長崎市は1日、3月に公開を予定している「旧三菱兵器製作所住吉トンネル工場」の入り口に掲示する説明板に「朝鮮人が強制労働させられた」との内容を加えることを決めた。
説明板には工場建設の背景や労働に動員された人などについて記し、朝鮮人労働者については「強制的に動員された者もおり、トンネルの掘削工事で過酷な労働に従事していた」との表現が盛り込まれた。
被爆者らでつくる市民団体が、戦時下のアジア諸国への加害の事実を紹介するため、朝鮮人労働者の稼働状況が分かるような展示を求め市側と協議を続けていた。
トンネルは長さ約300メートル、高さ約3メートル、幅約4・5メートル。戦時中は海軍の魚雷を主に製造し、原爆投下後は被爆者の避難所にもなった。トンネル6本のうち公開されるのは2本で、安全への配慮から内部への立ち入りは制限される。
=2010/02/02付 西日本新聞朝刊=