岡山放送局

2010年2月4日 20時37分更新

性犯罪の裁判員裁判で結審


県内で初めてとなる性犯罪を審理する裁判員裁判は検察官が懲役3年を求刑したのに対して弁護士は執行猶予と保護観察をつける刑が相当だとする意見を述べました。

裁判員が審理しているのは、住所不定、無職の33歳の男が、去年8月、県内で女子高校生に後ろから車で近づき、わいせつな行為をしたうえ、顔や頭を素手で殴る暴行を加えたとして強制わいせつ傷害の罪に問われている事件です。

4日は被告に対する質問が行われ、男性の裁判員が転職を繰り返してきた被告に対し「仕事をしっかり見つけ父親とも仲良くする覚悟が無ければ復帰は出来ないと思う」と諭すように述べると被告は涙を流しながら聞いていました。

その後、検察官が「被害者が人けの無いところに入った所を狙った犯行は悪質で動機も自己中心的で、被害者は精神的にも大きなショックを受けた」と述べ、懲役3年を求刑しました。

一方、弁護側は「被告のわいせつ行為は程度が低く凶器を使っていない。」などとして懲役3年に執行猶予4年と保護観察をつける刑が相当だという意見を述べました。

裁判員はこのあと裁判官と判決について話し合う非公開の評議に入り、判決は5日午後2時に言い渡されます。