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去年11月からイギリスで開かれている、イラク戦争に関わる政策を検証する独立調査委員会の公聴会。戦争に正当な法的根拠があったのかを検証するために、イラク戦争をめぐる政策決定に関わった政府や軍の関係者から証言を聞き取ってきたが、1月29日、ブレア前首相が証言に立った。戦争の根拠だった大量破壊兵器が見つからなかったことで、国民の間では「ブレア政権が情報を操作したのではないか」との疑念が根強くあり、大きな犠牲と負担を強いられた国民の間ではブレア前首相の証言に関心が高まっていた。ブレア氏の発言は、6月までに実施される総選挙の結果にも影響を与える。公聴会によって窮地に立たされているブラウン政権の苦悩を伝える。
出演:青木紀美子(ロンドン支局長) |
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(1)豪・NZが“殺さない”クジラ生態調査へ (2)メキシコ大統領に聞く |
■リポート(1) シドニー支局・向井記者■ 調査捕鯨の正当性を主張する日本に対抗して、オーストラリア政府はニュージーランドと合同で、2月1日から南極海でのクジラの生態調査を実施する。調査は、クジラの皮膚から採取した細胞の遺伝子情報の分析や、人工衛星を利用したクジラの分布観測など「クジラを殺さない」手法で行われる。新方式のクジラ調査で日本に圧力をかけようとしているオーストラリア政府のねらいをリポートする。
■リポート(2) 市瀬キャスター・インタビュー■ このほどメキシコのカルデロン大統領が日本を公式訪問する。交流400周年を迎えた両国。2005年に発効した自由貿易協定(FTA)や温暖化対策、さらに、メキシコで蔓延する麻薬問題などについて聞く。 |
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4年に1度見直されるアメリカの国防計画が2月1日発表される。大きな柱は、「台頭する中国の防衛力増強にどう対応するか」と「同盟国とどう連携を強化するか」の2つ。南シナ海での中国船による米軍への妨害活動や、中国の衛星破壊実験など、アメリカは中国の脅威を感じている。同時に防衛計画では、アメリカが単独で安定を維持するのは難しくなっており、同盟国の能力向上を支援・連携することで、共通の課題に取り組むことの重要性をうたっている。日米関係が普天間問題でぎくしゃくする中、同盟国日本の役割をより重視するアメリカの長期戦略は、日本の安全保障政策にどのような影響を与えるのか。ワシントンとの中継を交え、今後の日米関係を占う。
出演:増田 剛(ワシントン支局記者) |
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かつて「ガンダーラ」と呼ばれた王国が栄えたパキスタン北西部。この地域に残る石仏や仏塔などの仏教遺跡は、東西の文化が融合したガンダーラ美術を代表するもので、世界中から多くの人が訪れるパキスタン有数の観光資源であったが、イスラム過激派の勢力拡大で危機に直面している。イスラム過激派の手によって遺跡の一部が破壊され、博物館も閉鎖に追い込まれてしまった。治安の悪化で観光客の足は遠のき、遺跡の発掘や保存作業もストップしたまま。現地では仕事を失う人たちも多くなっている。世界遺産としても名高いガンダーラ遺跡の危機的な現状と、観光客の減少による地元の人々の苦境を伝える。 出演:藤吉 智紀(イスラマバード支局記者) |
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Google対中国 ネット時代の言論の自由めぐる戦い |
検索大手のアメリカ企業「グーグル」が、サイバー攻撃や政府からの検閲などを理由に、先月中国からの撤退の可能性を表明したことが、アメリカと中国の両政府を巻き込む問題に拡大している。この問題で改めて注目を集めているのが中国政府によるインターネットの検閲だ。中国のインターネット市場に参入する企業に義務づけられる検閲とは、一体どのようなものなのか。また3億8000万人というインターネットユーザーを抱え、拡大を続ける中国市場から、撤退の可能性を表明したグーグルの狙いは。北京とニューヨークからの報告を元に分析する。
出演:肖宇生(日本総研 主任研究員) 吉岡淳平(中国総局記者) 豊永博隆(アメリカ総局記者) |
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急激な経済成長を続けるインド。その成長を支える資源は、電力生産の7割を占める石炭だ。インドは石炭の生産と消費の両面で世界第3位の石炭大国で、石油・ガス資源に乏しいインドにとっては最も重要なエネルギー源となっている。そのインドで今、更なる石炭開発をめぐって、政府と住民が対立している。舞台はインド東部の炭鉱地帯。ここではかつての炭鉱跡から出火した火災が今も燃え続け、住民たちは熱くなった地面を歩いて石炭を拾い、生計を立てている。政府はこの炭鉱の再開発を計画。40万人に及ぶ労働者を移住させて火災を消し、大規模な採掘を始めようというプロジェクトを立ち上げた。しかし住民たちは、この地から移住をさせられたら生活手段がないとして強く反発。政府との対決姿勢をあらわにしている。成長インドを支える石炭再開発の現場をリポートする。
出演:押川文子(京都大学教授) |
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「祖国の人々を救いたい」 奮闘する在日アフガニスタン人医師 |
静岡県島田市で病院長を務めるアフガニスタン人医師、レシャード・カレッドさん(59)。カンダハル出身のレシャードさんは41年前に来日。日本で地域医療に力を尽くすかたわら、母国アフガニスタンの医療と教育の支援を行うNGO「カレーズの会」を立ち上げ、現地で診療所や学校を運営している。タリバンと国際治安支援部隊の戦闘が続くアフガニスタンは世界で最も乳幼児の死亡率が高く、平均寿命も50歳前後。医師不足は深刻で、1万人あたり1人しかいない。「カレーズの会」がタリバン政権崩壊後からカンダハル郊外で運営している診療所には患者が殺到し、加えて資金不足や治安の悪化で厳しい運営を強いられている。昨年末から今年はじめにかけて、レシャードさんはアフガニスタンに帰国し、医療活動に従事した。レシャードさんをスタジオに招き、自ら撮影した現地の映像を交えながら、アフガニスタンの復興に必要なものは何かを伝える。
出演:レシャード・カレッド (医師・NGO「カレーズの会」理事長) |
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気候変動が影響と見られる干ばつや洪水によって農業が大きな影響を受ける発展途上国。これらを支援しようと日本の保険会社が「お天気保険」を開発した。その年の雨量が基準値を下回った場合に、保険金を受け取ることができるというもので、1月からタイで販売されている。しかし、農家の大半が保険に加入した経験がなく、仕組みを理解してもらうのに戸惑いの声が上がっている。タイ政府は、この保険が普及すれば「干ばつ対策など政府の負担を減らせることができる」と強い期待を示している。はたして「お天気保険」は広がるのか。新たな取り組みに密着する。
出演:有馬嘉男(シンガポール支局記者) |
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