BIOSパスワードを解除するには、いろんな方法があるとは思いますが、
一般に大変な作業になることが多いです。
そんなBIOSパスワード解除の手助けをしてくれるソフトが、「CmosPwd」です。

BIOSパスワードが保存されているCMOS自体を、リセットしてしまうことができます。
また、ひょっとするとBIOSパスワードそのものを解読することができるかもしれません。

はじめに

CMOSクリアという操作がグレーなように思われる人もいるかもしれませんが、
CMOSはバックアップ用の電池を外せばクリアされてしまうようなものなので、
セキュリティ上、重要な役割を果たしているとは思えません。
また、CMOSクリア自体は、
各マザーボードメーカーから提供されているBIOSアップデータでも可能だったりします。

「CmosPwd」は、メーカーを問わずCMOSクリアできるという点でも重宝します。
ただし、もちろんメーカーの動作保証がなされているものではありませんので、
「CmosPwd」の使用に関しては、くれぐれも自己責任で行ってください。

「CmosPwd」の起動

「CmosPwd」の入手先は以下のとおり

ダウンロードページ: CmosPwd

ちょっと下のほうの「CmosPwd Download」と書かれているところ、
「DOS/Windows 9x and Windows NT/W2K/XP/2003 versions, zip
から、ファイルをダウンロードしてください。

ダウンロードしてきたファイルは、文字通りZIPで圧縮されているので、
各種解凍ソフト等で展開してください。
実行ファイルは、DOS版、Windows版等、それぞれフォルダ単位で分けられています。
ちなみにDOS版「cmospwd.exe」Windows版「cmospwd_win.exe」というファイル名です。

ここでは、Windows版の「CmosPwd」を起動してみます。
で、このソフトはGUIなんて持っていません
従って、基本的にコマンドプロンプトから実行することになります。
そんなに難しいことでもないので、CUIだからといって拒否反応を示さないでください。

まず、コマンドプロンプトを起動します。
次に必要な操作は、OSによって異なります。

Windows 95、98、Meの場合

DOS環境にある人は、コマンドプロンプトから「cmospwd.exe」を実行します。

Windows 2000、XP等の場合

NTベースのWindowsでは、「cmospwd_win.exe」を実行する前に、
添付ドライバの「ioperm.exe」をインストールする必要があります。

まず、コマンドプロンプト上で「ioperm.exe -i」と入力し、
「ioperm.exe」をインストールします。
その後、「cmospwd_win.exe」を実行します。

以上の操作がムリだという人は、
「Ultimate Boot CD」に「CmosPwd」が収められているので、
「Ultimate Boot CD」を使ったほうが、「CmosPwd」を楽に起動できるかもしれません。
ていうか、楽です。
詳細は以下にて。

「CmosPwd」の「UBCD」からの使い方

ただし、「Ultimate Boot CD」を使うということは、
CDから起動できるパソコンが前提での話になります。
また、「CmosPwd」が起動した後は、結局CUIでの操作になります。
ここから先の操作は、まったく同じということです。

CMOS情報をダンプする

「CmosPwd」を起動できたら、とりあえずCMOS情報をダンプします。
その中に、パスワードらしきものが見つかるかもしれないからです。

やり方は、「cmospwd /d」と入力するだけです。

すると、ASCIIコードで変換された文字列が、ずらっと並びます。
「Enter」キーを押すと、画面が次々切り替わります。

この中から、パスワードらしき文字列を探します
それらしいものを見つけたら、実際にパスワード入力してみます。
とはいっても、毎回そんな簡単に判別できるタイプのものではないため、
ぱっと見わからなければ、いつもサクッとCMOSクリアしています。

CMOSクリアする

CMOSクリア用のツールは、正式には各マザーボードメーカーから配布されています。
でも「CmosPwd」は、これひとつで多くのマザーボードに対応しており、かつ手軽です。
もっぱら、このために「CmosPwd」を使っていると言っても過言ではないくらいです。

「cmospwd /k」と入力します。※「Kill」の意味らしい。

実行オプションの選択です。
CMOSクリアが目的なので、「1」と入力します。

一応「2」を選択すると、日付と時間の設定を維持しようとしますが、
あまりうまくいったためしがないのと、
“余計なことはしないほうがいい” という鉄則があるので、
ここはあっさり「1」を選んで、完全にCMOSクリアしてしまったほうがいいと思います。

CMOSクリア完了です。
日付と時刻を再設定してくださいとのことです。

あとは、パソコンを再起動するだけです。
BIOS設定はすべてふっ飛んでいるので、初回起動時にBIOSの再設定が必要になるはずです。
逆に、BIOSの再設定を求められたら、CMOSクリアに成功したということです。

もちろん、一度BIOSを設定し直したら、次回以降は普通に起動するはずです。
もし起動時に何か引っかかる場合は、BIOSの設定が正しくなされていない可能性が高いです。