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(2010/01/22)
2009年映像ソフト・マーケットレポート
Blu-ray Disc好調で257億円の上積み
09年映像ソフト市場2737億円、前年より6.4%増
2009年の映像ソフト市場(DVD、Blu-ray Disc)は売上総額2737.2億円を記録。Blu-ray Disc(以下BD)の売上が好調で257億円の上積みがあり、対前年比106.4%と前年を上回る結果となった。
DVDの総売上は2480.3億円、前年比98.4%と微減。一方、Blu-ray Disc(以下BD)の総売上は257.0億円となった。09年上半期時点での調査ではDVDの売上シェアは全体の91.9%、BDは8.1%だったのが、09年通期ではDVD90.6%、BD9.4%となり、映像ソフト全体でBDの売上は9.4%を占めように、BD市場が飛躍的に成長している。
映像ソフト全体でみると、DVDの売上額のマイナスをBDが補っているかたちになっている。
※2008年度のBlu-ray Discの実績値は2008年9月22日〜2008年12月27日のものです。
※表記されている売上金額は小売価格(税込)を元に算出しています。
ECでの販売が39.1%とメディアストアを超える
映像ソフトの販売チャネル別売上シェアをみると、インターネット通販など「EC」が39.1%、次いでレコードショップ、音楽ソフト専門店など「メディアストア」が36.4%、「家電量販店」が12.3%と続く。
映像ソフトの販売は、「EC」が「メディアストア」を超える結果となった。
音楽DVDの躍進がDVD市場を支える
前年比98.4%と前年実績をわずかに下回り、4年連続の前年比減となったDVD市場。ジャンル別売上シェアをみると、「アニメ・特撮」28.4%「邦楽」19.7%「バラエティ」18.8%「洋画」15.9%となる。特に、音楽DVDの伸長が著しい。作品別売上金額では、08年ベスト10内で音楽DVDは5作品だったの対し、09年はベスト10内に嵐のPV集『5×10 All the BEST! CLIPS 1999-2009 』をはじめ9作品と、音楽DVDの躍進がDVD市場を支えているといえる。
また、スポーツ関連DVDの売上もワールド・ベースボール・クラシックDVD『 09 WORLD BASEBALL CLASSIC TM 日本代表 V2への軌跡』、昨年6月に急逝したプロレスラー三沢光晴のDVD『三沢光晴 DVD−BOX〜緑の方舟〜 』などがあり、売上金額で対前年比131.2%と好調だった。
BD市場の今後を占うDVDとBDでのジャンル
09年はBDの躍進の年だった。映像市場全体の中でのBDの占有率も、月間ベースでほぼ右肩上がりで推移してきた。BDのジャンル別売上シェアをみると、「アニメ・特撮」が59.8%、「洋画」が28.3%とこの2つのジャンルが約9割を占めており、BD市場はまだ黎明期の段階といえる。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(EVANGELION:1.11)』『化物語』、『けいおん!』をはじめとするアニメ作品、『ハリー・ポッターと謎のプリンス』『ターミネーター4』などハリウッド大作映画などがBDの市場を牽引しているのが現状。今後、その他のジャンルでのBD作品のリリースが増加し、さらに大きな市場になることが予測される。
BDのリリースに積極的なメーカーが上位に
映像ソフトのメーカーセールスは昨年に引き続きバンダイビジュアルがトップに。売上も前年比105.2%となり、同社は07年度から3年連続首位となった。
次いで、ワーナー・ホーム・ビデオ、TBSビデオ(東京放送)、アニプレックスと続く。BDのリリースに積極的なメーカーが売上金額を伸ばしている。
調査対象期間:2008年12月29日〜2009年12月27日
オリコン・ランキング・データ
音楽・映像ソフトを販売している全国約25120店の小売店(CDショップ、専門店、レンタルや書籍などを扱う複合店、家電量販店、コンビニエンスストアなど)、インターネット通販、CDショップを通じたイベント会場などの売上データを基に算出したものです。