廃業したJR品川駅前の老舗ホテル「京品ホテル」(東京都港区)の元従業員46人が、ホテルを相手に従業員としての地位確認を求めた訴訟の和解が、東京地裁で成立していたことが分かった。和解は1月29日付。原告側によると金銭的解決で合意したといい、「勝利的な和解内容」と評価している。
ホテルは08年5月、経営悪化などを理由に廃業を決め、従業員約130人に解雇を通告。原告らは同10月、民事再生法の適用申請による再建など廃業以外の選択肢があるとして、解雇は不当と提訴していた。
元従業員らは解雇通告後も独自にホテルの営業を続けていたが、東京地裁が09年1月、建物明け渡しの仮処分命令を出し強制退去させられていた。【伊藤一郎】
毎日新聞 2010年2月4日 東京朝刊