社会福祉法人 信和会

広報「なかよし」
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2010年2月号 半殺しという言葉

2010年1月31日
 屋外に呼び出された当法人の女性職員が、いきなり体格的に勝る男性に足蹴りをくらいました。 続いて「半殺しにしてやる」と被害者の女性に言ったと報告を受けました。

 私はこの半殺しという言葉について2週間程、漠然と考えていました。

 まず加害者は半殺しという暴行を加えるという意志はあったと思います。

 次に半殺しとは、放っておけばそのまま死んでしまうような肉体的ダメージを与えるという点では、未必の故意。死ぬかもしれないなと、死ぬだろうと思いながら暴行を加える。そこには、殺意はあります。
いわゆる確信的な殺意があったものとみて構わないと思いました。

 結果的に被害者が暴行傷害で死亡したとすれば、それは暴行傷害殺人罪です。
人が殺される場合、様々な分類があろうかと思います。最近週刊誌で話題になったような、睡眠薬を飲ませて、車に乗せ、練炭で酸欠状態にして殺す。

 それも明らかな殺人犯です。また錯乱状態だったり、精神的な異常をきたしたり、そういう中で人を殺めてしまう場合もあります。

 殺意なき殺人ということもあると思います。

 しかし殺そう、死ぬだろうと思って激しい暴行を加えることは、一級殺人罪ではないでしょうか。

 そう思うと半殺しにしてやるという言葉のすごさを改めて感じました。

 今から多分死ぬほどの暴力をふるい、そして肉体的に多大なダメージを与えると共に、もの凄い苦痛と精神的ダメージを与え、結果として死んでしまうだろう。そういう言葉を発しただけでも犯罪そのものでありましょうし、そのような言葉を発する犯人の心の中、通常の社会生活を行う社会人として適格性を欠いているとおもいます。

 他方、被害者の女性スタッフはよく耐えたと思います。

 足を激しく蹴られたあと、半殺しにしてやると言われた時、「どうぞ。」と答えたと聞きました。万一のことがあっても、絶対に無抵抗、不服従というガンジーのように行動しなさいと言った私でしたが、正気を逸脱している者に対して「どうぞ」ということの危険性がいかに大きいか、そして、私の言ったことが大変に危険だということを感じました。

 不幸中の幸いで、足蹴り以上の行為は、言葉の暴言だけで終わりました。
被害者の女性スタッフには、強い信念があればこそ言える言葉だと私は心から感動しました。