2010年2月3日 20時44分更新
春の訪れを前に、岡山県美作市の農業ハウスでは、春の山菜として知られるタラの芽の出荷が始まりました。
美作市は、岡山県内でも有数のタラの芽の産地で、ことしも10戸の農家がハウス栽培に取り組んでいます。
今シーズン、美作市では、カミキリムシの被害に加え、12月の気温が低かったことなどから収穫も例年より10日ほど遅くなったということです。
このうち、美作市馬形の高田義和さんのハウスでは、長さ10センチほどの原木にタラの芽が芽吹き収穫作業が始まりました。
高田さん夫婦は、タラの芽の伸び具合を確認しながら、5センチ前後に育った黄緑色の新芽を原木から1本ずつていねいに切り取って収穫していました。
収穫したタラの芽は大きさ別に50グラムパックに詰め、地元の農協を通じて岡山市の市場に出荷され、今月中旬ごろからは地元の道の駅などでも販売されます。
店頭に並んだタラの芽は、一足早い春の訪れを感じさせる食材として、天ぷらやおひたしの材料として珍重されます。
高田さんは「原木は減ったが新芽の育ちは良い。山菜の王様、タラの芽を食べて春を感じてください」と話していました。
美作市のタラの芽の収穫は、本格的な春が訪れる4月初めごろまで続けられ、市全体でおよそ7000パックの出荷が見込まれています。