finalventの日記

2010-02-02

ありゃ、ほんとだ。鳩山さんが麻生さんと同じこと言ってら

 鳩山さん⇒首相答弁、麻生前首相答弁とそっくり?! - MSN産経ニュース

 共産党の志位和夫委員長が「大企業の巨額の内部留保中小企業に還元させる政策が必要だ」とただしたところ、首相は「内部留保の活用は企業がそれぞれの状況に応じて経営判断を下すものだ。その上で労働者の雇用と生活をしっかり守るように最大限努力することは重要だ」と述べた。

 麻生さん⇒衆議院会議録情報 第171回国会 本会議 第8号

企業の内部留保についてお尋ねがありました。

 企業にとって内部留保は、企業の存続や長期的な発展の可能性を確保するものであり、その活用につきましては、企業がそれぞれの状況に応じて最善の経営判断を下すべきものである、基本的にそう考えております。

 その上で、人を大切にするのが日本的経営のよさでもあります。こういう非常時こそ、労働者の雇用と生活をしっかり守るよう、最大限の努力をしていただきたいものだと考えております。

4日、動向推定

 石川容疑者は起訴⇒NHKニュース 石川衆院議員 4日にも起訴へ

 大久保隆規容疑者もだいたい落ち⇒大久保隆規容疑者 : 時事ドットコム:大久保秘書、関与ほのめかす供述=石川議員の報告了承か−04年分の虚偽記載

 3容疑者はだいたい固まった⇒時事ドットコム:陸山会事件、捜査大詰め=3容疑者、供述ほぼそろう−刑事処分判断へ・東京地検

 で、と。

 石川衆院議員が起訴となると民主党でも、なんらかの正式対応が必要。現状の民主党を見ていると、対応が遅れすぎ。

 問題は、小沢民主党幹事長の動向だが、在宅起訴とかになるかが、不明。やってやれないことはないけど、ここで起訴してしまうと、鹿島を含んだ大きな絵がどうなるのか見えてこない。

 このあたり⇒asahi.com(朝日新聞社):小沢流ゼネコン選挙術、名簿15万人分や貢献度ランク - 2010鳩山政権

 それと小沢資金源⇒小沢民主党代表元金庫番の葬儀で涙の政権奪取宣言 週刊文春2006年9月21日号「THIS WEEK 政治」

 小沢氏在宅起訴にすると、一連のエネルギーは、プシューっと抜けかねないし、検察も詰めを諦めたと見られかねない。

 ただ、ここでプシューっとすると、民主党は再起のチャンスを結果的に得る、というか、空中分解かになる。

 まあ、私の印象では、今回の事態は大詰めではなく、第二章、くらいで、もう少し長い話になるのではないかな、と思う。

 郷原先生近況⇒検察の「暴発」はあるのか(上):日経ビジネスオンライン

 昨年9月の政権交代後初めての通常国会をめぐる政局を大きく揺るがしてきたこの問題も、2月4日の石川議員らの勾留満期という大きな節目を迎える。報道されているように、検察が小沢氏の再聴取を見送る方針だとすれば、捜査は最終局面に入ったと言えよう。

 再聴取はあった。最終局面でもなさそう。

 また、小沢氏の名義である以上定期預金陸山会資産として記載する必要もなかった。その場合、小沢氏名義での銀行からの融資金について「小澤一郎 借入金 4億円」と記載するだけでよかったのであり、少なくとも収入については、実際の陸山会の収支報告書と完全に一致していたはずだ。

 この認識は微妙。小沢氏自身は、陸山会資産と分離した意識を持っていたし、あのへんてこな契約書(確約書)をひらひらさせてしまった。

異なるのは、土地購入代金の支出が実際には2004年10月に行われているのに、それが2005年1月に行われたように記載されている点だけだ。しかし、土地購入代金の支出の時期の2カ月のズレが、現職の国会議員を政治資金規正法違反で起訴し、公民権停止によって議員を失職させる程の重大な問題とは言えないことは明らかであろう。

 石川議員が検察の取り調べに対して、収支報告書に故意に虚偽の記入をしたことを認めたと報じられているが、上記のとおりだとすると、意図的に虚偽の記載を行ったとは考えられない。単なる事務上のミスだという当初の供述の方が事実に近いものと思われる。

 石川容疑者が郷原先生くらいクレバーだったらその線もあったけど、落ちてる模様。

 結局のところ、この陸山会の不動産購入をめぐる問題が、刑事責任を問う程の重大・悪質な政治資金規正法違反だと言えるのは、不動産購入代金の原資が、小沢氏からの現金による借入金ではなく、マスコミが報じてきた中堅ゼネコン水谷建設からの5000万円の裏献金のような別個の原資によるものであった場合しか考えられない。

 そこがすぱっと決まれば、世論も瞬殺だし、郷原先生も限界。

 しかし、その水谷建設からの5000万円の裏献金の事実については、供述を行ったとされる水谷建設の元会長の供述の信用性に重大な問題がある。佐藤栄佐久前福島県知事の汚職事件では知事の弟が経営する会社の所有する土地を水谷建設が時価より1億7000万円高く購入することで「1億7000万円」の賄賂を供与したとの事実で現職の知事が逮捕・起訴されたが、控訴審判決では「賄賂額はゼロ」という判断が示された。

 しかも、この事件に関して、水谷建設元会長が、捜査段階や一審では、執行猶予欲しさに検察に迎合して事実と異なる供述をしたと佐藤氏の弁護人側に告白したことを弁護人が控訴審の公判の中で明らかにしている。今回の小沢氏側への5000万円の裏献金の供述についても、脱税実刑判決を受けて受刑中の同元会長が、仮釈放欲しさに検察に迎合して虚偽の供述行った可能性が十分にあり、供述の信用性はかなり低いと言わざるを得ない。

 佐藤栄佐久前福島県知事の場合は、郷原先生の見立てもありだと思うが、「供述の信用性はかなり低い」が法理上確定しているか、そこが私にはわからない。無理ではないかな。(あとこのケースは「賄賂」が主軸ではないと思うし。)

 水谷建設からの裏献金の事実については、石川議員は一貫して否認していると報じられている。通常、裏金の授受は、その痕跡を残さないように慎重に行われるものであり、授受の当事者の供述の信用性がポイントである。同元会長の供述によって裏献金の事実を立証することは極めて困難だと考えられる。

 ここがこの局地戦から全体戦へのつなぎ目で、否認より供述のロジックで否定されることになるだろうが、こうしたロジックで処罰できる射程はそれほどたいしたものではない。一昔前なら微罪の類。

 もっとも、報道されていない重要な事実と証拠を特捜部がつかんでいるということであれば話は別であるが、捜査機関とマスコミが一体化したような感のある今回の事件の捜査で、そのような予想外の事実がマスコミに報道されないまま残っているということも考えにくい。

 ここが現下最大の謎。

 検察側の情報の流れを見ると、情報を制御している感が強く、そしてその制御は、小沢氏側とのコミュニケーションのようにも見えないこともない。なので、全体象はまだおおむね秘されていそう。ただ、決定的な何かがどかんと出るというより、新しい時代の新しいロジックで、小沢氏終了というか、鹿島=小沢システムの終了を目標にはしているのだろう。というか、談合を日本から除去すると日本の司法が断固決めたことの必然的な既決というか必然的な実践であった。

 それでもなお、検察が小沢氏の逮捕・在宅起訴等の動きを見せるとすれば、「暴発」に近いものであり、それに対して、民主党政権の側からは、指揮権発動等も検討されることになろう。それによって、日本の政治、社会は大きな混乱に陥り、一種の「内乱」に近い状況になりかねない。

 ここは郷原先生らしくないフライングかな。

 検察としても別段民主党政権を瓦解させることが目的ではないので、そのあたりの意思疎通ができもんかと模索しているふうではある。

ますます謎。別の4億円

 ラジオを聞いていたら、ほぇと思う話があり、ネットにもあった。

 ⇒NHKニュース “翌年の4億円 預かった金”

 民主党の小沢幹事長の政治資金をめぐる事件で、土地を購入した翌年に資金管理団体の口座に入金された別の4億円について小沢氏が、東京地検特捜部の2度目の事情聴取に対し「すでに亡くなった知人から預かった金だった」と説明していたことが、小沢氏側の関係者への取材でわかりました。

 今回の事件に関連して東京地検特捜部は31日、民主党の小沢幹事長から2度目の事情聴取を行いました。小沢氏側の関係者によりますと、この中で小沢氏は、土地を購入した翌年の平成17年3月に資金管理団体の口座に入金された4億円について「すでに亡くなった知人から預かった金で、資金管理団体の収入ではない」と説明していたことがわかりました。この知人は、小沢氏の関連する政治団体の代表などを務めていたということです。4億円は、2か月後には全額が引き出され、銀行員が知人に届けたということです。小沢氏側の関係者は、4億円がどのような金で、なぜ預けられたのか、明確にはわからないが、新しい紙幣に交換するため口座への出し入れを行ったのではないかとしています。特捜部は、小沢氏の資金管理団体をめぐる不明朗な資金の流れについて解明を進めています。

 なんか次から次へと変な話が出てくる。

 いずれにせよ、どうも、フローをすべて精査しているもよう。

 ⇒小沢民主党代表元金庫番の葬儀で涙の政権奪取宣言 週刊文春2006年9月21日号「THIS WEEK 政治」

今日の大手紙社説

 日中歴史研究と貴乃花理事選が話題。前者はどれも無難なところ。まあ、決裂しなくてよかったという以上はないだろう。後者は、NHKなどで聞くとなるほどねとは思うが、私は関心ない。

日経春秋 春秋(2/2)

「何か」は歴史認識であり、袋詰めをするのが歴史家である。そう喩(たと)えるのは簡単だが……。日中両国の歴史共同研究委員会が発表した最終報告書は、共同研究といいながら各テーマに関し双方が書いた論文を並べただけという印象だ。公表されるはずだった相手方の論文に対する批評も、知れずじまいになった。

 しかたないでしょう。

歴史を読む場合、最初の関心は事実でなく書いた歴史家に持つべきだ、ともカーは説いている。教えにしたがって報告を読めば、事実に歴史認識を詰め込む中国の歴史家には、どうしたって「政治」の濃いカゲが映る。「歴史は現在と過去との対話である」というカーの名言の、こんな分かりやすい教科書はない。

 それにしてもカーが出てくるあたり世代的なものがあるな。

 小林秀雄がカーの史観をこき下ろしていたコラムがあったはずだが、あれもまた現代的な意味合いでもない。

日経社説 NIKKEI NET(日経ネット):社説・春秋−日本経済新聞の社説、1面コラムの春秋

 人民元レートや人権問題、中国の検閲に対するグーグルの異議申し立てなど米中間では火種が多い。今年は米中間選挙の年でもあり、世界経済にとって最大の不安材料は米中関係だとの分析も出ている。米中双方に賢明な対応を求めたい。

 中国の国力が高まるにつれ、中国が対外的に強硬姿勢を強めるのではないかとの不安が世界に広がっている。今回の問題での対応は試金石ともいえる。中国の軍拡への懸念も含め、日本政府は率直な考えを中国に伝えていく必要がある。

 しかし、鳩山政権は逆走しているし。

 この全体構図でいえば、おおむねオバマ政権の外交の失敗と言えるだろう。ブッシュ政権の外交は、以外と細かいところで整合性があったのだが、なかなか評価されがたい。ブッシュ=アホ、チャイニー=悪、さらにブレーン=ネオコン、といったレベルで留まっている。

読売社説 日中共同研究 歴史認識の違い浮き彫りに : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 例えば1937年の南京事件の犠牲者数について、日本側は「20万人を上限として4万人、2万人など様々な推計がなされている」と指摘した。

 しかし中国側は、中国共産党の公式見解である「30万人虐殺説」を譲らなかった。実証的な研究では無理のある数字である。

 日中戦争についても、日本側が計画的な侵略ではなかったと指摘したのに対し、中国側は全面的な侵略戦争と位置づけた。

 中国側の変化の兆しと言えば、日中戦争の発端となった盧溝橋事件が偶発的なものであった可能性に触れたことぐらいであろう。

 盧溝橋事件が偶発とするのはほぼ確定としていいだろう。「日中戦争」の計画性については、広義には「全面的な侵略戦争」であることはまちがいない。が、これもまた上海戦の意味合いが重要になるところだ。

朝日社説 日中歴史研究―政治との距離感が大切だ : asahi.com(朝日新聞社)

 研究の継続を確認した08年5月の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席の訪日までは、議論は順調だった。だがその後、一般国民への影響などを理由に中国側が、討議要旨に続いて論文すべての非公表を求める事態に陥った。

 ここがとても重要なところで、このあたりから胡錦濤・共青同が劣勢になってきた。それが今回の現代的な文脈になっている。

 とはいえ、曲折を経て1年以上遅れて公表された報告書に驚くような内容はない。南京大虐殺の犠牲者の数も中国側は最大で30万超と主張するなど、評価の違いも当然のことながら目立つが、一方で総じて抑制的な表現が多く、淡々と書かれている。双方の研究者とも、日の丸と五星紅旗から距離を置こうとした跡がうかがわれる。

 これはそのようだ。以前NHK BSで中国側の歴史学者が南京大虐殺について言及していたが、日本のウヨサヨが空中戦やっているような問題はすでに事実上凍結されていた。あの歴史は国民党と日本の対応でもあり、さらに上海戦からの文脈にある。史学的な対象としては全体の意味合いもまた問われている。上海戦におけるドイツの関与なども次第に明らかになるにつれ、国民党側での思惑も再検討されるだろうし、共産党との関わりも今後解明されなければならない点は多い。

 共同研究はこれからも続くことが決まっているが、戦後部分の公開を急いでほしい。日中間で相互理解を深めるのは当然だが、研究は日中で独占されるべきものではない。諸外国の幅広い有識者の知恵や研究成果をとり入れてもらいたい。研究が静かに続けられるよう見守りたい。

 このあたり、胡耀邦系の朝日新聞識者の本音だろうが、非常に難しい。

 ただ、ここで不思議だと思うのは、日中戦を含む歴史は、日中学者以外も研究しているので、そういう参照がもう少し積極的に含まれてもよいのではないかと思う。

晴れ

 思ったほど雪は残っていない。朝からなにやら騒がしい。

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