日出生台演習場(玖珠町など)で2日、在沖縄米海兵隊による実弾射撃訓練が実施され、監視する訓練反対派は「悔しい」と厳しい表情を見せた。
初日の1日は霧のため、射撃訓練は中止された。この日は前日に続いて朝から霧がかかり、市民団体「ローカルネット大分・日出生台」が設置した玖珠町日出生の監視小屋内にも、のんびりとした空気が漂っていた。
監視を初めて3時間ほどたった午前10時16分ごろ。「煙が見えた」と緊迫した声が上がった。数秒後、バーンと発射音が聞こえさらに約20秒後、ズドーンと着弾音が鳴り響いた。りゅう弾砲を使った訓練が始まったのだ。その後も2発、3発同時に次々と砲撃音が響いた。
ローカルネットの浦田龍次事務局長は「何回聞いても悔しい。厳しく監視したい」と表情を引き締めた。
過去6回の訓練でも監視をしてきた、原水爆禁止県協議会の遠入健夫事務局長は、今回新たに加わる小火器訓練について「当初は県道越え実弾射撃訓練だけの移転だったはずだ」と批判。「今後も演習が拡大する可能性がある。砲撃だけでなく、海兵隊員の動きなど全体を監視する必要がある」と語った。【高芝菜穂子】
毎日新聞 2010年2月3日 地方版