博多発長崎行き特急「かもめ」に佐賀から乗り込み、遊説先に向かう前原誠司国交相をつかまえてハウステンボス支援を要請し、諫早で下車して佐世保に戻る。先月30日、朝長則男・佐世保市長が動いた。その電撃的行動で、企業再生支援機構活用の「検討」意向を引き出したのだが……。
その後の展開は、今のところ尻すぼみだ。国の動きは鈍い。前原国交相は人ごとのように「市長に、検討してみてはどうですかと、アドバイスをした」などと言っている。
あの「暴れん坊大臣」なら何とかしてくれるのではと、一時でも期待した私がばかだったのか。子ども手当や高速道路無料化など選挙時の公約が節操もなくトーンダウンするのに似て、政治家の言葉の耐えられない軽さよ。【山下誠吾】
〔長崎版〕
毎日新聞 2010年2月5日 地方版