個人的に、中古品というか、ジャンク品を手にすることも多いわけですが、
BIOSにパスワードがかけられていることがちょくちょくあります。
もちろんジャンク品なので、最初からまともに動くことは期待してませんが、
BIOSパスワードがかけられている状態というのは、ちょっとだけ想定外なのです。

もちろんBIOSパスワードを解除しないと、いろいろ設定できなかったりするので、
どうにかして解除する方法を考えるわけです。
とりあえず、「0000」なんてのは試してみたりして。
でもそんな簡単なわけもなく、3回間違うと「ピー」とか鳴るわけで。

特に、かつて会社で使われていたパソコンなどでは、
BIOSにパスワードがかけられていることも珍しくありません。

BIOSパスワード解除方法 - その[1]

一般的に、パスワード解除というのは大変な作業になることが多いですが、
できることなら、簡単に、楽な方法で解除したいものです。

そこで、BIOSパスワードの解除というか、
BIOSパスワードの設定が保存されているCMOSを、クリアしてしまうソフトがあります。

名前は「CmosPwd」
詳細については、下記ページにまとめてあります。

「CmosPwd」の使い方

ただし、この手のソフトの使用は、くれぐれも自己責任で。

「CmosPwd」が使える状態なら、「CmosPwd」を使ったほうが楽です。
ここで、「CmosPwd」が使える状態というのは、
例えば、

ということです。

逆に、「CmosPwd」が使えない状態というのもあります。
つまり、

・ 起動時にパスワードの入力を求められ、一切の操作ができない

ということです。
BIOS側で、起動時のパスワードが設定されている場合です。
そんなときは、別の方法をとるしかありません。

BIOSパスワード解除方法 - その[2]

可能性としては低いんですが、試してみる価値のある方法があります。

BIOSパスワードには、
マスターキーのようなパスワードがあらかじめ設定されている場合があるのです。
これは、各種BIOSメーカーがメンテナンス用に設けているものですが、
BIOSメーカーによっても当然違いますし、年代によってもコロコロ変わるので、
あくまでも参考情報としてとらえておいてください。

というか、すべて共通していたらセキュリティ上大問題ですから。

一例を挙げると、古い「Phoenix BIOS」では「phoenix」で通ったり、
「AWARD BIOS」では、「AWARD_SW」で通ったり、といった具合です。
新しいパソコンや、セットメーカー品では通用しない気がします。

一度試してみるのもいいと思います。
こんなのは、「通ればラッキー」ぐらいに思っておいたほうがいいでしょう。

BIOSパスワード解除方法 - その[3]

最終手段です。
コンセントを抜き、バッテリも外して、パソコンへの電源供給を完全に断った後、
CMOSバックアップ用のボタン電池を外して、CMOSをクリア
します。
CMOSバックアップ用のボタン電池とは、
マザーボードにはめ込まれている、一般的なボタン電池のことです。

ボタン電池を外したからといって、すぐに放電されてCMOSクリアされるわけではありません。
なので、ボタン電池を外した後、当分の間放置するか、
電池ホルダーの+-電極間をドライバー等でショートさせて、強制的に放電
させてしまいます。

本当は、マザーボードにジャンパスイッチがあったりするんですが、
もう中古品だと説明書なんてあるわけもなく、調べるのも面倒なので、
このほうが手っ取り早いのです。

CMOSクリアに成功すると、日付から何から、BIOS設定がすべてふっ飛ぶので、
初回起動時にBIOSの再設定が必要になります。※BIOS自体がふっ飛ぶわけではありません。
逆に言うと、BIOSの再設定が必要だという画面が出てくれば、成功ということです。
この際、ある程度のBIOS設定に関する知識は必要です。

デスクトップパソコンだと、まだ比較的楽な作業なんですが、
ノートパソコンだと分解しにくいうえに、
電池がはんだ付けされてたりするので、結構大変かもしれません。
ローテクですが、一応個人レベルでできる方法です。

どーでもいーはなし

パスワード解除の話になると、どうしてもグレーな雰囲気があります。
悪用される恐れがあるからです。

ここでは単純なBIOSパスワードについてのみ、触れさせていただきました。
BIOSパスワードは、多くは電池を外せば消えてしまう程度のものなので、
セキュリティ上の意味を果たしているとは思えないからです。

BIOSからの設定でも、ハードディスクのATAパスワードロックや、Windowsパスワードについては、
ハードディスクデータの安全性に関わる問題なので、ここでは触れないこととします。

個人的には、意味のない中途半端なセキュリティのほうが問題だと思います。
現時点において、ハードディスクデータのセキュリティが非常に重要だとすれば、
最低限、ハードディスクデータをまるごと暗号化しておくべきだと思います。

そこまでやる気はないけど、個人情報が気になるという人は、
ハードディスク等を処分するときに、「DBAN」等のソフトを使って、
データを多重上書き消去しておいたほうがいいでしょう。