4日前場の東京株式市場でホンダの株価がトヨタの株価を逆転した。寄り付きはホンダが前日比160円高の3300円だった一方、トヨタは同140円安の3260円。終値でもホンダがトヨタを上回れば、1990年のバブル経済崩壊後、初めてとなる。
トヨタにはアクセルペダルを巡る大規模リコール(回収・無償修理)問題が米国で政治問題化する可能性が出てきたことを警戒した売りが続いている。リコール問題に伴う関連費用の増加や販売シェアの低下が予想されるなか、一部の証券会社ではトヨタ株の投資判断を引き下げる動きが出始めた。
一方、ホンダは3日に2010年3月期の業績予想を上方修正したことで、4日は買いが集まった。投資家の間では、トヨタ株の持ち高を減らし、ホンダ株を買い増す動きもみられるという。
ただ、時価総額ベースでは、トヨタが約11兆2500億円に対し、ホンダは5兆9000億円程度で、トヨタはホンダの2倍近くあり、株価の逆転を単純に市場の評価の逆転ととらえることはできない面もある。〔NQN〕
(09:28)