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2008.05.12

REGZAのUSB HDDが未登録に

 REGZA 37Z3500にはUSB HDD(IOデータのUDC-U500)を接続して録画に使用しているのですが、ある時USB HDDを認識できないのか、「未登録」として再登録を促すメッセージが出て、読み出せなくなるという状況が起きました。

 マニュアルを参照すると、再登録すると、HDDが初期化されてしまうようです。HDD自体は特に変わったことをしたわけではなく、普通に使っていたのでHDD自体が壊れてしまったのではなさそう。これまでに録画していた番組が結構HDD上には残っているので、何とか救う方法が無いかと調べていました。

 Webで調べてみると、REGZAはUSB HDD上にxfsでファイルシステムを構築しているようです。xfsが読め、HDD上のファイルにアクセスできれば、ファイルをバックアップした後に一旦HDDを再登録し、ファイルを書き戻すことによって録画したデータを救うことができるのではないかと考えました(デジタル対応のプロテクションがあるでしょうから、そこまで単純ではないかもしれません。実際はそこまですることなく、復帰できたのですが)。

 家にはVine Linuxを利用したLinuxのシステムがあるのですが、Vineにxfsを入れるのはちょっと手間そうだったため、CD-ROMからシステムを起動できるKNOPPIXを利用することにしました。
 まず、KNOPPIXの日本語サイトから、DVDイメージをダウンロードし、起動用のDVDを作成します。REGZAのHDDをREGZAから外し、PCに接続した状態でKNOPPIXを起動すると、USB HDDを自動的に認識し、デスクトップ上にアイコンができます(うちの場合だと、/dev/sda1というデバイスになりました)。xfsであることも認識しているようです。

 しかし、mountコマンドなどでマウントしようとしても、そのままでは「can't read superblock」というメッセージを出してマウントに失敗します。どうもこのあたりに、REGZAでも認識に失敗する原因がありそう。

 再びWeb上で上記メッセージについて調べてみると、xfs_checkやxfs_repairというチェック用の処理や修復するコマンドが用意されているようです。
 xfs_checkの結果は下記の通り。

knoppix@Knoppix:~$ xfs_check /dev/sda1
ERROR: The filesystem has valuable metadata changes in a log which needs to
be replayed.  Mount the filesystem to replay the log, and unmount it before
re-running xfs_check.  If you are unable to mount the filesystem, then use
the xfs_repair -L option to destroy the log and attempt a repair.
Note that destroying the log may cause corruption -- please attempt a mount
of the filesystem before doing this.

 xfs_repairのLオプションにより復帰できそうですが、もしかすると壊れてしまう可能性があるかもしれません。しかし、他に方法も無さそうだったため覚悟を決めてxfs_repairを実行。

knoppix@Knoppix:~$ sudo xfs_repair -Lv /dev/sda1
Phase 1 - find and verify superblock...
        - block cache size set to 89456 entries
Phase 2 - using internal log
        - zero log...
zero_log: head block 107802 tail block 107236
ALERT: The filesystem has valuable metadata changes in a log which is being
destroyed because the -L option was used.
        - scan filesystem freespace and inode maps...
        - found root inode chunk
Phase 3 - for each AG...
        - scan and clear agi unlinked lists...
        - process known inodes and perform inode discovery...
        - agno = 0
        - agno = 1
        - agno = 2
        - agno = 3
        - agno = 4
        - agno = 5
        - agno = 6
        - agno = 7
        - agno = 8
        - agno = 9
        - agno = 10
        - agno = 11
        - agno = 12
        - agno = 13
        - agno = 14
        - agno = 15
        - process newly discovered inodes...
Phase 4 - check for duplicate blocks...
        - setting up duplicate extent list...
        - check for inodes claiming duplicate blocks...
        - agno = 0
        - agno = 1
        - agno = 2
        - agno = 3
        - agno = 4
        - agno = 5
        - agno = 6
        - agno = 7
        - agno = 8
        - agno = 9
        - agno = 10
        - agno = 11
        - agno = 12
        - agno = 13
        - agno = 14
        - agno = 15
Phase 5 - rebuild AG headers and trees...
        - agno = 0
        - agno = 1
        - agno = 2
        - agno = 3
        - agno = 4
        - agno = 5
        - agno = 6
        - agno = 7
        - agno = 8
        - agno = 9
        - agno = 10
        - agno = 11
        - agno = 12
        - agno = 13
        - agno = 14
        - agno = 15
        - reset superblock...
Phase 6 - check inode connectivity...
        - resetting contents of realtime bitmap and summary inodes
        - traversing filesystem ...
        - agno = 0
        - agno = 1
        - agno = 2
        - agno = 3
        - agno = 4
        - agno = 5
        - agno = 6
        - agno = 7
        - agno = 8
        - agno = 9
        - agno = 10
        - agno = 11
        - agno = 12
        - agno = 13
        - agno = 14
        - agno = 15
        - traversal finished ...
        - moving disconnected inodes to lost+found ...
Phase 7 - verify and correct link counts...

        XFS_REPAIR Summary    Mon May 12 00:18:12 2008

Phase           Start           End             Duration
Phase 1:        05/12 00:18:03  05/12 00:18:03
Phase 2:        05/12 00:18:03  05/12 00:18:10  7 seconds
Phase 3:        05/12 00:18:10  05/12 00:18:10
Phase 4:        05/12 00:18:10  05/12 00:18:12  2 seconds
Phase 5:        05/12 00:18:12  05/12 00:18:12
Phase 6:        05/12 00:18:12  05/12 00:18:12
Phase 7:        05/12 00:18:12  05/12 00:18:12

Total run time: 9 seconds
done

 無事に処理が終わったようで、mountを実行してみると、問題なくマウントできるようになりました。録画したファイルもlsで確認できました。

 HDDが正常になったようなので、一旦PCを終了し、HDDをREGZAに戻します。REGZAの電源を入れしばらく待ちますが、これまではUSB HDDの登録を促すメッセージが出ていたのが出なくなっています。果たして...とレグザリンクでUSB HDDを参照すると、無事に録画していたデータが見れました。良かった...。

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コメント

はじめまして。とおりすがりですが失礼します。
4月ごろに同じようにRegzaのUSBディスクが読めなくなり困っていました。中身は子供の特撮番組ですが。検索でLinuxから読めそう、ということはわかったのですが、今日KNOPIXでマウントしてみると「can't read superblock」でそこから先に進めず、再度検索してこちらにたどり着きました。
xfs_check、xfs_repairの手順で再度Regzaから再生できるようになりました。UNIXは昔使ってましたが Linux は初めてで、こちらの記事がなければ挫折するところでした。どうもありがとうございました。

投稿: takumaru | 2008.05.21 02:53 午後

 takumaruさん、コメントありがとうございます。
 お役に立てたようで、良かったです。同じような症状の方、結構いらっしゃるのかもしれませんね...。Linux(Unix)に少し親しみのある方でないと、敷居が高い方法なのかもしれませんが、KNOPPIXを使うと手順はシンプルなので、もう少ししっかり手順をまとめた方が良いのかも。

投稿: kanro | 2008.05.22 12:14 午前

はじめまして。突然で失礼します。
私も急に同じような症状になってしまい、
困っています。
あいにくWindowsしかもっていないのですが、
解決できる方法ご存知ですか?

投稿: たくやん | 2008.10.26 05:26 午前

 たくやんさん、こんにちは。
 すぐにコメントできなくてすみません。Windows上でxfs関連のツールが無いか検索してみたりしたのですが、見つけることができませんでした。申し訳ないですが、Windows上での方法はわかりません。
 ただ、上に書いたKNOPPIXはWindowsがインストールされたPCでも、CD-ROM/DVD-ROMドライブから起動することでLinuxが使えます(Windows側には影響が無いはず)。今あまり時間が無くて細かな手順をお教えすることができないのですが、KNOPPIXにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。KNOPPIXについては様々な情報がWeb上にあると思います。
 すみません、あまり良い回答になっていませんが、ひとまずコメントまで。

投稿: kanro | 2008.10.31 01:49 午前

はじめまして。こんにちは。
私も突然同じような症状になってしまいました。
こちらのページをご参考に、なんとかKNOPPIXの5.3.1DVDのコマンド入力までたどり着いたのですが、
xfs_check/dev/sdd1←(私の場合)と入力しましたら
「ファイルディレクトリが存在しません」となってしまいます。これはもう諦めるしかないのでしょうか?
Linuxを使ったことのない初心者ですが、他に方法などがありましたらお教え頂けないでしょうか?
不躾な質問で恐縮です。
ちなみにregzaはZX8000です。ファイルシステムが変わっているといことはありえますでしょうか?

投稿: tomomo | 2009.08.09 04:00 午後

自己解決しました!
初歩的なミスで、スペースキーの入力をしていなかったせいで出来なかったようです。
お騒がせしてすみません。
kanroさんのブログがなければ復旧できませんでした。
本当に助かりました。ありがとうございます!

投稿: tomomo | 2009.08.10 05:48 午後

はじめまして
REGZA42Z8000のユーザです。おまけでついてきたHDCS-U500が、掲載されている記事と同じ症状になりメーカに送るかどうか困っていました。
娘からは録画が消えるのは困ると泣きつかれ、メーカ保証がなくなるのを覚悟でトライしました。結果は案外簡単に復旧できました。
忘れた頃の書き込みになりますが、貴重な情報を提供くださって感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

投稿: しょうちゃん | 2009.09.21 07:15 午後

はじめまして。
ネットワークディスクの増設にUSBドライブでマウントしていていたのですが、突然読み込まれなくなり、WINDOWSでも見れず、途方にくれていました。 中身は今まで取りためた結婚前からの2万枚以上の写真と動画でした。 写真はオリジナルのサイズでFlickrにあげていたものの、子供が生まれたときの動画等、そのディスクにしか入って居なかったので、焦ったというか、泣きたいというか、とても落ち込んでいました。 


こちらを拝見し、DVDでLINUXを立ち上げ試したところ、無事復旧できました。 感謝しても仕切れないぐらいです。 本当にありがとうございました。

投稿: | 2009.12.07 10:49 午後

2日前から認識しなくなったのですが、このページを見てUSB起動のKNOPPIXから復旧できました。
ありがとうございました。
しかし、これくらいの機能なら最初から組み込んでおいて欲しい...
PCが使えない人はあきらめるしかないなんて不便すぎです。

投稿: でら | 2009.12.20 08:02 午後

助けてください。
わらにもすがる思いです。

私も年末に同じ症状に見舞われました。
HDDはIOデータのUDCS-U500R
REGZAは42Z8000を使用しています。

ネットで調べていたところ、こちらのページにたどり着き、紹介されている手順で、USBHDDをつないだ状態からKNOPPIXをDVD起動させました。

しかしながら、デバイスとして認識されない為か、デスクトップ上にショートカットができず、且つ同様のディレクトリも作成されていませんでした。

HDDの起動ランプは光っていましたが、「故障?」と思い、確認の為に再度REGZAに接続するとやはり同じメッセージでフォーマットを促してきます。となると故障ではないのかなぁ?と・・・

LINUXなど初心者の為、方法が何か間違っているのかもしれませんが、それが何なのかが分かりません。きっとHDDがLINUXで認識できれば解決できそうな気がしてるのですが、何か上手い方法はないでしょうか?

よろしくお願いします。

投稿: つかへー | 2010.01.09 04:01 午後

つかへーさん、こんにちは。
HDDが認識されないとのことですが、他にもUSB接続機器など使っていると、/dev/sda1とは異なる名前(/dev/sdbとか/dev/sdcとか)になっているかもしれませんが、そのあたりはチェックされたでしょうか。
エラーだとすると、起動するときなどに、何かしら情報が出力されているのではないかと思うのですが、dmesgというコマンドを実行してみて、その出力結果に何かそれらしいメッセージは残されていないでしょうか。
また、全く認識しないのだとすると、USBデバイスとしての問題なのかもしれません。そうだとすると、メーカと相談するといった対処しかないのかもしれません...。
最近Linuxシステムを使う事が無くなってしまっているので、適切なコメントができているかどうか自信は無いのですが、ひとまずコメントまで。

投稿: kanro | 2010.01.11 02:18 午前

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