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【結婚詐欺・連続不審死】6度目の逮捕は…婚活相手から四百数十万円 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:結婚詐欺・連続不審死
「車の中で動かない男性がいる」
昨年8月6日朝、埼玉県警にかかってきた1本の110番通報。これが疑惑発覚のきっかけだった。
埼玉県富士見市の国道沿いの月極駐車場に停車していた1台のレンタカー。大出嘉之さんは、その車内の後部座席で、横たわった状態で息絶えていた。助手席には七輪が置かれていた。
練炭自殺がうかがわれたが、その状況に捜査員らは不信感を抱いたという。「車のカギや練炭のすすの謎など、どう考えてもおかしかった」。ある県警幹部はこう述懐する。
捜査の結果、1人の女の存在が浮上する。それが木嶋佳苗容疑者だった。
プラモデル
大出さんは、古書店やオフィスビルに囲まれた一角に立つ5階建てのビルで、母と兄との3人で暮らしていた。
家族が住むビル内のオフィスに勤務する男性は、大出さんについて「にこやかで柔らかな印象を持っていた」と話し、「女性と一緒のところを見たことがない。詐欺にあったと聞いてびっくりしている」と驚きの表情を隠せない。
趣味は戦車や戦闘機のプラモデル作りで、これまでも数々のコンテストで入賞する実力の持ち主だった。
大出さんが通っていた模型店の店長は、「雑誌の写真を写実的にコピーする流行の作り方をせず、昔かたぎのやり方の中に自分のオリジナリティーを出そうとしていた」と振り返る。