2010年02月02日
流れに、追いついて、いなかった
という事で、さっきの内容意味無し。
それにしても追加コンテンツを作るとか、昔ならまず無かった対応です。それだけ影響が大きいと判断されたのね。
ちょっとしたお祭の雑感
130cm界隈が、新作の事で騒がれている様子ですね。
気にはなったので、ひととおり経緯を見てみました。
作品内容については別に語るところじゃないので、それはさておきます。
今回ユーザー側の意見を見て、製作側でもし失敗があったとすれば、点数感覚の部分ですね。
どこで何点が取れそうで、どこで何点を落とすか、という企画段階での予測です。
サッカー等で云うところの、試合の組み立てです。
もちろん点数なんですから、100点満点を狙って行きつつ取れれば理想です。
しかしエロゲー製作で100点を狙って取るのは、凄く大きな予算をかけて、展開・人材・製作の全面で最高にリッチな状況を用意できないと、スタートもできません。
あるいは非常に強力な才能の持ち主が全てを投影できるつくりができるなら、それに近い製作ができると思います。
つまり、通常ではできないという事です。
別にエロゲーに限りませんけども。
そこで、130cmくらいの組織の能力としては、それなりに売れてそれなりに評価が付いてくるゲーム作りをするために、「点数を確実に取ってこれる」プラスポイント部分と、「ここは落としてもいい」マイナスポイント部分を何点ずつにするかという調整をやらないと、何も残らない作品になります。
何も残らないというのは、話題になるほど売れず、話題になる部分も残さない作品です。
これは本当に何も残らない。
せめて赤字だけ出ていなければ、会社の販売実績としてはプラス(主に銀行など外に見せる部分で)なので経営者的には本当のゼロじゃないけど、かけた時間と労力を考えると、製作したクリエーター的には徒労感がつきまといます。
そこでこの点数のコントロール感覚が重要になってきます。
「ここをしっかりやれば、こういう評価が返ってくる」という部分を設定し、点数を稼ぐ。
「ここはこういう批判が来ると予想しているけど、最小で抑えられるようにしておく」というダメージコントロール。
「力を入れても抜いても売り上げ・評価に関わらない」部分に必要以上の力を入れない見切り。
ゲームの幅広い要素に感覚的にこの3つを当てはめて個別に対応する作り方が、予算なり、人材なり、製作期間の余裕なりのリソースの少ない小ブランドの基本だと思います。
例えば自分が130cmで最後にやった『彼女達の流儀』なら、以下のイメージでした。
:プラスポイント
・CGは原画レベルでは自分がなんとかする。彩色ではチーフのレベルが高いので、点数を大きく取れるはず。
・少なくとも自分なら「たまらない」というエロ部分のフェチ要素を入れる。そしてその要素のパイはそこまで小さくは無い。
・絵とシナリオの両方を自分でコントロールできるから、全体の雰囲気に一本柱を通せる。
:ダメージコントロール
・シナリオゲーという評価を取れるほど、優れたシナリオは書けない。だからある程度シナリオはちゃんと書くけど、あくまでエロシーンに労力をつぎ込む。特にフェチズムは大切に。
・全てのヒロインを均等に、シナリオ的に良い作品にする能力も時間も無い。だから点数の取れるキャラの点数の取れる部分のシナリオは労力をかけて、そうでないある程度の部分は諦める。
プラスとマイナスとで、評価7割、批判3割をイメージしていました。
・CGがきれい
・フェチエロい
・雰囲気がある
・このヒロインのシナリオは結構いい
・シナリオが短い。特に個別ルート
・このヒロインのシナリオいまいち
・絵の癖が受け入れられない
以上が想定していた感想です。
大体想定していたものが多かったと思います。
こういう感想配分を予想して、限られたリソースからプラスとマイナスを組み立てる作り方は、その前の130cm作品「ネコっかわいがり」でより顕著です。
そこまでは本数が出なかった「ネコっかわいがり」が、出た数の割には多くの印象をユーザーに残したのは、ディレクターのうつろあくたさんのこのコントロールの上手さだと思います。
自分は「プリンセスブライド!」以降、ずっとうつろさんを見ていたので、その何パーセントかを真似しただけです。
やり方は違いますが、13cmにはかつて他に元長柾木さんもいて、(プリブラ以降辺りの何年かは)あのお二方がディレクターとして培ってきたものが、そのまま13cm/130cmでした。
……でした、というからには過去な訳です。
基本、小さなところなのでノウハウの継承的な教育はありません。
一緒にいて、見て、なんとなく覚えるだけです。
「ラストオーダー」で元長さんが去り、「ネコかわ」でうつろさんが去り、残ったいくらかを使った「カノギ」で自分が去り、あとは「ネコかわ」から入り、「カノギ」で片翼だった西空康誠さんだけが残っていました。
そこから「泉水いこ」さんがディレクターもされる段階で、ディレクター向けの部分の継承が弱くなったのかな、と思います。
今の内部を知らないので、想像ですけれど。
今回はイメージとして大きな痛手をこうむったわけですが、泉水いこさんの絵はプラスポイントだし、フェチ的にも点数が取れる貴重で強力な存在だから、立て直すのは全然何とかなるんじゃないですかね。
中小ブランドで「明確に点数が取れる」部分があるというのは、本当に強みですから。
2010年01月27日
信奈ハイスクールらじこもごも
これで4刷めですね。
2巻が発売になる前の1巻の刷数としては立派なものだと思います。
2巻では歴史上のエピソードを新解釈しつつ、物語がよりIF方向を見せて展開していきます。
信奈と良晴のツンデレなやり取りも含め、相当に面白さもパワーアップしていますので、どうぞご期待ください!
そして挿絵は信頼の幼女率orおっぱいの両極です。
特に最初の挿絵は……良く通ったな、アレ……という、問題の一枚な気がするので、是非ともご確認ください。
一方、富士見ファンタジアでは『ハイスクールD×D5』が早くも3刷決定です。
2刷分がそろそろ書店に出始めるというタイミングなので、好調が伺えます。
年内にドラゴンマガジンの連載とは別の誌面での新企画もいくつかありますので、こちらの展開もめまぐるしくなりそうです。
それと、昨冬のコミケで販売された『きゅあらじDVD』が一般販売される事になりました。
内容にHなドラマを含んでいる上、PC向けなので、CDショップではなくPCソフトのお店での販売になります。
最寄のPCソフト販売店に問い合わせるか、amazon予約が簡単だと思います。
実は関係者への取り置きもないまま販売、即完売したらしく、出演した自分どころかパーソナリティーの方にまで見本が手元に無かったりします。
だからまだ出演した部分がどんな内容に編集されたのか、聞いた事がないんですよね。
今回の一般販売分で見本がいただけると思うので、ようやく確かめられそうです。
2010年01月24日
ドラマCDと2
かーずSPさんのところでも紹介して頂きました。
ありがとうございます。
amazonリンクも貼ってはありますが、特典の面ではCLUBHOBiのオフィシャル通販がお得です。
好評に付きオフィシャル特典が追加されたので、さらにお得感が増えています。
(皆口裕子(信奈役)×金田朋子(五右衛門役)によるフリートーク『皆口裕子の野望』に、追加収録の皆口裕子(信奈役)×早見沙織(犬千代役)版が加わることになりました)
そして原作続刊『織田信奈の野望 2
アニメイト限定でちょっぴりHモードになった着せ替えカバーが付くので、こちらも最寄にアニメイトがあればそちらで予約するとベターです。
新ヒロイン竹中半兵衛14歳にご期待ください。
2010年01月18日
真っ向勝負! か?
いつも通りのドタバタ回です。
ドラマガ短編の挿絵の3枚目は毎回朱乃さんのセクシーショットで固まって来つつありますが、指定通りなので仕様です。
扉絵は「『300』風で」と書いてあったので、半裸のイッセーの群れ。
乳首も完全解禁です。
全く嬉しくないとは思いますが。
2010年01月16日
事後報告
はや昨日ですけど、富士見の新年会から帰ってきました。
編集部の中の人を回る事になった一昨年とは違って今回はフリーだったので、ほぼ絵描きかエロゲー業界関連の方と固まっていました。
なにせ
・関東圏に住んでいない
・同人イベントにあまり出ない
・あまつさえ同人ジャンルが「ゲーム系」で出ているので
「男性向け」の大多数の方と近くになる事もない
という、他作家との接点がないない尽くしなので、この手の機会は非常に有難いです。
お互い名前は知っていても初見の方や、数年お会いできなかった色々な方に会えて、とても有意義な新年会でした。
もちろん『ハイスクールD×D』に関しても今年の展開に合わせて色々な方とご挨拶しましたよ。
新年会前後にセッティングした打ち合わせの方も、興味深い話を沢山聞かせていただいたり、新規の仕事に関わる部分を決められたりと価値のあるものでした。
今年一年、今回の出張で得たものを生かせればと思います。
さて、『ドラマCD織田信奈の野望』も発売まであと1週間を切りました。
先日、オフィシャルページの方で「期間限定Webラジオ 皆口裕子の野望」の後編もいよいよ公開されましたので、是非聞いてみてください。
2010年01月14日
積極的休息
皆さん、1日中の座り仕事と乾燥は非常に不健康なので、時々は体を動かして生きていきましょう。
もちろん、私は全然動かせていません。
さて、今日はこのあと東京へ向かいます。
富士見書房さんの新年会です。
行ってる場合じゃないよ! というような状態ではあるのですが、現地周辺では他に打ち合わせや打ち合わせや打ち合わせがあるもので、今更休むわけにも行かないので徹夜でGo!なのです。
最近家では布団で寝れていないので、ホテルに宿泊してベッドで眠れる東京出張はむしろ休日かもしれません。
特に肩がだいぶ痛みもあるので、ペンを握らない日があるのも却って良いかもしれませんね。
と、自己弁護をしたところで行ってきます。
2010年01月06日
やはり虚弱体質
京都へ取材旅行へ行ってきたという『ハイスクールD×D』作者の石踏さんからお土産をいただきました。
ありがとうございます。
うちはおやつの消費はかなり早いので、3日とかからずに消えると思います。
むしろ、おやつと云うよりは「朝ごはん、これでいいんじゃない?」「もう、昼も菓子でいいや」などと、いつの間にやら主食に格上げになりがちです。
昨晩は、仕事中にタブレットにオカルトめいたトラブルが起こって作業が進められなくなったり、首と肩にペンをストロークできないくらい痛みが走って、休ませついでで横になったら寝落ちしたりと、散々でした。
ラフと彩色の工程では肩こりも起こらなくて楽なのですが、ペン入れだけはすごく筆圧を掛けてしまうので、急激な負担を肩にかけてしまいます。
これまでは動かせないくらい痛いって事態はなかっただけに、ペン入れとラフを交互にするなど作業を分散させたいですね。
問題は、たった1枚でも時間のかかるようなペン入れの時ですけど。(昨晩がまさにそれ)
編集さんには早めの針なども薦められたので、近所で当たってみようと思います。
2010年01月04日
家の外に出る事も稀な虚弱体質
のど飴を切らさないようにして、乾燥しないようにしておかないと。
帰りは夜なのです。
2010年01月03日
狭くて小さなこと
ジュブナイルポルノは、小説としてのレベルが低い?
という、なにやらプロジュブナイルポルノ作家とネットポルノ作家でどうこうと云うお話を見かけたので、自分も少し。
ジュヴナイルポルノ
続・ジュヴナイルポルノ考
続々・ジュヴナイルポルノ考
今の世の出版ジュブナイルポルノは心理描写が薄くて、フェチが弱く、擬音ばかりで文章力に乏しく、そこで書いている作家やイラストレーターの多くはより実力が求められる(と思っておられる)ゲームなど別の分野から落伍した残りのド下手な人材である……というような内容、コメントであると把握しました。
「人材のレベルが他ポルノメディアに比べて低い」「文章力が無い」という部分以外、まったくその通りな部分があると思います。
自分もどちらかといえばフェチな部分が濃い嗜好ですし、内面描写も物足りないジュブナイルポルノが多いとは感じています。
だからそういった作品が世の中にもっと出てくれば嬉しいです。
是非、商業出版されるように実行していただきたいですね。
現在のジュブナイルポルノは何年もの出版活動を経て淘汰されてきた、現在の読者のマジョリティに合致したフォーマットで成立っています。
その上で、各作家がフォーマットの枠を超えすぎない範囲でのフェチズムや表現を必死に磨いている現状があるので、商売として成立つなら作品の幅は広くて濃い方がいいのは間違いありません。
博打要素の大きさに乗っていく出版社が果たしてあるのかという問題さえクリアできれば、個々の嗜好によりきめ細かく対応できる作品がある状況はまさに理想郷です。
AVの世界ではかなりマイナーな嗜好までフォローした作品群がある事を考えれば、困難はもちろんとして、できない事はないと思います。
その場合、AVの場合でもそうですが、マイナーなフェチになるほど本の単価は上げざるを得ないでしょうね。
それでも需要がある所にはあるはずなので、かける予算と部数で利益が望める算段がつく見込みはいくらかあると思います。
個人の趣味と、その趣味に合致した一部ネット読者の世界で一定のコミュニティを築き、商業でもやれると考えているネットポルノ作家の方は立ち上がるべきです。
もしそこに商売になるほどの支持者がある事が判明すれば、ジュブナイルポルノ界隈にとって一大変革になるでしょう。
すごく応援します。
ただし、すでに商業として成立っているものを成立たせているフォーマット、そしてそれにあわせる技術を駆使している作家そのものに対する個人的な嗜好による卑下は、見当違いだと思います。
2010年01月01日
来た年
今年もよろしくお願いいたします!
年越しは予定通りジャニーズのカウントダウンを見ていました。
ほとんどが好きなグループなので、毎年テンションを上げて年を越し&迎えられています。
ただ、今年はKinKiの剛の調子がいつも以上に悪かったみたいで、画面に映る度に心配で心配で仕方がありませんでした。
無理しないで良くなって欲しいものです。
あと、エイトははっちゃけすぎ(笑)
関東ジャニーズとの雰囲気のギャップが……すごく、いいです。
今年の予定ですが、スケジュールの半分超は『ハイスクールD×D』と『織田信奈の野望』です。
どちらもこれからますます露出が増えると思いますし、展開も広がっていけばいいなと思います。
やっぱりラノベの華はメディアミックスなので、2010年は信奈のドラマCDを皮切りにそういう道筋ができる年になると嬉しいです。
2009年12月31日
ゆく年
おそばを食べてきましたー
という事で、大晦日ですよ。
コミケも無事に終了しました。こうなると1年も終わりって感じですね。
皆さんお疲れ様でした!
こちらは今朝早くに帰ってきて、少し仕事も進めつつ、コミケ疲れでほとんど休んでぐったりな一日でした。
結局できなかった大掃除は来年に持ち越します;
元旦は始発で田舎の実家に帰ります。
電車の中で原稿チェックをしておこうかと、美少女文庫の原稿の束を持って帰る予定です。
うっかり落として原稿が散らばったら、超ヤバイです。
細心の注意を払いながら、イラストを起こすときに気をつける部分にチェックを入れて行くのです。
服装の状態とか、体勢の様子、表情や液状態などなど……
指定書はありますが、前後の様子で確認しないと分からない部分が多いので、本文とずれないように何度か読み直してまとめます。
そういえば、1月の作業と聞いているのは変わらないのですが、わかつき先生の美少女文庫の2月刊行は別の作品みたいです。
ということは、こちらは3月刊行?
それはそれで余裕ができて有難いです。本当に。
十二単がいっぱいなので、時間がかかりそうですから……(;△;)
──さて、今年ももう少しです。
紅白は水樹奈々さんだけ見たので、あとはジャニーズのカウントダウンライブで年越します。
みなさん、よいお年を!
2009年12月28日
行って来ます
そろそろ出発時間です。
深夜〜朝で高速を東京に向けて走って(非ドライバーですが)、東京手前のSAで車中仮眠して休憩、昼過ぎにお台場に入って時間をつぶしつつ、17時から前日搬入となります。
■C77まとめ
・新作:「勝ち抜き!バージンロード」with 撫子ペーパー
・旧作は大体揃ってます。
スペアモーメント+は持って行く在庫が最終在庫くらい。
・『ドラマCD織田信奈の野望』先行販売があります。
場所は企業ブース231、315、422の3箇所。
聞いている数からすると、急がないとすぐになくなります。
・Lyceeから「アナザーエディション4」が出ます。
書き下ろし閃忍ナリカです。企業ブース563。
・きゅあらじDVDにゲスト出演しています。
VisualArt'sの企業ブース211です。
・地味にこの大会の景品のサイン入りクリアポスターのサイン
を描いてます。
というところでしょうか。
それではコミケ参加の皆様、会場でお会いしましょう。
●コミケのスペース
2日目 水曜日 東 A−53a StrayMoon
2009年12月27日
詰む機械
コミケ持込分のアセンブル作業終了……!
いつもながら、この詰め込みの作業が非常に疲れます。
相変わらずの手作業製作。
それでもCDを自宅PCで焼かなくなっただけマシですけど。
前日搬入に車で向かうので、東京への出発は明日の深夜です。
3日目には残らないので、31日早朝に帰宅予定です。
寒そうだから防寒の準備はしておかないといけませんね。
●コミケのスペース
2日目 水曜日 東 A−53a StrayMoon
2009年12月26日
応援してます
VisualArt'sさんから「第一回キネティックノベル大賞」の募集が始まりました。
なんといっても『シナリオ部門』の大賞賞金が500万円です。
その数字が否応無く目を引くことは間違いないでしょう。
新しい事をやるからには、まずインパクト。
馬場社長らしい感じがしてとても頼もしいです。
キネティックノベルというと、自分的には立ち上げ初期の頃と、ポリフォニカだけになってしまった数年前辺りとで2回関わりがあります。
初期の頃はブランド内で企画会議にも加わっていました。ただし、製作のチームには入っていません。
当初は「数の限定的なエロゲーユーザー」相手の商売だけでは将来性が無いというコンセプトで、ライトノベルを読むような一般向け、そして女性や子供、主婦層(実用書的な内容も検討された)など幅広い層に「電子読み物」というジャンルで売り込んで行こうという雰囲気でした。
エロゲーのユーザーは20万だけど、ケータイ小説(当時流行し始めた頃)のように、その外には100万、200万ともっと多くのユーザーが見込める、という目論見です。
アダルトゲーム屋の癖に、と侮蔑的に思われる方も多いでしょうが、そこで培ったテキストと音楽、そして視覚的なビジュアルの3つを融合させた「電子読み物」の物造りに、可能性を信じているからです。
しかしこれはうまくいきませんでした。
周知が足りなかった事もありますし、購入時のインターネット認証の手間、それに一番ネックだったのは、価格だと思います。
読み物としてのテキストに加えて、ラノベの挿絵よりも遥かに手のかかるCG、そして音楽、スクリプト……など、作業部分が多いので、どうしても価格は文庫本レベルにはなりません。
それでもかなり抑えて、1300円(税別)というラインで揃える事になりましたが、これでも試しに買うには、まだまだ高かったんだと思います。
カタログを見た一般人の視点からは、知っているわけでもない作家の、PCでしか読めない読み物です。
まともに売れたのは、品質はもちろんとして、書き手の知名度に優れたプラネタリアンとポリフォニカだけでした。
当時ブランドでの最初の企画の会議で発言した事ですが、「売れるとしたら、既にラノベで有名な人を連れてくるしかない」という予想は、ある程度正しかったようです。
この「高くて不便な文庫本」を買ってくれるのは、好きな作品や作家に対する収集欲の強い、熱心な「ファン」が殆どだったからです。
その後、ほぼポリフォニカの存在感だけになってしまったキネティックノベルは、ひとえにocelot の桜沢大さんの頑張りで命脈と新しい作品を模索してきました。
その方向性は、必然的にライトノベルの電子版に落ち着きます。
2度目のキネティックノベルに関わる機会があったのは、この頃です。
何度か打ち合わせの席を持ちましたが、結局、そのときは企画の段階で消滅する事になり、それきりになりました。
そしてこの発表です。
賞金500万。
この数字は賞金だけでなく、キネティックノベル化の印税を併せたものとあります。
おそらく今キネティックノベル化をするとすれば定価は3800円。
印税を10%と見れば、その額は380円×販売本数ですから、逆算して目標にしている販売数は8000本以上なのは間違いないでしょう。
つまり、本数の上でポリフォニカ並みに「売れる」作品が欲しいという明確な意思です。
「面白い」と「売れる」には、近しいけれど、幾らかの差があります。
技術ではなく、艶の部分だと思います。
このコンテストで大賞受賞作が出るとすれば、そういう部分に秀でた作品な気がします。
2009年12月25日
車田オチ
来月はカードイラストや特典ゲストイラストを何枚か挟みつつ、前半で信奈2の残りの原稿を、後半で今日原稿が届いた美少女文庫に取り掛かります。
特に後半のほう、2月刊行にしては取り掛かれる期間が短いので不安な気もするのですが、編集さんはもうそういうのは慣れたのか、「行けそうじゃない?」みたいな反応です。
頑張れというプレッシャーですね。
自分はこういうとき、
「セブンセンシズに目覚めればなんとかなる」
という暗示を自分に掛ける事にしています。
早くゴールドセイントになりたい。
2009年12月24日
アイラブ撫子
今回のサークル:StrayMoonの新作『勝ち抜き!!バージンロード』には、イベント頒布限定のおまけとして書き下ろしペーパーをつけます。
しかもカラー。
キャラクターは『化物語』から「千石撫子」です。蕩れー。
二次創作絵を描いたのも、すごく久しぶりです。
同人はオリジナル主体だし、それ以外は仕事で描いたイラストか自前のキャラクターのイラストですしね。
なんというか、すごく描きやすかったです。
愛……ですかね。
ということで、新作ともどもペーパーにもご期待ください。
2009年12月22日
とりあえず手の中には無かった
毎日毎日、初日から最終日まで休まず1日18枚くらいはめくってきたのに、どうして当たらないんだぜ?
確立……運……虚しい……!
ざわ・・・
ざわ・・・
2009年12月21日
ようやく「自」
今月号のメーカー割り当ての半ページコーナーで、原画をしたゲーム(ヒロイン)へのコメントを書いています。
原画と言っても複数原画のSLGの一部キャラ担当で、ゲスト参戦みたいなものですけどね。
それでも商業の方の原画で、発売まで進んだ企画は久しぶりだったり。
他の原画陣もLyceeをやってる人にはやたら馴染みの顔ぶれが並んでいると思います。
という点では、ERGプレイヤー兼リセラーの方には相性がいいのかも。かも。
ちなみにこのゲーム、情報はもうちょっと前から出ていたわけですが、その時は「原画:○○、○○、○○、○○、他」の「他」の中の人だったのでした。
2009年12月19日
ふとぅーのお知らせ
冬のコミックマーケット77の企業ブース(No.211)『Visual Arts』のブース(公式)にて、『CURE RECORDS』さんがネットラジオ「きゅあらじ」のDVDを出されます。
DVDにはこれまでのラジオの総集編+特別編、ドラマや目覚ましボイスなどが収録され、歌CDもついて2000円での販売です。
詳しくはVisual Artsのコミケ77のサイトを見てください。
見ていただけましたか?
何故の紹介かというと、収録されているラジオの特別編にゲスト出演してきたからです。
リスナー未体験の方もいると思いますが、『きゅあらじ』は「涼森ちさと」さんと、「あさり☆」さんのネットラジオ番組です。
白銀姉妹です。
鳥羽莉と朱音ですよ?
あの双子に呼ばれれば、当然、自分としては出て行くしかありません。
そして──
こういうものも貰ってくるというものです。
この為にTCG用のカードフォルダを持っていった事もあって、特別編の2割くらいは何故かカードゲーム「Lycee」の話題です。
販売しているSILVER BLITZさんはラジオのスポンサーになってもいいくらいです。