職場でのNGワード
「声に出してはいけない日本語」というものがあります。たとえば、自覚している人はしている、していない人は連発する職場でのNGワード「嫌なら言ってね」。言われた方としては、まず「『嫌なら言ってね』などと口走ってしまう、そのしみったれた根性がまず嫌です!」と言いたい気持ちをぐっとこらえなければいけないのがつらいところですよね。
そして無自覚に「嫌なら言ってね」と口走ってしまう方はプライベートでは同じ口で「俺の方からメールばっかりしてるよね。迷惑だったら言ってね」と口走っているに違いなく、まったくもって世の中は……と思うわけですが、今回は、コミュニケーションにおける「嫌なら言ってね」問題について、言う側、言われる側でどうすればいいのかについて徹底追及していきたいと思います!
上司から部下への「無理なら言ってね」攻撃
仕事を無茶振りしてからに一言、「無理なら言ってね」。
ここで、まったく空気の読めない人は「え?ラッキー!無理だったら言ってもいいんだ!」と思って「ちょっと無理です」などと口走ってしまいます。まれに事態が改善されることもあるのですが、まず、「本当に無理とか言うなよ……」という顔をされることでしょう。ここが日本語、というか言葉の難しいところですが、この「無理なら言ってね」は、「業務の遂行が困難な場合、困難であると言ってください」という意味に捉える方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではないのです。
ご存じかと思いますが、この「無理なら言ってね」は、この本音は「俺の言うことを聞け。しかも主体的に聞け」という意味であり、「無理なら言ってね」と口走る人が求める答えとは、「いえ、これくらい平気です。むしろやらせていただいて感謝しています」なのです!
プライベートでも「迷惑なら言ってね」が大活躍!
そして「嫌なら言ってね」と言って、ポジティブな意見を引き出すことに成功した人は、プライベートでも同じようなセリフを活用してしまいます。たとえば、返事がもらえないのに何度もメールしておいて、「迷惑だったら言ってね」などと書いてしまったりする人。
返事がないことをもって迷惑だと判断すればよいはずですが、「迷惑じゃないよ」という答えを引き出したいがために「迷惑だったら言ってね」などと書いてしまうのです。当然ながら、メールの相手は「迷惑ですね」とはなかなか言えません。特に、相手が先輩や、友だちの友達などの何らかの気遣いが必要な関係においては、ストレートに「迷惑です」とは言いだせないものです。それを無意識に見越して「迷惑だったら言ってね」と書いてメールを寄越してしまうのです。
何気なく言ってしまう人の心理
・・・などと書くと、これを読まれた方の1割くらいの方である、「無理なら言ってね」「迷惑なら言ってね」のヘビーユーザーさんから、「そんな無茶苦茶言ったつもりはない」という反応を頂戴するかもしれませんが、それが無茶苦茶かどうか、というのは「無理なら言ってね」と言った相手が「無理です」とか、「迷惑なら言ってね」って言った相手に「もうメールしてこないで」と返されたら、冷静な気持ちでいられるでしょうか?表面上は平静を装いつつも、コーヒーカップを持つ手が震えてしまうのではないでしょうか……。
NOだと思っていても、NOと言えないことというのが世の中にはあるのです。
この言葉、自分が強い立場、断りにくい立場にいることに対して無自覚な人が使いがちなのです。