【偽りの果てに】（上）恵まれた“名家”の娘、犯罪に手を染めたその原点は… (3/3ページ)

　「温かい家庭を築くのが夢です。専業主婦になって、だんな様に尽くす素敵（すてき）な奥さんになるんだもん」

　自分の娘を通じ、木嶋容疑者を見てきたという女性は、事件が信じられないと言いつつ、こうつぶやいた。「“名家”ではあったけど、温かい家庭には見えなかった。立派な家すぎて、佳苗ちゃんは居場所がなかったのかな。居場所を、探していたのかなあ」

　“名家”に育った木嶋容疑者。その周囲には数々の偽りがみえる。その軌跡と捜査の行方を追う。