衰弱した犬を救うために集められた金の使い道が不透明だとして、支援者の一部が大阪の動物愛護団体を相手に支援金の返還を求めた裁判で、大阪地裁は原告の訴えを退けました。
5年前、経営難から閉園に追い込まれた広島市内の「ひろしまドッグぱーく」。
500匹以上の犬が充分なエサを与えられずに放置されました。
このため、大阪の動物愛護団体の「アーク・エンジェルズ」が(現在名・エンジェルズ)救助のために乗り込み支援金や物資を募ったところ、全国から1億数千万円が集まったといいます。
ところが、支援者のうち35人が「集まった資金は私的に使われていて、支援金をだまし取られた」として、「アーク・エンジェルズ」を相手に総額380万円の返還を求めていました。
判決で大阪地裁は「支援金の管理はずさんだが、原告の主張は被告に対する不信感や不満に過ぎず、証拠がない」として支援者の訴えを退けました。
「現場に行けない分、託して募金した気持ちをふみにじられて裏切られた気持ちでいっぱいです」(原告)
原告らは判決を不服として控訴する方針で、詐欺容疑などでの刑事告発も検討しています。
一方、判決を受け「アーク・エンジェルズ」の林俊彦代表は「裁判によって、支援物資や支援金が大幅に減った。またご協力をお願いしたい」とコメントしています。 (02/05 18:52)
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