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人体標本を展示し、「人体の世界」を率いるギュンター・フォン・ハーゲンス氏(MICHAEL URBAN/AFP/Getty Images)

米ニューヨーク州司法当局 死体闇市場を徹底捜査へ 

 【大紀元日本2月25日】米国ABC放送によると、現在プレミア・エキシビション(Premier Exhibitions)展示会社が主催している「人体の世界(Body World)」に展示されている一部の人体標本は献体ではなく、中国の死体闇市場を通じて得た死刑囚の遺体である可能性が高いという。今現在、中国当局と米国ニューヨーク州司法当局は、中国の死体闇市場について捜査を始めたという。

 ABC放送2月15日夜の番組「20/20 IN TOUCH」によると、死体闇市場に関与する中国人男性は、闇市場において1体の死体はおよそ200ドル〜300ドル(約2万1600円〜3万2400円)の相場で売買されており、それらを購入した中国の死体加工企業がプラスティネーション(プラストミック)という防腐処理をしてから、アメリカなどの各国に展示を出したと証言したという。同氏によると、闇市場で売買されている死体の中に、処刑された死刑囚の遺体が含まれているという。

 さらに、「人体の世界」を率いるギュンター・フォン・ハーゲンス氏自身も、死体に傷があったため、中国からの購入した一部の死体を処分しなければならなかったと話した。ハーゲンス氏はこれらの死体は死刑囚のものではないかと考えた、という。

 「人体の世界」を主催するプレミア・エキシビション(Premier Exhibitions)展示会社はこれまで、ニューヨークやラスベガス、東京を含む欧米やアジアの12の都市で展示会を開いてきた。展示先の各国で大きな論議を呼んだ。

 プレミア・エキシビション社はABC放送、また以前2006年3月に弊社大紀元時報に対して、展示用のすべての死体は合法的な方法で入手し、すべては中国大連医学大学の引取り先のないものだと説明していた。しかし一方、大連医科大学の唐建武・学長はABC放送のインタビューに対して、プレミア・エキシビション社及びその他の企業に人体標本として死体を提供したことがない、と完全否定した。

 調査によると、プレミア・エキシビション社に死体を提供したのは大連医科大学から30マイル離れている場所にある「大連医科大学プラスティネーション研究室」(Dalian Medi-Uni Plastination Labs)だという。

 ドイツの『デア・シュピーゲル』誌によると、十数年前から、ギュンター・フォン・ハーゲンス氏はすでに中国で死体加工工場を経営し始めたという。現在、同氏は三つのプラスティネーション加工工場を持っている。その中で最も規模の大きい工場は大連にあり、約200人の中国人従業員がいる。大連にあるこの工場の最初の責任者は隋鴻錦氏であったが、隋氏はその後独立し、自ら「大連医科大学プラスティネーション有限公司」を設立した。隋氏の設立した「大連医科大学プラスティネーション有限公司」と前文で言及した「大連医科大学プラスティネーション研究室」とは同じものかどうかについて、今現在調査中という。

 情報によると、「大連医科大学プラスティネーション有限公司」の近くには三つの強制労働収容所がある。そこで法輪功学習者が迫害を受け死亡したことが度々報道されていた。

 米国ニューヨーク州司法当局はこのほど、プレミア・エキシビション社に対して、中国における死体闇市場の実態を捜査することに協力せよ、と通達した。一方、中国政府の外交部当局も、死体闇市場の存在、そしてプレミア・エキシビション社の死体の入手先について捜査している、と表明した。

 
(翻訳編集・大紀元時報日本語版編集室)


 (08/02/25 11:46)  





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