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2010-02-03

「冬が来た」


 きつぱりと冬が来た

 八つ手の白い花も消え

 公孫樹(いてふ)の木も箒になつた


 きりきりともみ込むような冬が来た

 人にいやがられる冬

 草木に背かれ、虫類に逃げられる冬が来た


 冬よ

 僕に来い、僕に来い

 僕は冬の力、冬は僕の餌食だ


 しみ透れ、つきぬけ

 火事を出せ、雪で埋めろ

 刃物のやうな冬が来た


【『高村光太郎詩集』高村光太郎(岩波文庫、1981年)】

高村光太郎詩集 (岩波文庫)

透きとおった悪


 私が「柔らかなファシズム」と呼んでいるものを、ジャン・ボードリヤールは「透きとおった悪」と言っているのだろうか? そうだとしたら、話が合いそうだ。