うんちくを語るわけではなく、特別な料理も出てこない――。独特の世界観を持つことで知られ、ネットで話題に上る機会が多いマンガ「孤独のグルメ」(作:久住昌之/画:谷口ジロー)に、テレビドラマ化のオファーが届いたという。これは原作の久住氏がTwitterで明かしたもの。しかし、ある理由で断りを入れたそうだ。
久住氏はTwitterに「『K独のグルメ』のテレビドラマ化の話が来たが、主演が長嶋一茂ということなので、丁重にお断りする。長嶋一茂は嫌いではありませんが、ちょっと」と投稿。しかし、反響が大きかったようで、その後「なんだか長嶋一茂がかわいそうになってきた」ともつぶやいている。
「孤独のグルメ」は過去に「月刊PANJA」(扶桑社)で連載されていた作品。登場するのは主人公がフラリと立ち寄る街中にごくありふれた飲食店(食堂や回転寿司など)、描写のほとんどは主人公が独りでただ静かに食事をしているシーンと、グルメマンガ(?)としてはかなり異彩を放っているが、名ゼリフとともにつづられた細やかな心の声や、ゆったりとした時間の流れが心地よい空気感を生んでいる。
ネットでは以前から新作が発表されるたびに話題に上るほか、ニコニコ動画には紙芝居風の勝手アニメもアップロードされるなど、熱烈なファンを生んできた。また、昨年9月には、主人公の井之頭五郎に、ドラマ「24 -TWENTY FOUR-」のジャック・バウアー役などでおなじみの声優・小山力也が声をあてたドラマCDも発売されている。
なお、現在は不定期で「SPA!」(扶桑社)に連載されており、新作は「新作8P、3月アタマ売り」(久住氏のTwitterより)の同誌に掲載されるという。