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貴グループ、安治川親方にポスト用意

 貴乃花親方(元横綱)の逆転当選で注目された日本相撲協会の理事選挙では、角界の伝統である一門制度の在り方が問われた。2日には立浪一門の安治川親方(元幕内光法)が無所属の貴乃花親方への投票を告白。一時は同協会を退職する意向を示すなど、大きな騒ぎに発展した。

 安治川親方は、同門の幕内安美錦が所有する年寄名跡を借りる身でありながら、「この人だったら協会を変えてくれる」との思いで貴乃花親方に投票した。同親方当選の決定打となり、若手親方からは「入れたい人に入れるのが本当の選挙だ」と“おきて破り”を擁護する声も上がったが、理事枠を一つ減らした立浪一門の締め付けは厳しかった。

 2日の臨時会合では造反者に“自白”を迫るなど、一門の結束の固さをあらためて感じさせた。友綱理事(元関脇魁輝)は「自分一人で関取になったわけじゃないし、人間は一人で生きていけるわけでもない。一門制について、みんなもっと分かってほしい」と一門の重要性を説く。

 ただ貴乃花グループはそんな締め付けを想定していたかのようだ。

 二所ノ関一門の親方によれば、音羽山親方(元大関貴ノ浪)が仲介役となり、初場所中に安治川親方を「おれたちが一生の面倒を見るから」と説得。退職した場合は大嶽部屋のマネジャーのポストも用意することになっていたという。

 こうした事実を大嶽親方(元関脇貴闘力)は否定するが、事前に水面下で活発に動いていたのは確か。苦戦が伝えられていた貴乃花親方に、それなりの勝算はあったとみられる。

 3日夜の記者会見。安治川親方は協会退職の撤回を表明する一方で、「貴乃花親方を支持する気持ちは今でも変わらない」と言った。前代未聞の造反劇の舞台裏には、貴乃花グループのしたたかな戦略もあった。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年02月03日 19:59 ]

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