日刊スポーツのニュースサイト、ニッカンスポーツ・コムの野球ページです。



ここからこのサイトのナビゲーションです

共通メニュー

企画特集


  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. スポーツ
  3. 大相撲
  4. ニュース

  1. トップ
  2. ニュース
  3. 写真ニュース
  4. 取組速報
  5. 明日の取組
  6. 星取表
  7. ニッカン式番付
  8. ブログ新着記事

朝青龍クビ 現役続行望むもしぶしぶ引退

「世間をいろいろ騒がせた」として涙ながらに引退を表明する朝青龍
「世間をいろいろ騒がせた」として涙ながらに引退を表明する朝青龍

 横綱朝青龍(29=高砂)が強制引退に追い込まれた。初場所中に知人男性に暴行したとされる問題で、日本相撲協会は4日、東京・両国国技館で理事会を開き、処分を協議。緊急に朝青龍を呼び出して事情聴取したあと、解雇も辞さない構えで引退を勧告した。現役続行を望んでいた朝青龍だが、最悪の事態を避けるため、しぶしぶ勧告を受け入れて引退を表明した。史上単独3位の25度目の幕内優勝を果たした初場所千秋楽から11日。品格を問われ続けた「お騒がせ横綱」が、とうとう角界を去ることになった。

 事実上の「解雇」だった。突然の引退会見で、朝青龍は「まさか、こういうことにのみ込まれるとは頭になかった」と口にした。緊急呼び出し後に引退勧告。史上単独3位となる25度目の優勝を果たした初場所から、2週間もたっていない。29歳4カ月。「お騒がせ横綱」は昭和以降6番目の若さで土俵を去った。余力を残しながら、不祥事で身を引くしかなかった。

 初場所中に起こした「泥酔暴行騒動」。調査委員会を立ち上げていた協会は、この日の理事会を「経過報告」で終わらせるつもりだった。だが、横綱審議委員会(横審)が黙っていない。理事会前に鶴田卓彦委員長(元日本経済新聞社相談役)が、横審の総意として「引退勧告」を武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)に伝えた。横審が設置されて60年で初の引退勧告だった。

 理事会も方向性が変わった。元警視総監の吉野準外部監事を中心に、厳しい意見が相次いだ。「引退」を勧告するか、「解雇」にするか。午後の2回目の理事会に、師匠の高砂親方とともに朝青龍を呼び出した。「弁明してもらい、いろんな事情を話してもらった」と武蔵川理事長。「暴行はしていない」の言い分は、通らない。朝青龍の目の前で多数決が取られた。満場一致で引退勧告。解雇も辞さない強い態度で、朝青龍に通告した。

 朝青龍は先月16日未明、東京・西麻布で暴行騒動を起こした。本場所中の深夜に泥酔したうえ、当初は個人マネジャーを被害者とした。その後、知人の一般男性と判明。示談が成立したものの、横綱としての品格や虚偽報告は度を過ぎていた。5度の厳重注意と2場所出場停止。引退への猶予はもうなかった。言い逃れできると思ってついた「ウソ」の代償は、大きかった。

 関係者によれば、前夜の朝青龍は知人に「(暴行騒動を報じた)週刊新潮を訴えてやる!」「新聞も散々書きやがって!」と息巻いていたという。この日、国技館に呼び出された際には、個人マネジャーが被害者の「嘆願書」を公開。最後まで現役続行の道を探していたが、進退窮まった。

 朝青龍は、高砂親方と別室で進退を相談した。「多少は(悔しさが)あるが、この道しかなかった」。退職金が払われない可能性がある「解雇」でなく、「引退」は1500万円を超える養老金などがもらえる。理事会に戻った朝青龍は、貴乃花理事らを前に「お世話になりました」と一礼。朝青龍に近い関係者は「はめられた」と悔しそうにつぶやいた。自らがまいた種とはいえ、横審と理事会に寄り切られ、引退を決断するしかなかった。

 日本国籍を持っておらず、協会には残れない。「しばらくは、ゆっくり休みたい」。現在は秋場所後の10月に「引退相撲」を計画するが、まずは近日中にモンゴルへ帰国する予定だという。「自分としてのけじめなんで」と涙したが、暴行や騒動に対する説明や謝罪はなかった。土俵内外で続けてきた数々の悪行。1つの時代を築いた朝青龍は、追われるように土俵を去っていった。【近間康隆】

 [2010年2月5日9時57分 紙面から]


関連ニュース


注目


このニュースには全0件の日記があります。


ソーシャルブックマークへ投稿

  • Yahoo!ブックマークに登録
  • はてなブックマークに追加
  • Buzzurlにブックマーク
  • livedoorクリップに投稿

ソーシャルブックマークとは


キーワード:

朝青龍







この記事を読んだ人は以下の記事も読んでいます



日刊スポーツの購読申し込みはこちら

  1. ニッカンスポーツ・コムホーム
  2. スポーツ
  3. 大相撲
  4. ニュース

データ提供

日本プロ野球(NPB):
日刊編集センター(編集著作)/NPB BIS(公式記録)
国内サッカー:
(株)日刊編集センター
欧州サッカー:
(株)日刊編集センター/InfostradaSports
MLB:
(株)日刊編集センター/(株)共同通信/STATS SportsTicker

ここからフッターナビゲーションです