感染者への有効な治療やコンドーム装着以外のエイズ予防策が確立されていない現状から、避妊を男性まかせにしがちな女性たちを感染から守るためのHIVウイルス殺菌剤の登場が待たれている。
これまでに世界中で多数のHIVウイルス殺菌ジェルが開発されているが、有効性が確認されたものは1つもなく、HIV感染を促進するものまであった。今回の安全宣言により、ジェル状HIVウイルス殺菌剤の開発促進が期待される。
研究チームを率いるSharon Hillier氏は、「テノホビルやHIV固有の化合物を含有したジェルは、HIVの感染を防ぐ効果がある」と語っている。
同大の研究者は、ニューヨーク(New York)とインドのプネー(Pune)の、HIVに感染していない女性200人に6か月間、毎日または性交前にジェルを膣内に注入してもらい、さらにはコンドームの装着を徹底してもらった。
その結果、肝臓、腎臓、血液への影響はないことが判明した。被験者の90%以上が「エイズ感染が防げることが立証された場合はこの薬をぜひ使いたい」と答えているという。
(c)AFP |
2008年
2月21日 |
中国、初の男性同性愛者向けエイズ対策 |
【2月21日 AFP】中国で同性愛者間でのエイズ(HIV/AIDS)感染拡大の懸念が高まる中、衛生当局が初めて男性同性愛者を対象とするエイズ対策に乗り出した。英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が21日、報じた。
同紙に掲載された衛生省のエイズ予防担当部門の幹部の説明によると、同プログラムは「同性愛者コミュニティにおけるエイズを予防し制御する対策を強化する取り組み」だという。同幹部は、「同性愛者についてさらに知識を得ることで、より多くの同性愛者をこの不治の病から守ることができる。すでに複数の都市で、同性愛者に関する研究、例えば行動パターンに関する情報の収集などを開始している」と語っている。
また詳細は明らかにされていないが、計画では男性同性愛者に対し特別補助金や専門的支援も提供するという。
チャイナ・デーリーによると、同省は、エイズ対策プログラムの手始めとして同性愛者の生活スタイルを把握する取り組みを実施していると発表した。
これまでの中国政府は、同性愛は精神的障害だとの見解を示してきた。精神疾患の公式一覧から同性愛が削除されたのは、ようやく2001年になってのことだ。
中国政府の推計によれば、全人口の約13億750万人のうち、約500万から1000万人が男性同性愛者だという。しかし、同性愛者の権利擁護を唱える活動家らは、実際にはもっと多数の同性愛者が存在していると主張している。
また、前年、中国政府と国連(UN)、世界保健機構(World Health Organisation、WHO)がまとめた調査データによると、現在中国のエイズ患者数は約70万人で、男性同士の性行為による感染は全体の12.2%だった。
いずれにせよ確かなことは、中国でエイズによって死亡する男性同性愛者は増加しているという事実だ。
(c)AFP |
2008年
2月21日 |
抗ウイルス薬で感染せず? スイスのエイズ論文が波紋 |
【ジュネーブ20日共同】抗ウイルス薬による治療を受けたエイズ患者とコンドームなしで性交してもエイズウイルス(HIV)に感染しない-。スイス政府のエイズ問題に関する委員会が発表した論文に、世界保健機関(WHO)などのエイズ対策関係者が「感染予防活動に支障が出かねない」と神経をとがらせている。
同委員会がこのほどスイスの医学雑誌に寄せた論文によると、スペインやブラジルで調査した結果、半年以上、抗ウイルス薬の投与を受けたエイズ患者がコンドームを使用せずに性交しても、相手がHIVに感染する事例はほとんどなかった。同委員会は「同じ条件の数千人のスイス人にとって朗報」と位置付け、避妊具などによる感染予防策が不要になる可能性に言及した。
一方、WHOと国連合同エイズ計画(UNAIDS)は「セーフセックス」を強く推奨する共同声明をあらためて発表。欧州委員会のキプリアヌ委員(保健担当)もスイスのメディアに「このような調査で間違ったメッセージを発信してはならない」とくぎを刺した。
エイズ問題をめぐっては昨年、UNAIDSなどの報告書で世界の感染者数の推計値が大幅に下方修正されたことなどを背景に、感染予防活動の「緩み」を警戒する声もある。WHO関係者は「抗ウイルス薬がエイズ患者の(他人への)感染力を弱めるのは当然だが、コンドームなしの性交を勧めるのは時期尚早」と指摘している。
共同通信社 |
2008年
2月19日 |
HIV:患者・感染者、昨年比2人増の35人−−県発表 /埼玉 |
県は18日、07年に医療機関から新たに報告されたエイズ患者・HIV(エイズウイルス)感染者数が、昨年比2人増の35人だったと発表した。県内の報告数はここ数年30〜40件で推移しているが、全国的には増加している。疾病対策課は「感染を早期発見できれば発症を抑えられる。気になる人は検査を」と呼びかけている。
HIVは病気に対する理解が進んでおらず、偏見も強い。検査や感染後の福祉サービスの申請は敬遠されがちで、県はパンフレットや出前講座などで病気と予防の知識普及を進めている。
匿名・無料の検査は県内の各保健所で実施されており、一部は土日や予約なしでの検査も可能。保健所は感染が分かれば、告知時に治療の拠点病院を紹介している。エイズ専門の電話相談は各保健所と県エイズホットライン(平日10時半〜15時半、電話048・825・3060)。【稲田佳代】
毎日新聞 |
2008年
2月16日 |
支局長からの手紙:難民キャンプから /兵庫 |
タイ北部のチェンマイから車で5時間走ると、ミャンマー国境のメーソットに着き、さらに山岳地帯へ1時間行くと、メラ難民キャンプがあります。ミャンマー軍事政権の迫害から逃れた少数民族のカレン族が5万人以上生活しています。キャンプができて20年。そこで生まれた子どもたちは、鉄条網の外の世界を知りません。それでも明るく、学ぶことに燃えています。
医療支援をしているNGOは、いずれもフランスの「AMI」と「SMRU」。両団体の女性スタッフ2人が来週来日し、芦屋、大阪市内で支援者らと交流し、講演もします。2人ともカレン族で、ノポノさんはHIV(ヒ
免疫不全ウイルス)教育指導者、ラドさんはキャンプ内の出産・分娩・マラリア対策などを担当する現地ディレクター。講演では、キャンプの実情やHIVの予防教育を報告する予定です。
2人の来日は、芦屋市の小児科医、京極正典さんが働きかけたものです。京極さんの息子さんは、緊急医療援助のNGO「国境なき医師団」の一員として数年前にメラキャンプに入りました。その活動内容に関心を持った京極さんは、現地を訪ねてみました。
お金をポンと出すだけの日本と違い、フランスは何年も住み込み実績を重ねている。継続事業も日本はしていない。そう考え、毎年訪問するとともに、芦屋市内の団体や知人に協力を求め、古着を送り、飲水を自由に飲める設備をつくったりしました。母子自立支援としてアクセサリー制作工房も手がける予定です。
キャンプを訪ね、京極さんは、タイのHIV対策が優れていることを知りました。国民の60人に1人は陽性ですが、新たな感染者は91年の14万人から05年は1万人に急減、死亡者も大幅に減っています。徹底した学校での教育と国民への啓蒙活動が効果を上げたようです。
難民キャンプ内の予防教育も水準が高く、感染者への差別もありません。京極さんはその教育に触れ、知識を与えるだけでなく、「命が大切」という生命維持の脳に働きかける教育プログラムの作成に取り組み始めました。支えつつ教えられる。国境を越えたつながりを感じさせました。 ◇
ノポノさんとラドさんの講演は21日午後2時、大阪市港区のJR・地下鉄弁天町駅近くの弁天町市民学習センター第1会議室。参加費1000円。NPO法人まゆみ基金の主催。問い合わせは、相川さん(090・2356・1250)。【阪神支局長・二木一夫】
futagi@white.plala.or.jp
〔阪神版〕
毎日新聞 |
2008年
2月13日
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HIV 07年の感染、初の1000人超 厚労省調査 |
年間の新規エイズ患者とHIV感染者の推移
07年に国内で新たにエイズウイルス(HIV)に感染した人は1048人に上り、初めて1000人を超えたことが12日、厚生労働省エイズ動向委員会の集計(速報値)で明らかになった。10年間で約2.6倍になり、延べ感染者数も9392人と08年中に1万人を突破するのが確実になっている。
新規感染者は5年連続の過去最多更新で、うち93%が男性。感染経路は同性間の性的接触が約7割、異性間接触が約2割、不明が約1割。年齢別では30代が全体の4割超、20代が約3割を占めるが、伸び率が高いのは40代で、7年間で61人から192人へと3倍以上に増えた。
厚労省は「先進国の中では感染率は低いが感染が拡大しているのは事実で、今後は薬物注射の乱用なども警戒する必要がある」と分析している。
一方、07年の新規のエイズ患者数は400人で、前年の406人から微減した。厚労省は保健所などでのHIV検査件数が前年より約4万件多い過去最高の21万4347件に達したことを理由に「未受診でいきなりエイズを発症する患者も依然多いが、検査で発症を防げているケースもある」とみている。【清水健二】
毎日新聞
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2008年
1月29日 |
TOYOTA・頂点に迫る: エイズから工場を守る |
◇支援の手、地域まで
メトロノームのテンポに合わせてドリルの音が響く。トヨタ自動車元町工場(愛知県豊田市)の「グローバル生産推進センター」。3秒間隔で鳴るメトロノームの「チン」の間に、ボルト1本を正確に締める訓練だ。締まったかどうかを知る手がかりは、微妙に変わるドリルの回転音だけ。アルゼンチン工場のマーティン・エンリケ・メイスターさん(32)ら6人が、母国の仲間に伝えようと、真剣に研修を受けていた。
世界のどの工場でも同じ品質を保つため、03年に作られた“国際道場”だ。これまでに、海外工場でリーダー役となる現地スタッフ4200人以上がトヨタ生産方式の基礎をたたき込まれた。
だが、ボルトをきちんと締めること以前に、「安全に生きること」を教えなければならない工場もある。
南アフリカ第3の都市ダーバン。ここでカローラなどを生産する南ア工場は、64ある海外工場の中で、最も過酷な環境にある。
トヨタ南アの丹羽裕之副社長は着任前の03年、実情を目の当たりにして言葉を失った。作業服を着ず上半身裸の従業員。片手で飲食しながら平然と作業し、遅刻は当たり前。何より衝撃を受けたのは、従業員の死亡率の高さだった。最悪だった01年は、工場で働く約1万人のうち、170人が命を落としていた。死因の大半がエイズと見られている。
健康管理担当のダウィー・スポーさんが中心になり、工場のあちこちにHIV(エイズウイルス)感染予防を呼びかけるポスターを張った。トイレにはコンドームを置いた。無知がまん延を招いていたからだ。職場内に200人余りの健康担当員を配置し、不調を抱える従業員に工場の専用診療所で受診するよう勧めてもらった。
HIV感染がわかれば治療費は全額、トヨタが負担する。アパルトヘイト(人種隔離)政策の後遺症が今なお深く残る南アでは、黒人の大半が医療保険に加入していないのだ。
40代のボンガニさん(仮名)は、昨年3月、社内検診でHIV感染を知った。悪寒や激しいせきに襲われ、85キロの体重が10キロ以上減っていた。今は、会社から支給される治療薬を服用し自宅で療養している。「検査の前に会社は『感染がわかっても上司には通告しない』と約束してくれた。解雇の心配はいらないんだと思い、安心したよ」。体力は徐々に回復し、職場復帰のめども立って、笑顔を取り戻しつつある。
エイズへの取り組みは工場内にとどまらない。04年には、旧黒人居住区で、感染防止活動の支援を始めた。親をエイズで亡くした孤児を引き取った家庭に、食糧の無料配給や、教育費の援助をしている。「従業員の暮らす地域まで支援の手を広げなければ解決できないのです」とトヨタ南アのハリー・ガゼンダム前副社長は言う。
こうした活動の結果、従業員の死亡率は最悪期の01年から5年で半減した。この間、歩調を合わせるように、トヨタの南アでの販売台数は1・8倍に増え、米欧メーカーがひしめく中で首位を保っている。936万6000台の世界販売を支えるのは、最先端の環境技術だけではない。
==============
■データ
◇海外生産台数、国内を上回る
グループ会社を含まないトヨタ単独の07年海外生産台数は、前年比11%増の431万台。87年は19万台に過ぎなかったが、好調な海外販売と現地生産の本格化に伴って急増し、07年は国内生産台数(423万台)を初めて超えた。08年の海外生産は458万台を見込み、海外工場で高品質を維持する重要性が一段と高まっている。
毎日新聞 |
2008年
1月28日 |
エイズ:正しく知って ガールスカウト、薬害遺族の訴え聴く /奈良 |
エイズについての詳しい知識を子どもたちに知ってもらおうと、ガールスカウト日本連盟県支部・奈良市地区協議会は27日、エイズ問題をテーマにした集会を、奈良市の生涯学習センターで開き、小中学生ら約180人が参加した。エイズ資料館(生駒市)の稲葉美代子代表が、長男をエイズで亡くした体験を語ったほか、エイズの知識を問うクイズなども行われた。
稲葉代表の長男は、血友病で非加熱製剤の投与を受けてHIVに感染、23歳で亡くなった。集会で稲葉代表は、長男が服用していた薬を見せたり、感染し亡くなった少年がつづった詩を基にした曲のCDを聞かせるなどして、エイズ患者の苦しみを訴えた。子どもたちは真剣な表情で聴いていた。
この後、子どもたちはエイズの症状や感染ルートなどについて、クイズ形式で学んでいた。
奈良市中登美ケ丘5、東登美ケ丘小4年、吉田ひかるさん(10)は「今までエイズのことをよく知らなかった。とても苦しい病気だと学べた」と話していた。【石田奈津子】
毎日新聞 |
2008年
1月25日 |
リオのカーニバル控えコンドーム配布 |
ブラジル保健省は24日、エイズウイルス(HIV)感染防止の一環として、コンドーム約1950万個の無料配布を始めた。来月、南米最大の祭典、リオデジャネイロのカーニバルが行われるためで、配布数は過去最多とみられる。国営ブラジル通信が報じた。
国連統計によると、2005年時点でブラジル国内に推定62万人のHIV感染者がおり、半数が性交渉で感染したとされる。エイズ患者は無料で治療を受けている。 (共同)
スポニチ
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2008年
1月23日 |
HIV感染者の献血、年100件突破 |
昨年1年間のエイズウイルス(HIV)感染者による献血件数が、日本赤十字社の調査開始以来初めて、100件を突破した。
検査目的で献血する感染者が増加したためとみられる。日赤は検査結果を原則として本人に通知しないことを周知徹底する。
集計結果(速報値)は、23日開かれた厚生労働省の委員会で報告された。それによると、昨年1年間の献血件数は493万9548件で、このうち陽性と判明したのは計102件。全体に占める割合も、10万件あたり2・065件と、1986年の調査開始以来最多を記録した。
HIVの抗体は、感染直後だと検出しにくい。日赤では、「抗体検査」のほかにより精密な遺伝子検査で確認しているが、昨年は遺伝子検査でしか判明しなかった例が6件もあった。
陽性と判明した血液はすべて廃棄されているものの、検査のために献血に臨むケースが増えると、感染者の血液が検査をすり抜ける危険性が高まる。
読売新聞 |
2008年
1月23日 |
献血者のHIV陽性が最多=10万人当たり初の2人台に−厚労省 |
昨年献血した人のうち、エイズウイルス(HIV)陽性者と判明した人は102人と過去最多になったと、日本赤十字社が23日開かれた厚生労働省の血液事業部会に報告した。一方、献血者数は減少しており、献血者10万人当たりの陽性者数は2.06人と初めて2人台を記録した。
同省は、HIV検査目的の献血者が増えている可能性があるとみており、血液製剤の安全性を保つため検査目的での献血を控えるよう呼び掛けている。HIV検査の結果は献血者には原則通知していないという。
時事通信
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2008年
1月23日 |
長野 スノーボードでエイズ理解 |
スノーボードや音楽を通してHIVやエイズについての理解を深める「レッドリボン・スノーボード・イベント」が26、27の両日、長野県茅野市の白樺湖ロイヤルヒルスキー場で開催される。スノーボードを通じて若い世代にエイズについて考えてもらおうと、プロスノーボーダーらでつくる実行委員会が企画した。
26日午後6時からは音楽イベントや、エイズについて語り合うトークライブ。27日はスノーボーダーによるスラローム競技を開催し、会場でエイズ啓発グッズを配る。26日の音楽イベント参加費は1000円。27日の大会参加費は、26日の参加料込みで7000円。詳しくは実行委HP(http://sports.geocities.jp/redribbonsbc/)。
産経新聞 |
2008年
1月11日 |
川田議員“飛び入り”初質問…厚生労働委員会 |
参院厚生労働委で質問した川田氏 東京HIV訴訟元原告で、昨夏の参院選で東京選挙区から初当選した川田龍平議員(31)=無所属=が10日、参院厚生労働委員会で質問に立った。薬害肝炎関連法案について、舛添要一厚労相らに質問をぶつけた。
川田氏は「HIV感染の告知を受けた10歳のとき、母に『エイズになったら自殺する。もうこれ以上苦しみたくない』と言って悲しませていた」と、自身の体験談でスタート。痛い注射を自分で打ち「厚生省の担当官を殺したい」と憎んだ少年時代を語ると、傍聴席の薬害訴訟の原告団らから、すすり泣きが漏れた。
川田氏は、所属の環境委ではすでに質問を経験。今回は家西悟参院議員=民主党=から「やってみろ」と託され「委員外質問」の制度を使って15分間をゲットしたという。本来“主戦場”と見定める厚労委での初質問に「夢がかなった」と感無量だ。
質問を終え「すごく緊張しました。舛添さんにはもうちょっと踏み込んだ答弁をしてほしかった」と話していた。
スポーツ報知 |
2008年
1月11日 |
川田氏の質問に舛添氏タジタジ…薬害C型肝炎問題で“初対決” |
薬害エイズ訴訟元原告の川田龍平参院議員(31)=無所属、写真上=が10日、参院厚生労働委員会で質問に立ち舛添要一厚労相(59)=同下=と“初対決”した。同委員会所属ではないが、薬害C型肝炎訴訟の被害者を一律救済する法案が審議されたため特別に許可された。
「こんなに早く厚生委員会で質問に立てるとは夢にも思っていませんでした」と感無量の様子。C型肝炎感染者でもあり「薬害をなくすのが議員としての使命」とキッパリ。「法案は先天性疾患の患者を除外している」などと鋭く迫り、舛添氏はタジタジ。
委員会後、川田氏は「大臣の答弁はやや官僚的だった」とチクリ。法案は11日の参院本会議で可決、成立する見通し。
サンスポ |
2008年
1月6日
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カンボジアツアー者を募集 |
ひろしま国際センターと国際協力機構中国国際センターは、県がカンボジアで進める復興支援を現地で学ぶスタディーツアーの参加者を募集している。2月18―25日の6泊8日で、プノンペンの平和交流拠点「カンボジアひろしまハウス」などを視察するほか、現地の非政府組織が取り組むエイズウイルス予防教育の様子も見学する。事前・事後の研修に参加し、報告書執筆に協力する人が対象。参加費は15万9780円。
中国新聞 |