験担ぎの“カツ”災い…7男3女の大家族宅全焼
7男3女を持つ大家族で知られ、テレビ番組にもたびたび紹介された熊本県宇土市の新聞販売店従業員岸英治さん(55)方から1日夜、出火し、木造2階建ての家は全焼した。宇城署などによると、一家12人のうち、家の中には妻の信子さん(54)と子供7人がいたが、逃げて無事だった。高校入試を控えた中学3年の三女(15)に食べさせようと、トンカツを揚げていたという。
宇城署などによると、岸さん方から出火したのは1日午後8時10分ごろ。約1時間40分後に消し止められたが、木造2階建て住宅約100平方メートルが全焼。隣接する信子さんの母親が住む住宅も窓ガラスが割れるなどした。
岸さん方は英治さん、信子さんの間に、25歳の長男から8歳の七男まで7男3女がいる12人家族。出火当時、中には信子さんと次男(24)、三男(18)、三女、四男(14)、五男(12)、六男(10)、七男(8)の計8人がいたが、避難して全員無事だった。
宇城署の調べでは、台所で揚げ物をしていたところ出火。信子さんは「天ぷら鍋を火にかけているのを忘れ、台所が燃え上がった」と話しているという。
日本テレビなどの報道によると、三女の高校入試を翌日に控えていたため、信子さんが験を担いでトンカツを揚げ、家族で食べていた。目を離したすきに鍋から出火したとみられる。
一家は1日夜、市営住宅で一夜を過ごし、三女は2日、そこから試験会場に向かったという。同局などの取材に、信子さんは「みんな元気です。誰もケガしなかったし」などと笑顔で話した。
これまで一家の奮闘ぶりはテレビで紹介され、英治さんはエッセー「男に残念ながら子育てはできません」、信子さんも「子育てってたのしいよ!」などの本を出版。講演活動も行っている。
火災を聞いた付近の住民からは、文房具や使わなくなったランドセルなどが「良かったら使って」と一家に寄せられている。
≪ハッピーファミリー賞も受賞≫英治さんと信子さんは83年に結婚。99年に英治さんは勤務していた会社が倒産し、新聞配達や市長公用車の運転手、鮮魚店での清掃作業など掛け持ちで働くと、子供たちも新聞の折り込みを手伝うなど奮闘。家族のチームワークの良さが評価され、社会貢献支援財団から04年度「ハッピーファミリー賞」を贈られた。信子さんは、ブログ「信子かあさんの大家族日記」「信子かあさんのきょうの絵日記」で日々の様子をつづっている。
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