(cache) 広島大、「黒い雨」の放射線検出 従来の観測エリア外で初 - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 広島大、「黒い雨」の放射線検出 従来の観測エリア外で初

     広島で原爆投下直後に降った「黒い雨」に由来するとみられる放射性物質を、広島大原爆放射線医科学研究所の星正治教授(放射線生物・物理学)らのグループが爆心地の約8キロ北の民家で床下の土から検出していたことが1日、分かった。

     当時、黒い雨による高い放射線量が観測されたのは、爆心地の西2~3キロ。星教授によると、それ以外のエリアで住民の証言によらない「直接的な証拠」を確認したのは初めて、としている。

     現在、米国などの研究機関に線量の測定を依頼中で、今春にも結果が判明する見通し。広島市が国に長年求めてきた、降雨域への援護拡充にも追い風となりそうだ。

     星教授らは、45年8月6日当日は畑や更地で、旧ソ連が核実験を始めた49年までに建てられた広島市郊外の民家12カ所を探し当て、床下の土を詳しく分析。このうち同市安佐南区の2カ所の土から、原爆さく裂時に放出されたとみられるセシウム137を確認した。

     黒い雨の降雨域は、投下直後の住民への聞き取り調査をもとに、広島市中心部―北西方向で1時間以上降った「大雨地域」と、それに満たない「小雨地域」に区分。今回の2カ所のうち1カ所は被爆者援護法の援護対象にならない小雨地域で、もう1カ所は大雨地域だった。

      【共同通信】