ムネオ日記
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2010年2月5日(金)

鈴 木 宗 男

 小沢幹事長不起訴、石川代議士ら3人起訴がテレビ、新聞等のメディアが大きく取り上げている。
 その中で、「検察は国民に説明を 土地購入原資明示せず」という東京新聞1面記事に目がとまる。読者の皆さんにも、是非とも冒頭部分に目を通して戴きたい。

 東京地検特捜部は石川知裕ら3人を起訴 小沢一郎民主党幹事長を不起訴として、小沢氏の資金管理団体をめぐる捜査を終結した。特捜部長は『土地購入の原資の隠ぺいを図った犯罪だ』と明言しながら、原資を明示しなかった。事件の核心部分を公表せず、『実質犯だ』と事件の悪質性を強調しても、これでは国民の納得は得られまい。

と書かれている。
 佐久間特捜部長は記者会見で、「原資は解明できたのか」との問いに、「原資が何も分かっていなければ、起訴とならない。(土地代金の原資となった)4億円は、陸山会の前に一度、小沢議員に帰属している。どういうカネかは公判で明らかにする」と答えている。「この4億円は、一部はゼネコンからのものか」との問いに、「それは言えない」と答えている(読売新聞31面より)。
 ゼネコンからの不正な金、裏金だとさんざんリークし、報道させておきながら、なぜこの点を明らかにできなかったのか。一方的な頭づくりで、間違った情報、先入観でスタートしたのではないか。
 起訴された石川議員は昨夜、弁護士を通じ、次のコメントを出している。

 一部に報道されるような不正な資金を受け取ったことは断じてないことを誓います。

 石川議員はここまではっきりと言い切り、小沢幹事長もゼネコンからの不正なお金は受け取っていないと終始断言してきた。これについての説明を検察がしないところに、検察に対する不信感が募ってくるところである。
 検察官といえども神様ではない。間違った判断、思いこみもあるだろう。
 ここは潔さを示し、説明責任をしっかり果たして戴きたい。何よりも、検察官である前に人間としての心をもって、その職責を全うしてほしいものである。
 河上和雄元東京地検特捜部長・最高検公判部長は、「今後も臆せず政界捜査を」と、読売新聞10面で語っている。
 特捜は政治家を捜査するためにあるのか。何を考えているのかと言いたい。
 この様な頭づくりだから冤罪が起きるのである。この河上某(なにがし)は、私が逮捕される直前もその後も、「鈴木は選挙区では人気がない。政治家としての復活はない」と、テレビで堂々と言い放っていた。お会いする機会があるならば、何を基準に、何を基に、何の資格で、公の電波でそんなことを言うのかとお尋ねしたいものである。
 民主主義は信用、信頼関係が一番である。権力を背景に、権力をカサに着て生き、今もそれにすがって生きている者と、額に汗し、声なき声を背に生きてきた者との差を感じながら、思い上がって生きている者と、叩かれながらも正直に生きている者と、どちらの人生が良かったのか、お天道様が見てくれているとしみじみ思うものである。
 もう一点、今日の新聞で指摘したいことがある。
 今日の産経新聞1面に、近藤豊和社会部長の「ほくそ笑むのはまだ早い」という見出し記事がある。その最後の方に、次の様に書かれている。

 小沢氏の不起訴の観測が一気に拡大した2日夜。小沢氏側関係者たちは早くも「勝利宣言」をあちこちでし始めていた。この日昼、衆院本会議場で鈴木宗男衆院議員とほくそ笑む小沢氏の姿を報道各社のカメラがとらえていた。

 この社会部長にお尋ねしたい。あなた達が産経新聞誌上で、水谷建設から小沢幹事長へお金が行っていた書いたことは正しかったのかと。

○産経新聞の見出し例
・水谷建設から「裏献金」の3日後 石川容疑者 5000万円口座へ

(1月17日付 29面)

・水谷建設元経理幹部 「裏金1億円用意」 小沢事務所あてと指示

(1月26日 23面)

・水谷建設裏献金 授受現場に同席者 「紙袋渡すの見た」証言

(1月27日付 27面)


 上の見出しに見れば明らかな様に、産経新聞は裏付けのとれないリークを鵜呑みにし、最初から「小沢たたき」のスタンスであった。間違いは間違いであったと、潔さを見せるべきではないか。それから、批判するならば批判すれば良い。自分達のフライング、ミスは棚におき、すり替えの議論をするのはもってのほかである。
 今回の事件によって、同じ会社であっても政治部と社会部の価値観は全く違うものであることを、改めて知るものである。お互い冷静に見つめていきたいものだ。
 17時50分、保釈された石川代議士から連絡が入った。とても元気な声で安心した。
 その話の中で、「水谷建設の人がいれば、ぶん殴ってやりたい」いい加減な調書を検察の誘導に乗って作られ、大変な目にあった。頭からウソ話に乗り、取調べをした検事もとんでもない」と憤っていた。
 密室での取調べ、しかも虚偽の自白を強要する検察のやり方は私も8年前に経験しているので、石川代議士の気持ちが良くわかる。改めて、個々は検察の名誉のためにも、取調べの全面可視化が必要であるとしみじみ思うものである。

本日提出した質問主意書2件
bQ8 検察庁における調査活動費の裏金流用疑惑に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する再質問主意書
bQ9 大阪地方検察庁特別捜査部における取調べを記録した文書の廃棄に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書6件
bP3 検察庁における裏金問題について指摘した元大阪高等検察庁公安部長の発言に対する千葉景子法務大臣の見解に関する質問主意書
bP4 日本航空の再生に対する鳩山由紀夫内閣の取り組みに関する質問主意書
bP5 沖縄県名護市長選挙の結果を受けた内閣官房長官の発言に関する質問主意書
bP6 検察庁による刑事事件の捜査に係る秘密保持の実態等に関する再質問主意書
bP7 外務省の報償費に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する質問主意書
bP8 検察官適格審査会に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2010年2月4日(木)

鈴 木 宗 男

 横綱朝青龍が今回の暴行事件の責任をとって、現役引退した。
 これまでの数々の不祥事、品格を疑われる素行等を踏まえての決断だと思うが、いざ辞めるとなるとさみしい気もする。高砂親方がしっかり指導監督していれば朝青龍も変わっていたのではと考える時、残念でならない。
 朝青龍はケジメをつけたが、高砂親方に対して日本相撲協会はどういう責任を取らせるのか、しっかり注視して行きたい。国技大相撲を守り、発展させるためにも、良き伝統、文化を維持していく上でも、相撲協会は高砂親方のいい加減な姿勢をきちんと精査し、処分すべきではないか。
 石川代議士関係の捜査について書かれた週刊朝日2月12日号の記事について、東京地検が抗議をしたという記事がある。

 東京地検、週刊朝日に抗議 石川議員捜査の記事
 東京地検は3日、衆院議員、石川知裕容疑者(36)らが逮捕された収支報告書虚偽記入事件を扱った週刊朝日2月12日号の記事について「まったくの虚偽だ」として、山口一臣編集長あてに抗議文を送ったことを明らかにした。検察当局が捜査関連記事で出版元に抗議するのは異例。
 記事は「子ども“人質”に女性秘書『恫喝』10時間」の見出しで、ジャーナリスト上杉隆氏が執筆。
 関係者の証言として、特捜部が1月26日に石川容疑者の女性秘書をだまして事情聴取に呼び出し、「主人に電話をさせてほしい」、「ダメだ」などとやりとりがあった、と報じた。
 山口編集長は「記事は丁寧な取材を重ねたもので、自信を持っている」とコメントしている。

(2月4日日本経済新聞35面)


 法務省、東京地検に言いたい。だから取調べや聴取の全面可視化が必要なのだと。可視化されていたなら、間違いなく正確で公正、公平な記事が書かれる。併せて検察の名誉も守れるのではないか。全面可視化をすれば、検察がいちいちクレームを付ける必要もなくなる。「事実は小説より奇なり」なのである。
 法務省、東京地検よ。ここは一緒になって、全面可視化に向けて行動しようではないか。
 東京地検特捜部は夕方、小沢幹事長を不起訴、石川代議士、大久保秘書、池田元秘書を起訴したと発表した。
 小沢幹事長は一貫して、「法に触れることはしていない。やましいことはない。ゼネコンから不正なお金はもらっていない」と強調していた。その通りだから、不起訴になったのである。小沢幹事長の発言が正しかったことが証明された。
 「幹事長を辞任せよ」とか「責任を取れ」などと言った人達は、どんな反省をするのだろうか。逆に大臣を辞めるくらいの責任をとってもらいたいものである。
 もらってもいないお金を、あたかもゼネコンからもらったかの如く、連日「関係者によると」と報道した社会部の記事は何だったのか。報道は真実を国民に知らせるのが一番である。裏付けのとれないリークをそれぞれ受け止め、報道した姿勢は、今後しっかり検証されるべきである。
 8年前、「ムネオハウス」、「北方領土ディーゼル発電供与」、「アフリカODA」などと、私は外務省、検察のリークで、天下の悪役に仕立て上げられ、「なぜ鈴木を捕まえないのか」という世論を作られた。
 リークにより世論を誘導し、検察のシナリオ・ストーリーに沿って事件が作られる。検察の暴走は恐ろしいものだ。
 私は経験者として、国民、読者の皆さんに訴えたい。被疑者は勿論、参考人、証人になる人達の全面可視化を図ることが、冤罪をなくす唯一の方法なのであると。今回もどんな取調べであったのか、次第に明らかになることだろう。

本日提出した質問主意書2件
bQ6 国会議員の活動に対する内閣官房長官の見解に関する再質問主意書
bQ7 東京地方検察庁特別捜査部による報道機関への取材拒否等に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2010年2月3日(水)

鈴 木 宗 男

 米国におけるトヨタ自動車のリコールが騒動になっている。
 しかしこれも、そもそもの経過を辿れば、アメリカでの現地法人において生産されたものではないのか。1980年代、アメリカとの貿易摩擦が問題になった時、それを少しでも和らげるべく、アメリカにおける雇用等、トヨタがアメリカに配慮して現地法人を使うことにしたという経緯がある。今回は、むしろこれが仇とでた話ではないのか。
 今回のリコール騒動は、アメリカの自動車会社が何かしら意図的にトヨタ叩きをしているものではないのかという声も聞こえてくる。
 また視点を変えれば、国内生産では問題ないがアメリカ産に不具合があるということは、逆に日本の技術が如何に高いかを物語っていることでもある。不具合に対して迅速な対応をすることは当然だが、ここはトヨタは自信を持って、事に当たって戴きたい。同時にアメリカには、普段から自分達が誇りとしている、真の民主主義の姿を見せてほしいものだ。
 石川知裕代議士や小沢一郎民主党幹事長の秘書の勾留期限を明日に控え、起訴されるか否かをめぐり、報道がにぎやかさを増している。しかしこれは、予見を挟んだり、勝手な思惑をもって報じることではない。静かに見守ることが、公正、公平であるべきメディアの役割ではないのか。
 決して先を競う様な話ではなく、冷静に、出された結果を報じることが一番大事なことである。真実を報道するという原点だけは忘れないで戴きたい。何かしら作られた報道を危惧するものである。
 石川代議士と面会した弁護士より、ご本人の様子等を知らせて戴いた。何よりも元気でおられることに安心する。堂々と信念を持って、検察の誘導、誤導に乗らず、真実を明らかにして戴きたいと、私自身国策捜査に遭った者として、心から願うものである。

本日提出した質問主意書2件
bQ4 検察庁による事情聴取のあり方に関する質問主意書
bQ5 いわゆる足利事件で容疑者とされた人物への取調べの様子を録音したテープの公表等に関する再質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2010年2月2日(火)

鈴 木 宗 男

 小沢一郎民主党幹事長が昨日の定例記者会見で、「私自身が刑事責任を問われることになれば、非常に責任は重いと思う」と述べたのに対し、メディアの書きぶりは「進退に言及」「刑事責任問われれば辞任」と、過激なものになっている。
 「法に触れることはしていない。やましいことはない。秘書を信じている」と、小沢幹事長は一切ぶれていない。この前提での話を、すぐ先走りする様な書き方は、一方的で間違った判断ではないか。
 読者がストレートに見出しを読めば、「小沢幹事長は辞めるのか」と受け止めてしまう。誤解を与えかねない表現は極力避けるべきでないか。
 昨日、直接小沢幹事長と様々な意見交換をしたが、「自分に与えられた職責はしっかり果たしていく」と、確固たる信念を持っておられた。極めて意気軒昂(いきけんこう)である。
 ここは淡々と静かに見守っていくことである。評論家よろしく、国会議員が予見を持って勝手な前提を付けて話すことではない。一部に見られる跳ね上がり的な発言は慎むべきである。
 8年前、私について「ムネオハウス」、「北方領土ディーゼル発電」、「アフリカODA」等で捕まるなどの間違った情報と検察のリークを基にした話で、私を散々批判した人達が、今回も同じ様なスタンスで小沢幹事長を見ているのならば、それは大間違いである。冷静な頭作りが必要だ。私の8年前のことを検証すべきである。
 本日の衆議院本会議で、公明党の井上義久幹事長が質問の中で「政治とカネ」に触れ、過去に鳩山首相が「秘書のやったことは政治家の責任だ」と繰り返し述べていたことを指摘したのに対し、鳩山首相は「過去の発言に対し弁明するつもりはない」と答え、更に自分の親からの資金提供については「私腹を肥やしたとか、不正に蓄財したことはない」と答えている。
 人間誰しも神様ではない。言い過ぎもあれば、その時の状況での物言いもある。野党であればその立場での発言、発信も必要だったことだろう。
 「首相になってからも、昨日言ったことと今日言ったことが一日で変わっている発言がたくさんある。それなのになぜ、『秘書のやったことは政治家の責任だ』という発言については、率直に『当時の立場と今は受け止め方が違う』と国民に説明しないのか」といったFAXが私の所に届く。なるほどと思いながら、やはり国民はよく見ているものであると感じる。
 こうした国民の声なき声にも耳を傾けることを、「友愛」を掲げる鳩山首相の基本的な姿勢にしてほしいものである。
 東京は昨夜からの雪で、一面銀世界である。何年かぶりに積もった雪を見ながら、自然の摂理の尊さを感じる。
 故郷の人はじめ北海道の人はどうしているかと思いながらの、今日一日であった。

本日提出した質問主意書2件
bQ2 横綱の暴行騒動に係る日本相撲協会の対応に対する文部科学省の見解に関する質問主意書
bQ3 外務省報償費の官邸への上納に係る外務大臣の認識に関する質問主意書

本日受領した政府答弁書4件
bX いわゆる足利事件で容疑者とされた人物への取調べの様子を録音したテープの公表等に関する質問主意書
bP0 国会議員の活動に対する内閣官房長官の見解に関する質問主意書
bP1 東京地方検察庁特別捜査部による報道機関への取材拒否等に関する質問主意書
bP2 いわゆる足利事件で容疑者とされた人物の取調べを担当した元検察官による謝罪に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ

2010年2月1日(月)

鈴 木 宗 男

 日本相撲協会の理事選挙で、意を決して立候補した貴乃花親方が見事当選する。二所一門、立浪一門から造反があった結果と報道されているが、劣勢だった貴乃花親方に投票した人の勇気を買いたい。
 日本相撲協会は、閉鎖的で旧態依然の一門意識で、国技相撲をどうするのかという理念、考えもなく理事を選んできたことを、この際反省すべきではないか。新理事体制の下、高砂親方の処分、朝青龍の責任の取り方について、国民にわかる形で整理すべきである。
 文部科学省も相撲協会を所管する官庁として、相撲協会を厳しく指導監督すべきである。速やかな結論を待ちたい。
 本会議終了後、小沢幹事長と会い、諸々について意見交換する。小沢幹事長は泰然自若(たいぜんじじゃく)、堂々としていた。
 さすがと思わせる、様々な人に対する配慮、心配があった。雑音を立てている人についても、小沢幹事長は意に介していない。
 全てが私と同じ認識であり、淡々と幹事長職をこなしている姿に、変わらざる信念で参議院選挙での必勝を考えていることが伝わってきた。有意義で実りある話ができ、満足である。
 衆議院本会議で自民党の代表質問があったが、与党から野党に変わるとこうも卑屈(ひくつ)になるものかと、弱冠(じゃっかん)心配である。健全な政党政治を実現するためにも、大所高所の心を持たなければとつくづく感じた。
 これからの国会質疑を注視したい。

本日提出した質問主意書2件
bQ0 政治資金規正法違反容疑による現職国会議員の逮捕に関する再質問主意書
bQ1 検察庁等による刑事事件の捜査に係る情報の漏えいの有無に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する質問主意書

※ 質問主意書の内容は下記の衆議院HPでご覧頂けます。

  衆議院ホームページ


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