昨年4月以降、常勤産科医不足を理由に分娩(ぶんべん)予約を取りやめていた日立市の日立製作所日立総合病院(日製病院)が、4月から東京医科大(東京都新宿区)から産科医3人の派遣を受け、1年ぶりに分娩を再開できることになった。ただ、同時に休止した24時間体制での妊婦受け入れについては再開のめどが立っておらず、県は「今後も医師確保に努めたい」としている。
橋本昌知事と樫村千秋日立市長が5日、それぞれ会見し、明らかにした。橋本知事は「県北の方々にも安心してお産できるようになり、うれしく感じる」、樫村市長は「安心した。今後の体制を見守りたい」と話した。
東京医科大は、阿見町に茨城医療センターを持つ一方、県や筑西市などの寄付金で運営される「寄付講座」を大学に開設している。同医大の産科医派遣にあたり、日立市も「寄付講座」開設で合意。1年間約5000万円を3年間にわたり寄付する計画で、来年度予算に計上する方針を示した。
日製病院は一昨年10月まで6人の常勤産科医がいたが、派遣元の大学病院の意向で段階的に医師数が減り、1人になった昨年4月以降は分娩予約のほか、リスクの高い妊婦の救急搬送を受け入れる「地域周産期母子医療センター」の機能も休止していた。【臼井真、高橋慶浩】
毎日新聞 2010年2月6日 地方版