(CNN) 米軍もしくは米中央情報局(CIA)がパキスタン北西部で実行しているとされるイスラム過激派を標的にする無人武装偵察機の越境ミサイル攻撃で、オバマ大統領が昨年1月に就任後の攻撃回数はこれまで計64回と、ブッシュ前政権時代の45回から激増していることが2日分かった。
公共政策研究機関である「New America Foundation」が報告書を公表した。昨年だけで51回、今年に入ってからは13回となっている。うち14回は、アフガン東部ホスト州にあるCIA基地で昨年12月30日に起きた自爆テロの後となっている。テロへの報復として無人機攻撃を加速させたともみられる。この基地では無人機攻撃の標的を探す情報収集や同機の操作をしていたともみられる。
同テロでは、パキスタン政府直轄部族地域などに拠点があるパキスタン・タリバーン運動(TTP)が関与を認める声明を出している。
無人機攻撃はブッシュ前政権時代の2008年8月から目立ち始めていた。アフガンもしくはパキスタン内から飛び立っているとみられる。
オバマ大統領はアフガニスタンをテロとの戦いの主戦場と位置付け、軍事作戦の成功には隣国パキスタンの政情安定化も不可欠との認識を見せている。この中で今年に入り、TTPが拠点を築くパキスタン北西辺境州、部族地域での無人機攻撃の加速を承認したともされている。