伏見区で09年4月、知人の藤井英雄さん(当時64歳)を殺害して現金約46万円を盗んだとして殺人と窃盗の罪に問われた下京区、無職、片寄晴男被告(61)の裁判員裁判で、京都地裁(米山正明裁判長)は27日、「親しい友人に命を奪われ、結果は極めて重大だ」として懲役16年(求刑・懲役18年)を言い渡した。
判決によると、片寄被告は生活保護費のほとんどを遊興費に使い、藤井さんに借金を申し入れたところ、生活態度をしかられたのに立腹。金づちで頭を殴ったり電話コードで首を絞めたりして殺害し、現金を盗んだ。
盗んだ現金をパチンコで使い果たした点について、判決は「評議でもいろいろな意見が出た」と明かし、「反省のなさを示す一方、犯行発覚への不安から逃れるための人間の弱さから出た行動という見方もあり、量刑上考慮しなかった」と言及した。会見した弁護人は「人の気持ちを考えてくれた判決。裁判員裁判ならではだ」と評価した。
片寄被告は控訴しない方針。【熊谷豪】
毎日新聞 2010年1月28日 地方版