「皇司引退若藤襲名披露大相撲」(30日、両国国技館)
朝青龍問題に関して周囲の力士は一様に困惑気味だった。同郷の先輩である旭天鵬は「正直、何も相談を受けていない。本当に心配」と複雑な心境を吐露。かつて横綱土俵入りで太刀持ちをしていた高見盛は「テレビの人にマイクを向けられたけど、何を言えばいいんだ」と首をひねった。また、大関魁皇は「当人が解決しなければいけない問題」と多くを語らず、モンゴル出身の大関日馬富士も「ノーコメント」と言葉少なだった。
同郷の幕内朝赤龍は高砂部屋の兄弟子について「横綱とは話もしている。あれだけ騒がれたら落ち込むでしょう。まだ本当かどうか分からないのに騒ぎすぎ」と過熱する報道にクギを刺した。
支度部屋では「もう解雇でしょう」と“世論”を代弁する意見に加え、「どうせ出場停止1場所程度の“大甘裁定”じゃないの」と協会の体質を踏まえた上で緩い処分を予想する声もあった。
(2010年1月30日)