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青春グラフィティ

厳格な父は警察官〜相本久美子さん(2)

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「芸能界入りはダメだと」

 

 相本久美子さんの父親は、警視庁の警察官だった。

 ――父は厳しかったですね。小学校の頃は子供同士でどこかに行こうと言っても、うちだけ許してもらえませんでした。電車に乗って行く所はいっさいダメ。反抗もできなかったので、泣いていました。

 ――母も「父に従う母」っていう感じで、母の言うことを聞かなくても、母が「お父さんに言うわよ」って言えば、言うことを聞かざるを得ない、みたいなところがありました。勉強なんかでも、父から「何でこんな成績なんだ?」って言われないよう頑張らなくちゃ、というプレッシャーはありましたね。

 相本さんが牧葉ユミさんのサイン会でスカウトされ、事務所のマネージャーから「(芸能界入りについて話すため)両親にお会いしたい」と電話を受けた際、「お父さんの職業は何ですか?」と聞かれた。「警察官です」と答えると、マネージャーは言葉に詰まったように無言のままだったという。

 ――後からマネージャーさんに、「あのときは、(お父さんが警察官と聞いて、芸能界入りは)ダメだと思ったよ」と言われました。やっぱり、父のことを「厳しい」って思ったんでしょうね。

 ――そんな父も、結局は芸能界に入ることを許してくれたのですが、実は後になって、父が(警察官になる前の)若い頃、友達とバンド活動をしていたことを知ったんです。だから、芸能界みたいなところにも、ちょっとあこがれがあったのかもしれません。
 

忘れられない、父の警察署での一日署長

 

 ――私が芸能界入りしたことを、本当は父もうれしかったのでは、と思います。本人は口には出して言いませんでしたが、私のサイン会とかあると、カメラを持って陰の方で撮っていたりしていましたから。

 相本さんはデビューしてから、よく「一日警察署長」を務めた。制服に身を包み、防犯や交通安全の意識向上に一役買うのだが、警察官の父を持つ娘として、忘れられない光景がある。

 ――父が警察官を定年退職する年、当時、父が勤めていた丸の内警察署の「一日警察署長」をやったんです。そのとき、写真でしか見たことのなかった父の制服姿を初めて見ました。カッコよかったです。本人はすごく照れていて、私と目を合わせないようにしていたみたいですけど。

 ――私が「一日警察署長」で父のいる警察署に行くことを、父はたぶんかたくなに断っていたのでしょうが、あのときは、もう定年になるということで(娘が来ることを)OKしたのだと思います。

 若い頃、父親が警察官だと、「男の人もみんなこわがって、寄り付かないのでは」とよく言われたという相本さん。「一日警察署長」をしていたのはもう30年以上も前のことだが、警察官だった父を、娘は今も誇らしく思っている。(つづく)

 (読売新聞 松崎剛)

相本久美子 プロフィル

あいもと・くみこ 1958年5月27日生まれ。東京都出身。1974年に歌手デビューし、歌のほかにもドラマや司会、グラビアなど多方面で活躍。マルチタレントの先駆け的な存在だった。87年に結婚し、出産・育児などで一時芸能活動を控えていたが、99年ごろから活動を本格的に再開。現在も女優、タレントとして幅広く活動している。

2009年09月16日  読売新聞)
この記事へのコメント
  • Shane
    2009年09月16日 14:39

    相本久美子さんは中学から高校の頃、
    憧れのアイドルでした。

    これからのご活躍を期待しています!

  • 川にゃ
    2009年09月16日 23:56

    相本さんの可憐で清潔な感じは、とても良い印象です。
     小学校の時の女子の同級生にお父さんが警察官の子がいました。その子は剣道をおそらくは警察署の道場でやっていたようです。よく、竹刀を持って学校の近くを歩いていました。

  • うさきち
    2009年09月20日 22:34

    いつも相本久美子さんのブログ、拝見しています。

    昔の写真をみると、凛としてアシスタントをこなし番組を仕切っていらした頃を思い出しますね。

    路線バスの旅なんかも楽しかったです。
    ご活躍ください。

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