【大紀元日本3月31日】世界各地で開かれている「人体標本展覧会」では、プラスティネーション技術で加工された本物の死体が展示されている。これらの人体標本は、ドイツ人のハーゲンス氏が所有する中国の「死体加工工場」からのもので、その死体の入手方法が疑問視されている。展覧会の主催側は、標本にされる死体が身元不明者であることしか知らず、その背後にある人体収集のシステムには関知していないと答えている。中国大連にあるハーゲンス氏の工場近辺には、大勢の法輪功学習者を監禁する収容所が点在しており、彼らの死体が標本にされているという証言が浮上している。
米国では、ニューヨーク、アトランタ、フロリダなど各大都市で、「人体標本展覧会」が相継いで開かれている。主催側の関係者は、大紀元の取材に対し、「死体は中国大連で入手した」と明かし、中共政権から許可をもらっていると述べた。
ニューヨークでの展覧場所はマニア劇場であり、22体の実物の人体と260の臓器が展示されている。主催社の米「Premier Exhibitions」アトランタ本社の複数の関係者は、大紀元記者の取材に対し、遺体は中国大連医科大学から入手し、中共政権の協力を得ており、すべての手続きと操作は全部中共に許可されたと説明、同社のビジネスは合法であると強調した。しかし、遺体とその遺族の名前や、中共政権のどの部署が直接参与したかなどの具体的な質問に対して、死体は身元不明者である以外、会社側はなにも知らないと答えた。
ドイツの有力誌「シュピーゲル」の報道によれば、十数年前からハーゲンス氏は、中共政権と死体や臓器の取引を開始した。中国大連市の郊外に、大型死体加工場を設立し、200人以上の中国人従業員を雇っているという。この死体加工場の付近には3つの収容所があり、大勢の法輪功学習者が監禁されている。内部情報筋によると、加工する死体の大半は、殺害された法輪功学習者であるという。 | 大連市近郊の「死体加工場」、看板は掲げていない(ネット写真) |
大紀元のコラム作家で、法輪功問題の専門家・章天亮氏は、「中国は死んだ家族の体を大切にする伝統があり、遺族が身内の遺体を加工し、人体標本にすることに同意する可能性は極めて低い。従って、大量にある人体標本の出所は不透明だ。一方、6年前から中共は法輪功への集団弾圧を始めており、多くの法輪功学習者が秘密裏に逮捕され、行方不明になっている。家族による追跡調査も完全に禁止されている。このような状況からすると、人体標本の死体は、殺害された法輪功学習者である可能性が極めて高い」と分析している。
法輪功のスポークスマン・張而平氏は、「中共政権による臓器と死体の売買は、人間性を完全に喪失した野獣のような行為であり、中国国民への侮辱でもある。人体標本展覧会を米国で開催することは、米国市民の良識と人権を尊重する価値観に真っ向から対立する」と指摘し、国際社会、特に米国政府に対して、死体の出所を調査し、中共の国家犯罪を制止するよう訴えた。
(記者・辛霏、施宇)
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