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失った“看板”…朝青龍引退で経済効果「3割減」

朝青龍の引退に関する記者会見の冒頭、頭を下げる武蔵川理事長(右)
朝青龍の引退に関する記者会見の冒頭、頭を下げる武蔵川理事長(右)
Photo By 共同

 朝青龍の引退が相撲界に大打撃を与えそうだ。武蔵川理事長(62=元横綱・三重ノ海)は4日、新体制を発表したが、経済的に3割減の影響を受けるとの見方もあり、騒動の余波が続くのは避けられない見通し。さらに協会は理事選挙をめぐる混乱で世論の厳しい批判にさらされており、ダブルパンチに見舞われた形だ。

 幹部にかん口令が敷かれたピリピリした雰囲気。理事選挙をめぐるニ所ノ関一門や立浪一門の混乱、朝青龍暴行騒動、理事選挙造反騒動、そして看板である横綱の引責引退…。この1カ月、相撲界は自らイメージを落とし続けたが、朝青龍の引退は、それだけでは済まないダブルパンチになりそうだ。

 日経新聞で経済担当を務め、会長まで上り詰めた横審の鶴田卓彦委員長は、1月29日に武蔵川理事長と会談した際、朝青龍が引退した場合の影響を「経済効果は3割減だね」と漏らした。

 それが最も顕著に表れるのが観客動員だろう。白鵬の独走Vが増え、優勝争いの興味が落ちれば動員への影響は必至。分かりやすいデータが、横綱が直接対決する千秋楽のNHKの視聴率だ。昨年の6場所は、朝青龍が優勝決定戦で白鵬を破った初場所が最高で27・1%、同じく優勝決定戦を制した秋場所は23・7%。白鵬と日馬富士が優勝決定戦をした夏場所も25・7%をマークしたが、朝青龍が千秋楽前に優勝戦線を脱落した場所は15〜17%台に低迷している。

 グッズ売り上げも激減が予想される。湯飲み、手形、ストラップやフィギュアなど協会が販売するグッズの売り上げは、横綱昇進以来、常に朝青龍がトップ。公表されていないが、億単位といわれる年間売り上げが「3割減」となれば、大きな収入減となる。

 朝青龍は大相撲を支えた「希代のヒール横綱」だった。相撲界は落ちたイメージとともに、多くのものを失うことになりそうだ。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年02月05日 07:15 ]

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